新卒への内定通知書テンプレート|書き方と送り方・同封書類について
「新卒学生に内定を出したものの、内定通知書についてどう取り扱えばよいか困っている」
「そもそも内定通知書の役割が分からない」
「内定通知書の正しい書き方を知りたい」
など、採用担当の方のなかには内定通知書に関して悩んだり不安に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
「内定通知書」とは、企業が応募者に対して選考の結果、“内定したことを知らせる書類”です。新卒の場合、内定から入社までの期間も長く、内定者にとっては、間違いなく自分が内定していることを証明する大事な書類です。
この記事では、内定通知書を発行する目的、タイミング、注意点を詳しくご紹介します。
人事ZINEでは、内定通知書を簡単に作成するためのテンプレート「【Wordテンプレート】内定通知書」をご用意しております。Wordファイルでダウンロードしてすぐに活用できますので、御社の採用活動にお役立てください。

【1分で理解できる本記事の要約】
- 内定通知書とは、新卒学生に正式な内定を伝える重要書類
- 発行タイミングは卒業年度の10月1日以降が一般的
- 発行タイミングは卒業年度の10月1日以降が一般的
- 内内定と本内定の違いを正しく説明し、誤解を防ぐ必要あり
- 待遇が未確定の場合は「予定」と明記し、確定後正式通知する
- 内定取消リスクに備え、取消事由を明文化しておく
- 内定通知後の辞退防止策として、企業の魅力を文面で訴求
- 通知後は1~2週間以内にフォロー連絡を行い、不安を払拭する
- 承諾書提出期限を明示し、リマインドと相談窓口案内も徹底
- 本記事では無料の【Wordテンプレート】内定通知書も提供中
目次
内定通知書とは

ここでは内定通知書についての基本的な知識として、内定通知書の定義と、「採用通知書」や「労働条件通知書」との違い、受け渡し時期について紹介します。
内定通知書の定義
内定通知書は、内定が決まった人に対して、その旨を通知するための書類です。法律で発行が義務付けられている書類ではないため、発行しなかったとしても法的な問題は特にありません。ただし内定者に対して内定の旨を明示するという観点から、内定通知書を発行する企業がほとんどです。
なお、採用における「内定」とは、入社後の雇用契約について合意が成立した状態です。内定通知書を受け取った内定者が「内定承諾書」に必要事項を記入し、返送することで内定が成立します。判例によれば、内定通知書や内定承諾書のやり取りは、「労働契約の締結」に該当します。そのため内定通知書を発行した場合、合理的な理由がない限りは簡単に「内定取り消し」などの処理を行えません。
採用通知書・労働条件通知書との違い
内定通知書の他に、「採用通知書」や「労働条件通知書」と呼ばれる書類があります。それぞれの書類の違いや目的を理解しましょう。
- 【採用通知書】
内定通知書を送り、応募者から承諾を得た後に送る書類です。ただし採用通知書に法的な定義はないため、内定通知書のみを送るケースも多くあります。 - 【労働条件通知書】
事業主が労働者と雇用契約を結ぶ際に交付する書類で、労働条件を労働者に明示するものです。「労働基準法の第15条第1項」と「労働基準法施行規則第5条」には、「労働者を採用するときには労働条件を明示しなければならない」と定められています。
内定通知書を受け渡す時期
結論からいえば、新卒採用で正式な内定通知書を受け渡す時期は、「10月以降」が一般的です。
新卒採用の場合、内閣官房や文部科学省、厚生労働省、経済産業省などの関係省庁や、経団連といった経済団体との取り決めにより、正式な内定通知は「卒業・修了年度の10月1日以降」にするよう定められています。内定通知書を内定者に渡す時期も、同様に10月1日以降が目安です。
なお、内定は決定しているものの正式な内定通知は行っていない状態を「内々定」と呼びます。内々定通知に関しては、「卒業・修了年度の6月1日以降」になるのが一般的です。
中途採用の場合は、新卒採用のような取り決めはなく、最終面接から1週間〜10日程度で内定通知書を送付するケースが多いようです。
内定通知書は必要?発行するメリット

先述の通り、内定通知書の発行は法的に必須ではありませんが、さまざまなメリットがあるため、ほとんどの企業が発行しています。
内定通知書を発行するメリットは、自社への入社意思を固めてもらえることです。採用市場には競合他社も多いため、採用したい学生が他社に行かないようにする「クロージング」の役割もあります。口頭よりも書面の方が「自社に入社してほしい」というアピールが伝わりやすいでしょう。
内定辞退数を把握でき、採用の効率化につなげられるのも、内定通知書を発行するメリットです。もし内定辞退数が予想よりも多く、目標採用人数に不足が生じると判断した場合は、次の採用クールの準備対応がスムーズにできます。
双方の同意を書面に残しておくことで、トラブル回避につながるのも重要なメリットです。
内定通知書の書き方・テンプレート

内定通知書に決まった書式はありませんが、項目として入れた方がよいものはいくつかあります。ここでは、内定通知書の書き方や、作成に活用できるテンプレートを紹介します。
人事ZINEでは、内定通知書を簡単に作成するためのテンプレート「【Wordテンプレート】内定通知書」をご用意しております。Wordファイルでダウンロードし、Wordファイル形式でご利用いただけますので、以下のリンクからご確認ください。
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資料ダウンロード内定通知書で伝えるべき必須項目
内定通知書に必ず入れるべき必須項目は以下の通りです。
①採用決定について
採用が決定したことを応募者に伝えます。採用試験に応募してくれた感謝の気持ちも忘れず入れましょう。
内定通知書は一般的に郵送することが多いですが、応募者に少しでも早く結果を伝える場合はメールで送ることも可能です。ただしメールだけで済ませるのではなく、後日正式に内定通知書を郵送しましょう。
②入社日・出社日
内定通知書には正式な入社日・出社日も記載しましょう。
また内定を辞退したい場合、入社日の「2週間前まで」に連絡するよう期限を記載するのも忘れてはなりません。法律上、内定者は就業開始日から2週間前までは辞退できるためです。
③必要提出書類・返送期限日
新卒内定者にとっては初めての書類です。「返送が必要なものは何か」「それはいつまでに返送しなければならないか」を記載しましょう。
④内定取り消し事由
企業側が内定を取り消す場合の事由についても内定通知書に記載するのが一般的です。どのような場合に内定を取り消すことがあるのか、具体例を挙げて記載しておきましょう。


内定通知の連絡を受けた段階で、内定者は就職活動を止めている可能性もあります。よっぽどの事情がない限り、内定取り消しは避けましょう。
内定通知書で伝えたほうがよい項目
内定通知書に入れた方が好ましい項目は以下の通りです。
①応募のお礼
「数ある企業の中から応募していただき、ありがとうございます」など、感謝の気持ちを入れることは、会社への好印象につながります。応募のお礼は必ず含めましょう。
②労働条件
労働条件通知書を送付しない場合は、内定通知書の項目に労働条件を記載しましょう。入社してから「認識していた条件と違った」などのトラブルにならないためにも、労働条件を詳しく提示することが重要です。
③これからのスケジュール
内定者が入社までの全体的なスケジュールを理解できるように、今後の大まかな流れも伝えましょう。先の流れを見える化することは、内定者の安心感にもつながります。
メールでの内定通知の送り方・例文

内定通知は、電話や郵送だけでなく、メールで送る方法もあります。メールを作成して送信するだけなので、内定通知書を発行するより、応募者に早く結果を伝えられるのが主なメリットです。
記載内容は、書類で送る場合の文面と大きくは変わりませんが、件名を見ただけで本文の内容が分かるようにしましょう。「感謝の気持ちが伝わるような丁寧な文章にする」「簡潔に伝える」「情報に誤りがないか確認する」など、書面での内定通知と同じようなポイントを意識します。
メールで送信する場合は、送る時間帯にも気を配りましょう。相手の迷惑にならないよう、平日の9時〜11時や13時〜15時あたりがおすすめです。
以下、実際にメールで内定通知を送る際の例文を紹介します。
例文①
【件名】株式会社◆◆ 選考結果のご連絡
○○様
お世話になっております。
株式会社◆◆ 採用担当の●●と申します。
この度は数ある企業の中から当社に応募いただきまして、誠にありがとうございました。
厳選なる審査の結果、○○様の採用内定が決定いたしましたので、ご報告申し上げます。
————————————
内定式
日程 :▲月▲日(▲)
場所 :
時間 :
————————————
また、入社手続きに必要な書類については別途ご連絡させていただきます。
○○様と一緒に働ける日を社員一同楽しみにしております。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
====================================
署名
====================================
例文②
【件名】採用試験結果のお知らせ 株式会社◆◆
○○様
先日はご足労いただき、ありがとうございました。
株式会社◆◆ 採用担当の●●でございます。
厳選なる審査の結果、○○様の採用を内定いたしました。
つきましては、下記の書類を別途郵送いたしましたので、
必要事項を記入いただき、令和▲年▲月▲日(▲)までにご返送ください。
——————記——————
【郵送書類】
・入社契約書 1通
・身元保証証 1通
————————————
入社日の日程については追ってご連絡をさせていただきます。
なお不明点やご質問などありましたら、●●(●●●@xxx)までお気軽にお問い合わせください。
数ある企業の中から当社に応募いただきました事、改めて感謝申し上げます。
○○様を弊社の一員として迎えられることを社員一同嬉しく思っております。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
====================================
署名
====================================
例文③
【件名】最終面接結果のご連絡 株式会社◆◆
○○様
お世話になっております。
株式会社◆◆ 採用担当の●●と申します。
この度は弊社の求人にご応募いただき、誠にありがとうございました。
社長以下役員、人事部で慎重に検討いたしました結果、○○様の採用を内定いたしました。
おめでとうございます。
つきましては、入社手続きのお打ち合わせに再度弊社まで
お越しいただければと存じますが、ご都合はいかがでしょうか。
○○様のご都合のよい日程をいくつかお伺いできれば幸いです。
当社にご応募いただきましたこと、改めて感謝申し上げるとともに、
○○様と一緒に働ける日を社員一同心待ちにしております。
それでは、ご返信をお待ちしております。
何卒よろしくお願い申し上げます。
====================================
署名
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送付手段ごとの違い|メール・郵送・手渡しはどう使い分ける?
内定通知書は、メール・郵送・手渡しなど、送付手段によって印象や対応スピードが異なります。メールは即時性が高く、近年主流ですが、フォーマルさに欠ける印象を持たれることもあるでしょう。
郵送は信頼性や正式感があり、入社書類の同封にも適しています。直接手渡しは対面での説明やフォローが可能ですが、日程調整が必要です。企業規模や社風、学生との関係性に応じて、使い分けるのがポイントです。特に新卒採用では、学生の不安を取り除ける手段を選ぶことで、志望度を高める効果も期待できます。
内定通知書に同封する書類

内定通知書に同封する書類は、主に以下の4つです。
- 添え状(送付状)
- 労働条件通知書
- 内定承諾書
- 返信用封筒
それぞれの概要や、同封する目的を詳しく解説します。
添え状(送付状)
添え状(送付状)は、内定通知書に同封する「挨拶状」です。本来、書類を直接手渡しをする際は、簡単な挨拶を添えて渡すのが基本です。添え状は、こうした挨拶を文書化したもので、ビジネスマナーとして重要な役割を果たします。
内定者に敬意を示しつつ、内定通知書とともに送られる書類の内容や、今後の手続きに関する事務的な説明を含めるのが一般的です。
労働条件通知書
労働条件通知書は、自社の労働条件に関する項目を明確化した書類です。内定通知書や内定承諾書のやり取りは労働契約の締結を意味するため、労働条件通知書を通じて、最後に条件面について細かく確認するのを目的としています。
労働基準法第15条、労働基準法施行規則第5条の規定により、労働条件通知書は法的に発行が義務付けられています。2024年4月からは、労働条件明示のルールが変わるため、厚生労働省のWebサイトもあわせて確認しておきましょう。
内定承諾書
内定承諾書は、内定者が企業からの内定を正式に受け入れる意思を示すための文書です。内定者が内定承諾書に署名・捺印をし、企業に返送することで、内定の意思を確認できます。内定通知書と同じく、法的に定められた書類ではありません。
同じような役割を持った書類がいくつかあり、場合によっては「入社承諾書」「内定誓約書」と呼ばれることもあります。
返信用封筒
返信用封筒は、内定承諾書を封入し、自社に返送してもらうための封筒です。一般的な返信用封筒と同様、あらかじめ宛先を記入し、切手を貼っておきます。
同封する内定通知書などの書類には、返信期限を明記しておきましょう。内定者に意思を固めてもらうだけでなく、企業にとっても返信のタイミングが把握しやすくなります。
新卒向け内定通知書で注意すべきポイント

新卒向けの内定通知書には、中途採用とは異なる特有の注意点があります。まだ社会経験がない学生に対しては、誤解やトラブルを未然に防ぐ配慮が必要です。
ここでは、「内内定と本内定の違い」「待遇未確定時の対応」「内定取消しリスクへの備え」という3つの観点から、企業側が押さえるべきポイントを整理します。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 内内定と本内定の違い | 法的効力と通知の注意点 |
| 待遇未確定時の記載 | 曖昧な表現を避けつつ配慮する |
| 内定取消しリスク防止 | 文面に適切な注意事項を盛り込む |
内内定と本内定の違いを正しく伝える
内内定は、正式な選考結果通知ではなく、内定予定の意思を伝える段階にすぎません。法的には本内定と異なり、労働契約の成立には至っていないため、文面上でも「内内定」「予定」といった語を明確に用いる必要があります。
本内定を伝える際には、労働条件などの基本事項を示したうえで、正式な承諾を促す表現に変えることが重要です。学生が誤解しないよう、通知書の中で「内内定」「内定承諾後に正式内定」のように段階を明確に区別しましょう。
| 項目 | 内内定 | 本内定 |
|---|---|---|
| 法的効力 | なし |
あり(労働契約成立とみなされる場合あり) |
| 通知内容 | 意向表明が中心 |
労働条件を明示し確定 |
| 注意点 | 言葉の選び方に注意 |
契約前提として誤解させない |
待遇が未確定の場合の記載方法
新卒採用では、最終的な給与や配属先が内定時点で確定していないケースも珍しくありません。その場合、曖昧な表現を避けつつ、「予定」や「内決定」であることを明示し、学生に誤解を与えないよう配慮しましょう。
例えば、「初任給:〇〇円(予定)」や「勤務地:△△支社を予定」と記載する方法が有効です。未確定情報は断定口調を避け、確定次第正式に通知する旨も添えると信頼性が高まります。
| 状況 | 推奨表現例 |
|---|---|
| 給与未確定 | 「月給〇〇円(予定)」 |
| 勤務地未確定 | 「〇〇支社を予定」 |
| 条件変更可能性あり | 「詳細確定次第、別途通知いたします」 |
内定取消しリスクを防ぐ文面上の配慮
内定通知後に発覚する重大な問題(虚偽申告、健康問題など)に備えるためには、文面で一定のリスクヘッジをしておくことが重要です。
例えば、「学業成績に重大な不備があった場合」「経歴に虚偽が判明した場合」など、内定取り消しの可能性がある事由を事前に通知書に盛り込んでおきましょう。明確な基準を示すことで、万が一の際もトラブルを最小限に抑えることができます。
| リスク要因 | 予防策 |
|---|---|
| 学業成績不振 | 「学業成績に重大な支障がある場合取消の可能性あり」と記載 |
| 経歴詐称 | 「申告内容に虚偽が判明した場合取消」明記 |
| 健康問題 | 「業務遂行に支障がある場合の取消規定」記載 |
内定通知後に辞退リスクを減らすための工夫

内定通知を送付した後も、学生が他社選考を続けたり、迷ったりするケースは少なくありません。通知を出しただけで安心せず、その後のコミュニケーションを丁寧に設計することが辞退リスクの低減につながります。
この章では「内定通知書での魅力伝達」「通知後のフォロー連絡」「承諾書提出までのサポート」の3つの視点から、内定承諾率を高める具体策を整理します。
| 工夫ポイント | 目的 |
|---|---|
| 通知書で企業の魅力を伝える | 競合他社との比較優位を高める |
| フォロー連絡を行う | 学生の不安を払拭する |
| 承諾書提出までサポート | 決断を後押しし、離脱を防ぐ |
内定通知書で企業の魅力を伝えるポイント
内定通知書は単なる「合格連絡」ではなく、企業の魅力を再認識させるチャンスでもあります。給与や勤務地といった条件面だけでなく、理念や育成制度、社風など、学生が入社後を具体的にイメージできる内容を盛り込みましょう。
たとえば「あなたの成長を全力で支援します」「〇〇プロジェクトで若手が活躍中」など、ポジティブなメッセージを織り交ぜることで、他社比較において優位性を持てます。
| 魅力訴求ポイント | 具体例 |
|---|---|
| 育成制度 | 「新人研修後に〇〇制度でキャリア支援」 |
| 社風・理念 | 「挑戦を歓迎する文化」などを明記 |
| 若手活躍事例 | 「2年目で〇〇に抜擢」など具体エピソード |
内定通知後のフォロー連絡の重要性
内定通知後は、1~2週間以内にフォロー連絡を行うのが理想です。学生は不安や迷いを抱えやすいため、早めに声をかけることで心理的な距離を縮められます。
フォロー内容は、内定に対する疑問点のヒアリング、社内イベントへの案内、入社後のサポート説明などが効果的です。連絡手段は電話がベストですが、まずはメールでアポイントを取るのも丁寧な方法です。
| フォロータイミング | 内容例 |
|---|---|
| 通知後1~2週間以内 | 疑問点の確認、入社後サポート案内 |
| イベント開催時 | 社員交流会・懇親会への招待 |
| 承諾書提出直前 | 最後の不安払拭フォロー |
承諾書提出までのサポートとスケジュール感
内定通知書を送った後は、内定承諾書提出までのスケジュールを明確に示し、かつ柔軟なサポート体制を整えることが重要です。「提出期限:〇月〇日」と明示した上で、万一迷いや不安がある場合には相談できる窓口も併記しましょう。
また、リマインドは1回だけでなく、提出予定日の数日前に軽いリマインドを入れると効果的です。サポート体制を見せることで、学生側の安心感と信頼感が高まります。
| スケジュール管理 | 内容 |
|---|---|
| 提出期限の明示 | 「〇月〇日までにご提出ください」 |
| リマインドタイミング | 提出予定日の3~5日前 |
| サポート窓口案内 | メール・電話で相談受付可能と伝える |
内定通知書の送付から入社までの流れ

内定通知書を出すまでの一般的な流れは以下の通りです。

上記のフローは一概に定まったものではなく、企業の環境や目的によって異なるため、状況に合わせて柔軟な対応が必要です。
以下、フローの詳細を解説します。
①学生に簡易的な様式で連絡する
内定の連絡は一般的に、まずはメールか電話で行います。その際、内定通知書などの書類を送付することも伝えましょう。
②内定通知書を発行する
次に内定通知書を作成します。新卒採用の場合、前述のように正式な内定通知書は「卒業・修了年度の10月1日以降」、内々定通知に関しては「卒業・修了年度の6月1日以降」に発行・実施するのが一般的です。所要日数としては、メールや電話で内定を伝えてから、1週間から10日間くらいが目安になります。
内定通知書には「問い合わせ先」や「返送期日」も記載しておき、スムーズに返送できるよう促しましょう。
③内定通知書を郵送する
作成した内定通知書と、内定承諾書、労働条件通知書などの書類を同封して郵送します。
④内定者が内定受諾書に記入し、返送を受け取る
書面にて改めて内定者の内定承諾の意思を確認する段階です。場合によってはここで辞退されることもあります。
先ほども触れたように、内定受諾書には返送期限を設定するのが一般的です。目安としては、1週間から1ヶ月程度になります。
⑤以降、労働条件の通知・入社式などのフローに進む
以上の流れは企業の環境や目的によって異なります。内定者の状況によって柔軟な対応をすることも意識しましょう。
内定通知書についてよくある疑問

最後に、内定通知書についてよくある疑問を2つ紹介します。
内定通知書に法的効力はある?
企業は学生に内定を出すことで「法的な制約」を受けます。内定通知書を含めて「内定を出す行為は法的に労働契約」とされ、入社予定日を就労の始期とする「解約権留保付労働契約」として扱われるためです。
一度出した内定を取り消したい場合は、正社員の「解雇」と同様、合理性のある理由が必要となります。一度出した内定は、取り消すことが難しくなるという点を、あらかじめ把握しておきましょう。
内定通知はメールでもよい?
内定通知は、メールで行っても問題ありません。内定通知書は法的に定められた書類ではないため、送付の有無や送付の仕方については、企業の裁量に任されています。実際、昨今ではメールにPDFデータで添付するなど、オンラインで完結する企業も増えている状況です。
オンラインでやり取りする場合は、「返信用封筒を同封する必要がない」「すぐに通知できる」など、さまざまなメリットがあります。
ただしメールで内定通知をする場合、他のメールに埋もれてしまうリスクがあります。現在でも、内定辞退を避けるために、「内定通知書を郵送する」「手渡しする」といった企業も少なくありません。自社の採用戦略に合わせて、やり方を考えるとよいでしょう。
まとめ

内定通知書には応募者に採用の合否を伝えるだけでなく、内定を承諾してもらい、辞退を防ぐ目的もあります。大切なのは以下の3点です。
- 採用担当者が選考から学生の意思や本音と向き合うこと
- 学生の状況やモチベーションに合わせて内定通知の方法やタイミングも変えること
- メールで内定通知を送る場合は、オファー面談でも内定承諾を後押しすること
応募者は性格や状況もさまざまなので、採用担当者はその人に合った柔軟な対応をする必要があります。
本記事のテンプレートも参考にして、自社に合った内定通知書を作成していきましょう。
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