就活前に読みたい働く意味を教えてくれる本3選

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みなさん、こんにちは!
就活やインターンの選考に追われていると、いつの間にか自分を見失ってしまいますよね。何のために働くのか、自分は何がしたいのか。一生をかけて見つけ出すような答えを求められるのが就活でもあります。

 

そんなみなさんに今回は「働く意味」を教えてくれる、考えさせてくれる本3選をご紹介します。私自身もたくさん考えさせられた本ばかりです。

 

今の時代の苦悩に共感する『何者』 / 朝井リョウ

『何者』
著者:朝井リョウ
出版社:新潮社
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『桐島、部活やめるってよ』で大きな反響を呼んだ、若手実力派作家の朝井リョウの直木賞受賞作品です。今年の秋に佐藤健、有村架純、二階堂ふみ、菅田将暉、岡田将生など、豪華俳優陣での実写映画化も決まっています。
主人公・拓人は就職活動を目の前に、自分よりも周りの就活状況が気になってしまう、イマドキな大学生。ルームメイトはあまり詳しい話をしてくれないし、思いを寄せる女の子が何をしているのかも気になるのです。 海外から帰ってきたいわゆる「意識高い系」や、就職活動をしないと公言する人、大学院に進んだ先輩など拓人の周りにいる人達は様々です。 そんな周囲の人達のことを妬みつつ、内心で眩しく思い、くすぶっている拓人。 一体、自分は何者なのだろうか――――。

 

個人的に印象に残っているのは、主要キャラクターの1人、田名部瑞月のセリフです。

「進路を考えてくれる学校の先生だっていないし、私たちはもう、私たちを産んでくれたときの両親に近い年齢になってる。もう、育ててくれるなんて言う考え方ではいられない」(P.214)『何者』

大人になるためには、独りよがりになっても、他人に固執してもいけないということを気づかされました。少々ショッキングな結末なので、就職活動に対して危機感を持ちたい人には特におすすめです(笑)

 

働くって?やりたいことって? 『フリーター、家を買う。』 / 有川浩

『フリーター、家を買う。』
著者:有川浩
出版社:幻冬舎
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就職後三ヶ月で就職した会社を辞めてしまった主人公・誠司。だらだらとフリーター生活を続けていた彼は、ある日母親の様子がおかしいことに気付きます。なんと母親は、うつ病を患ってしまっていたのでした。誠司はそれをきっかけに一念発起し、アルバイトと就職活動にいそしむようになります。アルバイトで始めた土木会社では楽しい仲間や尊敬できる上司とも出会い、人間として成長していく若者の物語です。

 

一般的な就活と境遇は少し違いますが、自分のやりたいこと・行きたい企業について、また仕事そのものについて改めて考えさせてくれる、とても価値のある一冊です。働くことに対してナーバスになっているあなたに、ぜひ読んでもらいたいです。

7人集えば文殊の知恵、のはずが!? 『シューカツ!』 / 石田衣良

『シューカツ!』
著者:石川衣良
出版社:文藝春秋
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数々のドラマ原作作品を世に送り出し、自身のテレビ露出も多い石田衣良の作品です。

 

あらすじはマスコミへの就職を夢見る個性豊かな7人が「シューカツプロジェクトチーム」を結成し、就活対策合宿に行くというストーリー。
主人公の千晴はグズグズしていて流されやすく、すぐ他人の意見に乗っかってしまう性格です。そのため頭脳や美貌を備えた他のメンバーを羨むことも。そんな仲間たちに刺激され、様々なグループディスカッションや分析の共有をしていくことで、「シューカツプロジェクトチーム」の7人は、働くということの真髄を見極められるようになっていきます。はたして、目標に掲げていた全員合格は果たされるのか?

 

インターン・就職活動どちらも描かれているので、登場人物の緊張感をリアルに感じられて面白いです。 私がこの本の中ではっとさせられたのは、このフレーズです。

「シューカツで試されるのは、知識や学力や人柄だけでなく、精神的なタフネスでもあるようだ。」(P.332)『シューカツ!』

どれだけ周りの人に何か言われても、思ったような結果にならないことがあっても、精神力さえあれば何とかなる。そう背中を押してくれているような気がして、不意なところで元気づけられました。

 

いかがだったでしょうか?
今回は主人公が就活やインターン中の本で選んでみました。働く意味、自分とは何かについて登場人物と一緒に考えてみるのはいかがでしょうか?