「伝わる」新入社員研修資料の作り方|具体的な作成時のポイント5つ
「新入社員にとって使いやすい新入社員研修資料を作りたい」「わかりやすい資料作りのポイントが知りたい」と悩んでいる人事担当者は多いものです。
本記事では、新入社員研修資料を作る目的から、作り方、作成時のポイントなどを解説しています。新入社員が研修後に読み返して復習できるような、わかりやすい資料作りの参考にしてください。
また、新入社員研修資料を作成するときにも活用できる、会社説明会資料のスライドテンプレート(PowerPoint)をご用意しています。こちらも合わせてご活用ください。
目次
新入社員研修資料を作る目的
「新入社員研修資料」を作る目的は、以下の2つです。
- 口頭では伝わりにくい内容をわかりやすくするため
- 研修後の復習用資料にするため
詳しく見ていきましょう。
口頭では伝わりにくい内容をわかりやすくするため
新入社員研修資料を作る1つ目の目的は、「口頭で伝わりにくい内容をわかりやすくするため」です。
新入社員研修でレクチャーする内容は、ビジネスマンとしての心構えやビジネスマナー、マニュアル、実務的なものまで多岐にわたります。研修を受けている新入社員にとって、話を聞くだけでは理解しにくいものが少なくありません。
カリキュラムを視覚的にわかりやすくまとめた「新入社員研修資料」があることで、新入社員の理解を促進させやすくなるでしょう。
研修後の復習用資料にするため
2つ目の目的は「研修後の復習用資料にするため」です。新入社員は研修後にそれぞれの部署に配属され、働きはじめます。仕事の途中で「こういうときはどう対応するのだろう」と判断に迷うこともあるはずです。そのたびに対応マニュアルを探して確認したり、現場の社員に聞いたりしていたら、双方の負担になりかねません。
仕事をするうえでの重要情報をまとめた新入社員研修資料があると、復習用資料として活用できます。
新入社員研修資料の作り方
「新入社員研修資料」の作り方で意識したいことは、以下の5つです。
- 研修スケジュールを考える
- 身につけさせたいスキルをピックアップする
- 配属予定の役職者や若手の意見も聞く
- 研修の流れに沿った構成を考える
- 必要に応じてテンプレートを利用する
それぞれ詳しく解説します。
研修スケジュールを考える
新入社員研修資料を作るためにはまず、研修スケジュールと研修期間を明確にします。研修期間は何日あるのか、いつまでにどのようなことを教えたらよいかを設定していきます。
新入社員研修で社外講師や自社社員などに登壇してもらう予定なら、各人の予定も確認してスケジュールを立てましょう。スケジュール表のテンプレートは、エクセルやスプレッドシートでダウンロードできます。テンプレートを活用すると、研修スケジュールを一から作成する必要がありません。
身につけさせたいスキルをピックアップする
次に、新入社員に身につけさせたいスキルをピックアップします。例えば、ビジネスマナー、パソコンスキル、論理的思考力、コミュニケーションスキルなどです。それらのスキルを具体化させていきます。
ただし、身につけさせたいスキルは業種や職種によって異なるものです。ここでは、どの業種でも求められるビジネスマナーの一例を紹介します。
スキルの種類 | 内容 |
---|---|
お辞儀の仕方 | ・会釈 |
言葉遣い | ・敬語 |
メールマナー | ・件名を入れる |
名刺交換 | ・渡し方 |
電話対応 | ・電話の受け方 |
来客対応 | ・事前準備 |
身につけさせたいスキルは日常的に使うものから、イレギュラー対応で必要になってくるものまで紹介するようにしましょう。
配属予定の役職者や若手の意見も聞く
新入社員研修資料を作成するときは、配属する予定の部署の役職者や、昨年度に入社した若手社員の意見も参考にしましょう。
ヒアリングした内容を資料に盛り込むことで、より実践的なカリキュラムに仕上げられます。役職者からの「こんなことを教えておいてほしい」や若手社員の「これを教えておいてほしかった」などを下調べすることが大切です。
研修の流れに沿った構成を考える
研修で教える流れに沿って新入社員研修資料の構成を考えましょう。流れに沿っていると、新入社員は物事を順序立てて理解しやすくなるからです。
構成を考えずに資料作成に取り掛かると、情報の抜けがあったときや順番を入れ替えたいときに、修正に時間が取られます。ピックアップしておいた「研修で身につけさせたいスキル」を精査し、教える順番を整理してから構成を組み立てましょう。
必要に応じてテンプレートを利用する
新入社員研修資料は、テンプレートを利用すると見やすい資料になるでしょう。なぜなら、テンプレートは基本情報がすでに記載されているので漏れがなく、体裁も見やすいよう整えられているからです。
部署によって教える内容が異なるので、テンプレートをもとに部署ごとにアレンジを加えてもよいでしょう。ビジネスマナーは各部署で使えるので、一度作成すると、しばらくは使いまわすことも可能です。
パワーポイントを用いた新入社員研修資料は視覚に訴えやすい
パワーポイントで新入社員研修資料を作成すると、大きなフォントで図や表の挿入が容易になるため、より視覚的にわかりやすい資料になります。
パワーポイントで作成する新入社員研修資料のスライド構成は、「1スライド1メッセージ」を意識しましょう。重要項目が明確になるため、新入社員は要点をおさえやすくなります。
記載する項目例は「企業理念」「社員としての心構え」「ビジネスマナー」「身だしなみ」などです。ポイントをおさえたキャッチフレーズのような短い言葉にすることが重要です。
また、プロジェクターや各自のパソコンに映し出すとともに、印刷したものを配布しましょう。
新入社員研修資料作成のポイント
新入社員研修資料を作成するときのポイントは、以下の3つです。
- 必要最低限の情報を盛り込むように意識する
- メモや作業スペースを用意する
- 目次は冒頭につける
それぞれ、詳しく紹介していきます。
必要最低限の情報を盛り込むように意識する
新入社員研修資料に記載されている情報が多すぎると、新入社員の理解がついていきません。さらに、重要項目を見落とし、それほど重要でないことに意識が向いてしまう可能性も考えられます。
そのため、必要最低限の情報だけを記載することが大切です。研修スケジュールを考え、研修期間内でレクチャーできる項目を絞るように心がけるとよいでしょう。
メモや作業スペースを用意する
座学ばかりでは、新入社員の集中力は低下しかねません。また、メモや作業スペースのない資料は、文字がぎっしりと詰め込まれた印象になってしまうこともあります。
そのため、研修中に新入社員がメモできるようなスペースを新入社員研修資料に用意することが大切です。学んだことを箇条書きでまとめるコーナーがあれば、振り返りにも役立ちます。あらかじめ重要箇所を空白にしたテキストを用意し、講義を聞きながら新入社員が書き入れていく形式にするのもよいでしょう。また、お辞儀の仕方や名刺交換などのマニュアルを記載し、ロールプレイする時間を設けることもおすすめです。
目次は冒頭につける
新入社員研修資料の冒頭には、目次をつけましょう。目次がないと、振り返り資料として使うときに、どこに何が書いてあるのかわからなくなってしまいます。
新入社員はOJTを含め、さまざまな研修を受けます。新入社員研修資料の目次で内容を整理しておくと、復習するときも便利です。各ページには番号をふっておきましょう。
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本記事では、新入社員研修資料の作り方を紹介しました。研修スケジュールを設定し、教えたいスキルのピックアップが終わってから構成を考えると、スムーズな資料作成につながります。配属予定の部署の役職者や若手社員の意見を参考にすると、より実践的な資料になるでしょう。
新入社員研修資料には「あれもこれも」と情報を盛り込みたくなりますが、詰め込みすぎは新入社員の消化不良につながりかねません。メモを取るスペースや余白を適時盛り込んで、スッキリした資料になるよう心がけることが大切です。新入社員が重宝するような「わかりやすく」「研修後にも使える」新入社員研修資料を作成しましょう。
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