新卒採用の母集団形成とは?おすすめ手法10選・失敗原因と選び方
新卒採用では、応募者を多く集めるだけでなく、自社の採用要件に合う学生を必要な人数だけ確保することが重要です。一方で、人材獲得競争の激化や採用活動の早期化のなか、就活ナビサイトへの掲載だけでは十分な応募を得にくい企業もあります。
本記事では、新卒採用における母集団形成の意味や目的を整理したうえで、応募数やマッチ度が伸びない原因と改善策を解説します。さらに、就職サイト、ダイレクトリクルーティングといった採用手法を取り上げ、それぞれの特徴や、自社に合う手法を選ぶ際の考え方を紹介します。
人事ZINEでは、会社説明会やインターンシップへの集客に課題を感じている企業向けに、母集団形成が難しくなっている背景や、採用がうまくいく企業の特徴、スカウト型採用の活用方法をまとめた資料をご用意しています。ダイレクトリクルーティングを取り入れ、自社に合う学生との接点を増やしたい方は、あわせてご活用ください。

目次
新卒採用における母集団形成とは?

採用活動では採用予定人数を確保するために、選考の入口となる応募者を一定数集める必要があり、そのための活動が母集団形成です。ここでは、母集団の意味と、母集団形成の目的を紹介します。
母集団形成の意味
採用における「母集団」とは、一般に、自社にエントリー・応募した採用候補者の集団を指します。母集団形成は、自社の採用要件に合う学生から、選考に必要な応募数を確保するための活動です。
新卒採用では、就活ナビサイトへの掲載や合同説明会への出展などで応募を募ります。ダイレクトリクルーティングでは、企業側から対象となる学生にスカウトを送り、応募を促します。手法は異なっても、採用予定人数から逆算した応募者数を確保する点は共通しています。
なお、「母集団」はエントリー・応募した学生だけでなく、自社に興味・関心を持ち、今後応募する可能性がある学生まで含めて捉える場合もあります。
母集団形成の目的
母集団形成の目的は、採用予定人数を達成するために、選考の入口となる応募者を計画的に確保することです。人数だけでなく、採用要件に合う学生がどの程度含まれているかも確認します。
採用予定人数を起点に、内定承諾率や内定率、各選考の通過率から必要な応募者数を逆算します。例えば10人の入社が必要なら、必要な内定数、最終面接数、一次選考数を順に算出します。その数字をもとに、媒体や説明会、スカウトなどの施策ごとに必要な応募数を設定する流れです。
新卒採用の母集団形成を取り巻く市場の変化

新卒採用の母集団形成は、求人を出して応募を待つだけでは十分ではなくなっています。人材獲得競争の激化や採用の早期化に加え、学生との接点も変化しています。現在の市場で押さえておきたい変化を見ていきましょう。
人材獲得競争が厳しい状況が続いている

出典:リクルートワークス研究所「大卒求人倍率調査(2027年卒)」
新卒人材をめぐる企業間の獲得競争は、引き続き厳しい状況です。リクルートワークス研究所によると、2027年卒の大卒求人倍率は1.62倍。前年の1.66倍から低下したものの、学生数を上回る求人がある売り手市場は続いています。
出典:株式会社キャリタス「2027年卒・新卒採用に関する企業調査-採用方針調査」
キャリタスの企業調査でも、2027年卒の採用予定数を「増加」とした企業は21.7%、「増減なし」は58.6%でした。採用規模を維持・拡大する企業が多いなか、自社の採用要件に合う学生をどれだけ確保できるかが、母集団形成の重要なテーマになっています。
採用活動の早期化が進んでいる

出典:株式会社i-plug「【企業対象】28年/29年卒の採用状況に関する調査(2026年5月)」
新卒採用では、学生との接点づくりを始める時期が早まっています。弊社i-plugの調査では、28年卒採用を2026年7月までに開始する企業が約6割にのぼりました。27年卒より開始を早める企業は33.7%、時期を変えない企業も39.5%です。

出典:同上
28年卒の採用予定人数は84.4%の企業が前年と同程度としており、採用規模を維持しながら活動時期を前倒しする動きが見られます。母集団形成でも、就活解禁後の応募獲得だけでなく、インターンシップや早期イベントなどを通じて、学生が企業研究を始める時期から接点を持つ設計が必要です。
学生との接点が多様化している
学生と接点を持つ方法も多様化しています。従来の就職サイトや合同説明会に加え、企業側から学生にアプローチするダイレクトリクルーティングも普及している状況です。SNSや採用サイトを使い、自社の仕事や社員について継続的に情報を届ける方法もあります。
さらに、インターンシップやオンラインイベントなど、就職活動が本格的にスタートする前に学生と直接関わる機会もあります。母集団形成では、1つの手法だけで応募を集めるのではなく、採用したい学生がどこで情報を集め、就職活動のどの段階にいるかを踏まえてチャネルを使い分ける視点が重要です。
候補者体験が重視されている
母集団形成では、学生との接点数だけでなく、その後も選考に参加したいと思ってもらえる体験が重要になっています。候補者体験(採用CX)とは、企業を知ってから応募、説明会、面接、内定に至る一連の候補者の体験です。

出典:株式会社リクルートマネジメントソリューションズ「採用CX(候補者体験)に関する意識調査(2025)」
リクルートマネジメントソリューションズの26年卒学生調査では、選考参加意欲を高める影響が最も大きかったのは「誠実さ」で、次いで「納得感」「実力発揮感」でした。面接官の対応やフィードバックなど、企業との接点で得る印象が選考参加意欲に関わることも示されています。
母集団を形成しても、途中で学生が離脱すれば採用にはつながりません。そのため、応募を集める施策とあわせて、説明会や選考で学生が受ける体験まで含めて設計する視点が必要です。
新卒採用の母集団形成がうまくいかない失敗原因と改善策

新卒採用の母集団形成がうまくいかない背景には、学生との接点不足だけでなく、採用ターゲットや手法、運用体制の問題があります。原因を切り分けたうえで、自社の採用計画に合った改善策を講じることが重要です。
学生との接点が不足している

出典:株式会社キャリタス「採用活動の感触等に関する緊急企業調査(2026年5月調査)」
学生との接点が少ないと、採用要件に合う学生へ十分にアプローチできず、必要な応募数を確保しにくくなります。キャリタスの2027年卒企業調査でも、採用活動の課題として「母集団形成(応募者数の確保)」を68.7%、「採用重点層へのアプローチ」を40.8%の企業が挙げていました。
利用中の採用チャネル、広報開始時期、ターゲット学生が利用する媒体を見直し、接点が不足している層を特定します。そのうえで、就職サイト、スカウト、イベントなど、新たな手法を追加すべきか検討します。
求める人物像が明確になっていない
求める人物像が曖昧なままでは、誰にアプローチするか、何を伝えるか、選考で何を評価するかが定まりません。採用担当者、面接官、配属先で基準が異なると、母集団の人数を確保できても、自社に合う学生が少ない状態になりやすくなります。
まず、必要な経験や能力だけでなく、配属後に期待する役割や活躍条件まで具体化するのが大切です。その内容を採用チームで共有し、媒体選定、スカウト条件、訴求内容、選考基準に反映していきます。
採用手法がターゲットに合っていない
採用手法は、採用したい学生の属性や就職活動の動きに合わせて選ぶ必要があります。幅広い学生へ情報を届ける就職サイトと、条件を絞って個別に接触するダイレクトリクルーティングでは手法が大きく異なります。
例えば、特定の専攻や志向を持つ学生を採用したいのに、総合型の就職サイトだけを使っていると、ターゲットの学生へ十分に届かない場合があるでしょう。ターゲットごとに向いている採用手法を整理し、必要に応じて複数の手法を組み合わせます。
自社の魅力が伝わっていない
自社の魅力が抽象的だと、学生は他社との違いを判断できません。「成長できる」「風通しがよい」「若手が活躍している」といった表現だけでは、実際にどのような環境なのかが伝わりにくいためです。
仕事内容や入社後に任せる役割、キャリア例など、学生が入社後をイメージしやすい事実に置き換えます。働き方や評価方法を伝える場合も、制度名だけでなく、その実態や働き手の声・社員の事例まで示すと、自社の魅力を理解してもらいやすくなります。
運用工数を確保できていない
採用手法を増やしても、運用する人員や時間を確保できなければ十分な成果を出すのは難しいでしょう。スカウト送信、イベント後のフォロー、SNS更新、説明会対応などは、継続的な運用体制・工数の確保が必要です。
新しい施策を導入する際は、必要な作業量と担当者を決め、既存業務との優先順位を整理しましょう。工数が不足する場合は、対象学生や施策を絞るほか、テンプレート化やツール活用、外部委託などで担当者の負荷を抑える方法も検討します。
特定の採用手法に依存している
特定の採用手法だけに依存すると、その手法で接点を持てる学生に母集団が偏りやすくなります。
例えば、就職サイトだけでは登録者以外に届きにくく、イベント中心では開催時期や参加人数によって応募数が左右されます。施策ごとの応募数や選考移行率も比較し、成果が特定チャネルに偏りすぎていないかも注意が必要です。
解決策としては複数チャネルの組み合わせが考えられます。詳しくは後述します。
効果測定を行っていない
効果測定を行わないままでは、母集団が不足している原因や、改善すべき採用手法を判断できません。応募者数だけでなく、チャネルごとの応募率、選考移行率、内定率などを追うと、どの段階で候補者が減っているかを把握できます。
例えば、スカウトの返信率が低いなら対象条件や文面、説明会からの応募率が低いなら内容や案内方法を見直します。採用ファネルを段階ごとに数値で確認し、改善箇所を特定して次の施策へ反映します。
新卒採用の母集団形成でおすすめの手法10選まとめ

母集団形成の手法は、幅広い学生から応募を集めるものから、採用要件に合う学生へ個別にアプローチするものまでさまざまです。採用人数やターゲット、運用できる工数を踏まえ、複数の手法を組み合わせて活用します。
| 手法 | 主な特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 就活ナビサイト | 多くの学生へ求人・企業情報を掲載できる | 幅広く認知・応募を獲得したい |
| ダイレクトリクルーティング | 条件に合う学生へ企業から直接アプローチできる | 採用したい学生像が明確 |
| 新卒紹介サービス | 採用要件に合う学生の紹介を受けられる | 母集団形成の工数を抑えたい |
| 説明会 | 学生へ直接、自社や仕事内容を説明できる | 企業理解を深めて応募につなげたい |
| インターンシップ | 仕事や職場への理解を深めてもらえる | 早期から学生と接点を持ちたい |
| 各種イベント | 特定テーマ・属性の学生と接触できる | 対象を絞って交流したい |
| 大学との連携 | 特定大学・学部・専攻との関係を築ける | 採用したい学校・専攻が明確 |
| リファラル採用 | 社員の知人・友人を紹介してもらう | 社員のネットワークを活用したい |
| ソーシャルリクルーティング | SNSで継続的に情報発信できる | 潜在層にも自社を知ってもらいたい |
| 採用サイト・採用オウンドメディア | 自社の採用情報を詳しく蓄積・発信できる | 企業理解や応募意欲を高めたい |
就活ナビサイト
就活ナビサイトは、多くの学生が登録する媒体であり、幅広い層に求人情報や企業情報を届け、広く応募を集めたい場合に向いています。
掲載企業が多い媒体では、自社の情報が埋もれる場合があるのも事実です。仕事内容や入社後の役割など、学生が企業を比較する際に必要な情報を具体的に示し、閲覧数や応募率を見ながら掲載内容を改善していきます。
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングは、企業側が採用したい学生に直接アプローチする手法です。主に、企業はダイレクトリクルーティングに特化したサービスを活用し、接触したい学生を検索してコンタクトを取ります。
メリットは、幅広い層の学生から自社が求める人材像に合う学生を探し、自社の魅力を直接アピールできる点です。ただし、成果は、対象学生の設定やスカウト内容、送信後のコミュニケーションなど、運用方法によって左右されます。
ダイレクトリクルーティングでは、自社をまだ認知していない潜在層にまで積極的に声をかけていくことが求められます。今までに会うことができなかった層にアプローチでき、効果的な母集団形成につながります。
新卒紹介サービス
新卒紹介サービスとは、紹介会社が企業の要望に合わせて学生を紹介してくれるサービスです。就活ナビサイトでは出会えない学生に出会える点や、完全成功報酬型のサービスを利用する場合は費用面でのリスクが少なく済む点がメリットです。
一方デメリットは、出会える学生の数が少なくなる可能性がある点です。昨今の売り手市場では、紹介サービス経由の学生でも内定辞退するケースは少なくなく、採用につながらない懸念もあります。
活用するには、学生対応やマッチングを丁寧に行う紹介会社の見極めが必要です。
合同説明会・単独説明会
合同説明会・単独説明会は、学生に事業や仕事内容を直接説明し、応募や選考参加につなげるイベントです。合同説明会は幅広い学生との接点をつくりやすく、単独説明会では自社に関心を持つ学生へ詳しい情報を伝えられます。
説明する内容は会社概要だけに限りません。実際の仕事内容や配属、入社後に任せる役割など、学生が応募を判断するための情報も伝えます。参加人数に加えて、説明会後の応募率や選考移行率まで確認すると、母集団形成への効果を評価しやすくなります。
インターンシップ
インターンシップは、学生に仕事・職場への理解を深めてもらいやすい手法です。企業にとっても、求人情報や説明会だけでは詳しく伝えにくい仕事内容や社員との関わり方を知ってもらう機会となります。
参加者を集めるだけで終わらせず、学生の有意義な就業体験や、採用ブランディングまで見据えた設計が必要です。
母集団形成につなげるには、プログラム終了後に説明会や採用情報を案内するなど、参加した学生と継続して接点を持てる運用にする必要があります。なお「採用直結型インターン」には要件があります。詳しくは以下記事もご覧ください。
各種イベント
採用イベントは、特定のテーマや参加者層に合わせて学生との接点を持てる手法です。大規模な合同説明会より対象を絞りやすく、学生と近い距離で話せる点に特徴があります。
代表的な形式は以下の通りです。
- ミートアップ
- スカウトイベント
- 座談会・セミナー
自社が採用したい学生と接点を持てるかを確認しながらイベントを活用します。イベント後は説明会や選考情報を案内し、応募につなげるのが大切です。
大学との連携
大学との連携は、特定の大学や学部、専攻の学生と継続的な接点を持ちたい場合に有効です。主な方法は以下の通りです。
- キャリアセンター・就職課への求人票の提出
- キャリアセンターへの訪問・採用情報の提供
- 大学内での企業説明会の実施
- ゼミ・研究室との関係構築
- 学校推薦・教授推薦・研究室推薦の活用
- キャリア教育・授業への協力
- 寄附講座・産学連携講座への参画
対象を絞る場合は、ゼミ・研究室との関係構築や、学校・教授・研究室からの推薦が選択肢です。さらに、キャリア教育や授業への協力、寄附講座・産学連携講座への参画など、採用時期に限らず大学との関係を築く方法もあります。
リファラル採用
リファラル採用とは、内定者や既存社員から採用候補者を紹介してもらう手法です。
社内環境や求める人材像を知っている人から候補者を紹介してもらうことで、マッチング精度の向上が期待できる点がメリットです。一方デメリットは、そもそも自社が、内定者や既存社員にとって「ぜひこの会社を薦めたい」という魅力を持っていない場合、紹介が集まらない可能性もある点です。
社員へ制度の目的や求める人物像を共有し、紹介しやすい仕組みを整えることがポイントです。
ソーシャルリクルーティング(SNS採用)
ソーシャルリクルーティングとは、SNSを活用した採用活動のことです。SNSでの情報発信は、企業認知度の向上も期待できることから、母集団形成につながります。
就活ナビサイトのリンクをSNSに貼るなど、両者を連携させることで効率的な母集団形成が見込めます。また、学生とメッセージでやり取りできる気軽さも、ソーシャルリクルーティングのメリットです。ただし、SNS上でできることには限りがあるため、応募受付などは他の手法やツールを活用する必要があります。
ソーシャルリクルーティングを成功させるには、計画的な運営と継続的な更新が欠かせません。
採用サイト・採用オウンドメディア
採用サイトや採用オウンドメディアは、自社が伝えたい採用情報を詳しく発信し、コンテンツとして蓄積する手法です。仕事内容や社員紹介、キャリアなど、求人票だけでは説明しきれない情報を学生に届けられます。
就職サイトやスカウト、SNSなどで自社を知った学生が、応募前に企業理解を深める受け皿としても有効です。アクセス数だけでなく、よく読まれている記事や応募につながったページも計測し、学生が必要とする情報を分析していくのも効果的でしょう。
新卒採用における自社に合う母集団形成手法の選び方

母集団形成の手法は、利用者数や知名度だけで選ぶものではありません。ここでは新卒採用において、自社に合う母集団形成の手法を選ぶためのポイントを紹介します。
採用目標と求める人物像を再確認する
まず、採用予定人数と求める人物像を整理し、何名ほどの母集団が必要なのかを確認します。採用人数によって、適した母集団形成の方法は異なります。大人数を採用する場合は、就活ナビサイトや大型イベントなど、多くの学生に情報を届けられる手法が使いやすいでしょう。少人数採用では、ダイレクトリクルーティングや新卒紹介サービスなど、対象を絞って接触できる手法も有効です。
学生の属性や志向も判断材料になります。文系・理系、専攻、居住地、希望職種などによって、利用する媒体や就職活動の進め方は異なります。
予算と期間を考慮する
母集団形成の手法は、費用だけでなく、運用に必要な工数や実施までの期間も含めて比較します。料金には、就活ナビサイトなどの掲載課金、新卒紹介サービスの成果報酬、イベントの出展料などがあり、同じ応募数を獲得する場合でも費用のかかり方は異なります。
予算だけでなく採用担当者の作業量も検討対象です。ダイレクトリクルーティングでは候補者検索やスカウト送信、SNSでは継続的な投稿や返信対応が必要となり、媒体費だけでなく運用工数も考慮する必要があります。
また、インターンシップやイベント、採用サイトの制作などには準備期間が必要です。採用スケジュールから逆算し、無理なく運用できる手法を選びます。
競合他社の動向を分析する
競合企業がどのような手法で母集団形成を行っているかを分析し、差別化できるポイントを見つけます。同じ手法を用いる場合でも、情報発信の内容やアプローチ方法で独自性を出すことが求められます。
各手法のメリット・デメリットを理解し組み合わせる
例えば、就活ナビサイトで幅広い学生に認知を広げつつ、ダイレクトリクルーティングで特定のスキルを持つ学生にピンポイントでアプローチする、といった組み合わせが考えられます。
インターンシップで早期に学生と接点を作り、自社の魅力を深く理解してもらうことで、選考への参加意欲を高めることも有効です。
オンラインとオフラインの手法をバランス良く組み合わせることで、多様な学生にリーチし、自社の採用要件に合う学生との接点を増やせます。
効果測定と改善(PDCA)を繰り返す
どの手法からどれだけの応募があったか、選考に進んだ学生が自社の採用要件にどの程度合っているか、といったデータを定期的に分析しましょう。
期待通りの効果が得られていない場合は、情報発信内容の見直しや、母集団形成に向けたアプローチ手法の変更など、柔軟に戦略を調整していくことが成功への鍵となります。
新卒採用の母集団形成で成功するための考え方

さまざまな母集団形成の手法を紹介しましたが、これらを活用して成果をあげるには、どのようなポイントを意識すべきなのでしょうか。ここからは、母集団形成で成功するための考え方を解説します。
採用マーケティングの発想を持つ
母集団形成では、学生が自社を認知し、興味を持って応募するまでの流れを設計する「採用マーケティング」の発想が重要です。採用サイトやSNSなどの情報発信、就活イベントといった施策を、学生の検討段階に合わせて使い分けます。
例えば、SNSや動画で自社を知ってもらい、採用サイトで仕事内容や働く環境への理解を深め、説明会やイベントから応募につなげるといった設計が考えられます。それぞれの施策を個別に実施するのではなく、次の接点へつながる導線まで考えることがポイントです。
自社のリソース・ポジションに合わせた戦略を立てる
母集団形成では、自社の知名度や採用ブランドに加え、採用に使える人員・予算・運用体制を踏まえて手法を選ぶことが重要です。採用したい学生に届く手法であっても、継続して運用できなければ十分な成果にはつながりません。

例えば、学生からの認知がまだ十分でない企業がPULL型の施策だけに頼ると、知名度の高い企業と比較された際に応募を集めにくい場合があります。その場合は、ダイレクトリクルーティングなどのPUSH型施策を取り入れ、自社から採用したい学生へ直接アプローチする方法が有効です。
複数の採用手法を適切に組み合わせる
前述の通り、母集団形成では複数の手法を組み合わせることが重要です。組み合わせを考える際は、学生からの応募・参加を促すPULL型と、企業側から接点をつくるPUSH型に整理すると役割を把握しやすくなります。
| PULL型 |
・就活ナビサイト |
|---|---|
| PUSH型 |
・ダイレクトリクルーティング |
※各手法の分類は代表的な活用方法に基づくもので、運用方法によってPULL型・PUSH型の両方の性質を持つ場合があります。
例えば、特定の分野で高い知名度を持つ企業であれば、その分野の採用では、PULL型の手法でも候補者を集めやすいでしょう。一方、これまで主力としてこなかった分野でAI技術者を新たに採用する場合、採用先としての認知が十分でないこともあります。
その場合は、採用広報に人員や予算を配分して認知を高めるとともに、ダイレクトリクルーティングなどのPUSH型施策を活用し、対象となる学生へ企業側からアプローチする方法が有効です。
まとめ

新卒採用の母集団形成では、採用予定人数から必要な応募数を逆算するとともに、人数だけでなく、自社の採用要件に合う学生が含まれているかを確認することが重要です。母集団が不足している場合も、単純に利用する媒体を増やすのではなく、求める人物像や学生との接点、訴求内容、運用体制などから原因を整理する必要があります。
母集団形成に活用できる手法にはそれぞれ異なる特徴があります。採用人数やターゲット、予算・運用工数を踏まえて複数の手法を組み合わせると、自社に合った採用方法を設計しやすくなります。
人事ZINEでは、新卒採用の環境変化や、採用がうまくいく企業・うまくいかない企業の違いに加え、スカウト型採用を活用した新卒採用の成功事例をまとめた資料をご用意しています。現在の集客方法を見直したい方や、ダイレクトリクルーティングの導入を検討している方はぜひご覧ください。

