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注目が集まる「リファラル採用」について徹底解説!メリット・デメリット、具体的なアクションや事例まで公開。

新卒・中途採用活動において、求人サイトなどからの応募を待つ従来の募集方法では、採用予定数に満たない企業が続出しています。また、採用時のミスマッチによる社員の早期離職も問題になっています。そこで、それを補う手法として注目されているのが、リファラル採用です。中途採用市場ではすでに多くの企業が導入し成果を上げている手法ですが、本稿でそのメリット・デメリット、導入にあたり準備、整備するべきこと、実施時の注意点などを解説します。

 

リファラル採用とは

リファラル(referral)は、英語で「紹介、推薦」という意味をもち、リファラル採用とは、現社員の人的ネットワークを通して知人・友人などの紹介を受け、正規の選考プロセスを経て採用する手法を指します。自社と紹介候補者の双方をよく理解した社員の紹介のため、よりマッチング精度が高い手法と言われています。
 

リファラル採用が注目される理由

採用活動において、求人サイトなどからの応募を待つ従来の募集方法では、採用予定数に満たないケースも見られる現在、また、コロナ禍の各種制限・自粛によりオンライン化が進むなど、採用担当者は従来の採用手法に加えて新たな手法の導入検討を行っています。

そこに新卒採用において改めて注目されたのがリファラル採用です。リファラルは中途採用市場では約6割の企業が導入し※1、成果をあげています。

加えて、リファラル採用では応募者と会社との事前の相互理解が深い状態で選考、入社にいたるため、ミスマッチによる早期離職リスクを軽減すると考えられます。※2

もう一点リファラル採用が注目される理由として挙げられるのが、社員の帰属意識やエンゲージメントの向上効果があると言われることです。社員はリクルーターとして、会社の魅力や仕事を候補者に語らなくてはなりません。そのことが社員自身のキャリアや会社の魅力を見つめ直すきっかけとなるからです。

※1)「エン 人事のミカタ」アンケートより
【貴社では、リファラル(社員紹介)による中途採用を実施していますか】

※2)「エン 人事のミカタ」アンケートより
【リファラル(社員紹介)採用を実施したことがある企業に伺います。実施理由を教えてください(複数回答可)】

参考サイト:※1、※2ともに https://corp.en-japan.com/newsrelease/2017/11266.html
 

リファラル採用と他採用手法との違い

リファラル採用は、企業(=社員)が自ら候補者を探し、直接アプローチ・交渉を行う手法です。求人サイトや人材紹介会社からの応募を「待つ」従来の採用手法との対比で、「攻め」の手法と言われています。

また、リファラル採用に似た採用手法に「縁故(コネ)採用」があります。混同されがちですが、縁故の場合、紹介者の立場上、適性やスキルに関わらず採用するケースが多いのに対し、リファラル採用は紹介行為自体も社員の一つの業務とみなされ、応募者は規定の選考プロセスを経て採用にいたるという手法であり、縁故採用とリファラル採用とは一線を画すものとなっています。

参考サイト:リファラル(社員紹介)採用での入社決定時に、紹介した社員へインセンティブを支給している企業に伺います。入社1名につき、いくら支給していますか?https://corp.en-japan.com/newsrelease/2017/11266.html

 

リファラル採用で必要な費用

リファラル採用の場合、求人サイトへの募集広告掲載費や人材エージェントに対する紹介手数料、合同説明会などのイベント出展費用は発生しません。

しかし、リクルーターとなる社員は、自分の本来の業務に加えてリクルーティング活動を行うのですから、紹介のモチベーション向上のために、次に挙げるような報奨制度を設けたり、かかった費用の会社負担をしているケースが見られます。
 

①報奨(ボーナス)制度

紹介した応募者が入社した場合、例えば「3カ月経過後に紹介インセンティブ〇万円支給」といった報奨金を支給します。支給金額に明確な基準はなく、企業の裁量に委ねられています※3。また、金銭以外に、「有給休暇の付与」「人事評価の加点」といったインセンティブを設定するケースも見られます。

※3)リファラル採用のインセンティブ金額についてのアンケート
 

② 採用活動にかかる交際費(諸経費)の支給

社員リクルーターは、紹介候補となり得る知人・友人と打合せのための外食を行う場合があります。その費用を採用活動費、交際費として支給することで社員の負担を軽くします。
 

③ 外部サービスツールの利用

自社のリファラル採用制度が不十分で不安がある場合、専用の有料外部サービス(ツール)を導入・利用すると便利です。

リファラル採用サービス(ツール)提供会社

〇マイリファー https://myrefer.co.jp/
〇リフカム  https://jp.refcome.com/
〇グラバーリファー https://gloverhr.com/
〇Wantedly Admin https://www.wantedly.com/
 

リファラル採用のメリットとデメリット

リファラル採用には多くのメリットがあると同時に、注意すべきデメリットも存在します。次にそのメリット、デメリットを紹介します。
 

リファラル採用のメリット

 

①ミスマッチの軽減と、入社後早期離職の防止

社員リクルーターは、応募(推薦)者のことをよく知り、会社の求める人物像と合致していると判断したうえで紹介するため、ミスマッチが生じにくくなります。また、応募者は社員リクルーターを通じて会社の魅力や仕事のやりがいを理解したうえで、選考に臨み入社するため、エンゲージメントが高く早期退職リスクの低下につながります。
 

②採用コストの抑制

求人サイトへの募集広告掲載費、人材エージェントへの紹介手数料、会社説明会などのイベント出展費、これら採用プロセスに関わる社員の人件費など、従来の採用活動に費やしたコストを軽減できる可能性があります。
 

③公募では出会えなかった潜在層の逸材発掘が可能

求人サイトによる公募からの応募者は玉石混合であり、望む人材に巡り合うまでに手間と時間がかかります。また、就活を行っていないけれど「良いきっかけがあれば転職したい」と考える転職潜在層も存在します。会社の求める人物像を理解した社員リクルーター紹介者からの推薦であれば、隠れた逸材に出会う可能性が高くなります。
 

④社員のエンゲージメント向上

社員リクルーターは、知人・友人に自社の業務内容をはじめ、理念、将来展望、優位性などを説明するため、改めて自社の魅力を見つめ直します。さらに会社・仕事における自身のキャリアや取り組みを振り返るきっかけとなり、エンゲージメント向上につながります。
 

リファラル採用のデメリット

 

①人間関係への配慮が必要

残念ながら不採用になった場合、社員リクルーターと応募者、および会社との関係がぎくしゃくしてしまうケースも見られます。明確な理由の提示など、納得感のあるフォローが必要です。また、入社後どちらかが退職した場合、連鎖的に両方とも退社してしまうことも考えられます。配属先など人事面の配慮も必要です。
 

②社員の同質化

大学後輩、サークル仲間など、社員リクルーターの知人・友人は志向が似通っているケースがあります。同じペルソナで採用し続けると社員の同質化が生じ、多様性が失われる可能性があります。それを良しとする会社の考え方もありますが、その都度ペルソナを変えるなど配慮は必要です。
 

③急募と大量採用に不向き

社員リクルーターは一本釣りで、就活していないが就職意識があり、かつ自社が出会えていない人材を探し出します。本来の業務が優先であることと、選出、説得まである程度の時間が必要なため、急募には不向きです。また、何十人も募ることは現実的ではありません。
 

リファラル採用を実施する際の注意点と進め方

本章では、リファラル採用を実施・成功に導くための注意点、進め方のポイントを紹介します。
 

明確な制度・仕組みをつくり、社員に周知・浸透・納得させることが大切

リファラル採用は社員がリクルーターとなって、人事部の仕事を担います。社員からすれば本業務に加え、仕事が増えるのですから、納得感のある明確な制度・仕組みづくりが重要です。また、社員全員が当事者であること、自分たちが会社のために採用の一翼を担っているという意識を継続させるように、積極的かつ定期的に採用経過などの情報を発信することも大切です。

しかし、ここで注意したいのは「紹介しなくてはならない」という気持ちが強すぎ、プレッシャーで本来の業務に支障が生じることです。肩ひじ張らずに取り組める環境づくりにも注力が必要です。
 

求める人物像(ペルソナ)の周知・徹底

せっかく紹介したのに不採用やミスマッチを防止するためにも、求める人物像(ペルソナ)、募集要項は、社員全員がいつでも参照できる状態にしておくことが大切です。また、社員の同質化を防ぐために、状況に応じてペルソナを見直すことも大切です。
 

従業員満足度向上のための環境づくり

候補者に自社を紹介し、入社を薦めるためには、会社や仕事に誇りを持ちエンゲージメントを高く保っていることが必要です。いくら紹介インセンティブが高くても、好きでもない会社、誇りの持てない仕事を紹介する気持ちにはなりません。待遇、職場環境、福利厚生など社員が活き活きと働くための環境づくりが実践されていれば、リファラルを促進するまでもなく、社員は紹介してくるでしょう。リファラル採用の第一歩は、社員が満足して働ける環境づくりです。まずはその見直しが重要なポイントです。
 

実施する際の進め

実施する際の進め方についてご紹介します。まずはリファラル採用全体のステップについて、次に実際に自社の改善点の洗い出しについてのチェックシートをご紹介します。
 

リファラル採用のステップ

リファラル採用のステップを図式化しました。リファラル採用を始める第一歩は、現状の会社の把握、次に社員が満足して働ける環境づくりです。社員が自信をもって薦められる会社になっているか、見つめ直しリファラル採用に踏み切れると判断した場合、仕組みの整備に進んでみてください。

 

具体的なアクションが知れるチェックシート

左上からチェックをはじめて、「問い」に対して「できていれ」ば右に進み、「できていな」い、「低い」場合は下の対応を行ってください。ステップに対して、いまやらなければいけないことが明確になります。

 

リファラル採用の事例

最後に、リファラル採用を実施して優秀な人材を獲得した企業の事例を、新卒と中途採用に分けて紹介します。導入における効果的な施策・ポイントを挙げますので参考にしてください。
 

新卒採用の事例

 

その1 株式会社MDI

☆株式会社MDI:アパート・マンションなどの建築請負、運営・管理、コンサルティング業

「リファラル採用経由の新卒内定承諾者が5倍に」

・採用コストの削減を実現。
・選考時のミスマッチによる内定承諾後の辞退や、入社後の早期離職の低減に成功。
・現社員のリファラルに加え、内定承諾者にも後輩の紹介を依頼:インターンシップ参加者の増員を期待。内定者と人事スタッフとのコミュニケーション量が増える効果もあった。
・紹介を強制しないが、競争心をくすぐるインセンティブ制度、表彰制度を実施。

参照サイト:https://i-myrefer.jp/media/case/mdi/
 

中途採用の事例

 

その1 株式会社串カツ田中ホールディングス

☆株式会社串カツ田中ホールディングス:『大阪伝統の味 串カツ田中』を展開。直営店・FC店合わせて全国に250店舗(2019年7月時点)

『「一緒に働くメンバーを自分たちで探していこう」トップ自ら社員にメッセージ発信』

・社員が友人などを紹介しやすい職場環境・制度づくり:年間休日増加・賞与の増額、社員教育体制の整備。
・経営トップを巻き込み、全社プロジェクトとして推進:全社会議で制度説明し共有化、社長も現在の人事・採用課題をオープンに話し、意識を統一。
・採用費の軽減を実現。
・離職率の低下を実現。

参照サイト:https://jp.refcome.com/cases/Ro87GjBEVNV2t1A42VSLe
 

その2 freee株式会社

☆freee株式会社:クラウド会計ソフト「freee」を展開。

『外部サービス導入により、リアルタイムで紹介状況を把握、効率性が向上』

・「ワークライフインテグレーション」、常にリラックスして仕事ができる環境づくりを徹底:社員がのびのびと仕事を楽しんでいる姿・雰囲気を、いつでも候補者に見てもらえる。
・創業時からリファラル採用を実施していたが、外部サービスを導入:数値の可視化によるPDCAの確立。紹介プロセスの簡素化で、社員の手間を減らし、リファラル採用を活性化。
・リアルタイムの採用状況を発信・共有することで社員の現状認識を促す。

参照サイト:https://hrnote.jp/contents/b-contents-editorial-rihukamufreee-180920/
 

まとめ

今回は、求人サイトからの公募や説明会などのイベント参加といった従来の採用手法に加えて、より効率的に求める人材を採用する手法をという視点から、企業側から攻める、人材を探しにいく「リファラル採用」を紹介しました。

現社員をリクルーターとして採用活動を展開する「リファラル採用」は、自社と紹介候補者の双方をよく理解した社員の紹介のため、よりマッチング制度が高く、ミスマッチによる入社後の早期離職も低減できる手法と言われています。

さらに、採用費用の低減、現社員のエンゲージメント向上など、さまざまなメリットのある「リファラル採用」ですが、社員の同質化を招きかねない、不採用の場合の人間関係への配慮などデメリットも存在します。

また、導入したからといって、明日から採用できるというものではありません。社員が自信をもって薦められるような体制・制度の充実にはじまり、リファラル採用制度の設計、全社プロジェクトとして取り組むための周知などが求められ、これをPDCAサイクルとして効果測定、見直し・改善を継続していく長期的な視点が必要となります。

コロナ禍の影響で採用方針が立てづらい昨今ですが、従来の手法に加えて「リファラル採用」導入を検討してみてはいかがでしょうか。
 


2020年11月17日公開