就職試験とは|種類や対策を解説【筆記の問題内容や当日の注意点も】

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「就職試験って面接以外に何があるの」
「筆記試験の対策は必要?」

就活を進めるなかで、このような疑問を抱く人は多いのではないでしょうか。志望する企業に入社するために避けては通れない就職試験ですが、その内容は企業によってさまざまです。しっかりと対策をして就職試験に臨むため、まずは種類や対策方法について理解していきましょう。

この記事では、就職試験の概要から具体的な対策方法まで詳しく解説していきます。就職試験についてよく分からない点がある人は、ぜひ参考にしてください。

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就職試験とは

就職試験とは、就職のために受ける必要のある試験全般のことを指します。

一般企業の就職試験では筆記試験や面接試験などがあり、企業ごとに異なる形式・採用フローで試験が実施されます。

筆記試験には複数の種類があるほか、面接試験にも複数のタイプがあるため、自分の志望企業が実施する就職試験について正しく理解することが大切です。

就職試験の種類

就職試験は主に「筆記試験」「面接試験」「動画試験」の3種類に分けられます。

筆記試験と動画試験は選考の早い段階で実施されるケースが多く、面接試験は2~3回程度の複数回にかけて実施される傾向にあります。それぞれの就職試験の特徴は以下のとおりです。

筆記試験

エントリーシート(ES)・履歴書による書類審査や、知的能力・性格を見極める適性検査が筆記試験にあたります。

採用担当と直接顔を合わせるのは面接試験ですが、面接試験はES・履歴書の内容や適性検査の結果を参考にして進められます。そのため、面接試験に先立って、自分の性格や価値観を見極められる非常に重要な就職試験といえるでしょう。

また、近年はWeb形式のものが増えているため、パソコンでの書類作成や受検に慣れておく必要があります。

面接試験

面接・面談・グループディスカッション・プレゼンテーションなど、採用担当と顔を合わせて実施する試験が面接試験です。複数のタイプがあり、それぞれのタイプごとに異なる対策が必要になります。

個別面接

面接試験で最も一般的なタイプです。学生1人に対して1~3人の採用担当が面接を実施し、15分~60分程度の時間をかけて志望動機や長所・短所を質問していきます。

1人だけに多くの時間をかけられることから、踏み込んだ質問をされやすいのが大きな特徴です。

また、企業によっては事前課題が与えられ、プレゼンテーション形式での発表が求められることもあります。

集団面接

応募者が多い1次面接で実施されやすいタイプの就職試験です。人数は学生3~8人程度に対して採用担当が2~5人程度、時間は50分~60分程度と個別面接より長い傾向にあります。

1人あたりの回答時間が限られているため、短い時間で自分の魅力を伝える必要があります。

グループディスカッション

与えられたテーマについて6人前後で議論していくタイプです。議論の末に出した結論だけでなく、議論の過程やグループの中での役割なども評価の対象となります。

面談

企業理解を深める、学生のことをより深く知るなどの目的で選考の前後や間に実施されることがあります。多くの場合、選考には影響しない名目で行われますが、面談の内容や態度によってはマイナスの評価になる場合もあるので、注意が必要です。

動画試験

筆記試験と面接試験ほど頻度は高くありませんが、なかには動画試験を採り入れている企業が見られます。

よく似た試験方法にWeb面接がありますが、Web面接はリアルタイムで採用担当とやりとりするのに対し、動画試験の場合は自分で動画を撮影して企業に送るところがポイントです。

自分のペースでアピールができるメリットがある一方で、回答が棒読みになりやすい点が動画試験の難しさといえます。ビデオカメラに向けて話す練習を重ねましょう。

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就職試験の対策方法

就職試験はぶっつけ本番で簡単に合格できるものではありません。種類ごとの特徴をよく理解したうえで、適切な対策を練っていきましょう。

何から始めるべきか分からない人は、以下に紹介する方法を参考にしながら対策を進めてみてください。

筆記試験の対策

筆記試験については、書類審査と適性検査それぞれで別の対策が必要になります。

まずES・履歴書による書類審査では、いかに自分をうまくアピールできるかがポイントです。志望企業に対しての熱意や自分の強みが採用担当に伝わるよう、深い企業研究と自己分析によって企業や自分自身のことを理解していきましょう。

適性検査に関しては、能力適性検査で得点をとるため、問題を繰り返し解いて検査に慣れる必要があります。いずれの適性検査でも出題される問題の難易度自体は高くないので、解き方のパターンを覚えたり、限られた時間ですばやく解いたりする練習が重要です。

ES・履歴書の書き方や適性検査の対策方法については以下の記事を参考にしてください。
【エントリーシートとは?履歴書の違いは?】書く時のポイント3つ
適性検査対策|いつから始めるべき?落ちる理由と合格のコツを紹介

面接試験の対策

面接試験も書類審査と同様に、いかに自分をうまくアピールできるかがポイントになります。最も質問されやすい志望動機と自己PRを中心に、質問への回答を考えていきましょう。

回答を考える際は、企業研究や自己分析によって「その企業で働きたい理由」や「自分ならではの強み」を明らかにすることが大切です。

また、採用担当と対面する面接試験では、模擬面接での対策も欠かせません。本番では緊張によって普段どおりに話せなくなる可能性があるため、模擬面接で面接ならではの雰囲気に慣れておきましょう。

面接やグループディスカッションのより詳しい対策方法については以下の記事を参考にしてください。
就活面接の質問集|対策・コツをマナーから回答例まで解説
【人事コンサル解説】グループディスカッション対策!進め方/役割/練習

動画試験の対策

動画試験では自己紹介や自己PRを求めるものが多いため、自己分析を丁寧におこなうことが重要になります。自己分析を通じて自分の性格、強み・弱み、価値観の傾向などを明らかにし、動画の中で最もアピールしたいポイントを考えてみましょう。

また動画試験では、画質・回線・音量などの問題で、表情や声の大きさが対面より伝わりづらいことがあります。自分では気づきづらい点もあるため、撮影した動画は家族や友人に確認してもらい、少しずつ調整していくと効果的です。

自己分析の目的や進め方については以下の記事を参考にしてください。
自己分析とは|なぜ必要なのか?目的を解説

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就職筆記試験の問題内容

就職筆記試験は能力適性検査と性格適性検査の2つの大きく分けられ、業界・企業によっては外国語、一般常識、小論文・作文などが実施されます。

それぞれの問題内容に応じた対策が必要となるため、自分が受ける企業の筆記試験の概要については事前に確かめておいてください。

能力適性検査

能力適性検査は、言語力や計算力、論理的思考力といった知的能力を問う検査です。適性検査は言語・非言語の2分野に大きく分類されていることが一般的です。

例えば、代表的な適性検査SPIの言語は、学校教育でいうところの国語に相当する問題です。「言葉の意味を理解する能力」や「話の要旨を的確に捉える能力」などを測定する目的があります。

一方の非言語は数学に相当する問題です。「数的な処理能力」や「論理的な思考力」などを測定する目的があります。

問題の難易度自体は中学校・高校で得た知識で十分解けるレベルですが、制限時間が設けられており、1問あたりにかけられる時間が少ないのが能力適性検査の特徴です。

SPIの能力適性検査の勉強法は以下の記事を参考にしてください。
SPIの勉強法|分野別の効率的な勉強法やおすすめの本・問題集を紹介

性格適性検査

性格適性検査は受検者の大まかな性格と価値観の傾向を明らかにし、企業との相性を知るための検査です。

質問内容は日常の行動や考え方に関するものなので、能力適性検査のように特別な対策をする必要はありません。対策をして無理に評価を上げようとするよりも、正直に答えて自分に合う企業を見つけることが重要です。

性格適性検査では、回答の一貫性を意識することがポイントになります。企業に好印象を与えたいがために自分の特徴とは異なる回答をすれば、間違った検査結果が出る恐れがあります。そうなれば入社後のミスマッチを引き起こすリスクも高まるため、取り繕った回答をするのはやめましょう。

性格適性検査の概要やポイントについては以下の記事を参考にしてください。
【適性検査の性格診断】落ちる理由や例、無料の対策を紹介

外国語

外資系企業や商社など、外国語を業務で使う機会のある業界では、英語を始めとした外国語検査を採用する企業が多く見られます。

能力適性検査と同様に、限られた時間の中ですばやく回答していく必要があるため、英語に苦手意識がある人はもちろん得意な人も対策すべきです。

例えば、SPIのオプション検査として実施される英語検査では、語彙力を問う問題や文法・用法問題、長文読解などが出題されます。

一般常識

リクルートや日本エス・エイチ・エルなどの業者が提供する適性検査以外に、企業が独自に作成するテストもあります。

例えば、接客業やサービス業で実施されるケースが多い一般常識テストでは、国語・数学・理科・社会・英語の5科目に加えて、文化や時事に関する問題が出題されます。

一般常識テストは適性検査と異なり、物事の考え方や職務への適性は評価ポイントになりませんが、適性検査以上に幅広い知識が必要です。市販の問題集での対策はもちろん、普段から新聞やニュースをチェックするクセを付けておきましょう。

小論文・作文

マスコミ業界のように言語力が求められる業界では、小論文・作文試験を実施する企業があります。小論文・作文のテーマは、自分に関することや企業に関すること、社会に関することなどさまざまです。

例えば企業に関することがテーマの場合は、その企業について理解していないと文章を書けないため、基本理念から事業内容、求める人物像までしっかり把握しておくことが重要になります。

社会や一般論については、日ごろから問題に対して自分なりの意見を持つトレーニングが必要です。

小論文・作文の評価ポイントや対策方法については以下の記事を参考にしてください。
就活小論文は難しくない! 書き方のポイントを押さえて評価アップ! ~苦手意識を克服しよう~

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代表的な就職筆記試験

就職筆記試験にはさまざまな種類があり、出題内容や受検方式は試験ごとに異なります。特に多くの企業で導入されている就職筆記試験は、以下の3つの適性検査です。

SPI

リクルートが開発・提供している適性検査です。基礎能力検査と性格検査があり、さらにオプション検査として英語検査と構造的把握力検査があります。受検方式はペーパーテスト・テストセンター・Webテストの3つです。

玉手箱

玉手箱とは、日本エス・エイチ・エルが開発・提供している適性検査です。SPIとは問題形式や出題内容に違いがあります。受検方式はWebテストが主流ですが、C-GABと呼ばれるテストセンター型の方式もあります。

GAB

玉手箱と同じく日本エス・エイチ・エルが開発・提供している適性検査です。ペーパーテスト・テストセンター・Webテストの3つの受検方式があります。短い文章問題が多いSPIに対し、GABは長文読解が多いのが特徴です。

試験形式がWebテストの場合、適性検査がどの方式か見分けることができます。代表的な適性検査と見分け方は以下の記事を参考にしてください。
Webテスト15種類の見分け方|URL一覧と形式概要を紹介

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就職筆記試験の当日の注意点

ここからは就職筆記試験当日の注意点について紹介していきます。勘違いやうっかりしたミスで試験を受けさせてもらえないという失敗を避けるため、以下の4つのポイントに注意しましょう。

忘れ物がないよう確認する

忘れ物があるとそもそも試験を受けられない可能性があります。せっかく筆記試験の対策を進めてきたのに、忘れ物1つで受けられなくなるのは非常にもったいないことです。

忘れ物を避けるため試験前日に持ち物を用意し、当日に自宅から出発する際も再度持ち物をチェックするようにしましょう。筆記試験の種類によって必要な物は変わりますが、基本的には以下の物が必要になります。

【筆記試験に必要な物】

  • 本人確認書類(運転免許証、学生証など)
  • 受検票
  • 筆記用具
  • 腕時計

服装の指定がないか確認する

企業の本社や企業が用意した会場に筆記試験を受けに行く場合は、服装の指定がないか事前に確認しましょう。

企業から「自由な服装でお越しください」 というような指定があれば、私服で行っても問題ありません。服装によって筆記試験の評価が変わることはほとんどないので、派手すぎないよう注意しつつ試験を受けやすい服装で行きましょう。

試験前の注意事項を確認する

言うまでもありませんが、試験前の注意事項にはしっかりと目を通しましょう。注意事項に反した場合は、試験を受けさせてもらえなかったり、回答がすべて無効になったりする可能性があります。

特に、テストセンターのような会場で受検する際は、事前に持ち込めないものが通達されていることがあります。スマホや電卓、時計、メモ用紙などの取り扱いについては試験前に正しく把握しておきましょう。

筆記試験の電卓持ち込みに関しては、以下の記事を参考にしてください。
テストセンターに電卓は持ち込める?速算方法やおすすめの電卓を紹介

時間の5分前には会場に到着する

いくら忘れ物や試験の注意事項に気をつけても、試験時間に遅れたのでは意味がありません。遅刻しないように、遅くとも試験の5分前には会場に到着しておくよう心がけましょう。

早めの到着については筆記試験だけでなく、会社説明会や面接試験などあらゆる場面で同じことがいえます。遅刻をすれば自分への印象も悪くなってしまうだけでなく、周囲に迷惑がかかるため、就活では時間に余裕をもった行動を心がけてください。

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就職試験に関するよくある質問

最後に、就職試験に関するよくある質問にお答えしていきます。自分の志望する企業に入社するためには、就職試験の突破が欠かせません。万全の準備をしてから本番に臨めるよう、疑問点をしっかりと解消しておきましょう。

当日に遅刻・欠席になってしまう場合は?

やむを得ない事情で就職試験当日に遅刻・欠席になってしまう場合は、事前案内にあった連絡先に電話しましょう。志望度の低い企業だからといって、無断でキャンセルするのはNGです。

電話がつながらなかった場合は、メールでもいいので連絡を入れるようにしましょう。事故や体調不良によって当日の連絡になってしまうケースはありますが、基本的にはキャンセルを決めたらすぐに連絡することが大切です。

キャンセルメールの書き方については以下の記事を参考にしてください。
【例文あり】会社説明会/選考のキャンセルメールの書き方 | 注意点も

いつから対策を始めればいい?

筆記試験については、早く対策しすぎると勉強したことを忘れたり、モチベーションが低下したりするリスクがあるため、選考が本格化する約3ヶ月前から始めるのが最適です。

面接試験は、大学3年生の6月頃には対策を始めることをおすすめします。大学3年生の6,7月から、インターンシップの選考が本格化するためです。

また、本腰を入れて対策をする場合、業界・企業研究や自己分析など、非常に多くの時間をとられます。試験直前になって慌てて対策し始める失敗を避けるため、できる限り早めに取りかかることをおすすめします。

いつからSPIの勉強を始めるべきかについては、以下の記事を参考にしてください。
SPIの勉強はいつから?必要な勉強時間をパターン別に解説

私服指定でもスーツのほうがいい?

「普段着(私服)でお越しください」というように企業から指定があれば、スーツを着る必要はありません。就活の場にふさわしいオフィスカジュアルを心がけつつ、自分がリラックスできる服装で臨みましょう。

「私服(普段着)でも可」の場合は、どちらでも構わないという意味なのでスーツで行っても問題ありません。服装に悩むのであれば、より無難なスーツがおすすめです。

テストセンターで適性検査を受けるときの服装は以下の記事を参考にしてください。
テストセンターでの服装|スーツか私服か就活・採用のプロが解説

就職試験に落ちる人の特徴は?

選考基準は企業ごとに違うため、「こういう人は試験に落ちやすい」という明確な基準はありません。

ただ、「しっかりと対策できていない人」「選考の振り返りをしない人」「同じような企業ばかり受けて、自分に合う企業を探そうとしない人」などは当然どの企業にも合格しづらくなります。

就職試験に合格するためには、事前準備や試験後の振り返りなど、基本的なことに丁寧に取り組むことが大切です。

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まとめ

以上、就職試験の概要から具体的な対策方法まで解説しました。

就職試験には筆記試験・面接試験・動画試験があり、それぞれ異なる対策が必要となります。各試験の特徴をよく理解し、適切な対策を進めていきましょう。

特に筆記試験では、ES・履歴書による書類審査に加え、適性検査への対策が求められます。志望企業が実施する筆記試験について事前にしっかりと確認し、選考が本格化する約3ヶ月前から準備を始めてください。

SPIならSPI、玉手箱なら玉手箱といったように、適性検査に合わせた対策を進めることが合格のカギです。