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学生を惹きつける会社説明会の内容を徹底解説

21年卒採用活動はコロナ禍のさまざまな制限・自粛の影響を受け、合同企業説明会の中止、個別会社セミナーのオンライン化など、母集団形成のための採用活動がスムーズに展開できなかった企業が多くみられました。本稿では、22年卒採用活動に向けて、会社説明会・セミナーをどのように行ったらよいのか、学生の視点で見た会社説明会への期待などを考証しながら、会社説明会の望むべき内容を解説・紹介していきます。
 

|会社説明会開催の目的は会社理解を促進し、次のステップへ進む強い動機付けを行うこと

会社説明会(個別企業セミナー)は、新卒採用活動のフローのなかで、企業と学生が最初に接する機会(インターンシップや合同企業説明会を除く)です。学生にとっては、「この会社で働きたい」と思うか否かを考える貴重な機会・時間であり、企業は「自社で働きたいと思い志望度を高めてもらう」ことを目的にして臨みます。また、22卒採用では大規模な対面式の会社説明会は依然として開催が難しい可能性もあります。並行してオンライン説明会を想定しておき、学生が選択できるようにすると好感度も向上するでしょう。
 

○学生が会社説明会に出席する理由

まず、学生は会社説明会にどのような理由で出席するのか、マイナビの『2020年卒 マイナビ学生就職モニター調査(2019年5月発表)』によると、「選んだポイント・きっかけ」※1の上位2つは、「その企業に興味があったから」62.6%、「興味のある業界だったから」52.0%となっています。

会社説明会に出席する段階では、まだその企業の名前や業界に興味がある程度だということが分かります。ゆえに会社説明会では、学生にいかに会社の他社にない魅力やその場でしか知ることのできない情報を伝えるかが、志望度を高め選考までつなぎとめる重要なポイントになるといえます。

※1)予約した個別企業セミナーを選んだポイント・きっかけ(複数回答可)
予約した個別企業セミナーを選んだポイント・きっかけ(複数回答可)

 

○学生からの参加満足度が高い内容

では、その出席者にどのような情報を提供すれば、満足度を高められるのかを学生アンケートから考察します。前出のマイナビ同アンケート調査の、『個別企業セミナーで実際に聞いた内容/聞きたかった内容【各3つ選択】』※2によると、「聞きたかった内容」の上位3つは<具体的な仕事内容>、<社風・社内の雰囲気>、<入社後のキャリアモデル>となっており、「実際に聞いた内容」の1、2番と一致しているという結果になっています。

その他、「聞きたかった」数値が比較的高かった項目は、<企業が求める能力・人材像>、<入社後の待遇>、<採用スケジュール>と続きます。説明会の内容としてこれらの項目は入れておく必要があるといえます。

逆に、会社説明会の内容としてあまり重要視していないのに「実際に聞いた」項目を見てみると、<企業理念>、<製品・商品について>、<詳しい業界説明>となっています。「聞きたかった」と「聞いた」との数値のギャップが大きく、「必要ないのに聞かされた」という感想を持たれてしまう懸念があります。いずれも会社ホームページや就職ナビサイトでも知ることができる情報であり、説明会での詳細紹介は求められていない項目だといえます。

これらのデータから、会社説明会の内容は、ホームページなどでは掲載されていない情報、社員のリアルな情報、を中心に組み立てることが必要だといえます。
※2)個別企業セミナーで実際に聞いた内容/聞きたかった内容【各3つ選択】
個別企業セミナーで実際に聞いた内容/聞きたかった内容

 

○学生からの印象が悪い会社説明会の内容

また、内容とは別なところで学生に悪印象を持たれてしまう点があります。前出のマイナビ同アンケート調査の『印象の悪かった個別企業セミナーの理由【複数回答】』の上位5つのうち4つが運営内容(社員の態度など)が悪影響を与えていることが分かります。<社員のプレゼンテーションが下手だった>、<社員や役員の印象が悪かった>、<セミナーの段取りが悪かった(会場案内や進行の不備等)>、<社員が高圧的な態度だった>※3となっています。

説明会のコンテンツ内容を充実させることはもちろんですが、運営に携わる社員の心構えやプレゼンテーションを行う社員への予行演習も徹底させておきたいところです。

なお、会社説明会をオンラインで実施する場合には、リアルな(対面型の)会社説明会の内容をそのままオンラインで実施することは避けましょう。企業からの一方通行の講演形式が長く続くと、PCのモニターを見続ける学生の集中力が続きませんので、いろいろな見せ方を工夫する必要があります。

例えば、すべて1人の講演者が説明せずパートごとに講演者を交代する、オンラインでの簡単なリアルタイムアンケートを盛り込む、会社・社員の雰囲気が分かる動画を取り入れる、若手社員等を登場させ、2人でのセッションや3~4名での座談会(パネルディスカッション)を実施する、グループワークを取り入れるなどです。

※3)印象の悪かった個別企業セミナーの理由【複数回答】(抜粋)
印象の悪かった個別企業セミナーの理由【複数回答】

出典)※1、※2、※3ともに2020年卒 マイナビ学生就職モニター調査 4月の活動状況 
https://saponet.mynavi.jp/wp/wp-content/uploads/2019/05/monitor2020_3.pdf
 

|会社説明会の理想的なフロー

本章では、会社説明会の理想的なフローを紹介します。学生を惹きつける、魅力ある企業だと思ってもらえる説明会にするために、参考にしてください。
 

○会社概要説明では、どんな会社かイメージできるように分かりやすく

会社概要の説明では、企業理念、歴史、事業内容、事業展開などホームページや配布資料にも紹介されているような総花的なスペック紹介になりがちです。原稿を平板に読み上げるのではなく、覚えて欲しいトピックを絞って、投影データでは象徴的な数字やキーワードを表示するなど、メリハリのある説明を心がけてください。また、すべてを細かく紹介したいがために、このブロックに長い時間をかけるのも避けましょう。
 

○仕事内容の説明は、より具体的に

前出のマイナビアンケート調査でも、毎年学生の「聞きたいこと」No.1となる項目が「具体的な仕事内容」※1です。

しかし、ビジネス経験・知識の乏しい学生には、仕事内容を短時間で理解するのは難しいことがあります。実務としての動きをイメージしやすいように伝えることが大切です。

学生から「1日のスケジュールを聞かせてください」という質問が多く出されますが、社員の行動を紹介してあげることで、仕事のイメージを喚起できる場合があります。ただし、1日のスケジュールというより、月単位、週単位の大きな流れを説明して、その中でこんな1日(数パターン)があるという説明のほうが分かりやすいでしょう。複数の職種がある場合は、同じ動きではないため、職種ごとに紹介することをお勧めします。

説明会を通して注意したいのは、専門用語(業界特有の言葉)は、学生が理解しやすいように一般的な言葉に言い換えるか、解説を加える工夫をすることです。
 

○今後の展望

「業界で○○のナンバーワンを目指す」「●年後に世界進出」など、短期でも中・長期でも企業の目指す今後の事業展開、将来展望を語るのは大切です。たとえ現在が停滞気味でも今後に明るい展望が開けそうだと学生に感じてもらうことで、志望度は高まります。

ビジョンを共有することで、一緒に会社の将来を担っていける期待感も醸成することが可能です。ただし、夢やスローガンを唱えるだけではなく、実現のためのプランを添え、現実感を植え付けることも必要です。

また、プレゼンテーターは経営トップでなくてはならない、といった先入観は不要です。話しのうまくない社長よりも、弁の立つカリスマ性のある中堅社員のプレゼンのほうが、学生の印象に残る場合があります。
 

○人材育成、キャリアプラン

説明会で聞きたかった内容第3位の「入社後のキャリアモデル」※1。この会社に入社したらどんなキャリア(経験)を積むことができ、どんな技術・知識を身につけられるのか、さらに人生におけるプライベートも含めたワークライフバランスが構築できるのか、学生にはとても気になるところです。

人材観も含め、育成プラン、教育・研修体系を紹介し、おぼろげながらでも会社におけるキャリアのマップが見えるような内容で、安心感を持ってもらうことが大切です。
 

○先輩社員との交流

先輩社員との交流は、社内の雰囲気や社風を感じてもらう場として、とても有効なプログラムです。何人かの先輩社員を壇上に立たせ、学生の質問を受ける形や、学生をいくつかのグループに分け、そこに先輩社員を配置(できれば中堅、若手のペア)し、座談会を行う形など、さまざまなやり方が考えられます。

ただし、学生は社員の態度や話し方をよく見ています。良い雰囲気をつくれるように、参加する社員を選ぶか、事前に心構えを周知・徹底しておくことが大切です。

また、それほど多くの先輩社員を当日拘束できない場合は、説明会をオンラインで行うことを検討してみましょう。社員は、その会場まで出向き、往復も含めた時間拘束されることが減るため、協力が得られやすくなります。全体をオンライン化するパターンだけでなく、先輩との交流だけをオンラインで行うなど、さまざまなパターンが考えられます。前出のマイナビアンケート調査によると、最も良いと思った形式では「社員と自由に懇談(18.1%)」が最も高い割合となっています。
 

○選考スケジュール

選考スケジュールの説明は、今後の選考の進め方、連絡手段(期限、方法=ツール)、提出書類の有無・種類、課題の有無など詳細情報を伝えます。
 

○アンケート

当日の学生の新鮮な感想を得るために、アンケートを取るのはよい手段だといえます。ただし、記入に時間のかからない質問数と内容にしましょう。記述式よりも選択式にする方が回答しやすく、集計も簡単にできるでしょう。
 

|まとめ

会社説明会は、新卒採用活動のフローの中で、企業と学生が最初に接する場です。学生にとっては、「この会社で働きたい」という志望動機を醸成する貴重な機会・時間であり、企業は「自社で働きたいと思ってもらうため、具体的な情報を提供し、志望度を高めてもらう」重要な機会です。母集団形成のひとつの手段であると当時に、選考に進ませる動機づけを行う場であることを念頭において取り組みましょう。

会社説明会の内容は、学生アンケートの結果から、ホームページなどでは掲載されていない情報、社員のリアルな情報、を中心にした組み立てがポイントになります。

また、学生は説明会の内容の良し悪しと並行して、運営(社員の態度など)にも敏感に反応し、判断基準のひとつとしてしっかり見ています。説明会のコンテンツ内容を充実させることはもちろんですが、運営に携わる社員の心構えやプレゼンテーションを行う社員の予行演習も徹底させておきたいところです。

本稿を参考に、学生を惹きつける、魅力ある企業だと思ってもらえる理想的な説明会になるよう準備してください。


2021年2月22日公開