【2025年卒】新卒採用市場の動向や学生の志向・課題を解説

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変化し続ける新卒採用市場において、自社の採用を成功させるためには、近年の新卒採用市場の動向を正しく理解することが重要です。採用スケジュールの早期化は、近年特に顕著になっています。また、「オンラインを採用にどの程度取り入れるか」も、検討しておきたいテーマです。

本記事では、弊社の独自調査や他社調査などをもとに、2025年卒新卒採用市場の動向や学生の志向・課題を解説します。

人事ZINEでは、人事・採用担当者の方に向けて、「2025年卒の市場を分析!これからの新卒採用戦術」をご用意しております。2025年卒の採用市場の概要を理解できますので、ぜひご活用ください。

2025年卒の市場を分析!これからの新卒採用戦術
2025年卒の市場を分析!これからの新卒採用戦術
2025年卒の採用市場を分析した上で、Z世代の新卒採用を成功させる上で重要な観点3つを紹介します。
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【2025年卒】新卒採用の求人倍率と市場動向

【2025年卒】新卒採用の求人倍率と市場動向

最新の2025年卒新卒求人倍率を踏まえた市場トレンドについて、以下3つの順に紹介します。

  • 全体の求人倍率
  • 従業員規模別の求人倍率
  • 業種別の求人倍率

全体の求人倍率

全体の求人倍率

出典:株式会社リクルート「ワークス大卒求人倍率調査(2025年卒)

2025年3月卒業予定の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は1.75倍です。前年の1.71倍より0.04ポイント増加し、2022年3月卒(1.50倍)から3年連続の増加となりました。

新型コロナウイルス感染症拡大前の水準と同等に回復しており、社会的不安・混乱の影響は落ち着いていることが分かります。前年と同様、企業の採用意欲が回復している状況であり、今後もこの傾向が続く可能性があります。

従業員規模別の求人倍率

従業員規模別の求人倍率

出典:株式会社リクルート「ワークス大卒求人倍率調査(2025年卒)

従業員規模別に大卒求人倍率を比較すると、従業員規模1,000~4,999人と5,000人以上の企業においては、直近5年間であまり大きな変化は見られません。

一方で従業員規模300人未満と、300〜999人の企業は、増加傾向にあります。

  • 従業員規模300人未満の企業:2021年卒から3.40倍、5.28倍、5.31倍、6.19倍、6.50倍に増加
  • 従業員規模300〜999人の企業:2021年卒から0.86倍、0.98倍、1.12倍、1.14倍、1.60倍に増加

2025年卒の求人倍率は中小企業においても今後、同水準で推移することが予測されます。

業種別の求人倍率

業種別の求人倍率

出典:株式会社リクルート「ワークス大卒求人倍率調査(2025年卒)

2025年卒のデータを見ると、流通業が16.21倍、建設業が9.35倍と高めです。一方で金融業やサービス・情報業は1倍を大きく下回っており、業界によって大きな開きがあると分かります。

国土交通省の「建設業及び建設工事従事者の現状」の調査においても、建設業界での働き手の高齢化・引退により若手の就業者を増やすことは喫緊の課題であるとされています。

このように業種別求人倍率の差は依然大きいため、建設業や流通業においては、採用に苦戦する企業が増加するかもしれません。

【2025年卒】新卒採用をめぐる企業の動向

以下、2025年卒の採用見込みや採用活動のスケジュール見通し、2024年卒採用で見えてきた課題など、新卒採用をめぐる企業の動向を解説します。

2025年卒の採用見込み

2025年卒の採用見込み

出典:株式会社ディスコ「新卒採用に関する企業調査(2024 年 2 月調査) 2025 年卒・新卒採用に関する企業調査-採用方針調査

新型コロナの影響を受けた2021年卒・2022年卒では、採用見込み数について「増加」と回答した企業は約15%と、採用人数を増やすことに控えめの様子でした。

一方、翌年2023年卒については、「増加」と回答した企業は26.6%、2024年卒で32.8%となっています。2025年卒は29.7%と、前年よりは少なくなったものの、採用見込み数は増加傾向のままです。今後も、採用意欲がコロナ禍以前並みに戻り、採用活動が継続する可能性があります。

採用活動のスケジュール見通し

採用活動のスケジュール見通し_1

2025年卒の新卒採用において、面接開始時期を調査したところ、「12月以前」と回答した企業が17.4%(前年比+7.9ポイント)となっています。「1月」「2月上旬」「2月中旬」の回答率も前年より高くなっており、全体的に面接開始時期が早まると予想されます。

出典:株式会社ディスコ「新卒採用に関する企業調査(2024 年 2 月調査) 2025 年卒・新卒採用に関する企業調査-採用方針調査

採用活動のスケジュール見通し_2

出典:株式会社ディスコ「新卒採用に関する企業調査(2024 年 2 月調査) 2025 年卒・新卒採用に関する企業調査-採用方針調査

内定出しの開始も同様で、「12月以前」と回答した企業が10.0%(前年比+4.4ポイント)、「1月」と回答した企業が7.7%(前年比+3.8ポイント)です。

採用活動のスケジュール見通し_3

出典:株式会社キャリタス「2025年卒採用活動の感触等に関する緊急企業調査

上記は、採用活動終了予定時期を調査したグラフです。採用活動の終了予定時期は、「2025年1月以降」が最多(17.7%)となっています。一方で選考解禁月とされている6月下旬までに終了する予定の企業も多く、合計で26.6%の回答率です。

2025年卒の学生の特徴

2025年卒の学生の特徴

2025年卒の学生の特徴は、以下の3つです。

  • IT業界の志望度が高い
  • 安定志向が強い
  • オンラインとオフラインを使い分けている

それぞれの特徴を詳しく解説します。

IT業界の志望度が高い

2025年卒の学生の特徴は、IT業界の志望度が高いことです。「マイナビ 2025年卒 大学生 業界イメージ調査」によれば、調査時点(2024年4月)での学生の志望業界では、「ソフトウエア・情報処理・ネット関連」が1位となっています。次点に「官公庁・公社・団体」、以降は「食品・農林・水産」「薬品・化粧品」「銀行・証券」です。

昨今では、AI(人工知能)やビッグデータ、IoT(モノのインターネット化)などの分野が急速に発展しています。リモートワークにも適しており、柔軟な働き方ができる点も、学生にとって大きな魅力となっていると考えられます。

安定志向が強い

安定志向が強いのも、2025年卒の学生の特徴です。「マイナビ 2025年卒大学生就職意識調査」では、企業選択のポイントとして「安定している」が49.9%で最多となりました。前述の志望業界で「官公庁・公社・団体」が2位にランクインしていることからも、安定志向がうかがえます。

インフレや国際的な紛争など、経済的な不確実性が増しており、安定した収入と職場を求める傾向が強まっています。採用活動においては、各社がビジネスモデルの転換を迫られたり、雇用制度が変化したりするなかで、どのようなポイントで訴求できるかが重要になるでしょう。

オンラインとオフラインを使い分けている

オンラインとオフラインを使い分けているのも、2025年卒の学生の特徴です。例えば合同説明会や面接をオンラインで受けつつ、インターンシップにオフラインで参加するなど、自分の目的や生活スタイルに合わせた使い分けが主流になりつつあります。

企業も学生の希望に応じてオンラインとオフラインを使い分けるなど、柔軟な体制が求められます。特にFacebookやInstagram、X(旧Twitter)などのSNSを活用し、コミュニケーションのチャネルを多様化するのは重要です。

一方で最終面接や社内見学はオフラインで行い、企業文化や職場の雰囲気を直接感じてもらうなど、「オフラインにすべきところは従来通り実施する」といった見極めも必要になります。

人事ZINEでは、人事・採用担当者の方に向けて、「2025年卒の市場を分析!これからの新卒採用戦術」をご用意しております。2025年卒の採用市場がどうなっているのか、Z世代はどのような特徴があるのかなどを理解できますので、ぜひご活用ください。

2025年卒の市場を分析!これからの新卒採用戦術
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2025年卒の新卒採用において、面接開始時期を調査したところ、「12月以前」と回答した企業が17.4%(前年比+7.9ポイント)となっています。「1月」「2月上旬」「2月中旬」の回答率も前年より高くなっており、全体的に面接開始時期が早まると予想されます。

出典:国土交通省 建設業及び建設工事従事者の現状

【2025年卒】新卒採用で見えてきた課題

【2025年卒】新卒採用で見えてきた課題

出典:株式会社ディスコ「2025年卒採用活動の感触等に関する緊急企業調査

過去2年間のデータと合わせて、最も重要な課題として考えられるのは「母集団形成」です。2023年卒では61.2%、2024年卒では73.0%、2025年卒では73.1%と高水準を維持しています。

「インターンシップやプレ期接触からのつなぎとめ」も、2025年卒では47.2%と比較的高めです。「選考中辞退/内定辞退」も、年々下がりつつありますが、依然4割台(45.1%)をキープしています。

採用直結インターンシップの実施が可能となった現在、採用スケジュールの早期化を検討する企業が増加し、「限られた母集団でいかに学生を引き寄せられるか」がポイントになると予測されます。場合によっては、他社が積極的に狙わない層(ブルーオーシャンのゾーンにいる学生)をあえてターゲットにするような動きも必要になるかもしれません。

【2025年卒】新卒採用におけるオンライン採用の動向

【2025年卒】新卒採用におけるオンライン採用の動向

新卒採用の現場では、従来のような対面だけでなく、オンライン採用に関する手法もいくつか導入されています。以下、インターンシップと面接の実施方法を詳しく解説します。

インターンシップの実施方法

インターンシップの実施方法

出典:ProFuture株式会社/HR総研「2024卒&2025卒採用動向

ProFuture株式会社/HR総研「2024卒&2025卒採用動向」によれば、企業規模によってインターンシップの実施方法が異なり、基本的には企業規模が大きいほうがオンライン形式を積極的に取り入れている傾向にあります。

大企業と中堅企業では「対面形式とオンライン形式を混合して実施」がそれぞれ64%と39%で最多となりました。従業員300人以下の企業では「すべて対面形式で実施」が72%で最多となっています。「すべてオンライン形式で実施」の回答は、企業規模によらず低めで、オンラインとオフラインを組み合わせて考えるのが一般的のようです。

面接の実施方法

OfferBoxが実施した調査では、「面接のオンライン/オフライン形式の実施状況」に関する質問において、「最終面接のみオフラインで実施」が37.8%で最多となりました。学生も同様の形式を希望する傾向にあるため、一次面接や二次面接などで、オンライン面接を積極的に取り入れたいところです。

次に多かったのは、全てオフラインで実施する形式です。2023年調査では11.8%でしたが、2024年調査では17.0%にアップしています。新型コロナの影響も薄れ、オフラインに回帰する企業も多くなっているようです。

まとめ

まとめ

2025年卒の新卒採用は、2024年卒に比べて面接開始時期や内定出しの時期、終了時期などが早まると予想されます。まずはターゲットを明確にし、どのように訴求していくかを考えるのが重要です。

さらに2025年卒の新卒採用では、オンライン採用をどの程度取り入れるかも検討しましょう。全面的にオンラインにするのではなく、オフラインと組み合わせながら利便性の向上を図るのが基本戦略です。

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人事ZINE 編集部

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