就職活動を始めるにあたって、企業の探し方が分からず困っている方は多いでしょう。世の中には無数の企業が存在するため、悩むのも無理はありません。
企業探しでありがちな失敗や情報の集め方を知っておくと、就活をスムーズに進められます。
この記事では、就活で企業を探すおすすめの方法をご紹介します。優良企業といわれる会社の見分け方もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
就活の企業の探し方8選
就活における企業の探し方は、大きく8つに分けられます。一つの方法にこだわらず、複数試して自分に合った方法を選ぶことが大切です。
一つのやり方に固執すると、視野が狭まりチャンスを逃す危険性もあるため注意が必要です。
ここでは、8つの探し方それぞれの特徴とメリット・デメリットを解説します。自分に適した方法を見極めましょう。
就活ナビサイトを利用する
就活ナビサイトとは、就活生向けの求人情報やイベント情報を集めたサイトのことです。企業へのエントリー方法から面接対策まで、就活に必要な情報も掲載されており、就活を進めていくうえで欠かせない存在でほとんどの学生が利用しているでしょう。
企業は優秀な学生からの応募を集めるため、自社のアピールポイントを中心に情報を掲載しています。企業の良い面しか確認できず、就活生が求める深い情報まで把握できない場合があります。
多くの企業が似たようなスタイルで情報を発信するため、企業同士の差別化を図りにくいのも難点です。また情報が多岐にわたる分、中小企業の情報は埋もれてしまうケースも少なくありません。
新卒採用を実施している企業を幅広く探したいときに役立つサイトですが、志望先がある程度決まっているなら特定分野に特化したナビサイトを利用したほうがいいでしょう。
就活エージェントサービスを利用する
就活エージェントサービスとは、キャリアアドバイザーのサポートを受けながら就職活動を進められるサービスです。 就活支援のプロである専任のキャリアアドバイザーが、あなたの強みや不向きなどを導き出し、ミスマッチの少ない求人案件を提案してくれます。
エントリーシートや履歴書の添削、面接対策などのサポートも受けられますが、全サービスを無料で利用できる場合がほとんどです。独自の非公開求人を保有している場合もあり、一般的には知られていない企業を知れるチャンスもあります。
自分に合う企業がわからない、就活を一人で進める自信がないなど、就活に行き詰まってしまった場合に利用してみるといいでしょう。
ただし、エージェントによって得意分野が異なるため、希望と異なる企業を勧められることがあります。取り扱っている企業数もそれぞれ異なるので、利用する前に特徴をしっかり調べておきましょう。
逆求人サイトを利用する
逆求人サイトとは、企業から就活生に直接選考オファーが届くサービスです。
サイトにプロフィールを登録しておくことで、あなたに興味を持った企業からオファーが届くため、「自ら探す」アクションを起こさずとも、自分に合った企業に出会えるチャンスがあります。
ただし、登録するプロフィールの内容が薄いと、中々企業からオファーが届かないと言うことにもなりかねないため、魅力的な自己PRを掲載する必要があります。就活を進める中で、他者と差別化ができる自分のアピールポイントが明確になることもあるため、登録内容を徐々にブラッシュアップしていくといいでしょう。
逆求人サイトの利用をお考えなら、ぜひ「OfferBox」を活用してみてください。OfferBoxは、企業が学生に対して一斉配信ができない仕組みになっているため、逆求人サイトでよくある「オファーは届いたものの、内容がテンプレートで本当に自分に興味を持ってもらえたかが分からない」ということがありません。企業は、一人ひとりのプロフィールをしっかり見たうえでオファーを送るため、質の高いオファーを受けることができます。
完全無料で登録することができるほか、自己分析ツールも利用することができるため、ぜひこの機会に活用してみてください。
口コミサイトを利用する
実際に働いている・働いていた社員の感想がわかる、口コミサイトを利用するのもひとつの方法です。良い面しか知らない状態で入社すると、後悔することが少なくありません。
企業の口コミサイトを見れば、悪い面も含めた企業のリアルな姿を知ることができます。ホワイト企業なのかブラック企業なのかを見極めやすくなり、入社後に後悔するリスクを減らせるでしょう。企業数をある程度絞っていきたい方には、口コミサイトが役立ちます。
とはいえ口コミサイトは数多く存在しており、中には信憑性の低い口コミ情報も一部掲載されています。口コミはあくまで個人的な意見なので、すべてを鵜呑みにせず、参考程度にとどめておくといいでしょう。
就活イベント・合同説明会に参加する
就活イベントや合同説明会には複数の企業が集まるため、さまざまな企業・業界への理解を深められます。また、就活という同じ目的を持つ仲間と意見交換や情報共有ができるのもメリットです。
企業の説明内容は基本的なものが多いですが、将来のビジョンが明確に見えていない就活生には志望先の選定に役立つでしょう。
質疑応答ができる場合もあるので、質問したいことがあれば事前に用意しておくといいでしょう。
ただし参加する企業の数が多く、情報量が莫大なので、進路に迷うケースも少なくありません。参加する前に、就活における自分の軸を整理しておきましょう。
インターンシップに参加する
インターンシップとは、実際の企業で就業体験を行う活動のことです。志望する企業で実際に働いている社員から直接話を聞いたり仕事を体験したりして、自分に合う企業かどうかを見極めることができます。
企業や業務への理解がより深まるため、入社後のミスマッチ防止に役立つだけでなく、インターンへの参加が、選考につながるケースもあります。
しかし、インターンシップで得た情報を鵜呑みにするのは避けたほうがいいでしょう。企業側は、当然「良い職場」であることをアピールするため、短期のインターンシップでは本質が見えないことも多いです。
長期インターンシップに参加すれば、本質も見えてきますが、学校やアルバイトとのスケジュール調整が難しいという面もあります。
何となく参加しても無意味な時間を過ごすことになってしまうため、「なぜこの企業のインターンシップに参加するのか」明確な目的を持って参加することがおすすめです。
OB・OG訪問に行く
OB・OG訪問とは、志望業界や職種の企業で働いている大学の先輩を訪問して情報を収集することです。実際に働いている社員から業務や職場の雰囲気などを直接質問でき、生の情報を得られるのがメリットです。
人事担当者には聞きづらいことも質問しやすく、自分に合う企業かの判断材料になるので、企業とのミスマッチを防げます。OB・OG訪問で得た情報は志望動機や自己PRの参考になるだけでなく、面接対策としても活かすことができるでしょう。
ただし、希望する全企業にOB・OGいるわけではありません。まずは、自分の通う大学のOB・OGがどの企業に就職しているのか大学のキャリアセンターで聞いてみるといいでしょう。
大学のキャリアセンターを利用する
大学のキャリアセンターでも就職先の情報を取り扱っており、社員に卒業生がいるなどゆかりのある企業を紹介してもらうことができます。ゆかりのある企業の場合、有利に選考を進めることができるケースもあるため、活用してみるのがおすすめです。
また、キャリアセンターは就活のサポートも行っているので、面接の指導や応募書類の添削などの支援を受けながら就活を進めたい方にもおすすめです。もちろん無料で支援を受けられるので、就活で行き詰まったり困ったりしたことがあれば気軽に相談してみましょう。
ハローワークに行く
ハローワークは求人数が多く、地元の仕事が見つかりやすいのがメリットです。求人探しだけでなく、就活に関する相談も受け付けており、書類や面接の添削指導も受けられます。
ハローワークは全国各地に点在しており、どこでも利用できますが、地元で就職したいなら最寄りのハローワークを利用しましょう。
ただし自分で求人を探すのが基本なので、自主的に動かなければ就活は進みません。相談員によって対応が異なったり、ブラック企業の求人が紛れていたりするのも難点です。
地元の求人を探したい方にはおすすめですが、手厚いサポートを望むなら就活エージェントなどを利用した方が良いでしょう。
就活の企業探しでよくある失敗パターン
企業探しに失敗すると、就活が行き詰まることがあります。どんな失敗が多いのかポイントを知っておけば、対策も打ちやすくなるでしょう。
ここでは、企業探しをする際によくある4つの失敗パターンと注意すべきポイントを解説します。ありがちな失敗を把握して、就活をスムーズに進めていきましょう。
就活の軸が定まっていない
就活の軸が定まっていないと、自分と企業とのミスマッチが起こりやすくなります。
就活の軸とは、希望のキャリアを積んでいくうえで外せない条件のようなものです。「どんな人になりたい」「こんな仕事内容や経験ができる企業で働きたい」といったキャリア的な軸から、福利厚生など労働条件的な軸まで、就活の軸は人それぞれ異なります。
自分の軸がしっかりしていれば、自分に合う企業を探しやすくなり、就活をスムーズに進めることが可能です。
まずは、自分が興味のある企業の条件や特徴をリストアップしてみましょう。仕事内容や勤務時間、残業や働く環境など、色々な方面から条件を出すと自分にとって譲れない条件が見えてきます。
自分の軸がしっかり定まれば、企業を絞り込む際も迷わずに選べるでしょう。
業界・業種を絞りすぎている
就活の軸から業界・業種をある程度絞るのは良いですが、絞りすぎるとかえって失敗する可能性があります。
自分のやりたいことは、本当にその業界・業種でしか実現できないのか、特定の業界・業種に固執することなく、幅広い視野を持って企業を探してみてください。
もし、企業探しに困ったら、キャリアアドバイザーや大学のキャリアセンターに相談してみるといいでしょう。興味のあることや、キャリアプランを伝えることで、第三者視点でかつ過去の学生の就活データから、あなたに合った企業のアドバイスをくれるはずです。
情報収集が足りていない
情報収集をしていても、生の情報を集められずに失敗するケースもあります。
生の情報とは、実際に働いている社員や人事担当者から得られる情報のことです。会社説明会などの就活イベントやインターンシップ、OB・OG訪問など、自分で足を運んで肌で感じられる情報が生の情報といえます。
インターネットを利用すれば企業の情報を簡単に入手できますが、それだけでは情報収集は足りません。ネット上の情報の中には、信憑性の低い情報も紛れています。
表面的な情報のみを参考にするのではなく、その裏にある情報まで取りにいく動きを積極的に行うようにしましょう。
大手企業に絞りすぎている
大手や有名企業に絞ると就活の幅が広がりません。結果として内定がまったくもらえずに、就活に行き詰まるケースも中にはあるでしょう。
自分の知っている大手企業だけが優良企業だという考えは誤りです。大手企業と比べると知名度が劣っても、働きやすい優良企業も数多く存在します。そのため、企業規模で足切りはせずに中小企業にも目を向けて探してみましょう。
「優良企業」の特徴は?
多くの就活生が「優良企業」に就職したいと考えているでしょう。しかし、そもそもどんな特徴があると優良企業といわれるのでしょうか。
ここでは、優良企業の主な特徴を3つ紹介します。ただし、人によって優良企業の基準は異なるため、ここでは一般的にいわれている優良企業の特徴を紹介するのであくまでも参考程度にご覧ください。
働きやすい労働条件である
優良企業の最大の特徴は、働きやすい労働条件が揃っている点です。労働条件が整備されている企業は、社員を大切にしている傾向があります。労働条件が良ければ社員の労働意欲も高まり、企業全体の雰囲気も良くなります。
企業の労働条件を見るときは、以下の点をチェックしてみましょう。
- 給与
- 残業時間
- 勤務地
- 産休・育児休暇
- フレックスタイム制・リモートワークの利用
働き方の選択肢が多く柔軟性の高い企業は、結婚や出産などでライフステージに変化が起きても柔軟な働き方が選べます。残業時間が少なく有給休暇や育休などの取得率が高い企業なら、プライベートも充実できるでしょう。
離職率が低い
離職率が低い企業は、社員にとって働きやすい環境が整っていることが多く、優良企業である可能性が高いです。快適に仕事ができる仕組みや環境が作られてる企業では、社員の満足度が高いので、定着率も高いといえるでしょう。
逆に、長時間働いても残業代が出ない企業や職場の風通しが悪かったりする企業では、社員の定着率も悪くなります。
離職率の高い原因は企業によって異なりますが、労働時間や職場環境、人間関係や仕事内容に不満があることが多いです。また、キャリアアップや昇給が叶わず、離職する人が多いというケースもあります。
離職者が多い企業は社員の入れ替わりが激しく、残った社員に大きな負担がかかりがちです。そのような会社に入社すると、苦労を強いられる可能性が高いでしょう。
教育制度が整っている
教育制度が充実しているのも優良企業の特徴です。教育制度が整っていれば、業務に慣れない新入社員も安心して業務に携われます。
新入社員の育成がしっかりしている企業は、社員を大切にしているともいえます。十分な教育を受けられて、仕事に対する正当な評価がつく企業なら、モチベーションが上がっていきいきと働けるでしょう。
逆に教育をおろそかにしている企業は、新入社員にいきなり仕事を任せる傾向にあります。その結果、新入社員は正しいスキルが身につかず、仕事ができずに自信を失う恐れがあります。
教育制度を知るにはOB・OG訪問が役立ちます。新入社員時代に仕事をきちんと教えてもらえたのか、どのように評価をされているのかを詳しく聞いてみましょう。
就活の企業探しでは視野を広く持とう!
就活で企業を探すときは、企業規模や業界・職種にこだわりすぎず、幅広い選択肢から選ぶことが重要です。選択肢を狭めてしまうと、就活が行き詰まる可能性が高いです。
ご紹介した通り、大手・有名企業が必ずしも優良企業ではなく、中小企業でも安定した経営を続けている会社は多く存在します。最初から選択肢を限定せずに、広い視野を持って企業探しをしましょう。
企業探しのひとつの手法として、記事内でもご紹介した「OfferBox」を活用してみてください。プロフィールを登録しておくだけで、あなたに興味を持った企業からオファーが届きます。ただし、OfferBoxは自ら企業を探しにいくことはできないため、他の方法とうまく併用しながら活用してみてください。