【新卒採用担当者向け】採用方法8選・特徴や費用を比較紹介
新卒採用は近年、売り手市場が続いており、企業は戦略的に採用活動を進めていく必要があります。新卒採用ははじめに自社の課題整理をし、採用ターゲットの設定などを盛り込んだ採用計画を練ります。その計画をもとに母集団の形成、会社説明会の実施、インターンシップの実施、選考と年間を通して行います。
ここでは、新卒採用担当になったばかりの人向けに「採用方法」に焦点を当てました。採用方法の種類とそれぞれの特徴、メリット・デメリット、費用などを網羅的にご紹介します。
人事ZINEでは、新卒採用に起こりがちな課題別に、効果的な手法を徹底解説した資料「採用課題別 解決集」をご用意しました。自社の採用課題解決の参考に、ぜひダウンロードしてください。
目次
新卒の採用方法はいつ決める?
新卒採用の手法を決めるのは、以下の「②採用計画立案」の段階です。新卒採用の進行は、次の流れで行うのが一般的です。
- 採用背景、課題の整理
- 採用計画立案
予算、採用ターゲット、人数、スケジュール、採用担当チームの業務分配、採用フロー、選考基準、採用方法採用手法の検討(ここで採用方法を決定)
- 決定した採用方法にのっとり、母集団形成スタート
会社説明会、学校説明会、リクルーター制度やリファラルの運用、SNSやダイレクトソーシング、ナビサイトなど
- 選考~内定
採用方法は、まず自社の課題を把握し、ターゲットの選定や予算などの整理を行ってから決定します。
採用方法の種類、特徴やメリット・デメリット、費用について次章で詳しくご紹介します。
公的機関や大学と連携した採用方法
主な採用方法8種のうち、ここでは行政機関や大学と共同で採用活動に取り組む方法を解説します。この採用方法の最も大きな特徴は、採用コストが抑えられる点にあります。
ホームページを持たない企業や採用コストに多額の費用を投資することが難しい企業には特におすすめの採用方法です。公的機関と大学と共同で行う採用方法の特徴を詳しく確認してみましょう。
新卒応援ハローワーク
公的機関と連携した採用方法の1つ目は、ハローワークの活用です。中途採用や非正規向けの求人を扱っているイメージが強いハローワークですが、実は新卒採用に特化した「新卒応援ハローワーク」を運営しています。
ほとんどの就活生は大手サイトや民間サイトに登録を行い、エントリーをします。しかしホームページが整備されていない中小企業は、情報サイトへの掲載がされていないケースが多く、就活生にとって求人情報の収集が困難です。
《メリット》
- ハローワークに求人票を出すことで、ホームページを持たない企業でも学生へアプローチできるチャンスを増やせる
- 無料で利用できコスト削減が可能
《デメリット》
- ハローワークで就活をすることにネガティブな印象を持っている就活生も一定数存在し、出会える学生数が少なくなってしまう可能性がある
- 新卒応援ハローワークの活用は、地元の学生を求めているけれど、高額な採用費用を捻出することが難しい企業には、特におすすめの採用方法と言えるでしょう。
大学就職課へ求人票を掲載依頼
次に、大学のキャリアセンターに求人票を載せてもらう採用方法です。求人票を掲載してもらう手順は下記のような流れになります。
- 大学のホームページから専用のフォーマットをダウンロード
- フォーマットに必要事項を記入する
- 書類が完成したら大学へ提出する
大学へ必要書類を送る方法は郵送、Fax、インターネット上で提出、大学へ持参などです。
《メリット》
- 無料で利用することができるので採用コストを抑えられる
《デメリット》
- 各学校毎にフォーマットを用意する手間がかかり、応募者数への見通しが立てづらい
大学内で会社説明会
大学で開催される会社説明会に参加することも、大学と連携した採用方法の1つです。
大学により参加費が無料のケースと出展費用が必要な場合もあるため、事前に確認しましょう。
《メリット》
- 大学の敷地内で行うため、広告や就活サイトへの掲載費などがかからず、低コストで採用活動を行える
《デメリット》
- 複数の企業が同時に集まる説明会であれば、持ち時間が制限される
- 大学による独自の参加基準を設けている場合もあるため、出展を拒否されることもあり得る
1社につき約30分~1時間の持ち時間の中で学生に話をしたり、キャンパス内の広間に複数企業がブースを設けて実施したり、授業の合間に行ったりとスタイルはさまざまです。開催時期については地方や首都圏で異なり、就活生が動きはじめるタイミングに合わせて行います。ホールでの大型な説明会であれば、数百人の学生に一気にアピールできる場合もあります。
大学向けにOB・OG訪問の受け入れ
OB・OG訪問の依頼を受け入れて会社を案内することも、採用方法として有効な手段です。OB・OG訪問とは、就職した卒業生の名簿を大学内などで公開し、就活生自ら卒業生にコンタクトをとって話を聞きにいく活動です。ホームページや説明会ではわからないリアルな情報が収集できるため、多くの就活生が就活期に行います。
大学から卒業生宛にOB・OG訪問の依頼が入る場合や、ゼミや就活生から直接連絡が入ることもあります。依頼を受けた卒業生は、人事部に話を通してから就活生と連絡をとり、日程調整など進めていく流れが一般的です。
《メリット》
- OB・OG訪問に協力してくれる社員を増やせば、就活生に働く上での不安・疑問を解消してもらいながら企業理解を深めてもらえる
《デメリット》
- OB・OG訪問を就業時間以外に実施しすぎると、社員の負担が増えるため企業全体でケアをする必要がある
民間の就活ナビサイト・求人サイト
採用方法で最も一般的なものは、就活ナビサイト・求人サイトの利用です。「リクナビ」や「マイナビ」といった大手を思い浮かべる人が多いでしょう。その他にも地方就活者向けや専門分野に特化した求人サイトなど、用途によって使い分けることができます。
大手ナビサイトの紹介や特化している職種・業種について、またエリア特化型サイトの特徴やメリット・デメリットをご紹介します。
大手ナビサイト
大手ナビサイトとして代表的なリクナビ、マイナビについてユーザー数や、近年の求人掲載数の傾向など特徴をみていきましょう。
リクナビの掲載企業数は2021年3月時点で10,830社、学生登録数は703,861人です。マイナビの掲載企業数は同時点で24,215社、学生登録数は731,820人です。
費用はマイナビの基本パッケージが160万円、リクナビはシンプルプランが110万円です。リクナビはプランの種類が豊富で、最安値のプランは40万円から利用できます。
《メリット》
- 認知度の高い大手ナビサイトでは母集団形成がしやすく、自社の露出度を高められる
《デメリット》
- 安くても費用が40万円からと高額
- 競合他社が多く集まっており、自社のブランディングがしっかりできていない企業では費用対効果が低くなる可能性もある
業界や職種特化型サイト
業界、職種特化型のナビサイトは専門職を志望する学生にニーズが高く、特定の業界・分野で新卒の採用活動を行う企業には利用をおすすめします。特化型のナビサイトとして、次のようなサイトがあります。
- 金融業界特化…「キャリタスFINANCE」
- スポーツ業界特化…「スポナビ」
- ベンチャー特化…「ベンチャー就活ナビ」
- 営業特化…「営業就活ドットコム」
- エンジニア特化…「レバテックルーキ―」
《メリット》
- 業界や職種に特化したサイトを活用すれば、大手サイトと違い自社の求人情報が他社の情報に埋もる確率を下げられる
《デメリット》
- 掲載企業数が少ないという理由から、登録する学生が大手に比べると少ない
上記のデメリットを解消するためには、自社の強みを明確にして同業界の他社と差別化をはかり、応募者を集めるための工夫が重要です。
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングとは、企業側が就活生にスカウトメールを送ったり、リクルーターが就活生に接触したりと企業が直接、就活生にアプローチをする採用方法です。
労働力人口が減って新型コロナウイルスが登場しても依然売り手市場であり、人材の確保はこれからも企業にとって大きな課題です。このような背景から、求人広告サイトで学生が応募するのを待つのではなく、自社にマッチする人材に対し積極的に声をかける攻めの手法であるダイレクトリクルーティングが注目を集めています。
ダイレクトスカウト
ダイレクトスカウトとは、登録してある就活生の情報を見て、企業がメッセージを送るなどして選考へ促す採用方法です。
《メリット》
- 専用の人材データベースを活用することで自社の求めている人材に出会いやすい
- 自社の採用担当者が人材を探してクロージングやアプローチをするので、自社にマッチした母集団形成を行える
- 求人サイトを利用するよりも費用が抑えられる
《デメリット》
- スカウト配信の工数がかかる
- 広告媒体を出すなど他の採用方法に比べ、採用担当者のスキルに結果が左右されやすく、採用担当者のレベルアップや成果を出すまでに時間を要する
- 就活生が自社を知っているとは限らないため、スカウト配信と合わせて採用広報の戦略的な施策が必須
次に、代表的なダイレクトスカウトのサービスとして「OfferBox」をご紹介しましょう。
OfferBox
OfferBoxは、新卒向けのダイレクトリクルーティングサービスで代表的なサービスです。2024卒の就活生は246,000人が利用しており、登録企業数は2024年4月時点で17,700社以上(累計)となっています。
企業のオファー送信数と学生のオファー受信数に上限があるため、オファーの開封率は82%の高水準という点が大きな特徴です。スカウトメールをたくさん受け取る学生が増え、スカウトをもらっても開封すらしないケースもあります。開封率が82%という数値はダイレクトリクルーティングを活用する上で大きな魅力と言えるでしょう。
成功報酬型プランの場合、採用1人につき38万円が発生。初期費用はなるべく抑えたい・まずはダイレクトリクルーティングを使ってみたいという方にもおすすめです。
※オファー開封率82%はプロフィール入力率80%以上の2023年卒学生の数値より算出
成功事例や料金プランはこちら
リクルーター制度
ダイレクトリクルーティングの2つ目の採用方法はリクルーター制度です。リクルーター制度とは、リクルーターと呼ばれる自社の社員が、就活生にアプローチをして採用活動を行う手法のことです。本格的に採用活動がスタートする前に就活生にコンタクトをとって、他の企業に応募が流れることを防ぐのに役立ちます。
《メリット》
- 早期に接触して優秀な学生に出会い、親密な人間関係の構築に時間をかけられる
- カフェなどでリラックスした状態でお互いを知ることができ、就活生の人間性も通常の選考より見えやすい
《デメリット》
- リクルーターの質を高めておかないと企業イメージを損ねたり、アプローチできる人数も限られてしまう
リクルーター制度を活用し、学生との出会いが早ければ早いほど、他の企業よりも自社のアピールをする時間が増え、動機づけしやすくなります。ただし、リクルーターの研修費用と育成にコストがかかることも留意しておきましょう。
SNS採用
ダイレクトリクルーティングの1つとして、SNSを用いた採用方法も効果的です。SNS採用には次のような手法で行います。
- SNS広告の出稿(SNSのフィードに広告を出してSNS利用者にアプローチ)
- SNSの運用(アカウントを作成、コンテンツ投稿を行い、フォロワーとコミュニケーションを取り、DMやリプライで交流)
- SNSのオンラインイベント(YouTubeライブ配信、インスタライブ等)
- SNSのDMを活用したダイレクトスカウト
《メリット》
- 利用するツールにもよるが、基本的に無料で運用が可能
- 発信し続けることで採用ノウハウが蓄積され、自社のブランディング強化につながる
《デメリット》
- 採用担当者には通常業務もあるため、他の社員の協力が欠かせない点
SNSを用いた採用方法はアカウント運用をする負担分、他の業務の負担を減らすなど社内全体で運用しているという意識が必要です。
オフラインイベント
新型コロナウイルスにより選考のオンライン化が進み、オフラインによるイベントの数は激減しました。しかしオフラインイベントには、オンラインで伝えられない臨場感や、会社の風土、採用担当者の人となりを就活生にアピールできる魅力があります。
オフラインイベントはおおまかに合同企業説明会と、小規模な逆求人系イベント、その他のイベントに分けられます。本章ではイベントごとの特徴、メリット・デメリットなどを解説します。
合同企業説明会
合同企業説明会(合説)に参加する採用方法はナビサイトの利用と同じく、メジャーな採用方法の1つと言えます。
出展費用は参加するエリア、ブースの位置と大きさによって変動します。仮にマイナビの合説に東京で参加する場合は安くても75万円です。集まる学生の人数は年度によって変化しますが、21年3月に開催された22卒向けのマイナビ合説では緊急事態宣言中でありながらも約6,400人が参加しています。
《メリット》
- BtoBの企業は認知度が低い傾向にありますが、合説に参加することで自社を知ってもらうチャンスにつながる
- 多くの学生と接触できる
《デメリット》
- 1回の説明時間が限られており、自社の魅力を伝えきれない可能性がある
- 費用が高額
逆求人イベント
「逆求人」とは、就活生が経験や経歴を掲載し、企業側がプロフィールを見てアプローチをする採用方法です。通常の就活とはアプローチする方向が逆のため、逆求人と呼びます。採用担当者と学生の少人数でコミュニケーションを取って、お互いの知りたい情報を収集できる仕組みとなっています。
従来の合同説明会では不特定多数の就活生がブースに訪れ、会社が情報を提供するという流れでした。しかし、逆求人型のイベントでは、就活生側が企業に自己PRをしたりブースを構えたりと流れの方向が「逆」になります。
《メリット》
- 従来の合説ほど企業側に準備や費用といったコストが発生しない
- 自社を知らない学生にも企業側から積極的に声をかけることが可能
《デメリット》
- 必ずしも自社にマッチした人材に出会えるわけではない
- 逆求人イベントを利用し学生と接点を持っても、従来通り面接での見極めを行わなければならず、選考のコストは発生する
その他
オフラインイベントについては、他にも下記のようなものがあります。
- 学校内の説明会イベント
- ハローワーク主催の地域限定イベント
- Wantedlyのミートアップのような採用系サービスごとのプチイベント
- 自社主体で実施するイベント
労働局が行う合同企業説明会など、大規模ではなくても地域の行政が行うイベントや、採用サイトなどが行うものなど、開催主体や規模はさまざまです。
《メリット》
- 地域密着型で地元の学生に自社をアピールすることができるため、中小企業は利用しやすい
- ハローワーク主催であれば基本的に参加費は無料
《デメリット》
- 新型コロナウイルスの影響で開催中止を余儀なくされることもあり、大規模な合同企業説明会よりもチャンスが減ってしまうこともあり得る
新卒紹介サービス
新卒紹介サービスをご存知でしょうか。新卒紹介とは、エージェントと呼ばれる紹介会社が企業の採用ターゲットに応じ、エージェントに登録している就活生を紹介するという仕組みです。中途採用ではこの手法がよく使われますが、新卒採用の方法としても注目されています。
- 採用ターゲットをエージェントに伝える
- エージェントが就活生を紹介する
- その後の選考~入社までをエージェントがサポート
まず企業は採用ターゲットを明確にし、エージェントに伝えなければなりません。採用したい人物像が明確でなければ、エージェントとすり合わせが必要になるため相談してみましょう。その後エージェントが企業に代わって学生を探し、学生が企業に興味を示せば紹介という流れになります。
《メリット》
- 成果報酬型のため、採用に至らなかったときの費用負担がない
- エージェントが業務を代行する分、工数の削減が可能
《デメリット》
- 紹介料の相場は採用に至った学生の「年収×30%前後」と言われており、1人あたりの採用コストが高くなりがち
新卒紹介サービスは採用に至った場合、一人あたりの費用が高くなってしまう可能性があり、学生を多く採用したいときには不向きかもしれません。他の採用方法と組み合わせて効率の良い採用活動を行うことがポイントとなるでしょう。
インターンシップ
インターンシップとは就活生が関心のある企業で働き、自社の業務や社員、会社の雰囲気、業界について理解を深めることを目的に実施します。インターンシップの時期は、通年のもの、夏や冬だけと期間が限定されているものに分けられます。1day、短期インターン、長期インターンに分類され、選考直結型と選考とは関係ないケースもあり、自社のターゲットや社内の状況によって使い分けましょう。
《メリット》
- 長期のインターンシップはミスマッチによる早期離職の予防が期待できる
- インターンシップを行うことで、自社に入社した後の戦力として育成可能
《デメリット》
- インターンシップの受け入れのための準備や、インターン実施中の学生のケアが必要
採用方法としてインターンシップを活用する際は、「必ずしも採用に直結しない」点を理解した上で、どこまで工数を割くのかなど目的を明確に決めると良いでしょう。
紙媒体
オンラインによる採用方法だけでなく、紙媒体の活用も職種やターゲットといった採用ニーズによっては効果的な採用方法です。
駅やコンビニなど、無料の求人情報誌を設置されており、読者層とエリアによるターゲティングができ、飲食店やサービス系の求人や地域密着型の企業にはおすすめの媒体と言えるでしょう。
紙媒体の採用方法の代表的な例と、メリット・デメリットをまとめました。
求人情報誌・紙媒体への広告出稿
紙媒体を使った採用方法の代表的なものの1つが、フリーペーパーや新聞の折り込みチラシを使った募集です。新卒向けの求人情報専門誌を見かけることはあまりないですが、新卒と第二新卒の同時募集、非正規との同時募集で紙媒体使うのも有効な手法と言えます。
《メリット》
- フリーペーパーは特に駅やコンビニなど人がよく通る場所に設置され、10代~30代といった比較的若い人材確保に向いている
- 採用コストが低額
新聞の折込チラシの料金は、一番小さい広告枠を使用し首都圏に配布する場合、22,000円が最安値です。フリーペーパーは関東だと、1枠おおよそ15,000~17,000円から利用できます。
《デメリット》
- 新聞の読者層は40代から60代が最も多く、採用ターゲットの利用者が少ない
業界専門誌や雑誌への寄稿・広告出稿
エアラインであれば航空系の専門誌、保育介護系の専門誌にタイアップ広告など出稿し、特定の業種の人材にアプローチする方法があります。
タイアップは英単語で「tie up=結びつく」という意味です。タイアップ広告とは、企業が広告を出したいと思いメディアに依頼して広告を出すことを指します。インターネット広告に「PR」と表記されている広告です。
タイアップ広告の料金相場は媒体や掲載する場所により異なるものの、150万円前後となっています。専門誌の寄稿料は雑誌によりますが、航空会社の専門誌「エアライン」でモノクロの求人広告を掲載する場合、1ページ12万円となっています。
《メリット》
- 採用ターゲットが明確で特定の業種であれば高い効果が期待できる
《デメリット》
- タイアップする際の費用はマイナビなどの大手ナビサイトと変わず、高額
- 専門誌は就活生以外も購読するので、読み手がターゲットではない可能性も高い
専門誌だけで母集団形成をすることは困難なので他の採用方法と組み合わせると良いでしょう。
貼り紙・DM
新卒でこの手法を選ぶケースは少ないですが、採用方法として効果が期待できないわけではありません。たとえば企業の入り口や最寄り駅に貼り紙(広告掲載)、DMポスティングの実施する採用方法です。
飲食店や美容院などの店舗入り口に貼り紙を貼っておけば、顧客の就活生が興味を持つかもしれません。
《メリット》
- 貼り紙は紙とペンで書くなら、費用がかからない点
《デメリット》
- ターゲットにピンポイントで訴求することができず、応募者を集めにくく、応募者数の見通しが立たない
- DMを配るのであれば就活生の名簿を手に入れなくてはならないので、どうやって入手するかが課題
マスメディア
マスメディアを利用した採用方法を解説します。マスメディアで真っ先に思い浮かぶのはテレビではないでしょうか。テレビだけではなくラジオもマスメディアの1つです。テレビやラジオを利用すれば、不特定多数の視聴者やリスナーに求人情報を届けられます。
現就活生ではない学生も自社を知るきっかけになり、数年後の採用活動に向けた種まきをすることが可能です。
テレビやラジオを使った採用方法について、ご紹介します。
テレビCM
採用方法としてテレビCMを流す企業はあまり多くありません。テレビCMを使った新卒の母集団形成には膨大な費用が発生するためです。ただし、大手企業で費用対効果が見込める場合は採用方法の1つとして活用してみるのも良いでしょう。
《メリット》
- リーチの多さ
- 自社ブランディングの強化
- 地方の採用にも効果が高い
《デメリット》
- 費用が高額
たとえば関東ローカル局で30秒のCMを月4~5本、自社の目的にあった番組の途中で流すとします。その場合にかかる費用は最低でも数百万円と、かなり高額です。
テレビCMを使った採用方法は、観ようと決めチャンネルを選択しなくても、強制的に絵と音で情報を視聴者に届けられます。同時に企業の認知度を上げることもでき、特に地方ではCM料金が比較的安く、地元の人にターゲットを絞っている企業には活用しやすいでしょう。
ラジオ
ラジオは採用方法としてあまりメジャーではありませんが、ドライバー募集など、特定の職種によっては効果が期待できます。ラジオを聴く層は勉強している学生や運転しているドライバーが多いです。車をよく運転する人はラジオを聞く率も上がるので、ドライバー募集に適していると言えるでしょう。
《メリット》
- 時間帯と番組の内容でターゲットを絞り込むことができる
- 東京のAMにCMを流す場合は最低5万円からとテレビよりも低コスト
- スマホのアプリからラジオを聴いていれば、スマホの画面に番組情報や高校が表示される機能もあり宣伝できる
《デメリット》
- ターゲティングをしっかり行わないと成功に結び付けることが困難
2017年の総務省が調査した統計データでは、1日にネットを利用する平均時間が161分なのに対し、ラジオは2分という結果でした。ターゲットに情報を届けるために有効な時間帯や番組の内容について検討を行うことが課題となるでしょう。
まとめ
新卒の採用方法について、採用方法を決める時期や8種類の採用方法、それぞれの特徴やメリット・デメリットについてご紹介しました。
やみくもに民間サイトを利用したり、ダイレクトリクルーティングを行なったりしても、きちんと課題の整理やターゲットが選定されていなければ、効果は得られません。
新卒採用を成功させるためには、「どの採用方法が自社にあっているか」検討し、最適な方法を選び活用することです。
新卒の採用方法の全体像を把握して、母集団を形成し、ミスマッチの少ない人材確保につなげてください。
最後に、新卒採用の課題別に効果的な打ち手を解説した資料をご用意しました。ダウンロードして、自社の採用課題の解決にお役立ていただければ幸いです。