【テンプレ・例文付】内定通知メールの書き方や注意点・法的効力を解説
採用活動の最終段階である内定通知は、企業と応募者の新たな関係が始まる重要な連絡です。しかし、メールで通知する場合、「どのような文面が適切か」「法的な効力はどうなるのか」と、作成に悩む担当者も多いことでしょう。不適切な対応は、内定辞退や予期せぬトラブルを招くリスクもあります。
本記事では、内定通知メールに記載すべき必須項目や書き方のポイント、新卒・中途別の実用的なテンプレートを紹介します。また、メール送信時の法的効力や、内定取り消しに関するリスクについても詳しく解説します。トラブルを防ぎ、スムーズな入社につなげるためにぜひお役立てください。
人事ZINEでは、内定通知や不採用通知など、選考結果の連絡にそのまま使える「【サンプル】不採用・採用通知文 まとめ」を無料で提供しています。Word形式で編集しやすく、場面別の例文も豊富に収録しています。メール作成の工数を削減し、抜け漏れのない通知を行いたい方は、ぜひダウンロードしてご活用ください。

目次
内定通知の方法と適切な時期

内定通知をするには、主要な方法と、適切な時期があります。ここでは内定通知の基礎知識として、主な方法とタイミングを見ていきましょう。
内定通知の方法
内定通知の一般的な方法としては、以下の2種類が挙げられます。
- 内定通知メールの送付
- 内定通知書の郵送
メールによる内定通知は、採用活動における一般的な方法です。選考結果を伝えるための事務連絡ですので、内定の旨と選考参加への謝意、伝達事項などを簡潔に記載します。
内定通知書は、選考を通過した候補者に対して企業が内定の旨を示す書類です。見逃してしまうリスクがある内定通知メールと異なり、内定通知書は書留などを利用して送付するため、確実に意思を伝えられます。なお採用通知書については以下の記事で詳しく解説しています。
新卒採用の場合には内定から入社まで期間が空くことが多いため、内定通知する際にも「内定者フォロー」の工夫が必要です。内定者フォローについて詳しくは以下の記事で紹介しています。
内定通知のタイミング
内定通知、最終選考から1週間以内を目指しましょう。
最終選考から時間が経つと、入社への熱意が薄れてしまうこともあり、内定辞退の可能性が高まります。内定の連絡は早ければ早い方がよく、面接当日に採用を決めたらその日のうちに通知しても構いません。
メールで通知する場合には、内定者から問い合わせがあると想定して、午前中に送付するという手もあります。
タイミングを誤った場合のリスクと対策
内定通知のタイミングが遅れると、候補者が他社に意思決定してしまう可能性が高まり、辞退のリスクが一気に上がります。特に人気企業が内定出しを加速する時期には、迅速な意思決定と通知が求められます。
採用競争で後手に回らないためにも、合否判定のリードタイムを事前に社内で共有・短縮し、評価完了後は即日~2営業日以内の通知を基本とするのが望ましいでしょう。

内定通知メールに記載すべき項目

内定通知メールは、以下の構成で記載するのが一般的です。それぞれの項目と、書き方のポイントを見ていきましょう。
1.相手の名前
宛先(相手の名前)は必須です。誰に送るメールなのかを明確にするため、必ずフルネームで「様」を付けて記載します。誤送信を防ぐため、メールアドレスと氏名が一致しているか、漢字の間違いがないかを送信前に念入りに確認しましょう。
2.会社名・自分の所属と名前
誰から届いたメールなのかを一目で認識できるよう、会社名、部署名、担当者名を冒頭で名乗ります。特に採用担当者が複数いる場合は、選考を通じてやり取りのあった担当者名を記載することで、読み手に安心感を与えられます。
<例文>
株式会社〇〇 人事部の〇〇です。
3.あいさつ・お礼
選考に参加してくれたことへの感謝を伝えます。定型的なビジネス文書になりがちですが、自社ならではの一言や、面接時のエピソードを交えると温かみが伝わり、好印象につながります。
<例文>
先日はお忙しいなか、弊社の最終選考にお越しいただき、誠にありがとうございました。
〇〇様と面接にてお話しできたこと、大変嬉しく思っております。
4.選考結果
あいさつの後は、前置きを長くせず簡潔に結果を伝えます。最も重要な情報であるため、一目で「内定」であることが分かるように記載します。曖昧な表現は避け、明確に合格・採用の旨を通知しましょう。
<例文>
厳正なる選考の結果、〇〇様をぜひ弊社の一員としてお迎えしたく、内定といたします。
5.今後の手続きについて
内定通知メールでは、内定者に今後の手続きを明確に伝えます。詳細な入社手続きについては別途案内する場合でも、まずは「いつまでに、何をすべきか」の期限と行動を記載しましょう。
<例文>
つきましては、内定のご承諾について、〇月〇日(〇)までにご返信いただけますでしょうか。後日、改めて入社手続きに関する詳細書類を郵送いたします。
6.問い合わせについて
内定者が不安や疑問を感じた際にすぐに相談できるよう、窓口となる担当者の連絡先を明記します。電話番号とメールアドレスの両方を記載しておくと親切です。
<例文>
本件に関しましてご不明な点がございましたら、人事部〇〇(TEL:03-xxxx-xxxx)までお気軽にお問い合わせください。
7.お礼・あいさつ
メールの結びとして、改めて感謝と歓迎の意を伝えます。「一緒に働けることを楽しみにしている」といった前向きなメッセージを添えれば、内定者の入社への期待感を高められる可能性があります。
<例文>
〇〇様と一緒に働ける日を、社員一同心より楽しみにしております。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
8.署名
最後に、ビジネスメールのマナーとして署名を記載します。会社名、住所、電話番号、メールアドレス、WebサイトのURLなどを含めた所定の署名を用いましょう。
<例文>
株式会社〇〇 人事部 採用担当 〇〇
〒000-0000 東京都〇〇区〇〇 1-2-3
TEL:03-xxxx-xxxx / Email:recruit@example.com
URL:https://www.example.com

【新卒】内定通知メールのテンプレート・例文

新卒採用における内定通知メールのテンプレート・例文を2パターン用意しました。順番に見ていきましょう。
テンプレート・例文①総合職のケース
以下は、総合職で詳細な手続きが未定の場合の例文です。
件名:採用内定のご連絡【株式会社●●】
〇〇 〇〇様
お世話になっております。株式会社●●の採用担当、●●です。
この度は、弊社の新卒採用選考にご応募いただき、誠にありがとうございました。
慎重な選考の結果、〇〇様を〇〇年度新卒採用において内定とすることを決定いたしました。ぜひ弊社の総合職としてご活躍いただきたいと考えております。
入社にあたり、今後の手続きやスケジュールについては現在調整中でございます。詳細が決まり次第、改めてご案内させていただきますので、お待ちいただけますと幸いです。
なお、ご質問やご相談がございましたら、採用担当(●●:電話番号03-●●●●-●●●●、メールアドレスrecruit@●●.co.jp)までお気軽にご連絡ください。
〇〇様と共に働ける日を、社員一同心より楽しみにしております。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
株式会社●●
採用担当 ●●
テンプレート・例文②専門職のケース
以下は、IT専門職で、入社関連の手続きもアナウンスする際の例文です。
件名:採用内定のご案内【株式会社●●】
〇〇 〇〇様
お世話になっております。株式会社●●の採用担当、●●です。
この度は、弊社の新卒採用選考にご参加いただき、誠にありがとうございました。
厳正な選考の結果、〇〇様をエンジニア職として内定とすることを決定いたしました。判断にあたっては、特に〇〇様が大学で取り組まれた〇〇(研究や特定のWebアプリ開発経験など)を高く評価させていただきました。
つきましては、入社手続きに関して以下の内容をご確認ください。
【今後の手続き】
1.内定承諾書の返送
内定承諾書は、〇月〇日までに郵送させていただきます。必要事項をご記入のうえ、〇月〇日までにご返送ください。
2.入社に向けた書類準備
〇月〇日までに以下の書類をご用意ください。
・本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)
・卒業見込証明書
・健康診断書
3.内定者オリエンテーション
内定者オリエンテーションを〇月〇日にオンラインで実施予定です。詳細な内容・時刻については追ってご連絡いたします。
【お問い合わせ先】
採用担当:●●
電話番号:03-●●●●-●●●●
メールアドレス:recruit@●●.co.jp
〇〇様とお会いできる日を社員一同楽しみにしております。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
株式会社●●
採用担当 ●●

【中途】内定通知メールのテンプレート・例文

ここでは中途採用における内定通知メールのテンプレート・例文を用意しました。それぞれ見ていきます。
テンプレート・例文①総合職のケース
以下は中途採用で、手続きの詳細を追って連絡する場合の例文です。
件名:採用内定のご連絡【株式会社●●】
〇〇 〇〇様
お世話になっております。株式会社●●の採用担当、●●です。
この度は、弊社のキャリア採用選考にご応募いただき、誠にありがとうございました。慎重な選考の結果、〇〇様を内定(総合職)とすることを決定いたしました。
〇〇様のこれまでの〇〇(例:マネジメント経験や事業改善実績など)を特に高く評価しており、ぜひ弊社の一員としてご活躍いただきたいと考えております。
入社手続きやスケジュールについては、5日以内に改めてご案内させていただきますので、しばらくお待ちいただけますと幸いです。
また、ご質問やご不明な点がございましたら、下記の連絡先までお気軽にお問い合わせください。
【お問い合わせ先】
担当:●●
電話番号:03-●●●●-●●●●
メールアドレス:recruit@●●.co.jp
〇〇様に働ける日を、社員一同心より楽しみにしております。引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。
株式会社●●
採用担当 ●●
テンプレート・例文②専門職のケース
以下は専門職の中途採用で、手続きも添える場合の例文です。
件名:採用内定のご案内【株式会社●●】
〇〇 〇〇様
お世話になっております。株式会社●●の採用担当、●●です。
この度は、弊社の中途採用選考にご参加いただき、誠にありがとうございました。慎重な審査の結果、〇〇様を専門職(〇〇職)として内定とすることを決定いたしました。
特に、〇〇様がこれまで従事されてきた〇〇(例:システム開発の実績やリーダーシップ)のご経験を高く評価しております。ぜひ、弊社でそのスキルを発揮していただきたいと考えております。
つきましては、入社までの手続きについて以下の内容をご確認ください。
【今後の手続き】
1.入社承諾書
入社承諾書を〇月〇日までに郵送いたします。必要事項をご記入のうえ、入社日に持参いただくようお願いいたします。
2.入社に向けた準備書類
入社日までに以下の書類をご準備ください。
・本人確認書類
・健康診断書
・年金手帳
・前職の源泉徴収票
(※上記は一例です)
3.入社日
入社日は〇月〇日を予定しております。当日は午前〇時までに本社(住所:東京都〇〇区〇〇)へお越しください。当日は配属先の担当者によってオリエンテーションを開催予定です。
【お問い合わせ先】
採用担当:●●
電話番号:03-●●●●-●●●●
メールアドレス:recruit@●●.co.jp
〇〇様とお会いできる日を、社員一同楽しみにしております。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
株式会社●●
採用担当 ●●
なお不採用の場合のメールの書き方・例文は以下のページにて紹介しております。
【サンプル】不採用・採用通知文のダウンロードはこちら
人事ZINEでは、不採用・採用通知文のテンプレートを準備しております。本記事と併せて、Wordファイルでダウンロードして実務でご活用ください。
資料ダウンロード内定通知メールを見直す際の注意点

内定通知メールの準備が整ったら、内容に問題がないかを必ず見直してください。具体的な見直しポイントは以下の6つです。
- 誤字脱字はないか
- 言い回しに違和感はないか
- 記載情報に誤りはないか
- 全体のバランスに問題はないか
- 連絡事項に漏れがないか
- 最終チェック:候補者視点で読み返すチェックリストを作成する
以下ではそれぞれのポイントについて詳しく紹介します。
ポイント①誤字脱字はないか
内定通知メールは、一企業が発信する公式のメッセージです。誤字脱字があると、伝えたい内容が正確に伝わらないだけでなく、応募者に「適当な仕事をする人(会社)」という印象を持たれてしまう可能性もあります。
チェックする際には、目視で読み直すだけでなく、音読したり、紙に印刷したりする方法が有効です。また、文章作成者とは別の担当者によるダブルチェックを導入すると、より間違いに気がつきやすくなります。
ポイント②言い回しに違和感はないか
内定通知メールは事務連絡ですので、連絡事項が候補者へ正確に伝わることが大切です。そのため、冗長な言い回しを避け、情報を簡潔に記載するよう工夫しましょう。
メールにおける冗長表現としては「一文が長すぎる」「同じ単語を連発している」「こそあど言葉が多すぎる」などが代表例です。よくある冗長表現は表やリストにまとめておくと、チェックしやすくなります。あわせて、差別や不快表現が含まれていないかも確認してください。
ポイント③記載情報に誤りはないか
内定通知メールには、候補者の個人情報が記載されます。「Aさん宛のメールをBさんに送信してしまった」ということは絶対にあってはなりません。自社の印象を損ねるだけでなく、情報漏洩によって法的責任を問われる可能性もあり得ますので、個人情報の取り扱いは厳重に注意しましょう。
また、案内した内容に間違いがあると、入社手続きに支障が出ることも考えられます。今後のスケジュールなどを記載する場合は、「日付や時間に誤りがないか」も必ず確認してください。
ポイント④全体のバランスに問題はないか
メールの作成が終わったら、「全体のボリュームが多すぎたり、少なすぎたりしないか」も確認しましょう。情報を漏れなく伝えることは大切ですが、文量が多すぎると言いたいことが伝わらず、混乱を招くかもしれません。
一文が長すぎたり、複数の要素が含まれたりしている段落があったら、句読点や改行を加えるなどして全体のバランスを調整しましょう。また、同僚や上司などにダブルチェック・トリプルチェックをお願いして、読みにくい箇所がないか指摘してもらうのもおすすめです。
ポイント⑤連絡事項に漏れがないか
入社に必要な情報が漏れなく記載されているかどうかも、重要なチェックポイントです。入社までの流れや簡単なスケジュール、手続きに必要な書類など、候補者への連絡事項をリスト化しておくと、複数人でのチェックでもスムーズに対応できます。
忘れがちなのが、担当者への問い合わせ先です。内定通知の内容や入社手続きに関する不明点があった場合に、候補者がどこに連絡すればよいのか迷わないよう、問い合わせ先も必ず記載してください。
また、メールに書類を添付する場合には、「必要な書類が漏れなく添付されているかどうか」も忘れずに確認してから送信しましょう。
最終チェック:候補者視点で読み返すチェックリストを作成する
内定通知メールは企業側の伝達事項を満たすだけでなく、候補者が「ここで働きたい」と感じるかどうかにも大きく影響します。形式的な文面になりすぎると、入社後の不安や温度差につながりかねません。
通知文面を最終チェックする際は、「候補者が受け取った時に誤解がないか」「安心できるトーンか」「次のアクションが明確か」を確認しましょう。

内定通知メールの送信前に知っておくべき法的扱い

内定通知は単なる事務連絡ではなく、法律上の契約に関わる重要な行為です。トラブルを未然に防ぐためにも、内定通知が持つ法的意味を正しく理解しておく必要があります。
内定通知により労働契約成立に当たる可能性がある
企業が応募者に対して内定を通知し、応募者がそれを承諾した時点で、法律上は「労働契約」が成立したとみなされる可能性があります。
労働契約法第6条は以下の通りです。
労働契約は、労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことについて、労働者及び使用者が合意することによって成立する
出典:厚生労働省「労働契約法」
また、民法第522条でも「契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示(申込み)に対して相手方が承諾をしたときに成立する」とされています。
出典:e-Gov 法令検索「民法」
過去にも、採用内定は「始期付解約権留保付労働契約」という特殊な契約として扱われた判例(大日本印刷事件など)がありました。この契約は「就労開始日(始期)までは、企業側が特定の理由において解約する権利(解約権)を留保しているが、労働契約自体は成立している」という状態を指します。
出典:全国労働基準関係団体連合会「大日本印刷事件」
内定通知メールを送る際は、法的拘束力を持つ意思表示であり、「場合によっては通知の時点で契約が成立する」あるいは「応募者の承諾によって直ちに契約となる」重要な行為であることを認識しておく必要があります。
内定通知はメール形式でも効力がある
「正式な書面ではなく、メールでの通知だから法的効力は弱いのではないか」と誤解されることもありますが、メールであっても内定通知の法的効力は有効です。
日本の契約法において、契約の成立には必ずしも書面の作成を必要としない「諾成契約」(だくせいけいやく)が原則とされています(民法第522条第2項)。つまり、申込みと承諾の意思表示が合致していれば、その手段がメール、チャット、口頭のいずれであっても契約は成立します。
出典:e-Gov 法令検索「民法」
労働契約法第6条においても、契約形式については問われていません。裁判例でも、企業からのメールやメッセージによる通知が「雇用する意思の確定的な表示」と認められれば、書面での通知と同様に労働契約の成立が認定されています。そのため、メールで内定を伝える際も、書面と同様の慎重さが求められます。
出典:厚生労働省「労働契約法」
合意後の一方的な内定取消は法的リスクがある
内定によって労働契約が成立している以上、企業側が一方的に内定を取り消すことは「解雇」に準ずる行為とみなされ、法的制限を受けます。
判例上、内定取り消しが認められるのは、「採用内定の時点では知ることができず、また知ることが期待できないような事実であって、これを理由として採用内定を取り消すことが客観的に合理的と認められ、社会通念上相当として是認することができるもの」に限られます。
▼取り消しが有効となる可能性がある例
- 重大な経歴詐称が発覚した場合
- 業務に支障をきたす健康状態の虚偽申告があった場合
- 企業の経営状態が急激に悪化し、整理解雇の要件を満たす場合
▼無効と判断されやすい例
- 「他に採用したい人材が見つかった」という理由
- 軽微な事業計画の変更
- 「社風に合わない気がした」といった主観的な理由
不当な内定取り消しと判断された場合、企業は債務不履行や不法行為として損害賠償を請求されるリスクがあります。特に、内定者が前職を退職していたり、転居の準備を進めていたりした場合は、企業の責任が重くなる傾向にあります。
出典:厚生労働省「新規学校卒業者の採用に関する指針」
内定通知メールをスムーズに作成・送信するためのポイント

内定通知メールは、内容や送り先に不備がないだけでなく、送り漏れがないよう慎重に管理しなければなりません。特に、新卒採用では多くの候補者と同時進行でやりとりしなければならず、メールの作成やチェックには手間と時間がかかります。
担当者の負担をできるだけ削減し、メールの作成・送信を効率化するには、ツールやテンプレートの導入が有効です。具体的な方法を詳しく解説します。
採用活動支援ツールの活用
業務を効率化したい場合には、採用活動支援ツールを活用するのも一手です。採用活動支援ツールは、採用活動におけるさまざまな業務を支援し、企業と求職者の適切なマッチングを手助けしてくれます。
例えば、ATS(採用管理システム)を活用すると、各候補者の進捗状況や次回のアクションなどを一元管理できます。ツールによっては外部の媒体や連絡ツールとの連携が可能で、候補者によって連絡手段を使い分けることが可能です。「各候補者とどのようなやりとりをしているか」「次にどのような連絡が必要なのか」など、組織内での情報共有もスムーズになり、メールの作成・送付の手間を大幅に削減できるでしょう。
テンプレートを活用する
メールで使用する文面のテンプレートを用意しておくと、都度文章を作成する手間が省けます。採用時・不採用時、新卒用・中途用の他にも、入社に必要な書類を添付する場合、個人情報の取り扱いについて案内する場合など、複数のパターンを想定してテンプレートを用意しておくと、よりスムーズです。
とはいえ、自社で複数のテンプレートを一から作成するのも手間がかかりますので、無料で配布されているテンプレートを活用してもよいでしょう。テンプレートは一度用意して終わりではなく、自社に必要な情報を書き足し、少しずつカスタマイズしていくとより使い勝手が高まります。
内定辞退防止策の相談もできる採用ツール
内定通知を行ったと同時に内定辞退対策が必要になります。OfferBoxではダイレクトリクルーティングの機能だけでなく、専任のカスタマーサクセスが内定を出した後も無料で採用活動をサポートさせていただきます。学生とのコミュニケーション方法や内定者フォローのコンテンツ設計などもアドバイスさせていただきますので、ぜひご利用ください。

企業のオファー送信数と学生のオファー受信数に上限があるため、メールの開封率は82%の高水準という点が大きな特徴です。2024卒の就活生は246,000人が利用しており、理系・文系問わず全国の幅広い大学群・学部に所属する学生が利用しています。
成功事例や料金プランはこちら
社内承認フローを整備することで通知遅延を防ぐ
内定通知が遅れる原因のひとつに「社内承認プロセスの複雑さ」があります。特に中小企業やスタートアップでは、現場と経営層の認識齟齬で意思決定が滞るケースも少なくありません。
評価完了後すぐに通知できるよう、内定出しの判断基準や承認フローを事前に明文化・簡略化しておくことで、通知の即日対応が可能になります。
まとめ

内定通知メールは、応募者に合格を伝えるだけでなく、入社に向けた意欲を高め、スムーズな手続きを促すための重要な通知です。必須項目を漏れなく記載し、丁寧な文面を心がけましょう。
内定通知は法的にも「労働契約の成立」に関わる重要な意思表示です。メール形式であってもその効力は変わらないため、送信前には内容を十分に確認し、誤送信や不適切な表現がないよう細心の注意を払いましょう。
人事ZINEでは、実務ですぐに使える「【サンプル】不採用・採用通知文 まとめ」をご用意しております。内定通知はもちろん、不採用通知や辞退防止のためのフォローメールなど、さまざまなパターンのテンプレートをWord形式で提供しています。採用業務の効率化とトラブル防止のために、ぜひお役立てください。

