【変革する就職活動の進め方】将来のやりたい!を叶える内定獲得方法とは

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就職活動の早期化や就職活動ルールの廃止。
いま就活生を取り巻く環境はめまぐるしく変化をしています。

本記事では、今社会人として活躍する方による自身の就活経験をもとにした「就職活動の進め方」を紹介します。
就活向けてだけでなく、学生として限られた時間の中でやっておくべきことなどを赤裸々に語っているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

はじめまして!私は、国立大学の理系学部から大学院に進学後、就職活動を行い、半導体メーカーの技術職など2社の内定を獲得しました。
本記事では、私が就職活動を通して感じたことに触れながら、良い企業と出会うために大学生活をどのように送れば良いかなど、私なりの「就職活動の進め方」をお伝えしていきたいと思います。

 

私が感じた日本の就職活動

こちらの記事は、大学生の就職活動の進め方、また内定をどう獲得するかについて、私の体験を元に執筆しました。
最後まで読んでいただければ、就職活動全体の流れを把握でき、本番までの計画を立てやすくなります。
まずは「予備知識を得るつもり」で読んでみてください!

 

新卒第一主義の就職活動

履歴書には資格を記載する欄がありますが、就職活動において最も強い資格は「新卒」です。
万が一内定を獲得できなかった場合には「留年してでも、次年度に新卒として再度就職活動を行うべし」と誰もがいうほどです。

 

なぜ日本では、新卒第一主義がはびこっているのでしょうか。
理由は簡単で、一括で同じ教育を施せること、前職がない新卒は企業色に染めやすいこと、そして同じタイプの社員を一定数確保できるためです。

 

専門性が問われない大学生

大学にはさまざまな学部があり、それぞれの専門性を学びます。しかし就職活動では「学んだ専門性」をほとんど問われません。
私は工学部応用化学科の学生でしたので、同じ学科内には化学、素材メーカーの研究開発職、技術職を志望している人が多くいました。
就職活動を終えて周りに内定先を伺うと、機械、電子メーカーの技術職、営業職などが多く、志望どおりという学生はわずかでした。

 

私自身も、面接では大学の専門性を問われることはありませんでした。
なぜ専門性を問わずに採用するのか、その理由は、たとえ専門が異なる学生を集めたとしても「新卒なら一から教育できる」と企業が考えているためです。

 

就職活動はウソつき大会?!

日本の面接は「ウソをつく場」だと揶揄されることがあります。
これは実際にその通りで、多くの学生はスキル・経験・熱意などを大袈裟に述べますし、企業側も社内の雰囲気や残業時間については本当のことをいわないこともあります。

私自身もスキルや経験を誇張しましたし、面接を受けた全ての企業に「御社が第一志望」だと“ウソ”を付いてきました。そのため、私を含め入社後に「こんなはずじゃなかった」と後悔し、結果として2年経たずに転職することになりました。

では、このような悲しい結果を防ぐにはどうしたらよいのでしょうか。

 

その1つは、企業にエントリーする際に、学生時代に習得した専門性やスキルを社会でどう活かしていきたいかについて、偽らないことです。
偽りなく記載した内容を元にあなたとの面接を望む企業は、あなたの能力を評価し必要としている企業です。
もし面接中に不安を感じたら、質問タイムで「私は~のスキル(専門性)を持っていますが、御社のどのような部署に配属させたいと考えますか」と思い切って聞いてみましょう。

ただ単に労働力が欲しいと思っている企業なら1、2言で終わるか、まともに答えてくれないでしょう。

 

日本の就職活動は変革を迎える

日本の就職活動の特徴を述べてきましたが、2020年以降の就職活動は変革を迎えると私は考えています。

昭和~平成の日本は、高品質で機能や外観が全く同じ製品を大量に製造し、それを販売することで経済を回してきました。
事実、日本の製品は品質がとても良いと世界でも評判です。そのために、画一的な人材を育てるという視点では、これまでの就職活動は適していたはずです。

しかし、2020年以降は「第四次産業革命」といわれるAI時代を迎え、人工知能、IoTなどの「より専門的な技術」「各々に適したオリジナリティの強い製品」が必要となってくるため、同じ製品の大量生産では適合できなくなります。
この先、必要とする専門性や能力を持った学生を獲得するために、OfferBoxのような企業から学生へオファーを行う就職活動が主流となるでしょう。

 

必要となる人材は、自身で高めた専門性を応用できる人、オリジナリティの強い企画や研究・制作を行える人です。
これからの学生は、来るべき就職活動に向け、これまで以上に自分の専門性を磨き、どのような分野に応用するか考えなくてはなりません。

 

いつから就職活動をはじめるか

「いつから就職活動をはじめるか」については、学生なら誰もが思い悩むことです。単刀直入に述べると、準備は大学1年生からはじめるのがベストです。
では、大学入学したての学生は、どのように就職活動の準備を行うのか説明します。

 

大学1年生から考えておく就職活動とは

「大学1年生より就職活動の準備を」と述べましたが、筆記試験の対策、面接の練習などを行うわけではありません。
重要なのは、これからの就職活動がどうなるか考え、準備をしておくことです。

私が就職活動を行っていた2000年代中盤は、大学1年目から職業訓練という講義が開始されていました。
その内容は、自己分析や自身の強みを「履歴書やエントリーシート・面接でどう表現するか」といったもの。
私を含め、ほとんどの学生が「バイトやサークルでリーダー・サブリーダーとして活躍した」など、同じような内容を書いていました。

しかし前項で説明したように、これから必要となる人材は、自身の専門性を活かして商品企画・開発ができる学生です。これまでのように「周囲と同じような経験」をアピールしただけでは企業から選ばれません。

これから就活について考え始めるのであれば、まず自身が選択した学部・学科はどのような専門性を有しているのか理解しましょう。
次に、その専門性は社会でどのように活かされ、日々イノベーションが生み出されているのか調べてみてください。
自身が学ぶことにもっと興味を持ち、専門性を深める努力が必要です。

 

何からはじめるべきか

これからの就職活動を成功させるため、大学1年生より専門性を身に付けることの重要性を説明しました。
ここでは、企業の採用活動がはじまるまでの、具体的な取り組みについて説明します。

 

大学1年生は専門課程のための基礎固め

これまでの大学1年生は、職業訓練やそれに準じた講義で、自己分析や自身の強みを発見し、自己アピールの材料を用意していました。
2020年以降の就職活動は、企業が必要とする専門性と能力を備えた学生をオファーする形が多くなります。
そのため自身の専門性と能力を磨く下準備として、基礎科目の勉強が重要です。

基礎が疎かになると、専門性はなかなか習得できず、企業から必要でない人材となる可能性がありますから、注意してください。

 

大学2年生は専門性をより深め、未来の自分を考える

多くの大学では、2年生より専門科目を学びます。それと同時に就職を見据え、自分の専門科目が活かされている業界・職種を調査しておくことが重要となります。
就職活動の本番を迎えたとき、「せっかく専門性を深めたのに、それを活かせる業界・職種が分からない」という学生は多いです。
そのまま入社しても専門性と業務がミスマッチして、知識やスキルを発揮できなくなってしまいます。

 

専門科目を学ぶと同時に業界・職種の研究をすることは、未来の自分が「何をしたいか」「どう働いているか」の想像に繋がります。
そうして将来を見据えることで、自身の志望する企業を選択でき、効率よく採用選考に注力できます。

 

大学3年生から本格参戦、まずはインターンシップと書類準備

多くの学生は、大学3年生の夏季休暇を利用して「長期のインターンシップ」に参加します。
これは「選考に有利になる」「会社の雰囲気を知りたい」と考えているためです。しかし、とりあえず参加する人や、業界・職種を選ばずに参加している人が多いように思います。
これは非常にもったいないことです。

 

せっかく大学2年生で自身の専門と、それが活かされている業界・職種を調べたのですから、インターンシップも「自身の専門性を活かせる企業」に参加しましょう。
自身が将来やりたいことだと納得できれば、本番の就職活動でも同じ業界・職種を受けます。
しっくりこない場合は、本番までにもう一度「将来どのように働きたいか」を考え直しましょう。

 

企業の選考スケジュールはどうなっている?

今後の就職活動に向けて、自身が準備すべきことが分かってきたはずです。
ここでは、学生を採用するために企業が「どのように予定を組んでいるのか」を説明します。

 

インターンシップ~情報発信と実施~

インターンシップは、大学3年生の夏季休暇時に開催するのが一般的です。
業務で忙しい企業が、学生のためにインターンシップを行うのには理由があります。能力と適性を判断し、優秀な学生を発掘するためです。

これまではグループワークを課す内容が多く、コミュニケーションや主体性を見ていました。
しかし今後は、その学生が培ってきた専門性はどの程度か、それを活かした企画を立てられるか、などを重点に見られることが増えてくるでしょう。

 

エントリー受付開始~就職活動本格化~

大学3年生の3月には、リクナビ・マイナビと呼ばれる新卒就職活動サイトで、気になる企業にエントリーできるようになります。縁があればエントリーした企業から説明会や選考試験のお知らせが届きます。
また近年は、OfferBoxのように自身のプロフィールやスキルを登録し、それを見た企業の人事がオファーを出す就職活動サイトも存在します。
これからは、この形が主流になっていくと思われます。

 

採用選考~面接の嵐~

履歴書やエントリーシートなどの「書類選考」に合格すると、次は面接の嵐となります。採用試験は6月から解禁となり、さまざまな企業から面接の誘いがきます。
面接回数は少なくても2回、多いところでは5回実施する企業もありますが、平均すると3回の企業が多いです。

 

1次面接は人事が担当し、コミュニケーション能力を中心に人柄がチェックされます。
2次面接は部署長や事業部長が担当し、適性や能力を判断されます。
3次面接は社長や役員が担当し、会社に利益を生み出せる人材かどうかを見られます。

 

内定Get

数々の面接を突破し、遂に内定を獲得。ここで安心する学生も多いですが、まだまだ気を抜けません。
内定後、「内定式」を開催する企業もあります。時期的には10月ごろが多く、先輩や同期となる方々と初めて「顔合わせをする場」です。

そこで入社までの課題を出されたり、入社直前の3月中旬ごろから研修がはじまったりします。

 

就職活動の流れにはウラがある

ここまで一般的な就職活動のスケジュールを説明してきましたが、当てはまらないパターンもあります。大きく挙げると、2つ。

 

1つ目は大学推薦です。
理系学部に多く見られ、私の所属していた学部にも多数の企業への推薦がありました。推薦の場合は書類選考が免除になることが多いため、その後の面接は実力で乗り越えなければなりません。
また、所属する研究室の教授にコネクションがある場合は、紹介されれば顔合わせだけで内定を獲得できるケースもあります。どちらにせよ、推薦は「内定を獲得したら辞退はできない」ので注意が必要です。

 

2つ目はインターンシップです。
本来、インターンシップは採用活動の場ではないのですが、特に優秀と判断された学生にはオファーが来ることがあります。
私の知人のケースでは、大学3年生の8月にインターンシップに参加し、その企業から「弊社に来てほしい」と誘われ、12月ごろには内定を獲得していました。

 

このように、スケジュールに即さない就職活動も存在しています。特にオファーを意識した就職活動では、早めにサイトなどに登録することで内定獲得のチャンスが多くなります。

 

他の大学生はどう動いている

多くの学生は、大学1年生からバイト、ボランティア、サークルなどに精を出し、面接でアピールできる「材料づくり」に励んでいます。
「私はこれだけコミュニケーションが取れます」、「私の提案で売上がアップしました」などです。

上記のアピールが悪いとはいいませんが、全員が同じようなことをしていると「学生同士の差」があまり見られません。
画一的な就活生から一歩抜きん出るためには、大学で自身の専門性をしっかり身につけ、それを活かせる企業を選ぶことが重要になります。

 

まとめ

当記事では、学生のうちに専門性を身に付け、企業から選ばれる人材になることの重要性を解説してきました。
社会人の本分が仕事であるなら、大学生の本分は勉強です。バイトやサークルでさまざまな経験を重ねるのも良いですが、本分である学問を疎かにする学生を取りたいと思う企業はないでしょう。

専門性を習得することを第一目標として、充実した学生生活を送り、自身の望む未来を手に入れてください。