【2024年卒】新卒採用市場の動向・変化を考察

【無料ダウンロード】24卒・25卒採用の市場動向調査レポートはこちら

変化し続ける新卒採用市場において、自社の採用を成功するためには、近年の新卒採用市場の動向を正しく理解することが重要です。

採用スケジュールの早期化は、近年特に顕著になっています。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、採用手法も大きく変化し、オンラインを活用した手法が広く普及しました。

本記事では、弊社の独自調査や他社調査などをもとに、2023年卒採用市場の動向から、今後の市場を予測します。

また、24卒・25卒採用の動向がわかる最新資料「どうなる?24卒・25卒 新卒採用 市場動向調査レポート(春夏版)」をご用意しました。独自調査の分析を踏まえ、これからの採用で取り入れるべき考え方や手法を解説しています。学生のニーズや他社の採用状況が気になる人事・採用担当者の方は、ダウンロードしてご活用ください。

どうなる?24卒・25卒 新卒採用 市場動向調査レポート(春夏版)
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【最新版】新卒採用市場の調査レポートです。企業・学生への独自アンケート調査結果を踏まえ、学生のニーズや傾向、他社の採用状況がわかります。採用戦略の見直しポイントも解説!
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2024年卒の採用市場動向はこちらの記事をチェックしてください /

最新の2024年卒新卒求人倍率を踏まえた市場トレンド

最新の2024年卒新卒求人倍率を踏まえた市場トレンドについて、以下3つの順に紹介します。

  1. 全体 求人倍率
  2. 従業員規模別 求人倍率
  3. 業種別 求人倍率

全体 求人倍率

全体 求人倍率
出典:株式会社リクルート 第40回ワークス大卒求人倍率調査(2024年卒)
https://www.works-i.com/research/works-report/item/230426_kyujin.pdf

来春2024年3月卒業予定の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は1.71倍。前年の1.58倍より0.13ポイント増加し、2022年3月卒(1.50倍)から2年連続の増加となりました。

この数値はコロナ禍前の水準(2015年卒以降の1.6倍以上)と同等にもなるため、コロナウイルス感染拡大という社会不安増大の影響は一定落ち着き、企業の採用意欲が回復している状況であると読み取れます。

従業員規模別 求人倍率

従業員規模別 求人倍率
出典:株式会社リクルート 第40回ワークス大卒求人倍率調査(2024年卒)
https://www.works-i.com/research/works-report/item/230426_kyujin.pdf

従業員規模別に大卒求人倍率を比較すると、従業員規模300人以上の企業においては直近5年間であまり大きな変化は見られません。

一方で従業員規模300人未満の企業においては、特にコロナ禍の2021年卒では大幅な減少となったものの、2022年卒では5.28倍、2023年卒では5.31倍と微増し、2024年卒も6.19倍と年々増加傾向にあることが分かりました。

2024年卒の求人倍率は中小企業においても今後、同水準で推移することが予測されます。

業種別 求人倍率

業種別 求人倍率
出典:株式会社リクルート 第40回ワークス大卒求人倍率調査(2024年卒)
https://www.works-i.com/research/works-report/item/230426_kyujin.pdf

業種別に大卒求人倍率を比較すると、直近5年間では金融業、サービス業・情報業の求人倍率に大きな変化は見られません。

一方で、2023年卒と比較すると建設業は6.04ポイント、流通業は2.72ポイントと大きく増加、製造業も0.38ポイント増加し、コロナ禍直前の高い水準に近い倍率となりました。

国土交通省の「建設業及び建設工事従事者の現状」の調査においても、建設業界での働き手の高齢化・引退により若手の就業者を増やすことは喫緊の課題であると言われています。

このように業種別求人倍率の差は依然として大きいため、特に今年は建設業や流通業において採用に苦戦する企業が増加する可能性があると考えられます。

出典:国土交通省 建設業及び建設工事従事者の現状

弊社が運営するYouTubeチャンネルでは、2024年卒学生と企業向けに行なったアンケートの解説動画を公開しています。お時間のあるときに是非ご視聴ください。

直近の企業側の動きと、今後3か月以内の動向予測

直近の企業側の動きと、今後3か月以内の動向予測について、以下3つの順に紹介します。

  1. 24卒の採用見込み
  2. 採用活動のスケジュール見通し
  3. オンライン採用の導入状況

24卒の採用見込み

24卒の採用見込み
出典:株式会社ディスコ 新卒採用に関する企業調査(2023 年 2 月調査) 2024 年卒・新卒採用に関する企業調査-採用方針調査
https://www.disc.co.jp/wp/wp-content/uploads/2023/02/202302_kigyochosa.pdf

新型コロナウイルスが蔓延し、採用の形態が変化した2021年卒・2022年卒では採用見込み数について「増加」と回答した企業は約15%と、採用人数を増やすことに控えめの様子がうかがえました。

一方翌年2023年卒では「増加」と回答した企業は25.6%、2024年卒で32.8%と年々増加している傾向が見られます。

コロナウイルスが第5類に位置づけられ、ウィズコロナの新しい生活様式となり経済活動を回す中で、採用意欲がコロナ禍以前並みに戻り、採用活動が継続することが予測されます。

採用活動のスケジュール見通し

面接開始時期
面接の開始
内定出し開始時期
内定出しの開始

2023卒と2024年卒の採用活動のスケジュールを比較すると、12月以前に開始する企業は2023年卒(6.5%)➟2024年卒(9.6%)と3.1ポイント増加、1月開始の企業も2023年卒(6.8%)➟2024年卒(10.0%)と3.2ポイント増加しています。

また3月上旬に開始する企業は2023年卒(10.0%)➟2024年卒(4.2%)と5.8ポイント減少、それ以降の3月中旬からは2023年卒と同じような動き(ボリュームゾーンが3月でそれ以降は徐々に減少していく)結果となりました。

これより面接開始時期が前倒しとなり、面接開始の第1弾が12月・1月となり、第2弾が3月中旬からと大きな2つの波ができている様子がうかがえます。

さらに内定出しの開始時期に関しても、12月以前から4月下旬までをみると、全ての期間で2023年卒よりも2024年卒の方がこの期間に内定出しを行う企業が多く、総じて採用スケジュールが早期化している様子がうかがえます。

以上のことから、今後企業側は特に早期に内定出ししている内定者へのフォローや内定辞退発生による追加選考に注力することが予測されます。

出典:株式会社ディスコ 新卒採用に関する企業調査(2023 年 2 月調査) 2024 年卒・新卒採用に関する企業調査-採用方針調査

2024年卒採用で見えてきた課題

2024年卒採用で見えてきた課題
出典:株式会社ディスコ 2024年卒採用活動の感触等に関する緊急企業調査
https://www.disc.co.jp/wp/wp-content/uploads/2023/05/k_kigyochosa_2024.pdf

過去2年間と比較し、課題として顕著になったのは「母集団形成」です。2023年卒では61.2%、2024年卒では73.0%と約11.8ポイントも増加しています。

他にもインターンシップやプレ期接触からのつなぎとめ、採用活動時期の項目においてそれぞれ4.9ポイント、3.4ポイントの増加傾向が見られます。

コロナ禍が落ち着き、企業側の採用意欲が回復しているのに加え、採用直結インターンシップの実施が可能となった現在、採用スケジュールの早期化を検討する企業が増加し、限られた母集団の中でいかに学生を引き寄せられるかがポイントになると予測されます。

そのためあまり他社が積極的に狙わない層、ブルーオーシャンのゾーンにいる学生をあえて狙うようにする、競合他社の採用時期とずらして採用を行うなど、ターゲットやスケジュールを今一度見直して母集団形成を行うことが重要になると考えられます。

2024年卒採用で見えてきた課題
2024年卒採用で見えてきた課題

新卒採用市場の過去の動き

2023年卒の新卒採用市場の変化

オンライン採用の導入状況

オンライン採用状況
出典:株式会社ディスコ 新卒採用に関する企業調査(2021年10月調査)2022 年卒採用内定動向調査/2023 年卒採用計画
https://www.disc.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/10/2022_kigyouchousa_kakuho-.pdf

2022卒と2023年卒のオンラインによる採用活動実施状況を見ると、「WEB面接(双方向のもの)」を導入していると答えた企業は81.0%(2022年卒:73.4%)、「WEBセミナー」を導入していると答えた企業は86.5%(2022年卒:68.6%)となり、2022年卒よりも多い8割以上の企業がオンライン採用を導入していることが明らかになりました。

一方で、動画面接や自己PR動画をオンラインで実施している(予定)の企業は3割を切っており、オンラインであっても双方向でコミュニケーションをとれるWEB面接が企業にとって重要視されている様子がうかがわれます。

今後も見極め・フォローに注力するべく、オンラインでも対面と同程度のコミュニケーション量と質が担保できるような選考プロセスを設計していくことが重要であると考えられます。

どうなる?24卒・25卒 新卒採用 市場動向調査レポート(春夏版)
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最後に

本記事では、弊社の独自調査や他社調査などをもとに2023年卒採用の市場動向や変化を予測した下記の調査概要を解説しました。

  • 最新の2024年卒新卒求人倍率を踏まえた市場全体動向
  • 直近の企業側の動きと、今後3か月以内の動向予測
  • 前回の新卒市場動向調査の掲載(2020年12月 発行)

最新の採用市場動向が知りたい人事・採用担当者の方には、こちらの資料もおすすめです。ダウンロードしてご活用ください。

どうなる?24卒・25卒 新卒採用 市場動向調査レポート(春夏版)
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人事ZINE 編集部

人事ZINE 編集部

人事・採用担当者の悩みに寄り添うメディア「人事ZINE」の編集部です。 人事・採用に関する役に立つ情報や手法を発信します。 就活生の3人に1人が利用する新卒採用オファー型サイト「OfferBox(オファーボックス)」を提供する株式会社i-plugが運営しています。