オンライン説明会の種類とメリット・デメリットや成功ポイント

就職活動の多様化や新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、オンライン説明会の実施を検討する企業が増えています。
しかし、社内にナレッジがなく、何からはじめたらよいか分からないという採用担当者の方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、オンライン説明会によって採用活動の効果を上げたいと考えている採用担当者の方へ向けて、オンライン説明会の種類とメリット・デメリット、実施に必要な準備から成功させるポイントまで、くわしく紹介します。

オンライン説明会の種類とメリット・デメリット

オンライン説明会の意味や注目される理由

はじめに、オンライン説明会とはどのようなものか、昨今オンライン説明会が注目される理由とともに説明します。

オンライン説明会とは

オンライン説明会(オンライン会社説明会)とは、対面で実施する会社説明会とは異なり、インターネットを経由して、オンラインで実施される説明会のことです。

ZoomやSkypeなどの、オンライン会議ツールを用いて行われます。このため、一度に大人数の学生に参加してもらうことができ、学生は、スマートフォンやパソコンなどの端末とインターネット環境さえあれば、場所を問わずに遠方からでも説明会に参加できます。

オンライン説明会は、対面型の説明会に代わるものとして、多くの企業が導入をはじめています。しかし、単なる代替手段としてだけでなく、動画をアーカイブ化して学生に何度も見返してもらうなど、オンラインならではのさまざまな活用方法が期待されている状況です。

オンライン説明会が注目されている理由

オンライン説明会が注目されている理由は、就職活動の多様化による学生の変化と、新型コロナウイルス感染症拡大の影響の2つです。

近年、学生は就職活動の情報収集をインターネット上で行っており、説明会やセミナーについても、オンラインで行われるものに参加したいと考える学生が増えています。

就職みらい研究所の「就職白書2021」によれば、「個別企業・各種団体等の説明会・セミナー」の参加方法について、「Web上で開催されるものに参加する」と回答した2021年卒学生は29.6%で、前年比10.7ポイント増加となりました。別の人材系会社の同時期の調査では「Webセミナーの視聴経験率は85.8%」にも上っています。こうした学生の志向に訴求するためにも、企業にオンライン対応が求められています。

また、新型コロナウイルス感染症が拡大するなか、オンライン説明会は非対面で参加できるため、感染リスクを抑えられる点でも注目を集めています。

参考:就職みらい研究所「就職白書2021

参考:ディスコ キャリタスリサーチ「キャリタス就活 2021 学生モニター調査結果 4月1日時点の就職活動調査

オンライン説明会の種類

オンライン説明会の種類

オンライン説明会は、録画配信型とライブ配信型の2種類があります。それぞれの特徴を紹介します。

1.録画配信型

録画配信型とは、企業が事前に説明会の映像を収録し、学生に配信する方法です。

一度録画してしまえば、企業側は何度も説明会を開催しなくて済むため、オンライン説明会の工数を削減できる点がメリットです。また、撮り直しができるため、間違った情報を伝えるリスクも減らせます。

一方、デメリットは、リアルタイムで学生と双方向のやり取りができないことです。

2.ライブ配信型

ライブ配信型とは、リアルタイムで説明会を実施し、オンラインで学生に配信する方法です。あらかじめ開催日時を決めておき、企業と学生は、同じタイミングで配信と視聴を行います。

ライブ配信型のメリットは、チャット機能などを使って、学生とリアルタイムでコミュニケーションが取れる点です。質問にその場で答えることで、学生に企業への理解を深めてもらうことができます。

ただし、配信の都度説明会を開催しなくてはならないため、企業の負担が大きい点がデメリットです。

企業がオンライン説明会を実施するメリット

企業がオンライン説明会を実施するメリット

企業がオンライン説明会を実施することには、さまざまなメリットがあります。ここでは、主な3つのメリットについて説明します。

母集団の形成

1つ目のメリットは、母集団の形成につながることです。母集団の形成は、採用活動の初期段階において非常に重要で、採用活動の成否に関わります。

オンライン説明会が母集団の形成につながる理由は、たくさんの学生に参加してもらいやすいからです。従来のオフラインで行う説明会とは違い、オンラインなら移動負担がなく、スケジュールの調整も容易です。

その結果、地方や遠方の学生でも参加しやすいために説明会に参加する学生数が増え、母集団の形成につながります。また、地理的、時間的制約を受けないことで、母集団の多様化にもつながります。

採用活動の効率化

採用活動の効率化につながることも、オンライン説明会のメリットの1つです。

対面で行うオフラインの説明会の場合、たくさんの学生を呼ぶために、社外の会場を確保して実施することもあります。しかし、オンライン説明会なら会場の確保が不要で、採用担当者などのスタッフはオフィスやリモートワークを行う自宅から参加できます。このため、移動の負担がありません。

また、オンライン説明会を録画配信型で行う場合には、何度も説明会を開催する必要がないため、スタッフの稼働削減にもなります。

このように、採用活動を効率的に行える一方で学生は気軽に呼び込めるため、オンライン説明会は少ない稼働で多くの母集団を獲得できます。

非対面化の実現

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、さまざまな生活様式に変容が求められるなか、「密」な状況を避けるため、従来の対面での会社説明会は開催が困難な現状にあります。会場内のみならず、移動中の電車などでも、感染のリスクがあるからです。

しかし、オンライン説明会なら、企業側も学生側も双方が感染リスクを回避しながら、非対面で多くの人と出会うことができます。

オンライン説明会を実施するデメリット

オンライン説明会を実施するデメリット

オンライン説明会には従来の説明会にないメリットがある一方で、デメリットもあります。主な3つのデメリットについて説明します。

コミュニケーションが難しい

オンライン説明会は、対面での説明会と比較すると、お互いの様子が分かりにくく、コミュニケーションを取るのが難しいというデメリットがあります。

対面での説明会では、学生の様子を読み取って説明にアドリブを加えたり、臨機応変な対応が可能です。しかしオンライン説明会の場合、画面越しに学生の表情を見ることが可能でも、とくに人数が多い場合には、1人ひとりの様子を確認することは困難です。

録画配信型の場合、学生の質問に答えることもできないため、事後にアンケートを取ってフォローするなどの対策が必要です。

雰囲気や魅力を伝えにくい

学生は説明会に参加することで、企業の公式サイトの情報からは分からない、社風や会社の雰囲気を知りたいと思っています。しかし、オンライン説明会は、スライドや一方的な説明になりがちで、会社の雰囲気や魅力を十分に伝えにくいというデメリットがあります。

デメリットをカバーするためには、学生に対して自社の魅力や雰囲気が伝わりやすい説明会の構成を意識しましょう。学生は実際に働いている人から会社の雰囲気や魅力を感じるケースが多いため、オンライン説明会のなかで、疑似会社見学のような趣向を凝らすのも1つの方法です。

興味関心の獲得が難しい

オフラインで行う説明会の場合、学生は説明会に参加するために日程を調整する必要があり、実際に参加するには、会場まで足を運ぶ必要があります。このため、「せっかく予定を空けたから行こう」「わざわざ来たのだから最後まで聞こう」という気持ちになりやすい傾向があります。

一方オンライン説明会の場合、学生は気軽に申し込める分、1つの説明会に対して熱心でない場合もあり、参加前のキャンセルや途中退席、参加しても選考ステップに進まないといったケースが見られます。

学生の興味関心を獲得するためには、説明会の前後にメールを送るなど接点を作ることや、なにより説明会の内容を充実させる工夫が必要です。

オンライン説明会の実施に必要な準備

オンライン説明会の実施に必要な準備

採用活動にオンライン説明会を導入するには、事前準備が必要です。ツール、通信環境、機器の3つのポイントを説明します。

オンライン会議ツールの選定

オンライン説明会には、オンライン会議ツールが欠かせません。一度に参加できる人数や費用、使い勝手、機能はツールによって異なるため、自社の目的に対して最適なものを選定しましょう。

オンライン会議に使用される主なツールには以下のものが挙げられます。

  • Zoom
  • Skype
  • Google Meet
  • Microsoft Teams

オンライン説明会に役立つ機能としては、集計やアンケートを行える機能、チャット機能、録画機能などがあります。

通信環境

オンライン説明会をスムーズに実施するには、安定した通信環境が大前提です。通信環境が整備されていないと、配信中の遅延や停止の原因になります。学生に伝えたいことがしっかり伝わらないだけでなく、企業イメージにとってもマイナスになりかねません。

音質や画質に問題がないか必ずテストを行い、通信の安定性が不十分であれば、オンライン説明会を実施する前に整備しましょう。

情報機器

オンライン説明会を実施するには、撮影用のカメラやマイク、パソコンなどの機材が必要です。パソコンさえあれば、オンライン会議ツールを通じて学生に会社説明を行うことはできますが、映像や音声の質は、コミュニケーションを円滑に行えるかどうかや、学生の説明会の印象を左右します。

自社で映像を収録し、録画配信型のオンライン説明会を実施する場合には、画像編集ソフトも必要です。

オンライン説明会を成功させるコツ

オンライン説明会を成功させるコツ

オンライン説明会を成功させるには、オンラインのメリットを伸ばす工夫をすること、選考への導線設計を意識することの、2つがポイントです。

オンラインの利点を駆使する

オンラインだからこそできることを、積極的に実施していきましょう。録画配信型なら、いつでも好きなときに見られる点をアピールし、ハイライトのアーカイブ化を行ったり、SNSで発信したりすると効果的です。ライブ配信型は、リアルタイムでコミュニケーションできるからこそ可能なアンケートや質疑応答を、説明会の内容に盛り込みます。

そのほか、どこからでも参加できるというメリットを活かして、必要な要件を満たしている学生に対し、場所を問わず広く訴求するのも1つの手です。学生を退屈させないように、スライドや短時間の紹介動画なども積極的に活用しましょう。

選考への導線を作る

従来のオフラインで実施する会社説明会では、説明会の後すぐに筆記試験や面接を実施したり、アンケートを取って学生の情報や選考参加希望を確認したりして、次の選考へステップをつなげる工夫をしていました。

オンライン説明会の場合も、説明会で終わりではなく、参加した学生に次の選考へ進んでもらうため、エントリーを促す仕組みを作る必要があります。たとえば、紙のアンケートが配布できない代わりにオンライン会議ツールのアンケート機能を活用したり、チャット機能で説明会の途中にエントリーフォームを送付したりするなど、気軽に説明会に参加した学生をどのように選考へと誘導するか、しっかり考えましょう。

まとめ

オンライン説明会が注目される理由やメリット・デメリット

オンライン説明会が注目される理由やメリット・デメリット、成功させるコツなどについて解説しました。

たくさんの学生と非対面で出会えるオンライン説明会は、今後採用活動において定番の手段になっていくでしょう。

オンライン説明会を実施し、採用活動を成功させるには、オンラインで実施するからこその強みをうまく活用し、同時に、説明会後の学生の離脱を防ぐ工夫をすることが大切です。

今回紹介したポイントを参考に、ぜひオンライン説明会を実施してみてください。

人事ZINE 編集部

人事ZINE 編集部

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