【27年卒】就活生のアンケート調査から給与・インターンの希望や企業の選び方を紹介
新卒採用を成功させるには、採用活動・就職活動の早期化や学生の価値観の変化を正しく理解することが重要です。
本記事では、弊社i-plugが実施した最新のアンケート調査をもとに、学生の動きやインターンシップへの期待、希望年収について詳しく解説します。最新の市場動向を整理し、自社が求める学生にアプローチするためのポイントをまとめました。
人事ZINEでは、新卒採用市場を勝ち抜くための具体的な戦術をまとめた資料をご用意しました。Z世代特有の価値観や市場動向を紐解き、自社への志望度を高めるためのヒントを凝縮しています。新卒採用戦略を検討する際の参考資料として、ぜひダウンロードしてご活用ください。

目次
- 1 卒業年度の4月までに就職活動で行ったことを教えてください
- 2 夏季インターンシップで希望する開催形式を教えてください
- 3 夏季インターンシップ参加後にどのようなフォローを求めていますか?
- 4 夏期インターンシップがきっかけで選考に進んだ企業はありますか?
- 5 採用売り手市場についての実感を教えてください
- 6 新卒配属1年目に希望する年間給与額を教えてください
- 7 どのような企業に魅どのような企業に魅力を感じますか?
- 8 オファーを承諾するときどのような情報を重視していますか?
- 9 内定承諾の決め手は何ですか?
- 10 内定後でも就職活動を継続する理由は何ですか?
- 11 就活のアンケートに関するよくある質問(Q&A)
- 12 まとめ
- 13 おすすめの関連記事
卒業年度の4月までに就職活動で行ったことを教えてください

調査によると、就職活動の開始時期がさらに前倒しになっている傾向が見られます。
大学3年生(卒業前々年)の4月時点における行動を比較すると、前年卒よりも早く行動している項目が多く、特に学外イベントへの参加や、採用本選考へのエントリー経験が増加しています。学生が早い段階から主体的に情報収集を行い、キャリア形成を意識し始めていることが分かります。
大学3年生(卒業前々年)の4月時点における行動
| 活動内容 | 2026年卒 | 2027年卒 |
|---|---|---|
| 学外の就活講座・イベント参加 | 37.2% | 51.2% |
| インターンシップ参加 | 11.6% | 14.0% |
| OB/OG訪問 | 3.5% | 4.7% |
| 採用本選考の新規企業エントリー | 3.5% | 7.0% |
企業側は、「広報解禁後に動き出す学生」を前提にした設計から脱却する必要があります。早期に認知されるためには、3年生の春以前から継続的に情報発信または準備をしておき、何らかの形で接点を持つことが欠かせません。
夏季インターンシップで希望する開催形式を教えてください

学生の過半数は、オンラインと対面を併用したインターンシップを求めています。
夏季インターンで学生が希望する開催形式
| 学生が希望する開催形式 | 割合 |
|---|---|
| オンラインと対面の併用 | 56.4% |
| 対面のみ | 38.4% |
| オンラインのみ | 5.2% |
対面の方が詳しく情報収集できることは理解しつつも、効率的に情報収集をする手段としてオンラインにも魅力を感じる学生が多いことが分かります。
母集団形成につなげるためには、「初回接点づくりはオンライン」「企業理解を深めてもらいたいフェーズは対面」といったように、目的に応じて形式を使い分ける設計が重要です。
夏季インターンシップ参加後にどのようなフォローを求めていますか?

多くの学生にとって、インターンシップは単なる体験の場ではなく、選考への入口としても捉えられています。
夏季インターンシップ参加後に学生が期待するフォロー
| フォロー内容 | 割合 |
|---|---|
|
内定につながる 特別選考への案内 |
93.9% |
| 採用担当との個別面談 | 47.6% |
|
説明会・座談会など 次コンテンツの案内 |
45.9% |
| 担当者からの定期連絡 | 23.7% |
調査では、9割以上の学生が内定につながる特別選考への案内を希望しています。また、個別面談や座談会など、企業との接触機会を継続したいというニーズも高い水準です。
夏期インターンシップがきっかけで選考に進んだ企業はありますか?

2027年卒学生を対象とした弊社i-plugの調査では、56.7%の学生が「夏季インターンシップをきっかけに、すでに選考に進んだ企業がある」と回答しました。半数を超える学生が、インターン参加を通じて選考フェーズへ移行していることが分かります。
この結果から読み取れるのは、前述の通り学生が夏季インターンシップを「就業体験」ではなく、「就職活動そのものの一部」として捉えているという点です。
企業研究や業界理解にとどまらず、「どの企業の選考に進むか」を判断する場としてインターンシップを活用する動きが定着しています。
出典:株式会社i-plug「新卒採用活動に関する調査」
採用売り手市場についての実感を教えてください

新卒採用市場は、企業・学生の双方が売り手市場だと認識しています。
売り手市場だと感じている割合の推移
| 卒業年度 | 企業側 | 学生側 |
|---|---|---|
| 2022年卒 | 52.1% | 24.6% |
| 2024年卒 | 95.6% | 55.9% |
| 2025年卒 | 95.7% | 55.0% |
| 2026年卒 | 95.8% | 56.6% |
企業側では、2024年卒以降、9割以上が「売り手市場である」と回答しており、数年にわたって高止まりの状態でした。一時的な人手不足ではなく、構造的に採用が難しい局面であることが改めて分かります。
新卒配属1年目に希望する年間給与額を教えてください

学生が希望する初年度年収は、明確に上昇傾向にあります。
調査では、16.4%の学生が「500万円以上」を希望しており、無視できない水準です。ボリュームゾーンは「300万〜399万円」(45.9%)ですが、「400万〜499万円」も28.9%を占めており、多くの学生が400万円を現実的な基準として意識していることが分かります。
新卒配属1年目に希望する年間給与額
| 年間給与額 | 割合 |
|---|---|
| 300万〜399万円 | 45.9% |
| 400万〜499万円 | 28.9% |
| 500万円以上 | 16.4% |
物価上昇や将来不安を背景に、学生が待遇面を重視する傾向は今後も続くと考えられます。一方で、全ての企業が給与を引き上げられるわけではありません。そのため、近年は給与額そのものだけでなく、「どのように成長できるのか」「どのような経験が積めるのか」まで含めてアピールすることが重要になっています。
学生が希望する年収水準の詳しい内訳や、年収を大きく上げられない場合でも学生に響くメッセージ設計の考え方については、以下の動画で詳しく解説しています。ぜひあわせてご覧ください。
どのような企業に魅どのような企業に魅力を感じますか?

最も多くの学生が魅力を感じるのは、「社内の雰囲気が良い」企業でした。次に多かったのは「給与、待遇が良い」企業です。人間関係は学生が特に気にする定番の項目ですが、それは今も変わっていないことが伺えます。また売り手市場であるのに加えて待遇改善が続いているなかで、学生の求める給与水準は上がっている可能性があります。
また、「成長できる環境がある」「将来性がある」といった項目も上位で、成長志向の学生が多いことが伺える状況です。
そのほか、「希望勤務地で働くことができる」「転勤がない」「フレックス制度を導入している」といった働き方に関する回答も多く、ワークライフバランスに対する学生の関心が高いことを示しています。
*参考:どうなる?25卒・26卒 新卒採用 市場動向調査レポート(春版)P.5
「社内の雰囲気が良い」ことが重要と回答した理由
なお人事ZINE編集部では2020年にも2021年卒の学生を対象に同様の調査を行っており、「社内の雰囲気が良い」と回答した人にその理由を聞いたところ、以下のような声がありました。
【相談・助け合いに期待して】
- 困ったときに助け合いができて、働きやすいから
- 過ごしやすい環境だと、相談や質問もしやすく働きやすいと思うため
- 普段からコミュニケーションが多い職場だと、仕事で困ったことがあれば相談しやすいため。
【生産性への影響を気にして】
- 雰囲気が悪いと、気持ちが締め付けられ、仕事が捗らない。
- ギスギスした雰囲気の中では効率のいい仕事ができないと感じるため。
- 仕事のパフォーマンスに影響すると感じるから。
- 良くないと仕事に集中出来ないから
【長く働きたい気持ちから】
- より長く勤めることができるため
- 持続可能性に直結するから
- どんな仕事をするにも、対人関係でストレスがあったら続かないと思うから。
- 長く続けるには必要であるから。
オファーを承諾するときどのような情報を重視していますか?

最も多くの学生がオファーを承諾(返信や面談への参加、正式応募など)する際に重視する情報は、「給与や福利厚生」でした。企業への魅力としては職場の雰囲気や働き方、キャリアパスなどさまざまな要素がありますが、オファーを受ける際の最初の条件としては待遇面が重要であることが分かる結果です。
次に多かったのは「仕事内容・職務内容」「業界」でした。これらは、学生が自分のキャリアを考えるうえでも重要な要素であり、調査結果からも関心が高いことが示された状況です。
「企業情報」という回答も多く、企業の基本情報やビジョン、文化などが学生にとって重要であることが分かります。
また見逃せないのが5番目の「自分へオファーを送った理由」です。学生はオファーを受けたからといって前向きになるとは限らず、「企業が自分をどのように評価しているのか」さらには「自分を丁寧に理解してくれているか」を気にすることが分かります。
*参考:どうなる?25卒・26卒 新卒採用 市場動向調査レポート(春版)P.13
内定承諾の決め手は何ですか?

上位2つは「福利厚生」「給与」でした。前掲の「どのような企業に魅力を感じますか?」という質問に対して「社内の雰囲気」や「成長できる環境」といった回答が多いと紹介しましたが、最終的に入社する1社を選ぶ際は待遇面が重要であるということが分かる結果になりました。特に近年は慢性的な売り手市場かつ物価高で、各企業とも賃金を上げている状況です。そのようななか、学生は提示される待遇をシビアに評価している可能性があります。
「人間関係」という回答も多く、学生にとっては常に重要視される要素だと分かります。職場の人間関係は働きやすさや職場の雰囲気に大きく影響し、仮に人間関係が悪いと心身の不調や早期離職にもつながる重大な要素でもあるため、学生はこの点も慎重に見極めています。
*参考:どうなる?25卒・26卒 新卒採用 市場動向調査レポート(夏版)P.24
内定後でも就職活動を継続する理由は何ですか?

内定後も就職活動を継続する理由として最も多く挙げられたのは「時間をかけて比較検討したいから」でした。売り手市場のなかで、学生は複数の企業から内定を獲得しやすい状況にあり、複数社の条件を慎重かつシビアに見極める傾向があるようです。
次に多かったのは「本命の選考が控えている、続いているから」でした。このことから、早期に内定を出せば学生に入社してもらいやすいというわけではなく、他の魅力的な企業との比較が続くということが示唆されます。同時に、自社が採用ブランディングを強化して本命の立場を獲得できれば、全体的に選考が早期化しているなかでも採用を有利に進められる可能性があることも分かる結果です。
*参考:どうなる?25卒・26卒 新卒採用 市場動向調査レポート(夏版)(P.7)
就活のアンケートに関するよくある質問(Q&A)

就活のアンケート作成・収集に関するよくある質問について回答します。採用担当者の方や、経営者の方はぜひ参考にしてみてください。
説明会後に就活アンケートを実施する目的は?
説明会アンケートは、ただ感想を集めるだけではなく、採用活動全体をより良くするための大切なツールです。主な目的は次の4つです。
| 目的 | 詳細 |
|---|---|
学生の志望度や不安を見える化する |
学生がどれくらい選考に進む気持ちがあるか、不安に思っている点は何かを把握できます。志望度が低い学生には追加フォローをするなど、内定辞退を減らす対策が可能です。 |
説明会の満足度を数値化して改善に活かす |
「どの内容が響いたか」「説明不足な点はどこか」をデータとして確認でき、次回以降の説明会の質を上げられます。 |
自社の魅力を再発見する |
学生がどこに魅力を感じたかがわかるため、求人票や採用サイトのメッセージづくりに活かせます。 |
採用活動の効果測定のデータにする |
満足度や志望度の推移を継続して測ることで、採用の成果を経営層にわかりやすく報告できます。 |
就活のアンケートに入れるべき内容は?
アンケートは、目安として「10問以内・3分以内」に答えられるようにするのがコツです。
必須+推奨項目を3つのカテゴリに分けて設計すると、回答者の負担を抑えつつ、分析しやすくなります。
| カテゴリ | 目的 | 例 | 備考 |
|---|---|---|---|
基本情報 |
誰の回答かを特定する |
・氏名 |
既に把握している場合は最小限にする |
説明会の評価 |
体験の満足度を知る |
・満足度(5段階) |
数値と自由記述1問がおすすめ |
志望度や今後の希望 |
次のアクションに活かす |
・選考への意欲 |
個別フォローや対応に役立つ |
自由記述は1~2問にとどめ、選択式を中心にして、スマホで1画面に収まるようにすることで、回答者の負担を減らしましょう。
アンケートの回答をより多く集めるにはどうすればいい?
アンケートの回収率を高めるための具体的な施策は以下の通りです。
| 施策 | 詳細 |
|---|---|
説明会の最後に記入時間を設ける |
退出前の5分でその場で書いてもらうと回収率がアップします(オンラインでも有効)。 |
質問数は最小限・3分以内に終わる設計にする |
設問が多いと途中で離脱されやすいので、設問を10問以内にしたり、進捗バーを設置したりして、負担を軽くします。 |
スマホで回答しやすいフォームにする |
モバイル対応を徹底し、ストレスなく入力できるようにします。 |
リマインドをする |
説明会当日の夜と2日後の2回、短いメールで促すのが効果的です。 |
アンケートの目的を事前に伝える |
「次回説明会の改善に役立てます」など、学生に意義を伝えると協力してもらいやすくなります。 |
まとめ

本記事では、最新の新卒採用市場について、求人倍率や企業の採用動向、学生の傾向といった観点から、市場全体の動きを整理しました。採用環境が厳しさを増すなかで、表面的なトレンドだけを追うのではなく、データや学生の志向を踏まえた冷静な判断が欠かせない状況です。
新卒採用においては、市場環境を正しく理解したうえで、自社の強みや訴求ポイントを明確にし、学生との接点づくりや選考プロセスを設計することが重要です。特に、オンラインとオフラインを適切に使い分けながら、学生とのコミュニケーションの質を高めていく取り組みは、今後もますます必要になるでしょう。
人事ZINEでは、新卒採用市場を分析し、実務に落とし込みやすい形でまとめた資料を提供しています。市場理解を深め、自社に合った採用戦略を検討するためのヒントとして、ぜひご活用ください。

