新卒の追加募集/二次募集はいつから始める?企業動向やおすすめの方法を解説
新卒採用活動で母集団の人数が足りない場合、追加募集や二次募集を行うことがあります。採用予定人数を確保するための大切なプロセスですが、採用時期がずれることで「ターゲット学生と出会えないかもしれない」と不安に感じている採用担当者もいるかもしれません。
追加募集をする際は、どのようなポイントに注意すればスムーズに選考を進められるのでしょうか。この記事では、追加募集・二次募集に関する採用市場の動向や、募集の手順、注意点などを解説します。
また、追加募集・二次募集の場合は、学生に直接アプローチできるダイレクトリクルーティングもおすすめです。ご利用された事のない採用担当者の方のために「はじめてのダイレクトリクルーティング〜新卒採用編〜」をご用意しました。
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目次
追加募集・二次募集の時期や実施動向
はじめに、新卒採用における追加募集・二次募集の概要を解説します。
新卒採用における追加募集・二次募集とは?
追加募集・二次募集とは、新卒採用活動をスタートしたものの、母集団の不足や採用人数が充足しなかったため、追加で募集をかけることです。
通常の新卒採用は、3月の情報解禁に合わせて採用サイトやDMによる広報活動をスタートし、6月の選考活動解禁から面接や内定出しなどを行って、10月の内定式で一区切りとなります。春からスタートするため「春採用」とも呼ばれます。
「春採用」を行なったものの、応募者の不足や内定辞退による欠員、または求める人材が採用できなかった場合には、追加募集を出します。6月以降に採用活動をスタートさせることから「夏採用」や「秋採用」ということもあります。
追加募集を実施している企業の割合
マイナビが行なった「2022年卒 企業新卒採用予定調査」によれば、2022年卒の新卒採用では8割以上の企業が6月の時点で内々定を出していることが明らかになっています。
一方で、4割以上の企業が10月以降も採用活動を継続するとの結果も出ています。つまり、ある程度採用人数が充足していても、よりマッチ度の高い人材を獲得するため、追加募集を出して採用活動を継続する企業が多い模様です。
また、内定が出ても就職活動を継続する学生が一定数いるとわかっています。就職みらい研究所の調査「就職プロセス調査(2022年卒)」によれば、すでに内定を取得した学生でも、6月の時点で就職活動を継続している学生が36.9%いました。「入社先に不安がある」「もっとよい企業があるかもしれない」といった理由で就活を継続することがあるようです。
企業が追加募集・二次募集を実施する3つの理由
企業が追加募集を出す背景には、どのような理由があるのでしょうか。代表的な3つの理由を解説します。
母集団の補充
前述の通り、母集団を形成しなおすことが最も大きな理由です。「そもそもの応募者が少なかった」「ターゲット層からアプローチがなかった」「内定辞退により採用枠に空きが出てしまった」など母集団の数が予定に満たない場合だけでなく、「よりマッチ度の高い学生と出会いたい」など母集団の質を高めることを目的にしているケースもあります。
留学や部活をしていた学生との接触
留学や部活動に打ち込んでおり、就職活動を始めるタイミングが遅くなってしまった学生との接触を図ることも大きな理由です。
留学しており春採用の時期に海外に在籍していた学生や、夏に開催される部活動の全国大会に出場してから就職活動を始める学生は、春採用に間に合わないことが多々あります。他の学生にはない多様な経験を積んできた学生も多いため、このような学生を狙ってあえて募集時期をずらす企業もあります。
大企業とのバッティング回避
地方企業や知名度の低い企業では、大企業の採用活動が落ち着いたタイミングで自社の活動をスタートさせるケースもあります。学生の動きが最も活発な春採用では、たくさんの学生との接触機会が期待できる一方、大企業のネームバリューに勝てず、知名度の低い企業や不人気業界は母集団形成がうまくいかない可能性があるのです。
そのため、春採用と夏・秋採用の2段階の採用活動を最初から計画している企業もあります。
企業が追加募集・二次募集を行う手順
追加募集・二次募集を出す際は、これまでの採用活動を振り返り、計画を立てる必要があります。具体的な手順は、以下を参考にしてください。
春採用の振り返り
まずは春採用の動向・結果を振り返り、追加募集で行う施策や採用要件、募集人数などを決定します。春採用における応募数や書類通過率、内定数、内定辞退率などをデータ化し、ボトルネックがどこにあったのか洗い出しましょう。その結果をもとに、追加募集ではどこを改善するべきか、どのような施策をとるべきか検討します。
スケジュールの設定
募集人数や施策を決定したら、採用時期から逆算してスケジュールを策定します。
例えば、内々定出しを8~10月にかけて行うのであれば、選考を7~9月、広報活動を6~8月に行わなくてはいけません。このような大まかなスケジュールから、説明会の日程やエントリーの開始時期など、細かいフローを決めていきましょう。
学生への告知・広報
策定したスケジュールに合わせて、広報活動の準備を開始します。まずは、情報を掲載する媒体の選定を行いましょう。求人媒体はどこを利用するのか、リーフレットは作り直すのか、採用サイトのページはいつ作るのか、イベントには出展するかなど、具体的な広報手段も検討しておきます。
選考プロセスの開始
選考プロセスを開始する前に、面接担当者とのスケジュール調整や面接会場の確保などの準備も忘れないようにしてください。オンラインでの選考がある場合は、当日にトラブルがないようマニュアルを用意し、担当者と学生に事前周知するとよいでしょう。
採用ページへのアクセス数や応募数、選考の進捗状況などは常に把握し、不足があるようなら適宜改善することが大切です。
企業が追加募集・二次募集する際の注意点
追加募集・二次募集のメリットを戦略的に活用したいからといって春採用を行わず、夏・秋採用に注力することはおすすめできません。
夏・秋以降も就職活動を継続する学生は一定数いるとはいえ、意欲の高い学生ほど早期に活動をスタートする傾向があり、6月以前には内々定を獲得して就職活動のペースを落としています。自社とマッチする学生を採用したいのであれば、早期接触が基本であると考えるべきです。
その上で、追加募集が必要な場合は次のポイントに注意してください。
採用要件・ターゲットの明確化
春採用の結果を振り返り、採用要件や求める人物像を改めて定義し直しましょう。うまく母集団を形成できなかったのであれば、採用要件を厳しく設定しすぎている可能性もあります。
例えば、「リーダーシップ力」は多くの企業が求めるスキルですが、職種によってはそれほど重要ではないこともあります。「一般的に優秀な学生」が「自社にマッチする学生」とは限りません。「自社にとっての優秀」とはなんなのか、再度検討してみましょう。
アプローチ手法の再定義
春採用における内定出しは、5月頃にピークを迎えます。一定数活動を続ける学生がいるとはいえ、春採用よりも学生の数が少なくなります。そのため、ターゲット層の学生と効率的に接触を図れる採用手法がおすすめです。
ナビサイトや採用サイトから学生の応募を待つ手法では母集団を集められない可能性がありますので、企業側から直接アプローチできる手法を選択するとよいでしょう。
企業が追加募集・二次募集する際におすすめの採用施策
絶対数の少ないなかから効率的にターゲット層にアプローチするには、マッチする学生を事前に選定できる「ダイレクトリクルーティング」がおすすめです。
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングは、ナビサイトのような学生からの自己応募を待つ手法とは異なり、企業側から直接アプローチを図る「攻め」の採用手法です。学生のプロフィールが登録されているデータベースのなかから自社とマッチする学生を選定し、スカウトメールを送ることで母集団を形成します。
学生の絶対数が少ない追加募集においても効率的にターゲット層との接点機会を創出できるため、最もおすすめの採用施策です。
新卒採用向けダイレクトリクルーティングサービスの「OfferBox」は、学生の利用率も高水準であり、多様な学生と出会うことができるでしょう。
追加の企業説明会
学生の入社意欲を高める施策としては、企業の個別説明会も追加開催するとよいでしょう。春採用に参加できなかった学生のなかにも、意欲的な学生がいるかもしれません。
企業説明会の情報は、採用サイトだけでなくSNSを活用して告知すると、広く学生にアプローチできます。
紹介サービス
人材紹介サービスを利用しても、ターゲット層と効率的に接点を持つことができます。求める要件が明確である企業は、人材紹介サービスを活用するのも一手でしょう。
ただし、紹介サービスはコスト高になりやすい側面もあります。全体の採用予算を管理しつつ、人数を限定して利用するのがおすすめです。
まとめ
追加募集・二次募集は、採用予定人数を充足できなかった場合だけでなく、大手企業とのバッティング回避や留学・部活に打ち込んでいた学生の獲得などを目的として、戦略的に活用されています。ただし、学生の絶対数は少なくなるため、採用要件を定義し直した上で、ターゲット層と効率的に接触できる採用手法を利用すべきです。
追加募集・二次募集の場合は、学生に直接アプローチできるダイレクトリクルーティングもおすすめです。
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