【2027年卒】新卒採用市場の動向や学生の希望待遇・企業側の課題を解説

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近年の新卒採用市場は、求人倍率の高止まりや学生の価値観の多様化を背景に、企業側の採用活動にもこれまで以上に戦略が求められる状況にあります。一方で、「市場が厳しい」という漠然とした認識のまま、具体的なデータや学生像を十分に把握できていないケースも少なくありません。

本記事では、最新の新卒採用市場について、求人倍率や企業の採用動向、学生の特徴にも触れながら解説します。加えて、企業が直面しやすい課題や、オンライン採用を取り巻く最新の動向についても取り上げます。

人事ZINEでは、最新の採用市場を踏まえた具体的な新卒採用戦術をまとめた資料をご用意しています。Z世代の価値観や行動特性、市場データをもとに、自社が求める学生と出会うためのヒントを整理しました。これからの新卒採用戦略を検討する際の参考資料として、ぜひダウンロードしてご活用ください。

2027年卒の市場を分析!これからの新卒採用戦術
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2027年卒の採用市場を分析した上で、Z世代の新卒採用を成功させる上で重要な観点3つを紹介します。
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【2027年卒】新卒採用の求人倍率と市場動向

【2027年卒】新卒採用の求人倍率と市場動向

ここでは、2026年卒までの新卒採用のデータを紐解きながら、2027年卒の新卒採用の見通しを紹介します。以下のデータを見ながら、2027年卒のトレンドを展望します。

  • 全体の求人倍率
  • 従業員規模別の求人倍率
  • 業種別の求人倍率

全体の求人倍率

全体の求人倍率

出典:株式会社インディードリクルートパートナーズ「第42回 ワークス大卒求人倍率調査(2026年卒)

2026年3月卒業予定の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は1.66倍でした。前年の1.75倍からは0.09ポイントの微減となりましたが、これはコロナ禍前と同等の高い水準です。

2027年卒においても、企業の人手不足感は解消されておらず、この高い倍率は継続すると予想されます。また、昨今の物価高や賃上げの動きを受け、学生側も給与や福利厚生などの待遇面をシビアに見極めようとする状況です。企業はこうした学生の意識変化に対応して条件を提示することが求められています。

従業員規模別の求人倍率

従業員規模別の求人倍率

出典:株式会社インディードリクルートパートナーズ「第42回 ワークス大卒求人倍率調査(2026年卒)

従業員規模別にみると、5,000人以上の企業では2026年卒までの5年間で大きな変化は見られませんでした。一方で、従業員300人未満の企業は上昇傾向にあり、2026年卒は前年より2.48ポイント高い8.98倍という結果でした。また、300~4,999人規模の中堅・準大手企業については、前年まで増加していたものの、2026年卒では減少に転じました。

2027年卒採用でも、中小企業にとっては依然厳しい採用環境が続く見通しです。大企業を中心に初任給の引き上げが相次いでいるなか、いかに自社の魅力を伝え、学生に興味関心を持ってもらえるかが鍵となります。

業種別の求人倍率

業種別の求人倍率

出典:株式会社インディードリクルートパートナーズ「第42回 ワークス大卒求人倍率調査(2026年卒)

2026年卒の業種別動向では、製造業やサービス業が上昇しました。対照的に、流通業、建設業、金融業、情報通信業などは低下しており、特に流通業は7.44ポイントと大きく減少しました。

2027年卒の展望としては、IT人材の需要が引き続き高い情報通信業や、人手不足が深刻な建設業などで、採用競争がさらに激しくなると考えられます。どの業界においても、「近年の物価・賃上げ水準を考慮してベースアップなどの処遇改善を行っているか」は、志望度に影響するでしょう。

【2026年卒】新卒採用をめぐる企業の動向

【2026年卒】新卒採用をめぐる企業の動向

2027年卒の採用活動は、2026年卒以上にスピード感と柔軟性が求められる可能性があります。近年の傾向から今後の企業の動きを解説します。

2027年卒の採用見込み

2027年卒の採用見込み

出典:株式会社キャリタス「新卒採用に関する企業調査(2025 年 2 月調査)2026 年卒・新卒採用に関する企業調査-採用方針調査

コロナ禍の2021年卒・2022年卒では、採用見込み数について「増加」と回答した企業は約15%と、採用人数を増やすことに控えめの様子でした。

一方、翌年2023年卒については、「増加」と回答した企業は26.6%、2024年卒で32.8%、2025年卒は29.7%となっています。2026年卒は26.5%であり、2024年卒から減少傾向にあります。

27卒の採用開始時期は26卒に比べ変化はあったか

企業の採用意欲は依然として高い状態にあり、採用活動の早期化にもつながっています。弊社の独自調査では、27卒の採用活動開始時期について、半数以上の企業が26卒に比べて早まったと回答していました。

採用活動のスケジュール見通し

採用活動のスケジュール見通し

出典:株式会社キャリタス「新卒採用に関する企業調査(2025 年 2 月調査)2026 年卒・新卒採用に関する企業調査-採用方針調査

2026年卒の新卒採用において、面接開始時期を調査したところ、「10月以前」「11月」「12月」を合わせると、27.9%でした。これは前年と比較して10.5ポイントの増加です。

1月も前年より増加していますが、2月以降は全体的に前年に比べて減少している月が多いです。

内定出しの開始

出典:株式会社キャリタス「新卒採用に関する企業調査(2025 年 2 月調査)2026 年卒・新卒採用に関する企業調査-採用方針調査

内定出しの開始の時期は、2025年卒の場合、「10月以前」「11月」「12月」を合わせると17.6%であり、前年比+7.6ポイントという結果でした。

2027年卒においても、前述の調査結果にある通り、インターンシップなどを通じて早期に学生と接触し、年明け早々に内々定・内定を出す流れはさらに加速すると予想されます。

近年の採用充足率

26卒の採用目標人数の充足率についておしえてください。

2026年卒の採用活動における目標人数の充足率を確認すると、目標を100%達成できている企業は16.7%に留まっています。一方で、最も大きな割合を占めているのは充足率が「30%以下」と回答した企業で、全体の32.2%に達していました。

このデータからは、募集人数に対して十分な人員を確保できている企業は一部であり、多くの企業が採用に苦戦している現状がわかります。2027年卒の採用市場においても、より厳しくなる可能性があるなか、早期の接点確保や採用プロセスの見直しといった、これまでの延長線上ではない対応が不可欠となるでしょう。

2027年卒の学生の特徴

2027年卒の学生の特徴

2027年卒の学生は、多様な価値観とデジタルネイティブな感性を持つZ世代に該当します。将来への不透明感から安定志向が強く、意思決定において客観的な評価や周囲とのつながりを重視する実態が見て取れます。ここでは弊社i-plugの独自資料「2027年卒の市場を分析!これからの新卒採用戦術」をもとに2027年卒の学生の特徴を見ていきます。

2027年卒の市場を分析!これからの新卒採用戦術
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2027年卒の採用市場を分析した上で、Z世代の新卒採用を成功させる上で重要な観点3つを紹介します。
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安定志向が強い

近年の学生は、目立った好景気を経験した実感が少なく、震災やコロナ禍といった社会不安を背景に、安定志向の傾向にあります。従来の年功序列や終身雇用といった制度が変わり雇用の流動化が進むなかで、会社に守られることよりも、「不確実な将来に自律的に備えることで安定を確保したい」という意識が強まっている状況です。

求める安定の形も多岐にわたり、企業の財務基盤の強さといった「経営の健全性」はもちろん、余裕ある生活を支える待遇面、さらには長期的に自身の市場価値を高めていけるスキルアップ支援や成長機会の有無をシビアにチェックする姿勢が目立ちます。

社会的な評価も参考に意思決定する

近年の学生は、意思決定する際に「周囲からどのように認められているか」という社会的証明を重視する傾向があります。多様な価値観が尊重されるなかで育ってきたなか、自分一人では絶対的な根拠を見出しにくく、周囲の声を判断のよりどころにする意識があるようです。

会社選びにおいては、企業が発信する公式情報だけでなく、口コミサイトやSNSでの評判を精査し、情報の信頼性・整合性を確認する姿も見られます。学生の最終的な意思決定を後押しするためには、納得感が得られるような客観的な根拠や、外部評価を含めた透明性の高い情報を提示することが大切です。

人間関係を重視する

近年の学生は、SNSを通じて人とつながることが当たり前の環境で育っており、人とのつながりや社内の雰囲気を大切にする傾向があります。デジタルでのコミュニケーションに慣れているからこそ、直接的なやり取りから得られる安心感も重視しており、「自分がその組織に馴染めるか」を意識しながら会社を見極めています。

採用プロセスにおいても、業務内容や条件面の説明だけで終わらせず、社員の人間性や職場の空気感をできるだけ分かりやすく伝える工夫が重要です。学生の入社意欲を高めるためには、社員との座談会や内定者同士の交流会を企画するなどして、入社後の人間関係を具体的にイメージできる場を設けることが効果的です。

希望の待遇は上昇傾向

2027年卒の学生は、物価高・賃上げなどの社会情勢も背景に、希望する年収水準が上昇しています。弊社の独自調査では、初年度の年収として500万円以上を希望する学生が16.4%に達しました。ボリュームゾーンは300万〜400万円台ですが、学生の期待値と企業側の提示額にギャップが生じ始めているのが実態です。

オンラインとオフラインを使い分けている

2027年卒の学生は、オンラインとオフラインを賢く使い分ける傾向があります。例えば、「情報収集が目的の合同説明会や初期の面接はオンラインで行い、社風を肌で感じたいインターンシップや最終面接では対面を希望する」といった、目的意識を持った使い分けが定着している状況です。

こうした学生の志向に合わせ、企業側は柔軟な選考フローで対応する必要があります。最終面接や職場見学会など、企業の空気感や人間関係が伝わる場面ではオフラインを前提としつつも、SNSを活用して日常的に接点を持てるチャネルを増やすなど、コミュニケーションのハードルを下げることも重要です。

【2027年卒】新卒採用で見えてきた課題

【2027年卒】新卒採用で見えてきた課題

出典:株式会社キャリタス「2026年卒採用活動の感触等に関する緊急企業調査

最も重要な課題として考えられるのは「母集団形成」であり、70.2%の企業が課題として捉えています。

「インターンシップやプレ期接触からのつなぎとめ」も、2026年卒では48.3%と比較的高めです。「選考中辞退/内定辞退」も、41.2%と高いです。採用直結型インターンシップの実施が可能となった現在、採用スケジュールの早期化を検討する企業が増加し、「限られた母集団でいかに学生を引き寄せられるか」がポイントになると予測されます。

また希望する待遇が上昇しているなか、採用競合と比較して見劣りしないよう、自社の給与水準を市場に合わせて再検討することが理想です。しかし、予算の都合で大幅な引き上げが難しい場合も少なくないでしょう。その際は、給与以外の魅力を磨くことが有効です。実際に8割以上の学生が、希望年収を下回っても他の条件次第で内定を辞退しないと回答しています。具体的には、先に挙げた安定性や人間関係、福利厚生、成長環境といった要素を具体的に言語化して伝えるのが有効な可能性があります。

学生が希望する待遇や、差別化の手法については、以下の動画でも解説しています。

【2027年卒】新卒採用におけるオンライン採用の動向

【2027年卒】新卒採用におけるオンライン採用の動向

近年の新卒採用では、対面を前提としつつも、オンラインを組み合わせた採用手法が標準的な選択肢として定着しています。ここでは、インターンシップと面接における実施方法の動向を整理します。

インターンシップの実施方法

インターンシップの実施方法

出典:株式会社i-plug「2026.2027年卒 採用活動状況調査〜2025年6月実施〜」

弊社の上記調査では、夏季インターンシップをオンラインで開催した企業が12.5%、対面での実施が48.4%という結果でした。

38.1%の企業がオンラインと対面のハイブリッドにて、夏季インターンシップを実施するということです。

面接の実施方法

弊社i-plugが実施した調査では、「面接のオンライン/オフライン形式の実施状況」に関する質問において、「最終面接のみオフラインで実施」が37.8%で最多となりました。学生も同様の形式を希望する傾向にあるため、一次面接や二次面接などで、オンライン面接を積極的に取り入れたいところです。

次に多かったのは、全てオフラインで実施する形式です。2023年調査では11.8%でしたが、2024年調査では17.0%にアップしていました。コロナ禍の影響も薄れ、オフラインに回帰する企業も多くなっているようです。

まとめ

まとめ

本記事では、近年の新卒採用市場について、求人倍率や企業の採用動向、学生の特徴といった観点から、市場全体の動きを整理しました。採用環境が厳しさを増すなかで、表面的なトレンドだけを追うのではなく、データや学生の志向を踏まえた冷静な判断が求められています。

新卒採用においては、市場環境を正しく理解したうえで自社の強みや訴求ポイントを整理し、学生との接点づくりや選考プロセスを設計することが重要です。特に、オンラインとオフラインを適切に使い分けながら、学生とのコミュニケーションの質を高めていく視点は、今後も欠かせないでしょう。

人事ZINEでは、最新の新卒採用市場を分析し、今後の採用活動に活かすための具体的な戦術をまとめた資料をご用意しています。求人倍率や学生の価値観の多様化といった市場環境を踏まえたうえで、どのような採用方針・施策を検討すべきかを整理しています。ぜひご活用ください。

2027年卒の市場を分析!これからの新卒採用戦術
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人事ZINE 編集部

人事ZINE 編集部

人事・採用担当者の悩みに寄り添うメディア「人事ZINE」の編集部です。 新卒採用オファー型サイト「OfferBox(オファーボックス)」を提供する株式会社i-plugが運営しています。