こんなインターンシップ内容がオススメ!新卒採用に繋がるプログラムとは

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オンライン化や逆求人など、新卒採用形態の多様化が進む一方で、学生数は少子化の影響を受けて減少傾向にあります。経団連による就活ルール廃止も発表され、これからの採用活動は「今までと同じ施策では採用目標人数を達成できない」という厳しい状況です。

そんな中、新卒採用に有効な手段として注目が高まっているのが「インターンシップ」です。

しかし、実際のところは

  • 学生がどのような内容を求めているかわからない
  • すでに実施してはいるものの、採用につながっていない

という声もよく聞きます。

本記事では、新卒採用を強化するために「これからインターンシップを始めよう」と考えている企業様や、すでに実施されている企業様に向けて、インターシップの内容をどのように設計していけばよいかを解説します。

また、新卒採用における効果的なインターンシップの設計・実施にお役立ていただける資料をご用意しました。ぜひダウンロードして、自社のインターンシップ設計にご活用ください。

学生を惹きつけるインターンシップの作り方 開催後のフォロー対策も紹介
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近年のインターンシップの動向

近年のインターンシップの動向

インターンシップでは、どれくらいの学生が、いつ頃、どんな内容で参加しているのでしょうか。1つずつ詳しく見ていきましょう。

インターンシップの参加率はなんと学生の9割

インターンシップに参加する学生は、株式会社リブセンスが運営する「就活会議」とHR総研の調査によると9割を超えており、大多数の学生が参加している状況です。

もはや、「就活の前にインターンシップに参加するのは当たり前!」の時代となってきたと言えるでしょう。

また上記の調査より、学生のインターンシップ参加状況を見ると、参加した企業数は「4~6社」がもっとも多く、複数企業のインターンシップに参加した学生の割合は7割を超えており、自分にあった企業を見つけるためには“1社でも多く参加する”様子が見て取れます。

インターンシップ実施のピークは大学3年生の8月と2月

それでは、インターンシップの実施はいつ頃行えばよいのでしょうか。

参加者数のピークは夏休みの8月で、次点は就活が本格化してくる2月です。

学生側としては学校が休みに入るタイミングが参加しやすいため、初めて実施する場合は8月~9月がよいでしょう。

また、外資系企業の場合は、夏前にオープンになる「本選考のエントリー」に備えて、ゴールデンウィーク頃からインターンシップを実施するケースもあります。

一括採用を見直す案も出ていることから、今後は就活の解禁時期が早まることが予測されます。同時にインターンシップの実施時期も早まると考えられますので、3年生の夏~冬に合わせて実施するのがおすすめです。

インターンシップの期間から内容を決定

インターンシップの内容は、実施期間に合わせて考えるのが一般的です。数時間で終わる「会社説明会」のようなものから、1日で職場体験ができる1DAYインターンシップ、1ヶ月以上じっくり取り組む長期インターンシップなどがあります。

自社にマッチした学生を見つけられる「2DAYSインターンシップ」とは

「2DAYインターンシップ」とは

インターンシップの目的は主に2つです。

  1. 実際に仕事を体験することで、会社選びの判断材料にしてもらう(学生側)
  2. インターンシップを通して「会社の魅力」をアピールすると同時に、自社に合う人材かどうかを見極める(企業側)

さまざまなスケジュールのインターンシップがありますが、参加する学生の満足度が高く、企業側の負担も低いのが「2DAYSインターンシップ」です。

なぜ2DAYインターンシップがおすすめなのか?

もう少し詳しくみていきましょう。

「就活会議」とHR総研の調査によりますと、もっとも実施数が多いインターンシップは、1DAYインターンシップですが、1日では簡単な「会社説明」や「会社体験」の提供にとどまってしまい、学生は企業のことを十分に知ることができません。

これに対して2DAYSインターンシップでは、もう少しまとまった時間が確保できるため、実際の業務を体験するプログラムを用意できたり、先輩社員との交流の場を作ることができたりします。つまり、1DAYインターンシップ以上に、学生の企業理解を深め、興味関心を高めることができるのです。

また、1週間や1ヶ月といった長期のインターンシップと比べて参加しやすいのも魅力です。

学生としては、興味のある企業のことをよく知りたいのでできるだけ長いインターンシップに参加したいのですが、1週間や1ヶ月といった長期のインターンシップとなると、他社を見ることが難しくなりますし、アルバイトやサークル活動なども休まなければなりません。

また、実施する企業側も必要なリソースとして

  • 担当する社員の時間
  • 費用(必要に応じて)
    • 文房具などの備品、ノベルティ
    • お菓子や打ち上げの飲食費
    • 会場費
    • 参加者の交通費
    • 賞金
  • 開催場所

など、長期になるほど、発生するコストが増えます。

これらの点から、2日間開催のインターンシップ・プログラムであれば、学生側は企業を深く知ることができますし、企業側も学生を惹きつけるとともに、どんな学生なのかを見極められることができるので、バランスがよいと言えるでしょう。

2DAYSインターンシップの企画設計(集客・選考)

2DAYSインターンシップの企画設計(集客・選考)

それでは、具体的にどのようにインターンシップの企画を設計していくのかご紹介します。

2DAYSインターンシップでは「新規事業立案プログラム」がおすすめ

2日間で実施できるインターンシップの内容は、以下のようなコンテンツを組み合わせることが一般的です。

  • 営業や開発、店頭業務やイベントなど、実際の仕事現場の体験
  • テーマに沿ったグループワークと、プレゼンテーションによる成果発表
  • 会社の代表や先輩社員との交流、ディスカッション

自社の事業領域における「新規事業立案プログラム」は、上記それぞれの要素を含んだ企画にできるため、おすすめのインターンシップ内容です。「自社のリソースを活用して1年で年商1億円を売り上げるビジネスを考える」というように企画を組み立てます。

新規事業立案プログラムを主軸としたインターンシップを通して

  • 自社の事業領域について理解する力と情報を収集する力
  • 初めて会ったメンバーでチームを組んでプロジェクトを進める力
  • 2日間という限られた時間の中でアウトプットする力

を見ることができます。

実際に優秀な企画が生まれた場合は、予算や人をつけて事業化するケースもあり、外資コンサルや金融、商社、メガベンチャーなどを志望している学生が集まることも多いようです。

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インターンシップの出来栄えはどんな学生が参加するかで8割決まる

企画が決まったら、実際にインターンシップに参加してもらう学生を集めていきましょう。

良いインターンシップにするためにコンテンツの内容を重視しがちですが、それ以上にどんな学生に参加してもらえるかが、インターンシップ成功のカギです。

一般的にインターンシップの集客力の方程式は、次のように定義されます。

集客力=企業の魅力×インターンシップの魅力×マーケティング力

インターンシップ募集専門サイトに出稿したり、学生が集まるイベントに出展したりすることが一般的な集客方法ですが、多くの企業が同じように募集をしているため、埋もれないようにしなければいけません。

そこでまずは参加条件としては、大学名を不問とし、参加日程を複数選べるようにして、応募時のハードルを低くします。

その上で、「どういった内容のインターンシップなのか」、「選考情報(エントリーシート、面接の有無、内定までのステップ)」、「(ある場合)過去の参加者の就職実績」などをシャープに打ち出すことで、自社にマッチした積極性のある学生を集めることができます。

なんとなくインターンシップに参加する学生ではなく、モチベーションの高い学生を集めることが、参加学生にとって満足度の高いインターンシップを実現する秘訣になります。

選考面接で学生を見るポイントは2つまで

次に選考ですが、一般的には書類(エントリーシートなど)選考を行い、その結果をもとに選考面接を行います。

あくまでインターンシップに参加してもらうかどうかを決める面接ですので、1人の選考にかけられる時間は5分~10分程度です(この時間はあくまで目安です。自社にとって必要な時間を算出しましょう)。

限られた時間内で多くの学生を評価する必要がありますので、見るポイントが多いと、選考に時間がかかりすぎてしまいます。

そこで、選考基準を2つ以下に絞ることをおすすめします。例えば「忍耐力」と「地頭」、「コミュニケーション力」と「積極性」など、重要視する項目を決める形です。エントリーシートからは読み取れないところや、自社で重視しているポイントに絞るとよいでしょう。

複数のメンバーで分担して面接する場合は、上記のポイントに対する評価基準を事前に準備して、言語化した評価基準の意味合いを共有しておきましょう。選考における通過者のばらつきを抑え、面接官の負担も軽くすることができます。

選考通過の連絡をした後でも、優秀な学生ほど、他のインターンシップからも声がかかっています。自社のインターンシップへ参加してもらえるように、気を抜かずにメールや電話で追いかけることも必要です。

2DAYSインターンシップの運営

2DAYSインターンシップの運営

それでは実際のインターンシップの様子を見ていきましょう。

1日目の午前は、チームワーク力とコミュニケーション力をチェック

参加者のリストを作成するときは、あらかじめグループわけをしておきましょう。大学や学部などはできるだけバラバラにすることで、チームビルディング力を見ることができます。

選考面接のときに「リーダーシップが強そう」「深く思考する傾向あり」などのコメントを残しておけば、同じタイプの学生ばかりにならないように配置できます。

また、グループごとに社員をつけることができれば、会社との相性も推し量れるでしょう。

ランチの時間も交流を深める時間としてうまく利用していきましょう。

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1日目の午後は、自分の役割を見つけて行動できているかどうか

チームメンバー同士が馴染んでくると、具体的に課題に取り組み始めます。

役割の分担もされていき、電話でヒアリングを行ったり、ネットでデータを集めたり、社員に相談したりと、さまざまな行動をみせてくれます。しかし中には、思い通りに進まずにつまずくチームもあるかもしれません。

それでは、順調なチームや、アイデアをどんどん出す学生がいるチームがよいのでしょうか?必ずしもそうではありません。

あるインターンシップではリーダータイプだった学生が、別のインターンシップでは聞き役に回ることがあります。大事なのはあくまで「新規事業案を創り上げる」というゴールに向かって「自分が何をするのが最適なのか?」を考え、役割を見つけて行動できることです。

1日目の終わりに中間発表の場を設けることで、それぞれの学生の役割が明確になります。「プレゼンテーションがうまい学生」「きれいな資料を作成する学生」「タイムキープが得意な学生」それぞれの学生のいいところをチェックしておき、2日目に備えましょう。

ベンチャー企業のインターンシップでは、ここから社員と泊まり込みで集中力や忍耐力を測るケースもあるようです。

2日目はゴールから逆算してまとめる力を見る

2日目は最終発表に向けての準備が大きなウエイトを占めます。どれだけ多くのアイデアや企画を出しても、発表できる形に仕上げなければ意味がないため、学生がうまく企画案をまとめられるかに注視しましょう。

時間の使い方としては

  • 集めたデータから要点を抽出する
  • プレゼンテーション資料を作成する(パワーポイントなど)
  • 発表の練習をする

などが挙げられますが、一部分に時間をかけすぎないように、メンター担当の社員からも入り込みすぎない程度のフィードバックをしてあげましょう。

最終プレゼンテーション

最終プレゼンテーションでは、チームごとに作成した資料を用い発表してもらいます。発表に10分、質疑応答に5分程度を目安時間と考えてください。資料の見やすさ、データの正確さ、発表の伝わりやすさ、質問への回答内容などを評価対象とします。

アイデアは優れているのに資料が不十分だったり、資料完成がギリギリでプレゼンテーションを失敗したりというケースも見受けられます。フィードバックでは、不足部分の指摘に終始せず、2日間の成果や努力をまずは称賛しましょう。その後、今後の改善点を前向きに伝えることで、満足度の高いインターンシップという印象を持ってもらえるでしょう。

最終的な成果物だけで評価しない

インターンシップにおける採用選考において、最終プレゼンテーションで出来上がった事業計画の完成度はもちろん大事ですが、チーム内での動きに加えて、作り上げるプロセスや社員との相性などでも学生を評価します。

また、発表後の打ち上げ(飲み会など)を開くのもおすすめです。

参加したチーム内や、チーム同士のつながりも強くなり、代表や人事といった会社との距離も近くなることで、学生にとっても好印象のインターンシップとなります。

リラックスした場ですので、インターンシップ中には見えなかった、学生の本質的な面や個性的な部分が見えることも多く、等身大の評価を行うのに役立つでしょう。

人事担当者は、2DAYSインターンシップに参加した社員メンバーと振り返りをできるだけ早く行い、次のインターンシップに生かしましょう。

評価された学生には、長期インターンシップ、もしくは本選考の案内を連絡し締めくくります。

2DAYSインターンシップ 事例集

サイバーエージェント

選抜型インターンシップと呼ばれる、リーダーシップに事業のリアリティにフォーカスした名物インターンシップです。参加条件が厳しく、すでに同社のインターンシップに参加した上で社員から特に優秀と認められた学生のみが参加できます。

現役の役員陣と事業立ち上げをする経験ができ、またマーケットのスペシャリストである先輩社員がフィードバックをしてくれるため、学生の成長実感度も高いようです。

新規事業のアイデア出しのみにとどまらず、こちらのインターンシップより生まれた新規事業案から、3つの子会社が立ち上がっています。頂上決戦という名にふさわしいインターンと言えるでしょう。

全日本空輸(ANA)

ANAは、「エンジニア」「パイロット」「CA」といった、希望の職種に応じた複数のインターンシップを実施されています。

エンジニアインターンシップでは、航空機の整備や管理を行うANAエンジニアの業務を知ることのできるプログラムが用意されており、実際の整備業務の体験ができます。

パイロットインターンシップでは、現役パイロットからフィードバックがもらえるグループワーク(擬似訓練体験)や、パイロットとの座談会と職場見学を実施しています。

CAインターンシップでは、客室乗務員の仕事理解を深めるのはもちろん、接客業務擬似体験などを行っています。

普段、なかなか見ることのできない職場を体験することで、具体的に実務内容をイメージできる人気のインターンシップとなっています。

VOYAGE GROUP

無人島を舞台に、1泊2日の合宿形式でお金を稼ぐ仕組みを学ぶ、大変特徴的なインターンシップです。

参加するまで場所はわからず、限られた資金を使って仲間とミッションを乗り越え、自分達で道を切り開いていくという体験型プログラム、そのユニークさから、毎年学生のエントリーが殺到しているとのこと。

非日常な体感型のインターンシップは、学生の印象に強く残るため、企業への志望度が高まるケースもあるでしょう。

まとめ

経験が少ない中でのインターンシップ運営には、難しさを感じるかもしれません。

最初から理想形を目指すのではなく、最初は小規模でトライアル実施をしてみてください。実際に運営を行うことで色々な改善点が見えてきます。

インターンシップは、「自社の理念やカルチャー」とマッチする学生であるかを見極められる選考として、また会社の魅力を伝え惹きつけられる設計になっていることが望ましいでしょう。

近頃はCX(Candidate eXperience)と呼ばれる「候補者体験」も重視されています。学生に寄り添った内容になっていないと就活生向けの口コミサイトで酷評されてしまうかもしれません。

ぜひ、「参加して本当に良かった!」と学生に思ってもらえるようなインターンシッププログラムを作っていきましょう。

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人事ZINE 編集部

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人事・採用担当者の悩みに寄り添うメディア「人事ZINE」の編集部です。 人事・採用に関する役に立つ情報や手法を発信します。 就活生の3人に1人が利用する新卒採用オファー型サイト「OfferBox(オファーボックス)」を提供する株式会社i-plugが運営しています。