【ケース別例文あり】不採用通知メールの書き方・送付タイミングと注意点

不採用通知の書き方・メールの例文と注意点を紹介
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不採用通知メールは、応募者の今後の活動に直結するだけでなく、企業の信頼性や採用ブランドにも影響を及ぼす重要な連絡です。しかし実務現場では、「どのタイミングで送るべきか」「理由はどこまで伝えるべきか」「形式的な文面で失礼にならないか」など、判断に迷う場面が少なくありません。

こうした課題に対応するためには、不採用通知の基本的な考え方や書き方のルール、トラブルを防ぐための注意点、書類返却の有無による文面の違いを正しく理解しておく必要があります。本記事ではこういったポイントについてまとめて紹介します。

人事ZINEでは、「【サンプル】不採用・採用通知文 まとめ」をご用意しております。メールや電話などの場面別で選考結果を通知する際の例文をまとめており、Wordファイル形式でダウンロードいただけます。

【サンプル】不採用・採用通知文 まとめ
【サンプル】不採用・採用通知文 まとめ
不採用・採用通知の例文集をWordファイル形式でダウンロードできます。メールや電話などでご連絡することを想定し、全3パターンの通知例文をご用意いたしました。
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目次

不採用通知についての基本的なポイント

不採用通知についての基本的なポイント

不採用通知は、単なる結果連絡ではありません。応募者が次のステップへ進むための区切りであり、同時に企業の誠実さや採用姿勢を伝える機会でもあります。「どのようなタイミングで、どのような内容を届けるか」によって、応募者が企業に抱くイメージは大きく変わります。まずは採用担当者が押さえておくべき基本原則を整理します。

不採用通知は応募者配慮とブランディングの手段

不採用通知には、応募者への配慮と企業ブランディングという2つの役割があります。

応募者は結果を受け取るまで就職・転職活動の計画を立てにくく、連絡が遅れるほど企業への不信感は高まるものです。結果が不採用であっても、通知が迅速かつ丁寧であれば、応募者は企業の誠実な姿勢を評価してくれることがあります。

また、不採用となった応募者も将来の候補者や顧客になり得ます。特に新卒採用やSNSが普及した現代では、対応の良し悪しが口コミとして拡散されやすく、翌年以降の採用活動にも影響を及ぼしかねません。選考終了後も良好な関係を残すことが、長期的な採用ブランドの形成につながります。

不採用通知を送る理想的なタイミング

応募者の多くが、不採用の連絡を受けた場合、次の就職・転職活動を進めます。これからまだ就職・転職活動を続ける応募者に配慮して、不採用通知はできるだけ早く送りましょう。

面接日からできれば3日以内、遅くとも1週間以内にするのが理想です。3日よりも早いと慎重に選考していないような印象を与えるかもしれません。1週間を超えるような場合、応募者は身動きがとれずに困っている可能性があるので、選考が遅れているということだけでも連絡してあげてください。

また、応募書類などの返却と合わせて不採用通知の書類を郵送するような場合、書類が応募者に届くまでに時間がかかってしまうことも考慮のうえ、遅れそうな場合は早めにメールで不採用の旨だけでも通知するようにします。

【サンプル】不採用・採用通知文 まとめ
【サンプル】不採用・採用通知文 まとめ
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不採用通知メールの書き方・マナー

不採用通知メールの書き方・マナー

メールという略式の手段であっても、内容・構成・文体が整っていれば、企業としての誠実さは十分に伝わります。ここでは、採用担当者が押さえておきたい基本的な書き方とマナーを整理します。

件名で選考に関する連絡だと明示する

就職・転職活動中には、エントリーした企業からの連絡や、転職サービスからのスカウトなど、たくさんのメールが送られてくるものです。受信トレイで、埋もれてしまい未読のままにならないように、件名を一目見ただけで採用試験についての連絡だとわかるようにしましょう。

宛名を明記する

テンプレートを使用する場合でも、冒頭には必ず応募者の氏名を記載します。宛名がないメールは事務的で冷淡な印象を与えるだけでなく、誤送信のリスクを高める要因にもなります。個別に宛名を記すことは、応募者一人ひとりと向き合っている姿勢を示す最低限のマナーです。

選考結果を告知する

結果通知は、読み手が一目で内容を理解できるよう、曖昧な表現を避けて明確に伝えます。過度な時候の挨拶などは省略するか最小限にとどめ、冒頭で結論(不採用である事実)を述べる構成が親切です。結果を先延ばしにする回りくどい文章は、応募者に誤った期待を持たせたり、ストレスを与えたりする原因になります。

不採用の理由への言及は控える

不採用通知を行う際、詳細な選考理由を応募者に伝える義務はありません。不採用の理由は総合的な判断によるケースが多く、理由を伝えたとしても応募者が納得するとは限らないため、トラブル回避の観点からも言及しないのが一般的です。

しかし、結果だけを伝えると事務的に感じられるため、応募者の時間と労力に対する感謝や気遣いの言葉を添えましょう。

署名を記す

メールの末尾には、企業名・部署名・担当者名・連絡先を含んだ署名を記載します。署名が正確であれば、万が一応募者から問い合わせがあった際もスムーズに対応でき、企業としての信頼性も担保されます。採用担当者が複数いる場合でも、統一されたフォーマットを使用しましょう。

不採用通知メールを送る際に意識したいポイント

不採用通知メールを送る際に意識したいポイント

速やかに連絡する

「不採用通知を送るタイミング」のパートでもご紹介した通り、応募者は複数企業の選考を同時に受けていることが多く、不採用通知が遅れてしまうと就職・転職活動に影響が出る可能性もあります。応募者が不安や不満を抱くだけでなく、「不誠実な会社」といったマイナスの印象を持たれかねません。

そのため、不採用が決定したら、速やかにメールで通知する姿勢が大切です。遅くとも面接から1週間以内を目安にし、社内調整などで判断に時間がかかる場合には、その状況を中間連絡として早めに伝えておくと、応募者が状況を把握しやすくなります。

緊急の場合は電話で伝える

基本的には不採用通知をメールで行っていても、緊急の場合には、電話で伝えることもあります。レアケースですが内定者懇親会の日程が近づいている場合なども、応募者が出席のための準備をしてしまわないように早く通知するのが親切です。

電話の際もメールや文書と同じような内容で、できるだけ丁寧に伝えてください。また、「言った言わない」とならないように、電話をした後に改めてメールや文書を送付するのもポイントです。

件名に、自社の社名を記載すると、どこから送信されてきたメールか一目で判断できます。また、【】や『』を使うと目に留まりやすくなります。

書類やポートフォリオを返送したい場合は郵送で行う

応募者から受け取った応募書類やポートフォリオなどを返送する場合は、前もって不採用通知メールをして不採用の旨と、追って応募書類・ポートフォリオを返送する旨も伝えておきます。

いざ応募書類・ポートフォリオを送付する際は、預かっていた書類だけでなく、必ず送付状も添えましょう。送付状には改めて応募へのお礼と、不採用の旨も記載します。

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不採用通知メールを書く際の注意点

不採用通知メールを書く際の注意点

ここでは不採用通知メールを書く際の注意点と送る際に気をつけたいポイントを解説していきます。

応募者への配慮を欠かさない

応募者の心情や都合に配慮することが大切です。不採用による精神的負担を少しでも軽くする言葉選びを考えてください。

例えば、メールの文面では直接的に「不採用」と表現しないように配慮します。応募者にとって本来、不採用通知は受け取りたくない連絡です。「今回はご期待に添えない結果となりました。」のように少しでもやわらかい表現を選びましょう。

応募者の再応募意欲を損なわない表現を使う

不採用通知は「関係の終わり」ではなく、将来的な接点を残すための連絡でもあります。スキルは高いものの、ポジションの空き状況やタイミングの不一致で不採用となった場合など、将来的に採用したい可能性がある人材に対しては、門前払いのような表現は避けるべきです。

「今回はご縁がなかったものの、またの機会にはぜひご応募をお待ちしております」といった一文を添えることで、再チャレンジの余地を残し、タレントプールとしての関係を維持できます。

観点

目的

内容

再応募や口コミへの影響力を高める

推奨表現

「またのご応募を~」「ご活躍をお祈りしております」

注意点

上から目線・冷たい印象を与える文面は避ける

効果

応募者の心象が良くなり、長期的な母集団形成にも貢献

宛名とメールアドレスは念入りにチェックを行う

不採用通知の本文を書き終わったら、宛名とメールアドレスは重ねてチェックをしてください。複数の応募者へ同じ文面をコピペしながらメールを送っていると、宛名を修正しないままにしてしまうことがあります。宛名を間違えるのは失礼にあたるので注意が必要です。

また、メールアドレスを間違えて送ると情報が混乱します。大切な個人情報が洩れてしまい、トラブルに発展する可能性もあるので、見直すくせを日ごろからつけておくようにしましょう。

応募への感謝の気持ちを表現する

応募者は、たくさんの企業のなかから自社を選んで応募してくれています。また、書類選考の場合は郵送する手間と料金が、面接試験の場合は交通費や面接のための時間がかかっています。そのため、まずはそれらに対する感謝の気持ちを伝えましょう。

例えば本文を「弊社の求人にご応募いただき、誠にありがとうございます。」のような感謝の言葉からスタートさせると、気持ちが伝えられると同時に、文章全体にやわらかな印象を与えることができます。

さらに、メールの文面では直接的に「不採用」と表現しないように配慮します。応募者にとって本来、不採用通知は受け取りたくない連絡です。「今回はご期待に添えない結果となりました。」のように少しでもやわらかい表現で応募者を気遣いましょう。

なお、不採用通知では時候の挨拶は不要です。書面や文書では「拝啓」や「敬具」などの頭語と結語が必要ですが、メールの場合には書き加える必要はありません。

個人情報保護に関する明示を忘れずに

履歴書、職務経歴書、ポートフォリオなどの応募書類には重要な個人情報が含まれています。不採用時にこれらをどう処理するか(破棄か返却か)を明示することは、トラブル防止とコンプライアンスの観点から必須です。

自社の運用ルールに合わせて、次のような記載を行いましょう。

  • 応募書類は、当社の個人情報保護方針に基づき保管・一定期間後に責任を持って破棄いたします
  • 提出書類は原則として返却いたしかねますのでご了承ください
  • ご希望の場合には応募書類を返却いたします

取り扱い方針を明確に伝えることで、応募者の不安を解消し、個人情報の管理に対する企業の誠実な姿勢を示せます。

観点

内容

掲載内容

書類の返却有無/破棄・保管の方法

目的

個人情報保護対応の透明性を確保

推奨文例

「当社の個人情報保護方針に基づき~」

効果

応募者の信頼感を高め、法令順守の姿勢を示す

ATS・採用ツールで送信チェックを行う

応募者管理システム(ATS)を利用して一斉送信を行う場合、設定ミスによる誤送信や表記崩れのリスクがあります。特に「様が抜けている」「別人の名前が入っている」といった「氏名の差し込みミス」や、システム上の「プレースホルダー」({name}など)がそのまま表示されるミスは、事務的かつ杜撰な印象を与える致命的なエラーです。

送信前には以下のポイントについて、必ずテスト送信やプレビュー確認を行いましょう。

  • 宛名・氏名の表記
  • メールアドレス
  • 選考ステータス
  • 差し込み文のフォーマット崩れ

【書類選考後】不採用通知メールの例文

【書類選考後】不採用通知メールの例文

ここでは、書類選考後に不採用となった応募者に向けた不採用通知メールの例文を紹介します。書類を返却するケースと、返却しないケースに分けて見ていきます。

書類を返却するケースの例文

書類を返却しないケースの例文

【面接後】不採用通知メールの例文

【面接後】不採用通知メールの例文

次に、面接後に送る不採用通知メールの例文を紹介します。ここでも同様に書類を返却するケースと、返却しないケースごとに見ていきます。

書類を返却するケースの例文

書類を返却しないケースの例文

【特殊ケース】不採用通知メールの例文

【特殊ケース】不採用通知メールの例文

不採用通知には、連絡が予定より遅れる場合の中間連絡や、結果の変更(不採用撤回・追加合格)など、イレギュラーなケースもあります。ここでは、判断が遅れている場面や不採用を取り消す場合に使える例文をまとめます。

遅延時に中間連絡するケースの例文

不採用撤回(やっぱり採用)のケースの例文

不採用を撤回して採用をオファーするのは非常に珍しいケースです。応募者側も一度不採用通知を受け取っていると、メールを見落としたり混乱したりする可能性もあります。そこで、謝罪も含めてメールに加えて電話連絡もしておくことが推奨されます。

まとめ

まとめ

不採用通知メールは、応募者への敬意と企業の採用姿勢を示す重要なコミュニケーションです。基本的なマナーを守り、適切なタイミングで通知することは、応募者の次のステップを後押しするだけでなく、企業の信頼性や採用ブランドを守ることにもつながります。

また、応募書類の返却有無や選考状況の変更など、ケースに応じた適切な文面を選ぶことが、トラブルを防ぐポイントです。本記事で紹介したガイドラインや例文を参考に、自社の採用フローに適した通知運用を整備してください。

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人事ZINE 編集部

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