「全国で1年間に使用されるトイレットペーパーの量は?」「世界で今、睡眠中の人は何人?」――。就職活動では、外資系企業のインターンや本選考の面接などで、このような問題を出されることがあります。これは「フェルミ推定」と呼ばれ、まるで見当が付かない数値や量について推定するもの。
最初は難しいと感じても、フェルミ推定の例題をこなすうちに、だんだんと考え方のアプローチがつかめるようになってきます。本記事では、就活だけではなく、その後のビジネスシーンでも業務にあたるうえで役立つフェルミ推定について解説します。この機会にぜひフェルミ推定を習得してみましょう。

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フェルミ推定とは?

そもそもフェルミ推定は就職活動において、どんな企業で、何の目的のために出題されるのでしょうか?例題に入る前に、基本的な情報を押さえておきましょう。

フェルミ推定を出題する企業

フェルミ推定は、正確に把握するのが難しい数値を、論理的に概算するもの。「原子力の父」として知られるノーベル賞物理学者エンリコ・フェルミの名前に由来します。フェルミがこのような概算を得意とし、実際に大学生に出題していたと言われ、1980年代頃からアメリカの企業が採用活動で使うようになりました。
日本では、マッキンゼー・アンド・カンパニーやボストン コンサルティング グループといった外資系のコンサルティングファームをはじめ、商社やベンチャー系などさまざまな企業の面接で用いられています。コンサルタント志望者をはじめ、それらの業界を目指す人やインターン志望者は対策をしておくとよいでしょう。

フェルミ推定の目的

フェルミ推定について対策もせず面接に挑み、突然「日本にある電信柱の数は何本でしょうか」などと問われたら焦りますよね。真正面から答えるとすれば、何らかの統計調査を調べ、正確な数値を割り出したいところですが、実際はわずかな考察時間しか与えられず、情報の検索もできません。その場で正確な数値を探し出すことなど、到底できないように思われます。

ただ、フェルミ推定の目的は、正確な数値を知っているかどうかや、知識の豊富さを問うものではありません。わざと正確な答えが出しづらい問いかけをし、人口や面積など一般的に知られている数値や、自分で考えて推定した数値を用いて答えを導き出し、その根拠を論理的に説明できるのかどうかを見ています。

考える力や「地頭の良さ」を問うフェルミ推定

では、なぜ採用試験でフェルミ推定の問題を出すのでしょうか。現代社会はめまぐるしい速度で変化していて、情報を探すだけならだれでも簡単に検索できる時代です。そういう社会にあっては正確な数値を求める場面とは別に、たとえ正確な数値からかけ離れていても、自分の頭で考える力や「地頭の良さ」が問われるようになります。そこで「限られた時間と情報で最善の答えをいかに導き出せるか」を見るため、採用試験でフェルミ推定を使う企業があるのです。

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例題で、実際のフェルミ推定の問題の解き方を解説

フェルミが実際に出題した有名な例題が「アメリカのシカゴには何人のピアノの調律師がいるか?」です。

この問題に対して、まずシカゴの人口を300万人と仮定します。1世帯あたりの人数を平均3人とすれば、市内にあるのは100万世帯となります。このうち、どれぐらいの家にピアノがあるでしょうか。ピアノを所有しているのは10世帯中1世帯、と仮定すれば、市内には100万世帯/10で10万台のピアノが存在すると推定できます。

一方、調律師が1日に調律できるピアノの台数は3台ぐらいでしょう。週休2日で働けば、年間の勤務日数は約250日です。つまり1人の調律師が1年間で調律できるピアノは250日×3台で750台と推定されます。

一般的にピアノの調律は1年に1回、行うものと考えられます。市内には10万台のピアノがあるわけですから、単純に考えて1年に10万回の調律ニーズがあることになります。これを1人の調律可能台数750台で割れば、10万回/750台で130人となり、これがシカゴの調律師人数だと推定できます。

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フェルミ推定問題で問われているスキル

もちろん実際の調律師の数とは、かけ離れた数値かもしれません。しかし仮説を立てながら、目標とする調律師の数まで到達する力や、一見すると難しい課題も抽象化して考えていく力などは、まさに入社後、ビジネスシーンで活躍するために必要なスキルで、採用試験で問いたいものでしょう。

フェルミ推定は、そもそも予想がつかないことを聞いてきます。課題を解く“ヒントの種”は、自分がこれまでの学校の勉強などで当たり前のように知っている知識や、日常生活の中で知っている、何となくこれぐらいだと思える数値です。

ピアノの調律師数の例題では人口から世帯数、さらにピアノがある家の数について、順を追って推定しています。このように人口という大きな数値を、少しずつ分解していくのが大切なステップです。

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知っていること前提! フェルミ推定で常識的な数値とは

正確な数値に基づいた解答は求められないフェルミ推定ですが、ビジネスパーソンなら知っていて当然!という基本的な数値は、就活生も常識として頭に入れておきたいものです。
以下にいくつか知っておきたい数値をまとめてみます。

フェルミ推定を解くのに知っておきたい数値

【日本の総人口】 1億2500万人

【日本人の平均寿命】 84歳 (男性81歳、女性87歳)

【全国の世帯数】 5600万世帯

【1世帯の平均構成人員】 2人

【日本の国土面積】38万平方km (うち30%が平地、70%が山岳地)

【市の数】800

【企業の数】385万社 *従業員300人以上は1万2000社

【給与所得者数】5990万人

【平均給与】440万円

【世界の人口】78億人

【地球の表面積】5億平方km(うち70%が海、30%が陸)

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フェルミ推定例題のトレーニング方法

実際の選考試験で同じ問題が出る確率は低いものの、考え方のパターンを身に付けておくことは非常に有効なので、フェルミ推定例題には取り組んでおきたいものです。

例えば何かの市場規模を聞かれた場合は、母数に平均所有率や1人当たりの平均保有数、単価をかけ、さらに買い替え頻度で割る、など考え方のパターンがあります。

考え方のパターンを身に付けたり、例題を解いたりするうえでおすすめの本を以下に紹介します。

①東大ケーススタディ研究会・著『現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート―「6パターン、5ステップ」でどんな難問もスラスラ解ける!』(2009年、東洋経済新報社)

フェルミ推定の「パターン」と「解法ステップ」を分かりやすく解説しています。難易度の高い「解答のとっかかり」を体系化して説明しているので、初心者でも感じをつかみやすいです。問題厳選100問を巻末に掲載しているので、パターン練習にも最適です。

②細谷功・著『地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」』(2007年、東洋経済新報社)

地頭力の本質は、「結論から」「全体から」「単純に」考える三つの思考力である、として、それぞれをどのように鍛えるかを詳しく解説しています。より分かりやすく理解するには『まんがでわかる 地頭力を鍛える』(2017年、東洋経済新報社)もあります。こちらは漫画で解説されているので読みやすく、フェルミ推定のイメージをつかみやすいです。いずれも就活のためだけではなく、フェルミ推定で鍛えられた地頭力がいかにビジネスシーンで有効かが分かります。

③高田泰介・著『就職活動対策シリーズ ― フェルミ推定の教科書』(2017年)

実際に数多くのコンサルティング企業の選考に参加、通過した筆者自身の体験に基づいた実践的な内容が書かれています。例題として実際の選考で出された課題と、筆者によるメモが掲載されており、どのようなアプローチで答えを導き出したのかがよく分かります。電子書籍のみでの発行です。

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フェルミ推定で“地頭力”の強化を

フェルミ推定はビジネスの場でも考える力の基本として注目されています。就職活動だけではなく、社会人になってからも役に立つ思考法ですので、この機会にぜひ「地頭力強化」に取り組んでみてください。

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就職活動で面接を受ける際、面接官から「最後に何か質問はございますか?」と聞かれることがあります。いわゆる逆質問です。
この逆質問の問いかけに「何を聞けば良いか分からない…。」や「まだ志望度も高くないし、質問なんてない…。」と困ってしまう人も多いのではないでしょうか。
この記事では、面接の際に聞かれる逆質問の、面接フェーズごとのポイントや、面接官が逆質問をする理由を紹介します。
実際に面接で逆質問を受けた時、慌てないために、逆質問の例文集も冒頭に用意しました。ただ、例文を使い回すだけでは、自分に合った企業に出会い内定をもらうことは難しいです。
選考官の意図を理解したうえで、自分の本当に知りたいことを質問することが大切です。この記事を通してポイントを理解していただければと思います。

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【逆質問の例文集】聞きたいこと別に整理してみた

面接官から「最後に何か質問はございますか?」と聞かれた際、慌てず逆質問ができるように準備しておくことが大切です。
もちろん面接を受ける企業によって、逆質問の内容を変える必要はありますが、ある程度の「型」を理解しておくと、スムーズに逆質問をすることができます。
逆質問の基本となる型を、聞きたいこと別に整理しました。企業や面接官が逆質問で求めていることを捉えて対応するためにも、まずはどんな逆質問のパターンがあるのか、目を通してみてください。

企業の経営戦略や事業戦略に関する質問

  • 御社の業界でのポジションについて教えてください。
  • 競合他社と比較して、御社の強みと弱みを教えてください。
  • 業界を取り巻く環境と、今後の展望を教えてください。
  • 今後、御社で注力される事業は何でしょうか?
  • 御社の海外向け事業を教えてください。
  • 御社の5年後、10年後はどのようになっていると思いますか?
  • 他社と比較して、御社が遅れを取っていることはありますか?
  • 新規事業へ参入するとしたら、どのような事業でしょうか?
  • 御社のITやデジタル活用の取り組みを教えてください。
  • 御社のSDGsに対する取り組み例を教えてください。
  • 御社の環境方針を達成させるための施策の一例を教えてください。
  • 御社の強みを伸ばすために行なっている事例があれば教えてください。
  • 国内と海外、今後どちらの市場に注力していく予定ですか?
  • 御社の新規顧客の獲得手段を教えてください。
  • 競合他社との差別化を図る取り組みについて教えてください。

企業の人事制度や組織・社風に関する質問

  • 新入社員に求めることは何でしょうか?
  • 御社で評価されている社員に共通点はありますか?
  • 御社の評価制度の基準を教えてください。
  • 入社するまでに身に付けた方が良いスキルはありますか?
  • 入社後、最短で管理職になった人は、どのような社員ですか?
  • 入社後の研修は、どのようなことをしますか?
  • 社員同士のコミュニケーションを良好にするポイントを教えてください。
  • 他部署との人材交流はありますか?
  • 部活動はありますか?
  • 休日で社員同士で集まることはありますか?
  • 将来、御社の営業企画部に配属されるためには、何を身に付ければ良いですか?
  • 営業職を希望していますが、営業課はおおよそ何人のチームでしょうか?
  • 普段の職場の雰囲気を教えてください。
  • ジョブローテーションの頻度を教えてください。
  • 御社の働き方改革の一例を教えてください。
  • 個人目標はどのようにして設定されますか?
  • 資格取得に向けての教育プログラムなどはありますか?

現場での仕事内容・業務内容に関する質問

  • 社員の方の1日のスケジュールを教えてください。
  • 今までの中で一番感動した仕事について教えてください。
  • 今までの仕事の中で、一番苦しかったことは何でしょうか?
  • 御社で働くことになった場合、何を一番に考えるべきでしょうか?
  • 御社の仕事で、一番難しいと思うことを教えてください。
  • 御社で必要となる語学力のレベルを教えてください。
  • 入社後のOJTでは、どのようなことをしますか?
  • お客様とのやり取りはリモートでの対応が多いでしょうか?
  • 業務で必要になるPCスキルを教えてください。
  • テレワークの頻度を教えてください。
  • 優秀だと感じる部下は、どのような人ですか?
  • 仕事を円滑に進めるための秘訣があれば教えてください。
  • 商品知識を得るためには、どのような勉強をすれば良いですか?
  • 人間関係で問題が起こった場合、どのようにして対処していますか?
  • 今までの仕事で「この経験が役立った!」というエピソードを教えてください。

※要注意※面接フェーズ・役職別の逆質問のポイント

逆質問の第一の目的は、自分の疑問や不安を払拭することです。
ただ、フェーズごとに面接官の役職が変わっていくので、逆質問の内容も相手や面接フェーズにあわせて使い分けることが重要です。なぜなら、質問相手によっては、期待する回答を得られないケースもあるからです。「その質問の答えを知っている人」に適切に質問するようにしましょう。
それぞれの面接フェーズと面接官の役職による、逆質問のポイントを確認していきます。

【一次面接・面談】現場社員

採用面接前の面談や一次面接では、入社後配属される可能性が高い部署の現場社員が面接官となるケースが多いです。
一次面接は多くの学生を一度に面接する「集団面接」であることが多いので、以下が逆質問のポイントとなります。

  • 1人あたりの発言時間が限られているので、逆質問の内容は絞る。
  • 若手である現場社員の仕事について逆質問をする。
  • 現場の雰囲気を理解できる逆質問をする。

事前に業務内容について調べたうえで、現場における働くイメージが持ちやすくなるような質問を簡潔にできるとよいでしょう。

【二次面接・三次面接】人事・管理職

一次面接通過後は、実際に企業の採用を担当する人事部門や、入社後の上司になる可能性がある課長や部長など管理職との面接に進みます。
一次面接のように多数の学生と一緒に行なう集団面接の場合もありますが、より深い内容の面接ができるように、「個別面接」を行なうケースが多いでしょう。
二次面接、三次面接のポイントは以下の通りです。

  • 組織の雰囲気を作っている層になるので、社風に関する逆質問をする。
  • 実際に結果を出している社員の特徴について逆質問をする。
  • 担当事業の事業の展望について逆質問をする。

現場社員の方以上に、全体を俯瞰した視点を持つ方に質問をするチャンスです。より組織全体に関わる質問をすることをおすすめします。

【最終面接】役員・社長

二次面接や三次面接を合格すると、いよいよ役員や社長との最終面接になります。中には「顔見せ」の意味合いで、内定がほぼ決まっていることもありますが、あくまで選考なので、最後まで気を抜かないようにしましょう。
最終面接での逆質問のポイントは以下の通りです。

  • 会社のビジョン、経営計画について逆質問する。
  • 経営者から見る会社の強みと弱みを逆質問する。

入社後は役員や社長と話せる機会が少なくなることもあります。経営者目線の意見を聞くことができる滅多にないチャンスと思い、会社の現状や将来についての逆質問をすることをおすすめします。

面接で逆質問を求められる理由

面接で逆質問を求められる理由は企業や面接官によってさまざまですが、大きく以下の4つの理由に分けられます。

疑問や不安を払拭するため

第一に、逆質問は学生の疑問や不安を払拭することが目的です。これが大前提ですので、変に身構えすぎずに、感じていることを質問するようにしましょう。
企業は逆質問を受けることで、学生に伝えきれていなかったことに気づくチャンスにもなります。疑問を持つことは興味があることの裏返しとも取れますので、気を遣いすぎずに聞きたいことを聞くようにしましょう。

自分の会社への理解度を知るため

面接官は「自社をどれだけ理解してもらえているか」を、学生の逆質問から推測します。

理解度が低い学生は不合格という話ではなく、企業側も自社の魅力を十分に伝えられているか、不安な部分があります。
そこで、逆質問をすることで、自社のことをどこまで理解してもらえているかを確認しています。

準備力・質問力を見極めるため

「理解度を知るため」と1つ目の理由で紹介しましたが、採用サイト・コーポレートサイトに載っている内容は理解しておいてほしいというのが、企業側の本音です。
そのため、選考に臨むにあたって最低限の準備をできているかというのは見極められています。
また、分からないことを正しく質問する力は社会人になって、最初に求められる力です。自分が何を理解できていて、何が理解できていないかを自己把握して質問する力は、社会に出てからも役立ちます。
面接官は、学生に逆質問を問いかけることによって、この準備力と質問力を確認しています。
解消したい疑問が面接官に正しく伝わるよう、事前準備をしてアウトプットできるようにしましょう。

志望度の高さを見極めるため

企業は学生が事前準備をしてくることを期待しているとはいえ、多くの企業の選考を受けていて時間がないことも分かっています。
そのなかでも、自分の会社の準備に時間を割いてくれるだけの志望度の高さがあるかを逆質問の内容から推測しています。
逆質問をする際は、事前準備は能力の1つであると同時に、志望度の高さを示すものだと捉え、できる限りの事前準備をして臨みましょう。
ほかの学生と差別化できるような、熱意が伝わる具体的な逆質問を用意しておきましょう。

逆質問のNG質問例

恐れずに逆質問をしましょうとお伝えしましたが、何も考えずに逆質問してしまうと、面接官の印象を悪くしてしまう恐れもあります。
最低限押さえておくべき、逆質問の外してはいけないポイントをNG質問例で紹介します。

ホームページに書いてあることを質問する

逆質問の中で一番NGなのが、調べればすぐに分かることを面接官に聞くことです。例えば、ホームページに書いている内容を逆質問してしまうことはNGです。
面接官は多忙の中多くの学生を面接しています。面接官も人間ですので、ホームページに書いている、誰でも調べれば分かるような内容を質問されると「調べてから面接に来てくれよ…。」と思ってしまうはずです。
以下のような逆質問をしてしまうと、「私は何も調べていません!」と言っているのと同じになります。注意して面接に望みましょう。

  • 御社の企業理念を教えてください。
  • 御社の主要な事業は何でしょうか?
  • 御社の年商を教えてください。
  • 御社ではどのような商品を扱っていますか?
  • 御社の競合他社はどこでしょうか?

このような情報は面接を受ける企業のホームページや、Googleなどの検索サイトで検索することで、確認できます。面接を受ける際は、最低限ホームページに書いている情報にはざっと目を通しておきましょう。

福利厚生や待遇についてばかり質問する

疑問や不安を払拭することが逆質問の第一の目的なので、福利厚生や待遇について質問することは悪いことではありません。
しかし、質問がそればかりだと、「この学生は条件でしか企業を選んでおらず、入社後ほかによい条件の企業が見つかったらすぐに転職してしまうのではないか」と企業側の不安材料になってしまいます。

  • 社員の方の平均年収を教えてください。
  • 基本給以外の手当にはどのようなものがありますか?
  • 有給休暇は取得しやすい社風でしょうか?
  • 昨年のボーナスの支給実績を教えてください。

福利厚生や待遇があいまいなまま入社をするのはよくないので、分からないことはしっかりと質問をしましょう。しかし、条件にばかりこだわっていると思われないための工夫をあわせて心がけましょう。

聞く意図が分からないふわっとした質問をする

逆質問でありがちなのが、特に聞きたいことがないのに無理やり逆質問をひねり出して、意図が分からない質問になってしまうことです。
逆質問はした方が良いですが、面接中に聞きたいことがクリアになっていたり、十分に熱意が伝わったと感じられたりした場合は、無理やり逆質問をすることがマイナスに働くことがあります。
本当に疑問や不安がなく逆質問が思いつかない場合は「聞きたいと思っていたことが、面接中にクリアになりました。」と正直面接官に伝えましょう。
聞く意図が分からない以下のような逆質問は避けましょう。個人的に興味がある内容でも面接官によっては不快と思われてしまうこともあります。

  • 社内に嫌いな上司はいますか?(いないとしか答えようがない)
  • 御社は風通しがいいですか?(いいとしか答えようがない)

逆質問をする際は、面接官に聞きたいことの意図が伝わる工夫が大切です。これが面接官が見ている質問力だと言えるでしょう。

逆質問は自己アピールのチャンス!?

面接は限られた時間の中で行なわれるため、最後に訪れる逆質問の場を「自己アピールのチャンス」と考える人も多いのではないでしょうか?
実際に、逆質問は面接で伝えられなかったことを補足できる最後のチャンスです。内容次第では、自己アピールになることもあるでしょう。
ただ気をつけなければいけないのが逆質問=自己アピールと思ってはいけないということです。逆質問はあくまで疑問や不安を払拭するものであり、メインではないということを頭に入れておきましょう。

自分をアピールできないことはないが、主な目的ではない

面接で自分をアピールするのは、基本的には「逆質問より前の時間」です。逆質問の前までに自分をアピールするための自己PRや志望動機を伝える場が設けられていることが一般的でしょう。
逆質問は面接で聞けなかったことや、疑問に思っていることを確認するために使うことが主な目的です。

内容次第で入社する志望度をアピールできる

先にご紹介した通り、面接官が逆質問を問いかけるのは、「学生の志望度をチェックする」意図が含まれています。そのため、逆質問の内容によっては自分の企業への志望度をアピールできます。
ホームページを調べれば分かる逆質問ではなく、実際におこなう業務の詳細や必要となるスキルや資質についての逆質問をすることで、「この学生は、自社に入社してからのことをイメージして逆質問しているな。」という印象を面接官に与えることができます。
例えば、自分が準備しても分からなかった、内部の人にしか分からないことを聞く時間にできると、企業にとってもアピールできていなかった魅力を伝えるチャンスになります。
このような質問は事前準備ができていないとなかなか難しいものです。結果的に志望度が高いことをアピールできることもあります。
しかし、これはあくまで副次的なものとして捉えて、逆質問は本当に自分が聞きたいことを聞く場にしましょう。

OfferBoxならアピールしたいことを伝えきれる

面接の限られた時間の中では、自分という人間すべてをアピールすることは難しいでしょう。
もっと自己アピールをしたい人には、「OfferBox」というオファー型就活サービスがおすすめです。
OfferBoxは学生が自己PRや適性診断の結果を登録するだけで、それを見た企業からオファーが届くサービスです。学生であれば無料で利用できます。
OfferBoxでは学生がアピールしたいことを、写真付きで掲載できます。学生時代に取り組んだこと、部活動の記録など、自己PRをあらかじめ登録できます。
その自己PRを見た企業から直接オファーが届くのが、このOfferBoxの特徴です。
自分の伝えたいことを余すことなく登録しておくことで、自分のことをより深く理解してもらった状態で企業と接触することができます。入社後のミスマッチを防ぐことにもつながるため、ぜひOfferBoxを活用してみてください。

【まとめ】逆質問の例文集

面接における逆質問のポイントを例文を使って解説してきました。
逆質問は、何を聞けば正解という答えはありません。あくまで逆質問の基本は「本当に聞きたいことを聞く」ことです。
面接に合格することはもちろん大切ですが、上辺だけのテクニックで選考に通過することができても、入社後にミスマッチで苦しむことになりかねません。

自分がその企業で働くことを考えた際に、解消しておきたい疑問や懸念を恐れずに伝えるようにしましょう。

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理系の就活はいつから?スケジュールやおすすめの就活サイトを紹介

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理系学生の多くは、学んできた理系の知識を活かして就活を進めたい気持ちが大きいはず。

また、自由応募だけではなく、企業からのオファーや大学の推薦制度を活用したい人もいると思います。

一方で理系の大学に進んだものの、文系職種に就職を志す学生も多いことでしょう。

そこで本記事では、理系の学生が研究内容を活かして専門職に就職する場合、文系職種や専門分野以外の仕事に応募する場合に分け、就活のポイントを解説していきます。

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理系就活の特徴

まずは最初に、最近の理系の就職事情について、文系の就活とも比べつつ見ていきましょう。

特にスケジュールについては理系ならではの事情があるので注意してください。

理系学生の進路パターン

理系学生の進路パターン

大学や大学院で学んだことを職業に活かしやすいのが理系学生ならではの強みです。

理系は高い専門性を活かして、研究職や開発職、設計職など専門分野の職種を目指す学生が多いです。

専門的に取り組んでいる学問と直結する分野の業界への就職は、求人ニーズが高く、研究室の教授に推薦状を書いてもらう推薦応募が多いのも特徴です。

専門分野以外での進路パターンとしては、自分の専門分野ではないものの学校で勉強したことを活かせる企業への就職や、文系学生に人気の企業に就職するケースもあります。

いずれも自分の専門とは直結しない就職先ですが、専門外だからといって必ずしも就活が不利になるわけではありません。

専門知識以外にも、理系ならではの強みも多くあるので、アピールの仕方さえ掴めば専門外でも活躍できるチャンスは広がっています。

理系の採用需要は高いが文系とあまり差はない

近年、理系学生の需要がより高まっていると耳にする機会が増えました。

さまざまな分野で技術進化が進んでおり、各社が遅れをとらないために研究開発に力を入れている状況です。

また、そのほかにも、理系学生は論理的思考力があると考えられ、理系学生の採用意向が高い企業が増えています。

ただ、文部科学省と厚生労働省が共同で調査した『令和2年度大学等卒業者の就職状況調査(令和3年4月1日現在)』によると、2021年4月1日時点の就職率は文系が96.0%、理系95.9%と、ほぼ同程度です。

そのため、文系との有意な差があるとは言えないでしょう。

しかし、理系の就活のメリットとしては、大学での学問領域の専門職を目指せる一方、文系の職種も選択ができるという点が挙げられます。

メーカーの技術部門や、民間の研究所、IT企業、エネルギーやマテリアル業界、医療機器業界などの理系職種にプラスして、文系も多い商社やマスコミ、金融など幅広い職種の中にも応募できるというのが理系の魅力です。

理系学生の応募方法

理系の学部生、大学院生の就職には自由応募と推薦応募があります。

自由応募は幅広い企業のなかから選ぶことができ、複数の企業を受けながら一番自分に合いそうなところを選べるメリットがあります。

ただし、エントリーが殺到しやすく競争率が高くなるデメリットもあります。

推薦応募には学校推薦、学科推薦、教授推薦などがありますが、大学側や教授と企業の間に信頼関係があり、学生に対して優先的に選考をおこなってもらえるのがメリットです。

ただし、内定が出たら基本的には辞退ができないというデメリットがあります。

なお、学部生・大学院性が推薦応募を選ぶ率は大学や学部にもよりますが、3割を切るところも多く、最近は自由応募を選ぶ学生が多いようです。

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理系の就活はいつから?志望先別のスケジュール

理系の学生は、早め早めの就活準備がポイントになります。

理系は実験や研究が必修であるため、就活スケジュールがタイトになりやすいためです。

特に修士課程まで進んだ学生は、研究室に長く滞在しないといけないことが多い一方で、入学初期からインターンシップや業界研究を進めなければ、翌年の就活準備に出遅れてしまう恐れもあります。

どうしても優先して進めたい研究があれば、推薦を受けて短期間で就活を終わらせるというのも一つの手です。しかし、就活より目の前のことを安易に優先してしまうと、入社後に後悔してしまう可能性があります。

ここでは理系就活の大まかなスケジュールについて、推薦や自由応募、文系就活別に紹介していきます。できる限り紹介する就活スケジュールの流れに沿って活動を進め、就活と研究を両立できるようにしましょう。

理系専門職への就活はいつから?

理系の場合、これまでの専門分野を生かした職種への就職が可能です。

専門分野でも就活の方法には自由応募推薦があります。

推薦ではゼミや研究室での研究内容と直結している企業への推薦となるので、ゼミや研究室を選ぶ時点で、将来の就職までを考えておくことが大切です。

理系専門職に推薦で就活する際のスケジュール

ここでは、専門分野に推薦応募で就活する場合のスケジュールを紹介します。ただし、大学によってもスケジュールが異なるため、おおよその目安としてください。

自由応募の場合は、次の専門分野以外への理系就職のパートで紹介します。

理系専門職に推薦で就活する際のスケジュール

推薦は年末年始頃から推薦の受付が始まり、3月には選考がスタートします。推薦枠の場合、一般学生にはオープンにしていない企業の募集もあるため、気になるところがあれば、大学や教授などに聞いてみると良いでしょう。

3月の時点で就職先が決まれば、修士2年次の卒業研究もおこないやすくなります。

理系専門職への就活のポイント

学校推薦はだいたい、学部3年、修士1年の年末年始頃から受付が始まりますが、大学によって予定が異なるので、大学のキャリアセンターなどに問い合わせてください。

基本的に推薦をもらえるのは同時に1社だけです。もし、推薦で受けた企業から内定がもらえなかった場合は、自由応募就活に切り替えることがあります。

最近は自由応募も就活スケジュールが早まっているため、6月頃には主な企業の採用が終わっている可能性があるので注意してください。

理系専門職以外への就活はいつから?

自由応募は一般的な就活ルールに合わせたスケジュールが適用されます。専門分野以外を目指すときのおおまかなスケジュールを見てみましょう。

理系専門職以外への就活のスケジュール

理系専門職以外への就活のスケジュール

自由応募では、経団連加盟企業は政府の「就活・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議」で話し合われた就活ルールにのっとったスケジュール通りになります。

そのほかの企業は、早期に選考を開始し、早いところでは大学3年生(大学院1年生)の9月に選考を締め切る企業もあります。

自由応募は、自由に企業が選べる一方でほかにも多くの志望者がいるため、企業のスケジュールをしっかりと把握しながら、対策を練っていく必要があります。

理系専門職以外への就活のポイント

専門分野以外では、その企業の業務内容を専門とする学生もライバルになるので、知識や研究実績だけで勝負をするのは難しいです。

そのため、しっかりと企業分析と自己分析をした上で、自分の資質、ポテンシャルなどをより強くアピールすることが大切です。

志望先の企業に入ったら何をやりたいのか、そのためにどんな努力をしたいと思っているのかについても、論理的に伝えるようにしましょう。

理系の文系職への就活はいつから?

理系の学生でも、事務や営業、広報など文理問わず募集がある職種への就職を希望する人もいることでしょう。

その場合、十分に時間をかけて企業研究や自己分析、面接の練習、対策をおこなっている文系と一緒に就職活動をしなくてはいけません。

研究の合間を縫いながらになると思いますが、十分に準備に時間をかけられるようにしましょう。

理系の文系職への就活スケジュール

文系就活も、一般的な「就活ルール」通りのスケジュールになります。そのため、前述の専門分野以外の就活スケジュールとほぼ一緒です。

文系であれば学部3年、修士1年などの春から十分に準備の時間がとれます。

面接の練習も学部4年、修正2年の4月頃には始めていると言う人も多いようです。

しかし、理系はその間にも実験や研究があったり、文系就職する決断が遅れたりするので、文系より早く準備をスタートさせる意識を持ったほうがよいでしょう。

理系の文系職へのポイント

専門的な職種では大学や大学院で得た知識、専門性などが強みとなる場合もありますが、文系と一緒に受けるような文系就活では技能よりもポテンシャルが重視される傾向にあります。

理系学生がアピールする資質の例を挙げます。

  • 論理的思考が得意
  • 研究を通して培った粘り強さ
  • 探求心の旺盛さ
  • データ分析力、解析力、数理能力がある

文系就活でも理系で培ったことは役立つことが多いです。

ぜひ自分の経験を振り返ってみてアピールしてみてください。

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2026年卒・2027年卒の就活スケジュールの変更点

2025年卒より、採用直結インターンシップ(インターンシップ時の学生情報の本選考利用)が認められるようになるのは、大きな変更点です。

インターンシップの種類は大きく以下4タイプに分類されます。

インターンシップの種類

上記のうち、「インターンシップと称す」条件を満たした場合に限り、採用活動に学生の個人情報を利用することが認められています。つまり、採用直結インターンシップは「汎用型能力・専門活用型インターンシップ」「高度専門型インターンシップ」を定義したものです。

採用直結型インターンシップが公認されたことにより、優秀で仕事に意欲的な学生を早期に採用に繋げることができる理由から、企業はインターンに対してより本格的に取り組むようになりました。

インターンシップの重要性が増したからこそ、採用活動の早期化は一層進むと予想されるでしょう。

インターンシップを通して、企業の魅力を理解できるのはもちろん、仕事のやりがいや厳しさも実感することもできます。

これから就活にのぞむ学生は、就活のなかでインターンシップを重視するのはもちろん、早めの就活スタートを心がけましょう。

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理系就活スケジュール全体の流れ・進め方

ここからは理系就活の大まかなスケジュールを紹介します。

今後はインターンシップの重要度が増す点も考慮し、できる限り早い時期からの準備を心がけましょう。

STEP1. 自己分析

就活の手始めとして、まずは自己分析に取りかかりましょう。

自己分析とは、自分の性格、強み・弱み、価値観の傾向などを明らかにすることです。

過去に経験した出来事から、当時の感情や行動を振り返り、自分が大切にしている価値観を明らかにしていきます。

具体的な方法としては、自己分析ツール自分史などをうまく活用するのがポイントです。

頭のなかで考えるだけでは自分を客観視しづらいため、客観的なデータを得られるツールと手法を積極的に活用してください。

インターンシップや企業研究より自己分析を優先するのは一見遠回りのように思えますが、自分自身を正しく理解しないことには最適な業界・企業も見つけられません。

就活を効率的に進めるためにも、まずは自己分析から始めましょう。

自己分析の具体的なやり方進め方はこちらの記事でまとめています。

自分史の詳細やダウンロードして使えるシートはこちらです。

OfferBoxの自己分析ツール「AnalyzeU+」

自己分析の一つの手段として、OfferBoxに無料登録することで利用できる自己分析ツール「AnalyzeU+」を活用してもよいでしょう。

自己分析は自分の強み・弱みを挙げていくだけではなく、それを裏付ける具体例なエピソードが必要になります。

AnalyzeU+の診断結果は、社会人基礎力(11項目)や次世代リーダー力(14項目)、職務適性をはじめ、就活や働く上で必要になる能力を計28項目に分けて可視化します。約100万人以上のデータをもとに診断しているため、精度の高さには定評があり、就活に役立ったという声も多くあります。

自己分析において、自分自身を象徴するエピソードを探す有効なヒントを得られるでしょう。

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STEP2. 業界研究

自分の特徴を理解できたら、次は業界研究を進めていきます。

視野を狭めないためにも、初めは自分の興味のある業界だけに絞らずに調べていくのがおすすめです。

先入観や偏見を持たず、まずは世の中にどんな業界があるのかを調べていきましょう。

業界研究で抑えるべきポイント

  • 業界ごとの特徴を理解する
  • 業界の全体像を捉える
  • 業界の安定性・将来性を知る
  • 業界の最新動向を知る
  • 業界を構成する主な企業を知る

以上のポイント以外にも、選考に臨むにあたって知っておくべき点は多くあります。

業界研究を進めるなかで疑問に感じたことを掘り下げつつ、さらに業界への理解を深めていってください。

業界研究の目的ややり方はこちらの記事でまとめています。

STEP3. ES・面接対策

自己分析によって自分の強みや弱みを把握して、働きたい職種や業界の方向性が定まったらES・面接対策に進みます。

ES選考では主に以下3つの項目で審査され、それぞれに沿った質問が用意されます。

1. 「能力・性格、行動特性」 → 質問例 : 長所・短所、学生時代に力を入れたこと
2. 「熱意・志望度」 → 質問例 : 就活の軸、志望動機、10年後のキャリアプラン
3. 「知識・思考力」→ 質問例 : 弊社の課題と解決策を教えてください

自己分析をもとに想定質問に対する回答内容をまとめるとともに、企業・業界研究を通して業界用語や製品知識などもインプットしていきましょう。

面接対策についてもESと大きく差はありませんが、採用担当者と直接コミュニケーションをとる分、自分の想いを正確に伝える訓練が必要です。本番までに面接の流れに沿った行動マナーを学び、模擬面接を実施してフィードバックを受けることをおすすめします。

また、面接では逆質問する機会があるため、事前に質問内容を考えておきましょう。

逆質問によって面接の評価が大きく覆るケースは少ないのですが、前向きな質問であるほど仕事に対する熱意が伝わり、最後のひと押しとなるアピールをできます。

STEP4. インターンシップ

世の中にある業界を把握できたら、インターンシップに参加してみましょう。

インターンシップで実際の業務を体験することで、企業のホームページやパンフレットからでは得られない生の情報を得ることができます。

また、業界・企業の特徴や強みが分かるだけでなく、自分とその業界・企業との相性を確かめられるのもインターンシップに参加するメリットです。

入社後のミスマッチを避けるためにも、実際に自分の目でどんな業界・企業なのか確かめることをおすすめします。

ただし、インターンシップが開催される時期は決まっています。自己分析や業界研究が終わっていないからといって、インターンシップを後回しにしてしまうと、準備ができた頃には応募できるインターンシップがない可能性があります。

まずはスケジュールを確認し、自己分析や業界研究と同時並行になっても構わないので、応募してみましょう。

インターンシップには1日で終了するものもあるので、まずは自分が参加しやすい形式を選んで参加してみてください。

インターンシップの種類

インターンシップは「期間」と「内容」によって種類が分けられます。

【 期間別】

「1day」インターンシップ : 

1日で完結するインターンで、1時間~3時間程度が一般的。

講義やセミナー形式が多く、主に企業や業界について理解を深める目的で実施。

「短期」インターンシップ : 

数日から数週間、長くても1ヶ月程度。

長期期間を利用して開催される「サマー/ウィンターインターンシップ」も短期インターンシップの一つ。

参加人数が多く、選考難度は易しめ。

「長期」インターンシップ : 

1か月以上のインターンを指す。

半年から1年程度、継続する学生が多い。

長期の就業体験を含むので、選考は厳しめ。

【内容別】

「会社説明・セミナー型」インターンシップ : 

短期インターンシップの一つ。

会社説明会やオフィス見学、先輩社員との交流がメイン。

採用情報にはない、企業の実際の雰囲気などを知りたい場合に有効。

「プロジェクト型」インターンシップ : 

短期インターンシップの一つ。

インターン生同士でチームを組んだ課題の実行・プレゼンが中心。

「就業体験型」インターンシップ : 

長期インターンの一つ。

期間は半年から1年、長いと2から3年の場合もある。

週に2日・3日のフルタイム勤務など、実践的な就業体験を積める

STEP5. 企業研究

ある程度志望業界を絞れたら、次は企業研究です。

企業の強みや業界内での立ち位置に加え、自分が職場に対して求めるものを満たしているのかも確かめておきましょう。

企業研究を進める際は、1つの企業だけを調べて満足しないよう注意が必要です。

興味のある企業だけを調べても、その本質は捉えられないため、業界内の競合他社と比較しながら調べることが大切です。

企業研究で抑えるべきポイント

企業研究を行う際は、以下の内容を欠かさず抑えましょう。

項目内容
企業理念(経営理念)企業が目指しているサービスの方向性・想い
事業内容開発に力を入れている製品、対象顧客(toB,toC向けなど)
社風年齢や男女比、職場の雰囲気など、自分がストレスなく働ける環境なのかどうか
業界内の立ち位置・シェア売上高や営業利益など経営に関する主要な数字やシェア率
業界内における順位、年ごとの成長率も確認
将来性売上高の推移、事業の動き(別分野の事業を展開する可能性はないか)など
勤務条件勤務地 : 転勤の有無、客先常駐・在宅勤務の可能性給与 : 月給制・年俸制、昇給など休日 : 年間・月間休日数、シフト/固定休みなど福利厚生 : 育休・産休の有無、有給休暇制度
関連企業親会社・子会社・グループ企業の動向
現状抱える課題応募先企業や所属する業界が抱えている課題課題に対して企業がどのように向き合っているかを確認することで、企業の将来性も判断できる
キャリアパス平均勤続年数・年齢、
10年後に想定されるポジションなど

これらを調べる際は、ネット上の情報だけを鵜吞みにせず、会社説明に参加するなど可能な限り信憑性のある情報を収集するように努めてください。

その上で「仕事のどんな点に魅力・やりがいを感じるのか」「事業にどのように貢献できるか」を見極め、志望理由や自己PRの方向性を決めていきましょう。

特に経営に近い立場の役職者などが面接を担当する最終選考では、どれだけ会社について詳しく調べてきたかが問われるので、力を入れて企業研究に取り組んでください。

企業研究の詳細なやり方はこちらの記事で紹介しています。

STEP6. OB・OG訪問

就活では、社会人の話を聞いて自分が働くイメージを膨らませることも大切です。

業界や企業についての実情を知り、本当にその環境が自分に合っているのかを確かめましょう。

業界・企業については自力でも情報を集められますが、実際の職場環境はそこで働いた経験のある人にしか分かりません。

ホームページに載っている情報が本当なのか、一般的に持たれているイメージとどんな違いがあるのかなどを確かめるのがOB・OG訪問の目的です。

OB・OG訪問での質問例

OB・OG訪問では、社外に公表できない内容以外であれば幅広い質問に答えてもらえます。

ただし、忙しい業務の時間を割いて対応してくれているので、こちらからの質問は最小限にとどめたいところです。

先輩社員に何を聞くか迷ったら「直接聞くことでしか得られない情報」を収集するという観点で質問内容を考えてみてください。

質問例 : 

  • 仕事内容の理解を深める質問(この仕事を選んだ理由、仕事の辛い面)
  • 職場のリアルな雰囲気を知る質問(どんなタイプの社員が多いかなど)
  • 業界の実態を知る質問(業界の課題・将来性、どのような人材が成長できるか)
  • 入社前後のギャップを知る質問(入社前に思い描いたキャリアは実現できているか)
  • 選考全般に関する質問

また、対応してくれるOB・OGの入社年数やポジションに合わせて、質問の仕方やメインとなる質問内容を変えることも適切な回答を得る上で大切です。事前にOB・OGのプロフィールはしっかり確認しておきましょう。

OB・OG訪問の探し方や流れはこちらの記事を参考にしてみてください。

OB・OG訪問でするべき質問例はこちらの記事にまとめています。

STEP7. 企業説明会(合同・個別)

採用情報が解禁されたら、企業説明会へ参加していきます。

業界研究や企業研究を通じて目星を付けた企業の説明会に参加し、本選考へと進んでいきましょう。

企業説明会は合同説明会と個別説明会の2種類。合同説明会は一度に複数の企業の説明を聞けるメリット、個別説明会はひとつの企業の説明をじっくり聞けるメリットがあります。

まだ志望企業を決めきれてないなら合同説明会、しっかりと決まっているなら個別説明会というように、状況によって使い分けるのがおすすめです。

ただし、インターンシップと同様、企業説明会も各社ごとに開催スケジュールが決まっています。

場合により、前のSTEPと順番が前後する可能性もありますので、気になる企業の説明会の日程は早々に確認しましょう。

採用情報の解禁後は、企業説明会への参加やESの提出などが重なり、それまで以上に就活が忙しくなります。

ここから就活をスタートさせては他の学生に大きく遅れをとってしまうため、解禁前から少しずつ準備を進めておくことが重要です。

企業説明会に参加した際に質問したいポイントはこちらにまとめています。

STEP8. 本選考

企業説明会に参加した後はいよいよ本選考です。

本選考の流れは企業によってさまざまですが、基本的には書類選考→グループ選考→個人選考という順番でに進んでいきます。

基本的に人によっては複数の企業の選考を同時に進行していくことになるため、選考への対策はもちろん徹底したスケジュール管理が大切です。

また、選考が進めば進むほど、より深い自己理解企業理解が求められます。

選考を進める中でも自己分析や業界・企業研究を繰り返し、面接で何を聞かれても自信を持って答えられるよう万全の準備を整えましょう。

本選考に向けての準備

  • 自己分析
  • 業界・企業研究
  • ES・履歴書の準備
  • 筆記試験対策
  • 面接対策

就活の面接で押さえたいマナーはこちらにまとめています。

面接の対策やコツ、質問・回答例はこちらの記事を参考にしてください。

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理系就活の準備のポイント

理系学生が就活の準備をする際のポイントを紹介します。

自分の専門にこだわりすぎない

大学で学んだことを生かしたいと専門性にこだわりすぎてしまうと、就職先の選択肢を狭める可能性があります。

そもそも、文理選択は主に高校でしているため、今もそのとき選んだことが自分に合っているとは限りません。

就活は改めて自分が取り組んでいくことを見つめ直す機会になりますので、ある程度方針が決まっている人でも専門分野以外にも視野を広げて探してみることをおすすめします。

また、専門分野への就職だからといって、大学で学んだことがそのまま活かせるわけではないことも留意しておきましょう。

活躍している社会人の話を直接聞く

研究室に長い時間いると、先輩や教授から話を聞く企業だけが就職先の候補に上がることが多いです。

しかし、共同研究をしたり、先輩が就職したりした企業だからといって、自分に合っているとは限りません。

そこで、その企業で活躍している社会人の話を直接聞くようにしましょう。

話を聞く中で、業界のなかでの各研究分野の立ち位置が見えてくることもあります。意外な企業の魅力に気付くこともあります。

最近は、活躍しているOBが参加するセミナーやイベントが、オンラインで行われていることもあるため、時間を有効に使いながら、第一線で活躍している社会人の話を聞いてみましょう。

就活スケジュールをしっかり引いておく

特に理系の学生は、研究が忙しく就活との両立が難しくなる場合も少なくないので、余裕のある就活スケジュールを立てることが大切です。

また、一つの就活スケジュールに対して具体的な期限を定めないと、研究を優先したい気持ちが働きダラダラと計画を先延ばしにしてしまう場合もあるでしょう。

そうならないためにも、いつまでに何をするかを明確にし、計画的に就活を実施していく意識を大切にしてください。

就活スケジュールの立て方に迷ったら、自分で一度スケジュールを作成した上で、プロの就活エージェントなどにフィードバックをもらってもよいでしょう。

エージェントによっても対応は異なりますが、就活全般に対して詳細なアドバイスをもらえます。応募書類の添削を依頼する際も、修正箇所が無くなるまで徹底してフィードバックしてくれるエージェントもあるくらいなので、ぜひ利用してみてください。

研究の合間時間を有効活用

理系の場合、一般的な就活の時期でも研究活動などでまとまった時間を取りづらいです。

そのため、エントリーシートや履歴書は研究の待ち時間を利用して書くなど、研究の待ち時間などを活用して効率良く就活の準備を進めることをおすすめします。

また、新卒オファー型就活サイトの「OfferBox(オファーボックス)」であれば、プロフィールを登録することで、興味を持った企業からオファーをもらえるチャンスがあります。

研究活動の合間に就職活動をするのは大変だと感じている人は、ぜひ登録してみてください。

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理系学生向けの就活サービスを活用する

就活サービスの中には、理系学生に特化したサービスもあります。

一般的な求人サイトと比較して、研究内容や身に付けた専門性を活かせる求人を中心に掲載しているのが特徴です。

上手く活用することで、自分の強みをダイレクトに活かせる求人に出会える可能性が高まるでしょう。

就活サービスの種類としては、主に「求人検索型(ナビサイト)」「スカウト型(逆求人)」「エージェント型」に分類されます。

「マッチした求人を効率的に受ける必要がある」「(理系に特化した)仕事探しのアドバイスをほしい」など、自分自身が抱える就活の課題を解決につなげられるサービスを利用してみるとよいでしょう。

理系就活におすすめの就活サイト5選

ここからは、理系就活におすすめの就活サイトをご紹介します。理系学生が強みを発揮できる機能が豊富な就活サイトもあるので、ぜひ活用してみてください。

OfferBox(オファーボックス)

OfferBoxは、累計企業登録数20,235社以上(※)の老舗逆求人サイトです。

特に理系学生向けに、プロフィール内に研究内容や使用技術、保有スキルなどを入力できる専用項目が設けられており、企業へ自身の専門性を的確にアピールできます。

また、企業側はスカウト送信数に上限があるため、質の高いオファーが届きやすいのも魅力です。無料の適性診断「AnalyzeU+」も活用すれば、自己理解を深めながら企業選びを進められます。幅広い企業からのスカウトを受けたい理系学生に特におすすめです。

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TECH OFFER(テックオファー)

TECH OFFERは理系学生専用の逆求人サイトで、研究分野や技術スキルに基づいた独自のマッチングシステムが特徴です。特許出願中の技術により、専門キーワードと大学・研究室データを活用して、より精度の高い企業とのマッチングを実現しています。

自分の専門性を活かした就職先を探している学生に魅力的なサービスです。理系学生向けの就活ノウハウやサポート情報も豊富に提供されており、研究内容をアピールしながら納得のいく企業と出会いたい方におすすめです。

LabBase(ラボベース)

LabBaseは理系学生向けに特化した就職情報プラットフォームで、プロフィールに研究概要や技術スキルを記載することで企業からのスカウトが届く仕組みです。企業とのマッチングだけでなく、オンライン座談会を通じて現場の担当者と直接会話できる機会が提供されており、企業理解が深まります。

大手からベンチャーまで幅広い企業が登録しているので、自分の専門性を活かしたい理系学生におすすめです。情報収集から選考参加までを一貫して行えるため、効率的に就活を進められます。

理系ナビ

理系ナビは、理系学生・大学院生向けに厳選された求人情報を提供する就活支援サイトです。理系分野に精通したアドバイザーによる個別サポートが受けられるほか、理系専門のセミナーや企業との交流イベントも開催されています。

業界研究や自己分析に役立つ情報が充実しており、専門性を活かした職場をしている学生にぴったりです。

ONE CAREER(ワンキャリア)

ONE CAREERは、企業の詳細な情報や実際の選考体験談、ESの例文などが豊富に掲載されたナビサイトです。インターンシップや本選考に向けての対策を練るための資料が充実しており、先輩の体験談から企業のリアルな情報を得ることができます。

さらに、AIによるES自動生成や自己分析ツールも利用でき、就活を効率的に進めたい学生にぴったりです。企業研究を深めたい方や、選考対策に力を入れたい理系学生はぜひチェックしてみてください。

【参考】専攻分野以外の業界・業種で使える志望動機例文

ここでは、理系から別の理系職種、もしくは理系から文系職種など専攻分野以外の業界・職種の就活で使える「志望動機の例文」を紹介していきます。

志望動機作成のポイントを踏まえ、ぜひご自身でも実践してみてください。

専門分野以外の理系業界・業種

専門分野以外の仕事を受ける場合、企業側としてはなぜ自社を志望しているのだろうと疑問を持ちます。

同じ理系業界・業種とはいえ、専門分野を受けないのには何か特別な理由があるだろうと考えるでしょう。面接時には「なぜ専門分野以外の道に進みたいのか」という趣旨の質問を受けることになるので、志望理由を明確にしておく必要があります。

専門分野以外では、その企業の業務内容を専門とする学生もライバルになるので、知識や研究実績だけで勝負をするのは難しいです。

そのため、しっかりと企業分析と自己分析をした上で、自分の資質、ヒューマンスキルを中心に強くアピールして戦力になれることを伝える必要があります。

入社したら何をやりたいのか、そのためにどんな努力をしたいと思っているのか(現状努力していることも含め)についても、企業側が納得できる形で伝えるようにしましょう。

例文①  専攻 : 化学→ITエンジニア

私はこれまで化学の分野を専攻してきましたが、教養科目で情報工学を専攻したことをきっかけでIT分野に強く関心を持ちました。IT技術を活用することで大量の作業も素早くミスなく進めることが可能になり、社会に新たな価値を創造できると実感したことが理由です。

専攻は違いますが、日々の研究によって得られた「エラーの原因を特定し適切な解決策を導き出す能力」「与えられたデータを分析する能力」は、仕事で活かせると考えております。

日新月歩で進化していくIT技術の習得は大変ですが、これまで身に付けた理系の素養と持ち前の探究心を活かして日々成長していきます。

例文②  専攻 : 情報通信→機械設計

大学時代は情報通信分野を専攻し、様々なアプリ開発やネットワークシステムの構築を実践してきました。

貴社の機械設計の仕事に興味を持ったのは、アルバイトで工場スタッフとして部品の組み立てを担当したことがきっかけです。

職場で毎日のように設計図面や工作機械などに触れているうちに、自分自身で部品を製造する機械を作ったり、ラインの仕組みを構築したりする上流の仕事に興味が湧きました。

色々調べた結果、そのような仕事を担当するのは機械設計エンジニアだと知り、CADを自発的に学習し「技能検定(機械プラント製図)」を習得できました。

専攻とは畑違いの仕事だとは思いますが、持ち前のモノ作りに対する強い想いと自己啓発の姿勢を発揮し、1日でも早く一人前の機械技術者として貢献します。

文系の業界・業種

応募職種によっては理系の応募者が少数ということもあるので、その場合「なぜ理系から文系が多い職種を志望したのか」と聞かれる場合もあります。

企業側は大学で培った専門性や経験を、なぜ就活に活かさないのか理由を知りたいと思うでしょう。それと同時に、熱意を確認する意味でも、理系出身としてどのような強みを仕事に生かしたいのかということも聞きたいと思っています。

このような企業側の意図を理解した上で、志望理由を考える際は理系卒であることの不安を払拭できるように「入社後の活躍」をイメージさせるものにしましょう。

例文①

私は大学での研究を通して多くの統計に触れ、数字で表すことによる具体性の重要さを理解しています。

マーケティング職では具体的な数字をもとにした論理的な説明・提案を求められます。

特にターゲットに応じた適切な価格設定、利益に見合うコスト設定において、強い裏付けを示す上で大学での実績は確実に活きると思っております。

また大学では、収集した情報から一定の共通点や関連性を導き出したり、それを元に新たなアイディアを考案したりするフェーズも経験してきました。

具体的な数字や情報に基づき、市場に求められている潜在的なニーズを探るマーケティング職の本質と共通する部分を経験できた点は、大きな武器になると考えております。

研究職で培った数字や情報へのアプローチ力を活かし、より根拠に裏打ちされた販売戦略を示せるように努力していきます。

例文② コンサルタント職

私は大学3年から企業と○○の共同研究に携わってきました。

興味のある分野の研究に黙々と取り組むことも楽しかったのですが、それ以上に顧客へのインストラクションやコンサルタント的な業務にも強いやりがいを感じました。

実際にクライアント企業に対する営業に同行し、研究員の立場で製品の使用方法やメンテナンス方法を説明したり、顧客の悩みに耳を傾けアドバイスしたりしました。

コンサルタント職は対人折衝力はもちろん、客観的な情報をもとにクライアントの潜在ニーズをくみ取る力も必要と考えています。

アルバイト経験と日々の研究活動で培ったコミュニケーション力・分析力を活かし、クライアントと適切な信頼関係を築けるコンサルタントを目指します。

理系就活のよくある質問

ここからは理系の就活の疑問についてお答えします。

特に推薦を考えている人は、自由応募と事情が違うことも多いので、事前にしっかりと情報を集めるようにしましょう。

文系就活との違いは?

文系就活では主にポテンシャルやコミュニケーション能力が重視される一方、理系就活では研究内容や専門スキル、論理的思考力が評価されやすい傾向にあります。また、理系は技術職や研究職など職種が明確であるケースが多く、専攻と職種のマッチングが就職成功の鍵となります。

さらに、推薦制度や大学の研究室とのつながりを活用できる場合も多く、選考ルートも文系とは異なる点があります。

大学院進学か学部就活どっちがいい?

学部卒での就職も可能ですが、研究職や開発職などを目指す場合は、大学院進学で専門性を高めることが有利に働く場合もあります。大学院では高度な研究経験を積むことができ、企業からの評価も高まる傾向があります。

ただし、早く社会に出たい、実務経験を積みたいという学生は学部卒での就活を選ぶことも一般的です。将来のキャリア像や自分の強みを考慮しながら判断しましょう。

理系就活は何社受けたらいい?

一般的なエントリー社数は20社前後と言われていますが、何社受けたらいい、という基準はありません。

自分が合う企業に入社するために必要なプロセスも会社数も、人によって異なります。

後悔しないためにも、なるべく多くの企業を見て、そのなかから自分に合ったところを選ぶこと、そのために必要な会社にエントリーすることをおすすめします。

ただし、推薦は基本的には同時には1社しかもらえません。

自由応募と併願はできますが、スケジュールが重なった場合には推薦のほうを優先しなくてはいけないことを留意して就活を進めましょう。

理系就活は何から始めたらいい?

まずは自己分析のワークショップや企業のインターンシップに参加してみることをおすすめします。

自己分析のワークショップは、さまざまな人材サービス会社や一般企業が実施をしています。

自己分析のやり方や自分の強みの見つけ方のレクチャーなどが受けられます。

自分の人生や強みを振り返ったときに、今の専門分野で進むのではなくほかの分野も見てみたいと考える可能性もあるでしょう。

また、その後、自分の専門分野に進むことになったとしても、自信をもってキャリアを歩むことができるようになります。

推薦応募で落ちることはある?

推薦応募は、あくまで応募の1つの形であり、エントリーシートや面接の内容に問題があるなどすれば、落ちることは十分にありえます。

推薦応募で内定が出ずに慌てて他社に自由応募をしても、思い通りにいかないリスクもあるので、通常の就活同様、志望動機や自己PRなども十分に練って、対策してから挑むことをおすすめします。

自分の専門分野でも、意外と「なぜこの分野を志望したのか」という質問に答えられないケースが多いので、しっかりと対策して受けてください。

TOEICや資格は受けておいたほうがいい?

資格があれば選考を有利に進められる場合もありますが、資格がなくても内定はもらえます。

企業研究やOB・OG訪問を通して必要性を確認し、志望先の選考が有利になるようなら取得を考えましょう。

ただし、無理にアピールポイントをつくろうとして、実際の仕事と関連性の薄い資格を取ったり、誰でも簡単に受かるような資格を取ったりしてもアピールにはなりません。

資格を持っていることをアピール材料にしたいなら、きちんとその使い道を考え、明確な目的を持って取得を目指すべきです。

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理系の就活でも「OfferBox(オファーボックス)」!

OfferBoxは理系に特化はしていませんが、他のサイトと比較して登録企業が多いため、専攻を活かせる求人から今まで自分が知らなかった企業との出会いにつながる可能性があります。実際に研究職やエンジニア職をはじめ理系向きの企業からオファーをもらい、内定に至った事例も数多くあるため、理系の就活生はぜひOfferBoxを活用してみてください。

AnalyzeU

「テストセンターには電卓を持ち込める?」
「電卓以外で早く計算する方法はない?」

このような疑問持つ学生は多いのではないでしょうか。Webテストは受ける機会が多いですが、テストセンターは比較的受ける機会が少ないので、どのように準備していいのか、わからないですよね。

さらに、テストセンターでは制限時間が設けられているため、1つの問題に多くの時間をかけられません。そのため問題の内容によってはスムーズな計算が求められます。

この記事では、テストセンターに電卓は持ち込めるのかどうか、電卓を使わない速算方法などを紹介します。また、テストセンター以外の電卓事情や、電卓を使うポイントを解説するので参考にしてください。

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(※1) OfferBox 2026年卒利用実績データより
(※2)当社アカウントを開設した累計企業数で、直近で利用していない企業含む(2025年8月時点)

テストセンターに電卓は持ち込める?

テストセンターで受験するときは電卓を持ち込めるかどうか、まずは確認しましょう。

テストセンターは電卓持ち込み禁止

結論、テストセンターは電卓の持ち込みが禁止されています。

そのため、電卓を持ち込むことは不正行為とみなされます。不正行為が発覚すると受験は中断され、応募した企業へ連絡されてしまいます。

非言語問題は自分で計算しなければいけないので、スムーズに正確な計算をするには計算力を高めるしか方法はありません。

計算は配布される用紙を使用

電卓は使えないので、計算は会場で配布される用紙を使っておこないます。

ただ、暗算で計算ができれば、もちろんこの用紙を使って計算をする必要はありません。テストセンターでは制限時間が設けられているため、すべての計算を用紙に記入していては間に合わない可能性も出てきます。

時間短縮のため、暗算でできる問題は暗算で解くことをおすすめします。

電卓以外の私物も持ち込み不可

テストセンターで持ち込みが禁止されているのは電卓だけではありません。以下のようなものも持ち込めないので確認しておきましょう。

  • シャープペンや消しゴムなど筆記用具
  • メモ帳やノート
  • 携帯電話
  • 電子辞書
  • 腕時計

筆記用具も持ち込み禁止です。シャープペンや消しゴムなどは、テストセンターのものを借りて使用します。私物は一切持ち込めないと覚えておきましょう。

テストセンターで電卓を使わない速算方法

「電卓が使用できず紙での計算になると時間が足りなくなりそう…」と不安を感じる学生も多いでしょう。ここでは電卓を使わない速算方法を紹介するので、参考にしてください。

三算術(3の掛け算)

三算術は、3の掛け算をするときに速算できる方法です。

例えば、35 × 3 を計算するとしましょう。この場合、三算術では最初に「35を2倍」にしてから残りの「35を足す」ことで、×3を求めやすくします。

参考までに、式と答えは「35 × 2 + 35 = 70 + 35 =105」です。

このように三算術は、「〇〇を2倍して、その数字に〇〇を足す」速算方法です。

五算術(5の掛け算)

五算術は、5の掛け算をするときに速算できる方法です。

例えば、67 × 5 を計算するとしましょう。この場合、五算術では最初に「35を10倍」にしてから「2で割る」ことで、×5を求めやすくします。

参考までに、式と答えは「67 × 10 ÷ 2 = 670 ÷ 2 =335」です。

このように五算術、「〇〇を10倍にして、その数字を2で割る」速算方法です。

また、5の割り算の場合は、「〇〇を10で割って、その数字を2倍にする」と速算できます。

九算術(9の掛け算)

九算術は、9の掛け算をするときに速算できる方法です。

例えば、35 × 9 を計算するとしましょう。この場合、九算術では最初に「35を10倍」にしてから「35を引く」ことで、×9を求めやすくします。

参考までに式と答えは「35 × 10 – 35 = 350 – 35 = 315」です。

このように九算術は、「〇〇を10倍にして、その数字から〇〇を引く」速算方法です。

十一算術(11の掛け算)

十一算術は、11の掛け算をするときに速算できる方法です。

例えば、35 × 11 を計算するとしましょう。この場合、35を以下に当てはめると速算できます。(10の位の数字をa、1の位の数字をbとします。35の場合、a=3, b=5です。)

十一算術の公式
[a |(a + b)| d]

上記にa=3, b=5 を代入します。

[3 |(3 + 5)| 5] = 385

()内のみ足し算をして、後は左から数字を並べればそれが答えです。

ただ、(a+b)の数字が繰り上がった場合は、そのまま繰り上がりの要領で計算します。

例えば 39 × 11 を計算する場合、[3 |(3 + 9)| 9]で、[3 |(12)| 9]となり、()内の数字が繰り上がります。

このケースでは、左のaの数字3と()内の10の位の1を足し[4 |(2)| 9 ]とすれば、429と求められます。

1の位が”1″の2桁の数字同士の掛け算

「31 × 51」など、1の位が”1″の2桁の数字同士の掛け算は、速算できます。

例えば、31 × 51 を計算するとしましょう。(1つ目の数字の10の位の数字をa、2つ目の数字の10の位の数字をbとします。31 × 51の場合、a=3, b=5です。)

この算術の公式
[(a × b) |(a + b)| 1]

上記にa=3, b=5 を代入します。

[(3 × 5) |(3 + 5)| 1]= 1,581

こちらも繰り上がりがある際は、そのまま繰り上げることができます。

また、「31の2乗」など、1の位が”1″の2桁の数字の2乗の計算も同じ形で速算可能です。

「31の2乗 = [3 × 3][3 + 3]1 = 961」と求められます。

テストセンター以外では電卓が使用可能

就活のテストには、テストセンターなどの「会場受験型」と、Web上で受けられる「Web受験型」の2種類がありますが、会場受験型では電卓の使用禁止、Web受験型では使用可能と覚えておきましょう。

具体的には、SPI Webテスト/玉手箱/c-gabなどがWeb受験型の試験で、電卓を使用することができます。

Webテスト(SPI/玉手箱/c-gab)で使う電卓の選び方

では、ここからはSPI/玉手箱/c-gabなどWebテストで使いやすい電卓の特徴など選び方を紹介します。

自分に合ったサイズを選ぶ

電卓は自分の手に合ってないと、疲れたり打ち間違えたりするケースが多くなるので、手に合ったサイズのものを選びましょう。

電卓は、B5サイズからカードサイズまでさまざまな大きさのものがあります。人それぞれ好みはありますが、手のひらでちょうど隠れるくらいの大きさが使いやすいとされるサイズです。

大きすぎても小さすぎてもキー入力を打ち間違える原因になります。電卓の大きさに悩んだら、自分の手のひらで隠れるくらいのサイズを選んでみましょう。

機能が過剰でない電卓を選ぶ

電卓には関数電卓や会計電卓などの種類がありますが、機能が過剰な電卓はボタンが正しくタッチできなかったり、計算を誤ったりする原因になります。そのため、必要最低限の機能がついているものを選びましょう。

Webテストの計算は基本的に加減乗除の四則演算ができれば問題ありません。高い機能性よりも使い勝手のよさを重視しましょう。

Webテスト(SPI/玉手箱/c-gab)受験におすすめの電卓

先に紹介した選び方を踏まえて、おすすめの電卓を紹介します。

四則演算ができるボタンが押しやすい電卓

前述したようにWebテストでの電卓の役割は、あくまでも計算の補助です。四則演算ができて、ボタンの押しやすい電卓を選びましょう。

関数電卓はWebテストや玉手箱では機能が過剰すぎて使いづらいと感じるかもしれません。なるべく簡素でボタンが押しやすい電卓がおすすめです。また、ソーラー電池の電卓は表示が不明瞭になる恐れがあるのでテストには向きません。

シャープの電卓(ナイスサイズ)EL-N431-Xはシンプルかつ多くの人に馴染みやすいサイズとなっているので、おすすめです。税込・税抜の計算も慣れれば使用できます。

スマートフォンの電卓

毎日触れている、スマホの電卓機能を使うのもおすすめです。使い慣れているので、入力ミスを防ぎスムーズな計算ができます。

特別なアプリを利用する必要はなく、各OSにプリインストールされている電卓アプリで問題ないでしょう。通知が来たり画面が消えたりする可能性があるので、設定変更したうえで使用することをおすすめします。

Webテスト(SPI/玉手箱/c-gab)で電卓を使う際のポイント

Webテストで電卓を使う際のポイントを紹介します。

問題集や過去問で電卓に慣れる

電卓に慣れていないと、かえって計算が遅くなってしまうこともあります。問題集や過去問を使って、電卓に慣れておきましょう。

Webテストはスピードも非常に重要なので、操作に慣れておらず打ち間違えたり、入力に時間がかかったりしてしまうことは避けたいですよね。勉強・模試のときからテストで使用する電卓を使い、操作に慣れておきましょう。

図解することで計算順序が明確に

図解して計算順序を明確にしておけば、計算問題を素早く解けるようになります。

電卓は正確に計算できますが、計算順序を間違って答えが変わってしまうことに気づかないリスクもあります。そうしたリスクを避けるために、問題を解く際は図解して計算順序を明確にすることをおすすめします。

図解することで計算がシンプルになり、電卓を使用する回数も減らすこともできます。問題集や過去問で図解をする練習をして、計算ミスを減らしましょう。

速算方法も活用して電卓は補助に

よほど電卓に慣れていない限り、暗算で計算できる場合は、電卓を使用するよりも暗算のほうが計算スピードが速い場合が多いです。

速算方法を覚えると暗算の方が早くできるようになります。テストセンターへの備えもかねて、前述した速算方法はぜひ覚えておいてください。

まとめ

以上、テストセンターへの電卓の持ち込み可否から、速算方法、Webテストで使用するおすすめの電卓について紹介してきました。

テストセンターには電卓を持ち込めませんが、スムーズに計算して高い得点を残すには速算方法を覚える、問題集を繰り返すなど、準備して受験する必要があります。

Webテストでは電卓の使用が認められていますが、準備する電卓は何でもいいわけではありません。自分に合った電卓を勉強から使って慣れておき、本番での打ち間違えが減らせるようにしましょう。

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「短期インターンシップ経験はガクチカにできる?」
「具体的にどうアピールすればいいのかよく分からない」

ガクチカでインターンシップ経験を伝えようとしている人のなかには、このような悩みを抱えている人が多いのではないでしょうか。

入社後の業務に関連付けてアピールしやすいインターンシップ経験ですが、いざガクチカとして話そうとすると自分の頑張りを伝えづらいものですよね。魅力的な経験があるのに、うまく言葉にできていない人もいるはずです。

この記事では、ガクチカで長期インターンシップ経験を話すメリットや、面接で話す際のポイントを解説します。イメージしやすいようにガクチカ例文も紹介するので、インターンシップ経験をアピールしようと考えている人はぜひ参考にしてください。

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ガクチカでアピールできるインターンシップ経験の期間目安

ガクチカでアピールできるとはいっても、すべての種類のインターンシップが当てはまるわけではありません。力を入れたこととしてアピールするのであれば、インターンシップの経験期間が非常に重要になります。

インターンシップの種類については、以下の記事から確認してください。
就活インターンシップ大全|2026卒2027卒の選考時期など紹介

3ヶ月以上の長期インターンシップはアピールしやすい

下記記事のアンケート結果から分かるとおり、73%の企業はガクチカのエピソードの期間を重視していません。「伝えたい事が明確なら、期間は問わない」という考えの企業が多く存在します。
人事の本音ランキング発表!ガクチカや自己PRの「エピソード」で見ているポイント

そのため、極端な話ではありますが、自分らしさを最もアピールできるなら1dayインターンシップでもガクチカとしてアピール可能です。「学生時代に最も力を入れたのは1dayインターンシップ」と自信をもって言えるのであれば、エピソードに選んでも良いでしょう。

ただ、一般的には、自分らしさは長く取り組んだ出来事のほうが出やすい傾向にあります。長く取り組むからこそ、自分ならではの工夫や、経験から得る学びが増えるためです。

そうした意味で、3ヶ月以上の長期インターンシップは自分らしさをアピールしやすいといえます。

1ヶ月以内の短期インターンシップは要検討

前述のとおり、「本当に自分らしさを表現できるエピソードなのか」はよく考えることをおすすめします。短期インターンシップがアピールにならないわけではありませんが、やはり長期インターンシップと比べると自分らしさをアピールしづらいのは確かです。

無理にインターンシップをエピソードに選ぶ必要はないため、経験期間が短い場合は、他のエピソードをガクチカにできないか考えてみましょう。

まだガクチカが見つかっていない人は、以下の記事を参考にしながら探してみてください。
ガクチカがない…。学生時代に頑張ったことがない人向けのガクチカの書き方

以上の理由から、今回の記事は、「長期インターンシップの経験をガクチカで話す場合」を前提として解説していきます。

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ガクチカで長期インターンシップ経験を話すメリット

ガクチカのエピソード選びにまだ悩んでいる人は、長期インターンシップ経験を話すメリットを判断材料にしてみましょう。以下の3点が、他のエピソードにはない長期インターンシップ経験ならではのメリットです。

仕事で発揮した強みをアピールできる

ガクチカで長期インターンシップ経験を話すことは、仕事で発揮した強みをアピールできるメリットがあります。

部活動やゼミなどのエピソードを話す場合、仕事以外の場での行動から仕事での活躍をイメージしてもらう必要があります。

その点、長期インターンシップであれば仕事場での行動を伝えられるため、そのまま仕事で発揮できる強みをイメージしてもらいやすいのが特徴です。具体的には、上司・同僚との接し方や、組織内での立ち位置などをアピールしやすい傾向にあります。

具体的な業務経験をアピールできる

志望先と同じ業種・職種での業務経験がある場合、より具体的なアピールができます。PCスキルや専門知識のようなビジネススキルが、長期インターンシップで身についたとアピールできるでしょう。

ただ、後述するように、特定の環境でのみ発揮できる「スキル」のアピールはあまり推奨しません。志望先と同じ業種・職種での業務経験があるからといって、必ずしも高評価に繋がるとは限らないと理解しておきましょう。

面接官が内容をイメージしやすい

他の学生時代の経験のエピソードと比較して、仕事の話であれば面接官も必ず経験しているため、内容をイメージしてもらいやすくなります。
例えば、ゼミでの経験を伝える場合、面接官が自分と同じ専門分野に精通しているとは限りません。知識を持っていない相手には、うまくかみ砕いて伝えても内容をイメージしてもらいづらいものです。
一方の長期インターンシップは、「仕事」という共通点があるため、共感を得やすいのが大きなメリットとなります。

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ガクチカで長期インターンシップ経験を話す際のポイント

工夫をせずにそのまま伝えたのでは、せっかくの経験をあまり評価してもらえない可能性があります。ガクチカで長期インターンシップ経験を話す際は、以下の3つのポイントを意識しましょう。

長期インターンシップ経験自体はアピールにならない

長期インターンシップに参加すること自体は珍しくなくなってきており、経験自体はアピールになりません。「長期インターンシップ経験があるから評価が上がる」と勘違いしないように注意しましょう。

経験を評価してもらうためには、なぜ・何に力をいれたのかを自分の言葉で話せるようにしておくのがポイントです。経験自体より、長期インターンシップへの参加を決めた理由や工夫した点に重点を置いてアピールしてください。

目標や行動、結果は比較できる数値も示す

面接官の身を置く環境と、インターンシップの環境で数字の基準が異なるケースがあります。説明が足りないと、自分では立派な数字だと思ってアピールしたのに、面接官にはまったく評価に値しない数字だと思われてしまう可能性があります。

そのため、目標や行動、結果を数字で伝える際は、自分のインターンシップ環境で、その数字がどれほどの高さか分かるようにしましょう。

具体的には、自分の目標や達成数値以外に、比較できる数値を示しましょう。例えば、過去のインターンシップ生の最高成績を示したうえで自分の成績を伝えれば、成績の価値を面接官に理解してもらえます。

テクニカルなスキルよりも人柄・学びをアピールする

コピーライティングのような特定の業務でしか発揮できない「テクニカルスキル」より、経験から得た学びや自分の人柄をアピールしましょう。

テクニカルスキルを発揮できる場面は限られていますが、人柄・学びは特定の場面に限らず、あらゆる場面で発揮できます。そのため、面接官もガクチカで人柄・学びを重視する傾向にあります。

ただ、専門職でそのスキルが活きることが明確な場合は、テクニカルスキルのアピールが効果的です。ファイナンシャルプランナーや宅地建物取引士など、業務に直接活かせる資格・スキルは強みになります。

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長期インターンシップ経験のガクチカ例文

長期インターンシップ経験を話す際のポイントをふまえ、ガクチカ例文を紹介します。ガクチカで指定される文字数は企業によって異なります。長いパターンと短いパターンのどちらにも対応できるよう、それぞれの作り方を確認しておきましょう。

営業の長期インターンシップの例文【400字以内】

1年間の営業の長期インターンシップで、フィールドセールスでの契約獲得に力を入れました。

 

「現時点の自分に足りないものを知りたい」と考えて総合的な力が試されると感じたフィールドセールスを選択しました。

それまでのインターンシップ生の最多契約数が4件だったため、私は「5件の契約獲得」を目標に掲げました。

当初は、トークスクリプトに記載されていないことを聞かれるとうまく答えられませんでした。そこで私は顧客ごと、商談フェーズごとの想定質問と回答を用意しておくことにしました。

最終的には、自分1人では3件の契約獲得に終わってしまったのですが、作成した想定質問と回答をシェアすることで、インターンシップ生チーム史上最多の契約を獲得できました。

この経験から、私は準備と情報共有の大切さを学びました。入社後も準備を怠らず、学びを共有してチームに貢献したいです。

【ポイント】
自身の目標達成はできなかったエピソードですが、目標達成に向けて努力した過程を評価できるガクチカです。ただ自分のためではなく、チームに貢献する姿勢が見える点も好印象です。

企画・マーケティングの長期インターンシップの例文【200字以内】

マーケティングのインターンシップで、SNSのフォロワー獲得に力を入れました。

 

就活情報を発信するアカウントの管理を任されたのですが、始めはフォロワー数を増やそうとしすぎて、ただ情報を発信するだけの広告のようになっていました。

そこで学生の悩みをSNSで分析し、悩みを解決に導く情報を載せたところ、フォローしてくれる学生が徐々に増えていきました。

この経験を通じて、相手のニーズを把握する大切さを学びました。

【ポイント】
200字のガクチカでは、「なぜそのインターンシップを選んだのですか?」のように、「なぜ?」と深堀りしてもらえることが想定される内容は省略しても問題ありません。

その他の200字ガクチカの作り方のポイントは、以下の記事から確認してください。

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長期インターンシップ経験のガクチカの書き方

長期インターンシップ経験を伝える際のガクチカの書き方を紹介します、以下の順番で構成しましょう。

①結論:インターンシップで力を入れたこと

インターンシップのなかで、どんな業務に力を入れたのか最初に端的に伝えましょう。

「インターンシップに力を入れた」で終わらず、「どんな業務に力を入れたのか」まで伝えるのがポイントです。インターンシップ全体を力を入れたことにすると、内容が漠然としすぎるため、特定の業務に限定して結論を伝えてください。

【例】

半年間のインターンシップで、外勤営業に特に力を入れました。

②動機:力を入れた理由・目的

①に力を入れようと考えた理由や目的を続けて伝えましょう。

ガクチカでは、学生が何をモチベーションの源泉にしているのかが評価ポイントの1つとなっています。行動の根底にある考えを理解してもらうため、インターンシップに参加した目的と、特定の業務に力を入れた理由を明確にしてください。

【例】

「現時点の自分に足りないものを知りたい」という考えが参加の理由です。なかでも、自分の能力を把握しやすい外勤営業を重視しました。

③目標:掲げた目標

インターンシップでどのような目標が課せられていたのかを伝えましょう。特に目標を課されなかった場合は、自分で設定した目標を伝えてください。

目標を伝えるのは、仕事への向き合い方を面接官に知ってもらうためです。目標を設定せずに働く人と、自分なりの目標を設定して働く人では、後者のほうが自分で考えながら働けそうだと評価してもらえます。

【例】

大きすぎる目標だとモチベーションを保ちづらいため、まずは「契約を1件とる」を目標に掲げました。

④困難:直面した課題

続いて、目標達成までにぶつかった課題を具体的に紹介しましょう。長期インターンシップでの頑張りを評価してもらうには、どんな状況でどんな課題にぶつかったのかを伝える必要があります。

「長期インターンシップで◯◯の業務を頑張った」と述べるだけでは具体性に欠けるため、業務のなかで特に大変に感じた点を紹介することが大切です。

【例】

特に大変だったのは、突っ込んだ質問をされると回答に詰まってしまうことです。自社の商品については理解していたのですが、マニュアル以上のことを聞かれるとうまく答えられませんでした。

⑤取り組み:課題に対しての行動と結果

直面した課題を紹介したら、課題への対策・行動を伝えてください。どのような行動を取ったのか、なぜその対策が効果的だったのかを含めると、自分の考えを読み取ってもらいやすくなります。

また、対策・行動の結果も合わせて伝える必要があります。結果の成否にかかわらず、自分の行動がどんな影響をもたらしたのかを伝えましょう。

【例】

そこで私はあらかじめ顧客の質問を想定し、回答を用意しておくことにしました。その結果、突っ込んだ質問をされてもスムーズに答えられるようになり、初めて自分の力で契約を取ることができました。

⑥学んだこと:今後に活かせる学び

締めくくりとして、一連のエピソードを通して学んだこと・今後にどう活かすかの展望を伝えましょう。

ポイントは、企業の特徴と業務内容をきちんと考慮することです。関連性の薄い学びを伝えても大きなアピールにはつながりにくいため、入社後に活かせるような学びを伝えてください。

【例】

この経験から、私は準備の大切さを学びました。トークスクリプトをそのまま話すだけでは契約してもらえないと分かったため、入社後は事前準備を徹底してから営業に臨むつもりです。

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インターンシップのガクチカに関するよくある質問

最後に、インターンシップのガクチカに関するよくある質問にお答えします。疑問点が曖昧なままでは、選考本番で評価を下げてしまう可能性があります。自信をもって選考本番に臨むためにも、不安要素はなくしておきましょう。

インターンシップ経験のガクチカの締め方は?

インターンシップ経験のガクチカを締める際は、経験から得た学びや仕事への向き合い方などを紹介するのがおすすめです。業務に関連付けて締めくくれば、入社後にどんな形で企業に貢献してくれるのか面接官がイメージしやすくなります。

200字ガクチカのように文字数が限られている場合は「経験から得た学び」、400字ガクチカのように余裕がある場合は「経験から得た学び+仕事への向き合い方」と、文字数に合わせて使い分けると締めくくりやすいでしょう。

参加したインターンシップの企業名は出すべき?

参加したインターンシップの企業名を出すかどうかは、どちらでも構いません。企業名を出したほうが話しやすいのであれば、素直に出したほうが自分にとってメリットがあります。

自分から話さない場合でも、面接官のほうからどの企業でのインターンシップか聞かれることがほとんどです。出した企業名によって評価が大きく変わるわけではないため、企業名を出すか出さないかをあまり気にする必要はないでしょう。

議員インターンシップのエピソードもOK?

議員インターンシップのエピソードを通して、「自分らしさ」を表現できるのであれば、問題ありません。他のインターンシップと同様に、経験から得た学びや自分の人柄をアピールしましょう。

議員インターンシップの経験が、選考を受ける企業の業務に関連付けにくい場合は、主体性や継続力などの、どんな企業でも発揮できる強みに言い換えてアピールするのがおすすめです。

ガクチカと自己PRのエピソードが被るのはOK?

エピソードが被るのは問題ありません。本当に力を入れたことであれば被りやすいのは当然なため、気にしすぎないようにしましょう。

ガクチカと自己PRはよく似た質問項目ですが、ガクチカでは努力の過程を、自己PRでは強みを主に評価しています。質問の意図が異なるため、同じエピソードでも内容の差別化が可能です。

本選考とインターンシップのガクチカは変える?同じでいい?

本選考とインターンシップでガクチカの内容が被ることも問題ありません。面接官が同じ人とは限らず、同じ人でもすべて覚えているわけではないため、重複して話してOKです。

もちろん、学生生活のなかで「学生時代に最も力を入れたこと」に変化があった場合は変えても問題ありません。

面接官が過去に話したガクチカを覚えていた場合でも、新しい内容のガクチカがしっかりしていれば、「新しいことにも積極的に取り組んでいるんだな」と好印象を与えることができます。

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まとめ

以上、ガクチカで長期インターンシップ経験を話すメリットや、面接で話す際のポイントを解説しました。

入社後の業務に関連付けてアピールしやすいのが長期インターンシップ経験のメリットですが、インターンシップに参加したこと自体が評価に繋がるわけではありません。

参加自体は珍しくないため、動機や課題への取り組みなどを詳しく伝えて、他の学生と差別化を図ることが重要です。

また、自己PRのエピソードや、インターンシップの選考で使ったガクチカとの被りを気にする必要はありません。長期インターンシップが「学生時代に最も力を入れたこと」なら、自信をもってアピールしましょう。

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就職活動を進んていくうえで、エントリーシートや面接の場で避けて通れない質問「学生時代に最も打ち込んだことは何ですか?」、いわゆる「ガクチカ」。

正解が分からないがゆえに、ありがちな回答になっていませんか?本記事では、企業の質問の意図を理解したうえで、フレームワークに沿ってあなただけのアピールポイントを見つける方法を解説します。 

特別な経験は必要ありません。学生時代のアルバイト経験など、誰にでもある経験に基づいて説明します。

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なぜ企業は学生時代に打ち込んだこと(ガクチカ)を知りたいのか?

まず始めに、企業の質問の意図を理解することが大切です。なぜ企業は「学生時代に最も打ち込んだこと」を聞いてくるのだと思いますか?

アルバイトでの業績改善結果?売上アップした経験を知りたいのでしょうか?

企業は「社風」や「既存メンバーとの相性」を、「ガクチカ」から垣間見れるあなたの「考え方」や「どういう目的で行動したのか?」など結果に至るまでの「過程」を知りたいのです。また人柄を知ることで、社風と合うかを見ることで既存メンバ―との相性をみることもあるでしょう。また、物事に取り組む姿勢から、将来自社でどのように活躍できるかを判断しようとしています。

では、具体的に企業が知りたいことを挙げてみましょう。

・何を考えて行動したのか(学生の本質を知りたい)

・行動に対する目的は何か(思考力を探りたい)

・どんな対策を取ったのか(課題解決能力を探りたい)

・経験からの学びは何か?(失敗や反省を次に活かせるか)

・苦境をどのように乗り越えたか?(行動の原動力)

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ガクチカ「アルバイト」をフレームワークを使って考える

具体的に「PREP」法のフレームワークを使って考えてみます。

PREP法とは、要点、理由、具体例、結論の順に話をまとめ簡潔に伝える文章の書き方です。エントリーシートや面接で自己アピールをする際に使えるフレームワークのため、ぜひ覚えておいてください。

P(Point)=要点

R(Reason)=理由、なぜ

E(Example)=具体例

P(Point)=結論

PREP法を使うことで、伝えたいことを簡潔に整理することが出来、論理的に自己アピールをすることができるようになります。

例:スーパーのレジのアルバイトの経験を伝える

P要点

私は、スーパーでのレジのバイトを3年間継続しており、物事の全体像を把握し改善に努め、根気よく継続することができる性格です。

R理由

レジ打ちという単純な作業を通して、丁寧且つミスをすること無く作業することに楽しみを感じ、3年間継続できています。

E具体例

スーパーでのレジ打ちのアルバイトは多くの動作がマニュアル化されていましたが、実際はOJTを通してマニュアルを習得することがほとんどでした。私は自己理解を深めるために、アルバイトとして対応すべき範囲を一連の流れとしてメモに細かく取ることで業務内容の理解に努め、少しでも効率よく業務をこなせるようにしました。

P結論

今では私が作ってきたメモが後輩アルバイトのマニュアルとなり、私もそのメモを使って後輩を指導する立場となりました。マニュアルは常に改善し最新の情報が一目で分かるように日々工夫しています。

ガクチカで伝えるべきポイント

企業は学生時代の経験で、何を考え、どう行動し、どのように次に生かしたかを知りたいのです。そのうえで、将来の可能性を見出そうとするのです。

そのため、ガクチカを伝える場合は成功体験だけではなく「失敗経験」を伝えても構いません。逆に失敗を克服し、その失敗を乗り越えた経験を伝えることで、あなたの強みを裏付ける材料になると考えて間違いありません。

「頑張ってきたこと」を数字で語ることも良いですが、意味のない数字を列挙する必要はありません。実績などを数字で伝えることで説得力が増す場合もありますが、必ずしも必要ではありません。数字で実績を伝えたい場合は、その実績を達成するための過程も必ず伝えるようにしましょう。

・何を頑張ったか
・頑張るうえでの過程
・結果はどうだったか
・結果を踏まえてどのような行動をとったか
・次に生かす学びは何か

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平凡なアルバイト経験をガクチカのアピールポイントに変える考え方

アルバイト経験を使って自己アピールする場合、「●●を改善することで売上が前月比150%を達成しました。」、「○○の効率が悪いことに気づき改善することで、アルバイトとして初めて月間MVPを受賞しました」といった輝かしいアルバイト経験がある人はほとんどいないでしょう。

輝かしい経験がなかったとしても平凡なアルバイト経験からアピールポイントを見つけることは決して難しくはありません。

例えば、アルバイトの経験を通じて誰しも必ず「失敗した経験」や「困難に直面した経験」があるはずです。

これらに直面した際「どのように行動し、どのように問題を克服したか」考えてみてください。克服できていなくとも大丈夫です。

直面した課題を克服できなかった場合は、改めて問題を振返り、「その失敗や困難から何を学び、どんな反省点があったのか、そして反省点や気づきを次にどのように活かせるか」をPREP法を活用してまとめてみましょう。

次にアルバイトの経験をもとに例をあげてみます。

【例文】アルバイト経験を通してアピールする

 店舗販売のアルバイト

私は大好きなアパレルブランドでアパレル店員として3年間勤務しています。

華やかに見えるアパレル店員ですが、店舗ごとの売上目標は高く、店舗メンバーで一丸となって売上目標達成に向け日々努力しています。

例えば、私は店舗のディスプレイの設置を担当しているため、店舗に訪れるお客様の層を分析し、お客様が求めるテイストでのディスプレイを心がけています。その結果として、ディスプレイに使った商品の売上を向上することができました。。

このアルバイトを通じて、一方的に商品を押し付けるのではなく、お客様のニーズを把握し適切な商品を適切なタイミグで提案することの重要さを学んでいます。

カフェスタッフの場合

私はカフェでバリスタとしてアルバイトをしています。

カフェのスタッフは、接客からコーヒー作り、店舗の管理までチームが一丸となって行動することが多く、チームで働くことの大切さ、そして一丸となったチームでは売上にも良い影響があることを学びました。

私が入社した当時は、個々の担当のマニュアルはありましたが、すべての業務を一連の流れとして捉えたマニュアルは無く、アルバイトをはじめたばかりの人が全体業務を理解することが難しい状況でした。そこで、店舗業務の流れに沿った初心者向けのマニュアルを作成したところ、アルバイトの皆が他のメンバーの業務や作業をより理解することができるようになり、チームワークが深まるきっかけとなりました。今では私が作成したマニュアルが入社時のOJTマニュアルとして採用されています。

このアルバイト経験を通じて、チームワークの大切さはもちろんのこと、チームのメンバーが個々の作業だけでなく作業全般を理解することが、チームにとっても重要であることを痛感しました。

塾講師の場合

私は大学に入学してから塾講師のアルバイトをしており、アルバイト経験を通じて、「大勢の前でプレゼンする能力」「自己のスケジュール管理だけでなく生徒のスケジュールを管理する能力」を身につけることができました。またこれらの能力を高めたことにより、生徒たちの「成績向上」にに貢献することができています。

私のクラスには常時20名の生徒がいるため、個々の理解能力が異なる中「いかに20名全員を理解させられるか」を常に考えています。

生徒の理解が深まるとそれは自ずと成績結果に結び付くため、授業の前は入念に下準備をすることを心がけています。

また、大半の生徒はスケジュール管理が得意ではなく、そういった学生には私がマンツーマンで勉強のスケジュールを一緒に考えています。そうすることで、ゴールまでに必要な勉強量が明確になり、そのスケジュールを使って進捗を確認することができるようになりました。

まとめ:アルバイト経験は立派なガクチカになる!

アピールポイントは誰にでも必ずあります。就活のために無理やり経験を作る必要は全くなく、どのような経験からも学びや反省、課題が見つかるはずです。

大切なのは採用担当者の質問の意図を理解し、自分の言葉でこれまで経験してきたことからの学びや反省を話すことです。

正解は1つではなく、就活生それぞれ異なります!アルバイト以外のことをアピールしたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。

【50種から探せる】「学生時代に最も打ち込んだこと」の就活面接・ESでの解答方法【ない場合の探し方も】

まずは立ち止まってこれまでのアルバイト経験からの学びを丁寧に掘り下げてみてくださいね。

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就職活動を進めていくと、「企業選びの軸」や「就活の軸」といった言葉に出会うことが増えます。具体的には、ESや面接で「あなたの企業選びの軸はなんですか?」と聞かれることがよくあります。言い換えると、「企業を選ぶ際、自分なりの基準を持っていますか?」ということです。
いきなりこのような質問をされても、準備せずに答えられる人はいないと思います。

この記事では、「企業選びの軸とは一体何?」「なぜ重要なの?」という点から、企業選びの軸を定める方法やベストな答え方まで解説します!

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なぜ新卒就活で「企業選びの軸」を考える必要があるのか?

企業が「企業選びの軸」を質問するのには目的があります。また、多くの就活生から企業選びの軸を考えていてよかったという言葉も聞かれます。
つまり、企業側だけではなく学生側にとっても「企業選びの軸」の答えを考えることは、メリットがあるのです。

  1. 企業が「企業選びの軸」を質問する理由
  2. 就活生にとってのメリット

この2点を理解してから「企業選びの軸」を考えてみましょう。

企業の意図 :企業が「企業選びの軸」を質問する理由

企業側が学生にこの質問をする理由は大きく2つあります。

1つ目は就活生がこの質問に答えられるか否かで、企業は「なんとなく就活していないか」を確認することができます。
就活生から曖昧な答えや、的を得ていない答えが返ってくるようであれば、面接官は、「就活について深く考えておらず、なんとなく就活をしているのではないか」と判断する可能性があります。
そのため、面接でうまく答えられなかった場合、志望度が低いなどといった悪い印象を与えてしまいかねません。

2つ目は、就活生に「就活の軸」を聞くことで、企業側は「ミスマッチが発生しないか」を判断することができます。つまりは、「自社が求める人物像と価値観や考え方がマッチしているか」「入社後どんなことを成し遂げられるか」をこの質問の答えから確認したいと思っているのです。

就活生のメリット:「企業選びの軸」が定まっていると就活が効率的に!

「企業選びの軸」をしっかりと考えておくことは、就活生にとってもメリットがあります。
就活中はとても忙しくなります。限られた時間の中で、たくさんの選考をこなしていくのは想像以上に大変です。
そんな中、軸が定まっていない人にありがちなのが、とりあえず大手企業や有名企業など、自分が知っている企業の選考ばかりを受けること。そうすることで、面接もうまくいかず、なかなか内定をもらえないといった事態に陥ってしまうかもしれません。

手当たり次第に企業を受けていては、効率的に就活を進めることはできません。
自分に合う企業と効率的に出会うために「就活の軸」を定めることが重要になってきます。

新卒学生が就活で企業選びの軸を定める方法

とても大事な「企業選びの軸」ですが、社会人経験のない学生が、「企業選びの軸」を見つけ、自分の言葉で説明するのは思っている以上に難しいことです。
そこで、ここでは企業選びの軸の作成方法についてご紹介していきます。

自己分析から見つける

自己分析の際、自分が所属してきた集団や今までの経験において何を重視してきたかを考えたかと思います。それをもう少し深掘りして、仲間、報酬、やりがいなど、これまで「自身が何を成し遂げた際に最もやりがいを感じたのか」を分析してみると良いでしょう。
さらに、「自身が最も活躍できる分野・フィールドは何なのか」「自身が最も大切にする価値観は何なのか」などといった要素を考えてみると、さらにあなたにとって必要不可欠な「軸」が明確になるかもしれません。

業界分析・企業研究から知る

「就活の軸」を見つけるためには、業界研究・企業研究において視野を狭めずに様々な業界・企業をみることが必要です。そして、その業界や企業の良いと思った点、逆にマイナスだと思う点をどんどん書き出すことをおすすめします。
広い視野で業界研究・企業研究を行うことで、当初は軸に合致しないと思っていた業界や企業が、意外と自分に合っていたり…ということが見えてくるかもしれません。

OB/OG訪問

自己分析や業界研究で、何個か軸が見つかったとしても、社会人経験の無い就活生が想像を巡らすには限界があります。かといって、就活シーズンが始まり企業説明会での社員の説明を聞きながら「企業選びの軸」を模索するというのでは遅すぎます。そこで役立つのがOB/OG訪問です。
OB/OG訪問は基本的にいつでも行うことができます。多くの社会人と会話を重ねるうちに、自分が将来企業のどんな部分に重きを置いて仕事をしたいのかが徐々に分かってきます。できるだけ多くのOBOGと話す機会を設けましょう。

これら3つのうち、どれかを行えば良いという訳ではありません。

特に「自己分析」と「業界分析・企業研究」は必ず行いましょう。片方だけでは意味がありません。
どんなに自己分析をしても、それに当てはまる企業がなければ意味がないですし、どんなに企業を知っても、それが自分に合っていなければ、それもまた意味がないことだからです。

OfferBoxを活用した就活なら企業選びの軸が登録できる!

そもそも、企業選びの軸にはどんなものがあるのでしょうか?一般的に多い企業選びの軸は、実はOfferBoxで登録・確認できます。
しかも、その軸に合致した企業があなたを見つけて、オファーを送ってくれるかもしれません。

軸に合致した企業からオファーが届く!

OfferBoxは、学生のプロフィールを見て、企業がオファーする仕組みです。「企業選びの軸」を登録することで、あなたの価値観に合致する企業からオファーが届くようになるかもしれません。
OfferBoxでは、以下19項目の中から第3志望まで選択することができますので、あなたが企業選びを行う上で外すことのできない軸を登録しましょう。

<OfferBoxで登録できる「企業選びの軸」>

  • まだ決まっていない
  • 給与水準や昇給率の高さ
  • 住宅補助など給与以外の制度の充実
  • 業界シェアの高さ
  • 長期的に継続している事業
  • 事業や市場の成長性の高さ
  • 先鋭的な技術・サービス
  • 既存業界に対する新しいアプローチ
  • 堅実な事業
  • 整った育成環境
  • 多様な職種を経験できる環境
  • 海外駐在の機会
  • 20代から責任ある仕事を任せる環境
  • 学んできた専門性を活かせる環境
  • 育児・介護休暇制度の活用実績
  • 服装や働き方が自由な環境
  • 残業時間の少なさ
  • 有休消化率の高さ
  • フレックス制度の導入

面接で答えられる企業選びの軸は1つになってしまいがちですが、第3志望まで入れられるのでさらに企業とのマッチ度を高めることができます。もちろん、一度登録しても何度でも変更が可能です。今後、就活をしていて気持ちに変化があれば、必ず反映するようにしましょう。

また、まだ軸が明確に定まってない場合でも登録は可能です。企業からのオファー・面接を通じて、あなた自身にとって企業選びの重要なポイント、軸を定めていくこともできます。
企業はあなたのどんなところが良いと感じたかをオファーに書いてくれることが多いですので、そのコメントを見て、軸を定めるヒントにしても良いかもしれません。

新卒就活の面接で「企業選びの軸」を答える時の例文

面接で「企業選びの軸」を答える時は、必ずしもOfferBoxで登録したとおりに答える必要はありません。
OfferBoxで登録した内容をさらに自分の言葉で伝えられるようにしておくと良いでしょう。

「企業選びの軸」のNG回答例

まずは、採用担当者によくない印象を与えている回答を見てみましょう!

<福利厚生>

・住宅補助など給与以外の制度の充実
・育児・介護休暇制度の活用実績

私の企業選びの軸は「福利厚生が充実しているかどうか」です。そのような会社は、社員を大切にしている会社だと思うからです。

–NGポイント
「条件面を提示しているだけ」と思われる可能性が高いため、非常に答えにくい軸の一つです。どうしても答えたいのであれば、福利厚生が充実していることで、自分がどれだけ会社に貢献できるかを説明できるようにしておきましょう。

<大手・有名企業>

・給与水準や昇給率の高さ
・長期的に継続している事業

私の企業選びの軸は「大手企業、もしくは有名企業」かどうかということです。同じ業界でも、そのような会社の方が活躍できると思っています。

–NGポイント
「自社が大手・有名企業と言われたら採用担当者も嬉しいのでは?」と考えている学生もいるようですが、これも条件面を回答しているに過ぎないと思われがちです。もっと具体的にその業界の大手とそれ以外の企業の違いを分析し、回答できるようにしておきましょう。

<興味がある>

私の企業選びの軸は「その企業を好きだと思えるかどうか」です。
せっかくの仕事選びなので、本当に好きだと思える会社で働きたいと思っています。

–NGポイント
「好き」「興味がある」といった回答は、自己分析の浅さを感じさせるかもしれません。なぜ「好き」なのか説明をした上でさ、企業選びとどのように関係しているかを具体的に答えられるのであれば良い回答になります。

<親の納得感>

私の企業選びの軸は「親が納得する企業」かどうかということです。特に父親を尊敬していますので、父親の意見には耳を傾けるようにしています。

–NGポイント
親を尊敬することも、人の意見を聞くことも、それ自体はとても良いことです。ですが、自分自身が働く企業を選ぶのに親の納得が必要となると、自立していない人物と見なされてしまいます。

このように、しっかりと「企業選びの軸」がしっかりと考えられていないと、浅い答えになってしまいがちです。
なにより「就職後、どのように活躍したいと思っているか」という視点を忘れないことが大事であることを覚えておきましょう。

先輩ユーザーの良い回答例と、回答に対する人事担当の注目ポイント

<成長>

・学んできた専門性を活かせる環境
・事業や市場の成長性の高さ

私の企業選びの軸は、「コミュニケーションスキルを高めて相手の役に立つこと」です。
学生時代は、塾講師のアルバイトをしていました。その中で、私の説明能力が高まることで、子供たちにも良い影響が与えられることを実感しました。
そして、私は社会に出てからもより一層この能力に磨きをかけたいと考えています。
お客様に対して、分かりやすく論理的に説明をする力を身に着けることで、コミュニケーションスキルが高まり、私自身の人間としての成長ができると考えています。そのようにして磨いたスキルを活かして売り上げを伸ばし、御社に貢献していきたいと考えております。

–人事のコメント
過去に成長を実感できていて、そこから繋がった目標にすることで、将来目指したい成長ポイントが明確になっていると思います。

<社会貢献>

・既存業界に対する新しいアプローチ
・堅実な事業

私の企業選びの軸は、「人を幸せにすることを目的としているかどうか」です。
学生時代に行った、様々なボランティア活動を通して「人を幸せにする」ことの喜びと共に難しさを感じました。なにより、社会問題を継続的・根本的に解決するために、ボランティアの力だけだと限界があります。やはり、ビジネスという経済の力を加えることで大きく物事が動き、社会問題の根本解決に繋がると思っています。
つまり、「人を幸せにすること」を目的としている企業であれば、その企業の経済活動は社会貢献に繋がることができると思いますので、そのような企業で活躍したいと考えています。

–人事のコメント
CSRの視点だけではなく、あくまでビジネス目線で社会貢献ができることが述べられているのが高ポイントですね。

<やりがい>

・20代から責任ある仕事を任せる環境
・先鋭的な技術・サービス

私の企業選びの軸は、「やりがいを感じられるかどうか」です。具体的には、新規事業開発に関わることができる企業に就職したいと考えております。
大学生のときにベンチャー企業でインターンをしていましたが、その際、新規メディアを立ち上げるという経験をしました。リリース時の感動と、その後にもメディアが成長していくのを目の当たりにし、自分が関わって新しいサービスが生まれていくことに強いやりがいを感じました。
就職してすぐにそのような経験ができるようになるかは分かりませんが、いずれは新規事業開発に関わることができる企業で活躍したいと考えています。

–人事のコメント
「やりがい」は、「好き」「興味がある」に陥ってしまいやすい回答ですが、具体的に業務内容がイメージできた上での「やりがい」が述べられているのが良いですね。

<その他>

・整った育成環境
・20代から責任ある仕事を任せる環境

私の企業選びの軸は、「風通しの良い社風であるかどうか」です。
私はラグビーを通して、チームで協力することで大きな力が生まれることを学びました。
仕事においても、チームワークが良い成果につながると考えています。そのためには、自分の発案やアイデアが発信しやすく、周りの意見も吸収しやすい「風通しの良い社風」が重要だと考えております。

–人事のコメント
単に働きやすい職場、ということではなく、成果に繋がるために風通しが良い社風を挙げている点が良いです。仕事のイメージができているように感じます。

就活は、企業から選ばれるのではなく、自分で企業を選ぶ意識を持つことが重要です。
企業を選ぶ基準を持っていることは、就活成功の近道と言えます!
就活が忙しくなる前に、時間をとって「企業選びの軸」をしっかり定めておきましょう。
また、「企業選びの軸」を登録しておけば、その軸に合致する企業からオファーが来るチャンスがあるOfferBoxにもぜひ登録しましょう。

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人々の生活基盤を支えるインフラ業界。

人のため、社会のために働きたいと憧れている人も多い一方、さまざまな分野があるため業界全体の様子を把握しにくかったり、具体的にどの分野を目指すべきか決めかねたりしている人も多いのではないでしょうか。

インフラ業界全体のことや各分野のことがわかれば、説明会に参加した時に話を理解しやすくなりますし、志望動機や自己PRも作りやすくなります。

この記事では、インフラ業界の主な7つの分野について解説していきます。各分野の概要、職種、動向がわかる他、インフラ業界全体の魅力や向いている人の特徴も紹介するので、業界研究に役立ててください。

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インフラ業界とは

インフラ業界は、ガスや電気、鉄道など、社会の基盤を支えるサービスを提供している業界です。インフラ業界が提供しているサービスは、人々の日常生活において欠かせないものがほとんどです。

もしインフラ業界が提供するサービスが停まってしまえば、今のような便利かつ清潔、快適な生活はできなくなるでしょう。また、多くの企業の事業運営にも支障をきたします。

現代の人々の当たり前の生活・社会活動は、インフラ業界によって成り立っていると言えるでしょう。

インフラ業界の主な分野

インフラ業界と言っても、分野はさまざまあります。ここでは、インフラ業界の主な分野を7つ解説していきます。各分野の代表的な企業も紹介していくので、業界研究に役立ててください。

電力業界

電力業界は、家庭や企業向けに電力の発電・供給を行う業界です。電力業界には、発電を担当する発電事業、電気を送る配送電事業、電気を家庭や企業に売る小売電気事業があります。

なお、電気小売事業は、もともと各電力会社が担当地域に対してのみ行う地域密着型の体制をとっていました。しかし、2016年4月1日以降は電力の小売全面自由化により、地域に縛られない電気の販売が可能になっています。

電力業界の代表的な企業としては、東京電力、関西電力、中部電力などがあります。

ガス業界

ガス業界は、海外からガスを輸入し、家庭や企業向けに供給している業界です。

ガスには都市ガスとプロパンガスの2種類があります。都市ガスは専用の地下供給管を通じて家庭や企業に供給されるもの、プロパンガスはガスボンベによって供給されるものです。

それぞれで代表的な企業も違い、都市ガスなら東京ガス、大阪ガス、東邦ガス、西部ガス、プロパンガスなら岩谷産業、エネサンスホールディングス、日本瓦斯などが有名です。

なお、ガスの小売については電力より1年遅れて2017年4月から自由化されています。

水道業界

水道業界とは、給水の目的で水道管およびその他の施設を使い、個人家庭や企業に水を提供する業界です。家庭用に水を供給する上水事業、工場に工業用水を供給する工業用水道業に分けられます。

他にも、公共下水道、流域下水道、都市下水路により雨水・汚水を排除・処理する下水道業もあります。

水道事業というと「〇〇市水道局」のような各地域の公営企業が思い浮かべられがちですが、設備・システムの設計などは、日立造船や栗田工業などの民間企業が請け負っています。

石油業界

石油業界には、石油や天然ガスの開発を行う開発事業と、原油を精製・商品化して販売する元売事業があります。元売事業では、原油をLPガス、ガソリン、灯油、燃料油、軽油、重油、アスファルトなど、用途に適した形に商品化しています。

代表的な企業として有名なのは、ENEOSホールディングスや出光興産、コスモエネルギーホールディングスです。開発事業と元売事業を両方行っている企業や、石油以外のエネルギー事業も合わせて行っている企業もあります。

鉄道業界

鉄道業界は、鉄道を使って人や物を輸送するサービスを行う業界です。大きく分けて、一般の乗客を顧客とする在来線・新幹線と、物流会社を顧客とする貨物輸送の3つがあります。

なお、鉄道業界の企業の中には、不動産、ホテル、ショッピングセンター、オフィスビルのなど、鉄道以外の事業を手がけているところも多くあります。

鉄道業界の企業としては、JRや東急、東武鉄道、近鉄グループホールディングスなどが代表的です。

航空業界

航空業界は、航空機を使って人や物を国内外に輸送するサービスを提供する業界です。実際に航空機を運行する航空会社の他、空港の管理・運営や空港での物販・飲食物提供を行う空港運営会社も航空業界に含まれます。

なお、空港の中には、滑走路は国が管轄し、旅客ターミナルは民間企業が管轄する形をとっていることもあります。

航空業界では、全日本空輸(ANA)、日本航空(JAL)、日本空港ビルデングなどが代表的です。

通信業界

通信業界は、電話やインターネットの利用を可能にするため、回線や設備を整備している業界です。

通信の種類には、固定電話やパソコン向けの固定通信、携帯電話やスマートフォン、PHS向けの移動体通信、インターネット向けのIPSなどがあります。

NTTやソフトバンクグループ、KDDIなどが代表的です。

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インフラ業界の主な職種

インフラ業界にはさまざまな分野がありますが、就活の際にはさらに各分野における職種までチェックしておく必要があります。細かい職種名や仕事内容などは企業によって異なることもありますが、ここでは代表的な職種を見ていきましょう。

エネルギー業界(電気・ガス・石油)

エネルギー業界の代表的な職種としては、下記職種が挙げられます。

  • 営業:家庭や企業に向けて自社商品のプランを説明し、契約をとる。
  • 保守・メンテナンス:エネルギー供給に使う設備の点検や修理、交換などをする。
  • 製造設備管理:エネルギーの開発・製造に使う設備の点検や修理をする。
  • マーケティング:商品の企画・立案や、そのための市場調査を行う。
  • 生産管理:供給するエネルギーの質を保てるよう生産体制を管理する。
  • 在庫管理:エネルギーを十分に供給できるよう、供給ルートやエネルギーの残量を管理する。

鉄道・航空業界

鉄道・航空業界の代表的な職種としては、下記職種が挙げられます。

  • 乗務員:車掌、運転手、パイロット、客室乗務員。
  • 整備士:車両、機体の整備・点検を行う。
  • 駅・空港職員:乗客の対応や危険物の確認、乗客からの問い合わせ対応などを行う。
  • 運行管理:気象や機体、車両の情報収集、欠航や運休・遅延の判断、運行計画の作成などを行う。

なお、航空業界の場合は離着陸や走行路の指示を出す管制官、入国審査官、税関職員といった職種もありますが、これらはいずれも国家公務員です。

通信業界

通信業界の代表的な職種としては、下記職種が挙げられます。

  • 営業:企業が抱える課題に対して自社の通信サービスを使った解決策を提案し、契約をとる。販売代理店のスタッフとして、一般顧客への販売促進をすることもある。
  • 企画・マーケティング:市場調査をもとに新たな企画を立てたりブランディング戦略を立てたりする。
  • コーポレート職:経理、人事、法務など、自社の運営に関する業務を行う。
  • エンジニア:ネットワークや社内システムの設計、開発、運用、保守をする。

インフラ業界の動向・トレンド

続いて、インフラ業界の動向・トレンドを見ていきましょう。インフラ業界は、分野によっては世界情勢や気候、景気などに左右される場合があります。

また、社会基盤を支える業界だけに、政治的な動きによる影響を受けるケースもあるので、しっかり確認しておきましょう。

エネルギー業界(電気・ガス・石油)

エネルギー業界は現在、苦しい状況に立たされています。ウクライナ情勢の悪化によりLNGの価格が高騰し、利益が出しづらい状況になっています。新電力会社のなかには倒産に追い込まれるケースも出ています。

LNGの価格高騰をうけて、各社は販売価格を上げていますが、販売価格を上げるにも限界があるため、エネルギー業界にとって厳しい状況がしばらく続くと考えられています。

水道業界

水道業界では、人口減少に伴う売上の低下、施設の老朽化による維持管理コストの増加などが喫緊の課題として挙げられます。

人口減少による売上低下への対応としては、水道事業が未発達な東南アジア地域や、経済発展が著しい中国への海外進出などが行われています。

また、事業のデジタル化により現場のデバイスやシステムの管理、水道使用量の計量、配水の最適化などを効率的に行えるようにして、時間やコストの削減に取り組んでいます。

鉄道・航空業界

鉄道業界も航空業界も、2020年は新型コロナウイルスの流行によって旅客数が低迷し、売上が大幅に減少しました。

しかし、鉄道業界の場合、2021年の旅客数は全体で2019年のコロナ前の75%まで、新幹線に限定するとコロナ前の50%まで回復しています。

航空業界も2021年には前年より旅客数が増え、ANAの場合は2022年上半期が黒字となりました。JALの2022年上半期決算は赤字でしたが、前年同時期に比べると赤字が縮小しており、2022年7月~9月の四半期決算では黒字となっています。

通信業界

通信業界の売上は、2017年〜2021年はほぼ横ばいです。携帯電話の分野では2020年に政府から携帯電話料金の引き下げ要請が出され、2021年には大手3社がそれぞれ格安プランを発表しました。

その後、携帯電話料金引き下げを目玉政策として掲げていた菅前首相が辞任したことでこの動きは当初よりも落ち着いていくと思われますが、5GやIotビジネスの展開などにより、今後も各社の競争は続くでしょう。

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インフラ業界で働く魅力は?

次に、インフラ業界で働く魅力について、以下の5つを解説していきます。

  • 業界が安定している
  • 社会への貢献感が高い
  • 待遇や福利厚生が充実している
  • 専門的な知識を身につけられる
  • 文系・理系があまり関係しない

業界が安定している

インフラ業界の魅力の1つは経営の安定性です。インフラ業界が提供するのは人々の日常生活の基盤となるサービスであるため、どのような景気・社会情勢になっても、需要がなくなってつぶれるということは基本的にないでしょう。

ただし、景気や社会情勢の影響を全く受けないというわけではなく、実際に新型コロナウイルスやウクライナ情勢の影響で厳しい状況に立たされている分野もあります。しかし、ライフラインを担っているためいざという時には国からの支援を受けられるでしょう。

社会への貢献感が高い

社会への貢献感が高いことも、インフラ業界の魅力です。インフラ業界では人々が普段使っている水や電気、ガス、交通手段、通信などのサービスを提供しています。よって、自分たちの働きが人々の役に立っていることをさまざまな場面で実感できるのです。

特定の層のみをターゲットとする業界もある中、インフラ業界は年齢・性別・職業に関係なくあらゆる人々の生活を支えます。こうした社会貢献性の高さは、働くやりがいにもつながるでしょう。

待遇や福利厚生が充実している

インフラ業界は先述の通り安定して需要があるため、経営状態が安定している企業が多いです。よって、その分従業員の待遇や福利厚生が他の業界より充実している傾向にあります。

住宅手当や扶養手当といった手当の他、自社の鉄道や飛行機に無料で乗れたり、直営のホテルを格安で利用できたりと、日常生活で役立つ福利厚生が多いのです。

また、育児休暇が取りやすく、有給消化率が高い傾向にある点も魅力でしょう。

専門的な知識を身につけられる

インフラ業界では、専門的な知識を身につけられます。

その1つが、法的知識です。インフラ業界が扱うのは生活の基盤を支えるサービスなので、細かい規制が法律で決められていることが多く、仕事をする中で知識が身についていきます。

電力業界や水道業界などで技術職に就いた場合には、電気・水道の点検や管理をするための専門スキルも身につくでしょう。

専門的な知識・スキルが身につくことで自分の成長を感じられますし、市場価値も上がっていきます。

文系・理系があまり関係しない

インフラ系の業界への就職では理系が有利だと思われがちですが、実際には文系・理系はあまり関係しません。確かに特定の専門職・技術職については、理系の大学・学部である程度専門知識を学んでいる必要があることも多いです。

しかし、インフラ業界には理系の知識を活かした専門職・技術職の他にも、営業や事務、品質管理といった職種があります。これらの職に就くにあたっては、文系・理系はそれほど重視されないのです。

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インフラ業界に向いている人

次は、インフラ業界に向いている人の特徴について見ていきましょう。「向いている人」は「業界に求められる人物像」とも考えられるので、該当するものがあれば自分の強みとして、面接時にアピールすることもおすすめです。

責任感が強い人

インフラ業界に向いているのは、責任感が強い人です。インフラ業界では人々の生活を支えるサービスを提供しているため、少しのミスでも非常に多くの人々に迷惑がかかってしまう可能性があります。

病院へ電気が届かなくなったり、家庭へ届ける水の質が悪くなったり、電車や航空機の管理・運行がずさんだったりすれば、人々の命にまでかかわる問題に発展しかねません。

よって、常に責任感を持ち、慣れた簡単な業務であってもミスのないよう緊張感をもって取り組める人はインフラ業界に向いていると言えます。

マニュアル通りの正確な仕事ができる人

マニュアル通り正確に仕事ができる人も、インフラ業界に向いています。インフラ業界では、基本的にマニュアルに沿った正確な仕事が求められます。マニュアルに従わずに仕事をするとミスが発生し、多くの人々の生活に影響が出かねないからです。

いつもマニュアル通りに仕事をしていると、同じことの繰り返しでつまらないと感じる人もいるでしょう。しかし、それでもマニュアル通りに正確に仕事を続けられる人は、インフラ業界に向いていると言えます。

社会に貢献できる仕事をしたい人

社会に貢献できる仕事をしたい人も、インフラ業界に向いています。

世の中にはさまざまな仕事がありますが、社会貢献の程度・範囲が限定的であったり、社会全体というよりも目の前のクライアントのためという意識の方が強かったりするものも多いです。

一方、インフラ業界は人々が毎日当たり前のように利用しているサービスを提供しているため、社会全体に対して広く貢献しているという実感を得やすいです。

よって、社会のため、人々のために働きたいという気持ちの強い人にも、インフラ業界は向いています。

安定した仕事に就きたい人

安定した仕事に就きたい人も、インフラ業界に向いています。倒産の心配が少ないこと、育児休暇や有給休暇が取りやすく福利厚生が充実していることから、会社の経営面から見ても、働き方の面から見ても長く働きやすいでしょう。

ただし、電力・ガス業界については小売自由化などにより新規参入してくる企業も出ており、競争が激化しています。また、鉄道・航空業界もコロナ禍からの売上回復途中の段階であるため、こうした点には注目しておくべきでしょう。

忍耐力がある人

インフラ業界は寡占状態が長く続いていたこともあり、古い体質が残っている企業も多くあります。また、繁忙期には残業も多く、緊急時には突発的に出勤しなければならないこともあります。

よって、忍耐力があるということも、インフラ業界に向いている人の特徴であると言えるでしょう。

業務内容や働き方の面だけでなく、年功序列制度や人間関係など社風の面でも古い体質が残っていることがあるため、それに適応できる忍耐力も必要です。

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インフラ業界で売上高の高い企業は?

最後に、インフラ業界で売上高の高い企業を見ておきましょう。エネルギー業界、水道業界、鉄道・航空業界、通信業界に分けて紹介していきます。インフラ事業以外の事業も合わせて展開している企業もあるので、興味がある場合は事業内容を調べてみてください。

エネルギー業界(電気・ガス・石油)

エネルギー業界における売上高TOP3の企業は、次の通りです。

【電気・ガス業界】

  • 1位 東京電力ホールディングス
  • 2位 関西電力株式会社
  • 3位 中部電力株式会社

4位以降は、東京ガス、東北電力、九州電力と続いており、電気・ガスの小売自由化で新規参入企業が増えているとはいえ、伝統的な企業が売上上位を守っていることがわかります。

【石油業界】

  • 1位 ENEOSホールディングス
  • 2位 出光興産株式会社
  • 3位 コスモエネルギーホールディングス

4位以降は富士石油、日本コークス工業、ニチレキと続いています。

水道業界

水道業界の売上TOP3の企業は、次の通りです。

  • 1位 日立造船株式会社
  • 2位 栗田工業株式会社
  • 3位 株式会社タクマ

企業名だけを見ると水道事業で何をしているかわかりにくいかもしれませんが、例えば日立造船は、海水淡水化設備の建設、汚泥再生システムの提供、上水・工業用水処理システムの設計・施工などを行っています。

栗田工業は水処理施設の運転・維持管理、水処理装置の製造・販売・メンテナンスなどを行っており、タクマは水処理装置の提供などをしています。

鉄道・航空業界

鉄道業界の売上TOP3の企業は、次の通りです。

  • 1位 東日本旅客鉄道株式会社
  • 2位 西日本旅客鉄道株式会社
  • 3位 東海旅客鉄道株式会社

4位以降は東急、阪急阪神ホールディングスが続いています。なお、例えば東日本旅客鉄道はショッピングセンター、ホテル、不動産、クレジットカードなど、多様な事業を展開しています。

航空業界の売上TOP3の企業は、次の通りです。

  • 1位 全日本空輸株式会社(ANA)
  • 2位 日本航空株式会社(JAL)
  • 3位 スカイマーク株式会社

4位以降はソラシドエア、スターフライヤーと続いています。

通信業界

通信業界の売上TOP3の企業は、次の通りです。

  • 1位 日本電信電話株式会社(NTT)
  • 2位 ソフトバンクグループ
  • 3位 KDDI株式会社

4位以下は株式会社NTTドコモ、フジ・メディア・ホールディングスが続いています。なお、NTTは不動産やエネルギー事業を行う子会社を持っており、ソフトバンクグループは投資事業や不動産事業、ヘルスケア事業を行う子会社を持っています。

このように、通信事業以外の事業も展開している場合があるので、企業研究の際には合わせて確認してみましょう。

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まとめ

インフラ業界には電力・ガス・水道・石油・鉄道・航空・通信などさまざまな分野がありますが、いずれも人々の日常生活や社会活動に欠かせない基盤となるものばかりです。

それだけにやりがいが大きい一方、少しのミスで社会に大きな影響が出る可能性があるため、責任感がある人、マニュアル通りに仕事ができる人に向いています。また、業界の性質上、安定性や待遇・福利厚生を重視する人にも向いています。

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大学では理系の学部・大学院で勉強していて、文系の職種に就くことを視野に入れている方もいるでしょう。一方で、多くの理系学生と違う決断をすることで抱える悩みもあります。

「理系就職するか文系就職するか悩んでいる」
「理系で文系就職はもったいないだろうか」
「周りで文系就職する人がおらず、情報が入ってこない」

このような悩みを抱えている方向けに、今回は理系学生が文系就職を選択する際の就活の進め方や理系就職との違い、メリット・デメリットについて解説します。

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理系の文系就職は有利?

理系学生の文系就職は有利なのでしょうか。ここでは理系就職と文系就職の違いや、理系の文系就職の実態についてご紹介します。

「理系就職」「文系就職」とは

大学で学んできた専門分野を活かせる業界で、技術職や研究職などの専門職に就くことを一般的に「理系就職」と呼びます。所属する大学や院によっては、推薦枠での応募が用意されているケースも多いです。

一方、理系学生であってもいわゆる「文系就職」を選ぶ人もいます。文系就職とは、営業職や総合職など、文系の人が多く応募する職種に就くことです。業界は金融系、マスメディア、コンサルティング、メーカーなど多岐にわたります。

「理系就職」と「文系就職」の就活の進め方の違い

つづいて、理系就職と文系就職の進め方の違いを見ていきましょう。

理系就職の大きな特徴は、応募方法が「推薦」と「公募」の2種類あるところです。

公募はいわゆる一般応募のことで、募集をかけている企業に対して自分から応募します。一方、推薦では、所属する学校と繋がりのある企業へ推薦してもらう形で選考を受けることになるため、公募と比べて合格率が高いメリットがあります。

文系就職の場合は、基本的に公募形式で進んでいくことになります。公募のスケジュールは年々早期化している傾向にあるため、少しでも文系就職を検討している人は定期的に確認しましょう。

就職活動の具体的なスケジュールについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

理系と文系の就職率はほぼ同じ

文系・理系別の就職率が気になる人もいるかもしれません。

令和2年度の大学卒業者を対象とした調査によると、文系の就職率は96.0%、理系の就職率は95.9%となっており、ほぼ同じ水準です。※参考:令和2年度大学等卒業者の就職状況調査(文部科学省)

大学卒業後の就職率においては、理系と文系による差はないといえるでしょう。

理系学生を総合職採用したい企業が増えている背景

近年では、文系出身者が多く務める業界や職種であっても、理系学生の需要が高まっている傾向にあります。

特に、理系学生を総合職として採用したい企業は増えています。背景として、今まで人の手で行っていたことが続々とIT化される中で、ビッグデータやテクノロジーを扱える人材の需要が増えていることが挙げられるでしょう。

また、以前よりも経営でデータや数字を重視されるようになり、ロジカルシンキング力を重視する企業が増えた影響もあると考えられます。

理系の文系就職のメリット

ここでは、理系学生が文系就職をするメリットをご紹介します。

  • ロジカルシンキングの基礎ができていることが多い
  • 業界・職種によっては自分の専門性を活かせる
  • 文系就職しようと考えた背景が差別化になる

ロジカルシンキングの基礎ができていることが多い

理系分野を学んでいると、数字を使った証明や、実験による検証を求められることが多いのではないでしょうか。

理系学生は普段から根拠に基づく理論展開に慣れているので、ロジカルシンキング(論理的思考)の基礎が身につけられているケースが多いです。

ロジカルシンキングのスキルはすぐに習得できるものではありませんが、ビジネスにおいて欠かせない能力のひとつです。その基礎が就職前から備わっていれば、文系学生と比べて有利に就職活動を進められるでしょう。

業界・職種によっては自分の専門性を活かせる

いわゆる文系就職を選択した場合であっても、業界や職種によっては自分の学んできた知識や専門性を活かして働くことができるケースもあります。

例えば営業職であっても、自分の専攻分野に関わる製品を扱っている場合、他の人よりも商品に対する理解が深い状態でクライアントへ情報提供を行えます。

また、企画職やマーケティング職などでも、ビッグデータの活用や情報分析が必要なケースは多くあり、統計や情報系の知識が活かせます。

このように、文系就職を選択した場合でも、これまで大学の勉強で身につけてきたことが活かせる場面は多いでしょう。

理系学生が専門性を活かしやすい業界については、後ほど具体的にご紹介します。

文系就職しようと考えた背景が差別化になる

理系学生があえて文系就職をしようと考えること自体が珍しいので、それだけで他の就活生との差別化につながり、採用側の印象に残りやすいメリットがあります。

面接では、なぜ文系就職をするのか理由を聞かれることになるので、決断に至るまでの背景やエピソードをしっかり話せるように準備しておきましょう。

自分の考えをしっかり伝えることができれば、印象に残るだけでなくポジティブな評価を受けやすいです。

理系の文系就職のデメリット

一方で、理系学生が文系就職をするデメリットも存在します。

  • 自分の専門性を直接活かせない分野も多い
  • 文系就職の情報が入ってきづらい
  • 文系就職の理由を説明できないとマイナスにも働く

自分の専門性を直接活かせない分野も多い

先にご紹介したとおり、文系就職を選択した場合でも、企業や業界によっては大学で学んだことを活かして働ける可能性もあります。しかし、実際には専門性を直接活かせないケースも多いです。

また、企業研究が不足していると入社後にギャップを感じてしまうケースもあります。

「せっかく時間をかけて学んできたのに…」ということにならないよう、企業研究をしっかり行った上で「なぜ文系就職したいのか」を深掘りし、納得のいく就職活動を行いましょう。

文系就職の情報が入ってきづらい

文系就職の情報が入ってきづらい点もデメリットです。

理系学生で文系就職する人は、決して多数派ではありません。そのため、文系の友人などが周囲にいない場合、文系就職に関する情報が入ってきづらいことがあります。

特に、理系学生は卒業研究なども忙しくなるタイミングなので、どうしても情報収集が疎かになってしまいがちです。

文系就職を検討している場合は、文系の友人に文系就職することを伝えるなどして、できるだけ情報が入ってくる仕組みを作りましょう。

文系就職の理由を説明できないとマイナスにも働く

文系就職する理由をしっかり説明できない場合、マイナスに働いてしまう可能性があることに注意しましょう。

理系学生の文系就職は珍しいので、面接などでは必ず理由を深掘りされます。その際、曖昧な理由を述べてしまったり、しっかり伝えられなかったりすると、「理系の研究が嫌になって就職するのかな」などと、かえってマイナスの評価につながってしまうことがあります。

なぜ文系就職したいのか、自分の考えを整理して、しっかりと理由を説明できるように準備しておきましょう。

理系の文系就職におすすめの業界

理系学生が文系就職する場合、どのような業界を検討すればよいのでしょうか。ここでは、理系の文系就職におすすめの業界を具体的にご紹介していきます。

コンサルティング業界

1つ目にご紹介するのは「コンサルティング業界」です。

実際に、コンサルティング業界では多くの理系出身者が活躍しています。

顧客の問題解決を行うコンサルタントにとって、物事を論理的に順序立てて考える能力は必須です。ロジカルシンキングのベースが身についている理系学生であれば、仕事を吸収するのも早いでしょう。

また、コンサルティング業務では数字やデータ分析を扱うことも多いので、理系ならではの思考方法や専門知識を武器とした活躍が期待できます。

IT業界

2つ目におすすめなのが「IT業界」です。

IT業界は、総じて数値を扱うことが多い業界なので、理系との親和性は高いです。

とくに情報学部系の学生であれば、プログラミングやコンピュータの仕組みについて詳しい理解があるため、より専門性を活かして働くことができるでしょう。

今後は更に「ビッグデータ」や「IoT」、「AI」などに詳しい人材が必要になるので、需要もますます高まることが予想されます。

金融業界

3つ目におすすめなのが「金融業界」です。

金融業界というと営業のイメージが強いかもしれませんが、金融業界もIT業界同様に数値を扱うことの多い業界です。

とくに銀行や証券会社ではデータ活用を行うことが多いので、情報処理能力や分析スキルが求められます。

また、アセットマネジメント系の職種ではデータ分析や企業価値の評価などを行う必要があるため、数値管理に耐性のある理系学生は重宝されます。

メーカー

4つ目にご紹介するのは「メーカー(製造業界)」です。

メーカーといっても扱う製品ごとに特徴はさまざまですが、理系学生を営業職や企画職として積極的に採用している企業は多いです。

自分の専門に関わる製品を扱う企業に就職すれば、大学で学んだことを活かすことができるでしょう。

また、営業職や企画職ではプレゼンする機会も多いです。理系出身者は根拠に基づいた理論展開を得意とする場合が多いので、自分の発想をロジカルに伝えられる強みがあります。

医療・医薬品業界

最後におすすめするのが「医療・医薬品業界」です。

現在は社内教育や研修制度が充実している企業も多いですが、入社前から専門知識を持っているに越したことはありません。医療系の分野を学んでいた人であれば、営業職や管理系の職種でも活躍することができるでしょう。

また、附属病院のある大学出身である場合、病院とのつながりを活かせる可能性もあります。

理系の文系就職のポイント

理系の文系就職におすすめの業界についてご紹介しました。ここからは、理系学生が文系就職するときのポイントについて見ていきましょう。

文系就職する理由を明確に

まず気をつけたいのが、「文系就職する理由を明確に」しておくことです。先述の通り、理系学生が文系就職する理由は面接などで必ず聞かれます。

ここで曖昧な回答をしてしまうと、「単に理系就職がイヤだから、文系就職したいのでは」とマイナスのイメージを持たれてしまう可能性があるので、文系就職するに至った背景をしっかり説明できるようにしておきましょう。

なぜあえて文系就職がしたいのか、その中でもなぜ志望企業なのかを深堀りしてみてください。

専門外の人に自分の研究をわかりやすく伝える

「専門外の人に自分の研究をわかりやすく伝える」ことも大切です。

大学では同じ分野を学んでいる人が多いため、普段から意識することはあまりないかもしれません。しかし、面接官は専門外の人であるケースがほとんどなので、自分が学んできたことを噛み砕いて伝えられるようにしておきましょう。

研究内容は必ず聞かれる質問のひとつなので、入念に対策準備を行うことをおすすめします。

文系の就活仲間を作る

周りに文系就職する人がいない場合、文系の就活仲間を作りましょう。

大学に文系の友人がいない場合でも、インターンシップや説明会などを通じて他大学の文系学生と情報交換をすることは十分可能です。

情報不足に陥ってしまわないよう、なんらかの形で最低でも一人はネットワークを作っておくことをおすすめします。情報が入ってくるようにして、自分だけが取り残されてしまうことのないようにしましょう。

文系就職した理系学生の体験談

ここでは、実際に文系就職した理系学生の方の体験談をご紹介します。

【理系(システム理工学部出身)Mさんの体験談】

 

大学ではシステム理工学部で機械系の分野を学んでいたため、初期の頃は機械系を扱う企業の技術職を中心に応募。しかし、自己分析を進める中で文系就職にも興味を持つようになった。複数社選考を受ける中で、OfferBoxでオファーをもらったIT系企業の営業職に強く興味を持つ。オファーを送ってくれた方も、文系就職した理系の先輩だったので、具体的なイメージを持てたし、色々な事業と連携できるIT業界の可能性に魅力を感じた。大企業へ就職した方がよいだろうかと悩むこともあったが、自分の思いを伝えると家族も応援してくれ、最終的にはその会社へ無事就職することとなった。

さらなる詳細はこちらの記事で紹介しています。

理系の文系就職に関するよくある質問

最後に、理系の文系就職についてよくある質問をご紹介します。

  • 理系の文系就職はもったいない?後悔する?
  • 理系と文系どっちが就職後稼げる?
  • 理系の文系就職は難しい?

理系の文系就職はもったいない?後悔する?

文系就職を考えている人の中には、「せっかくここまで時間を使って学んできたのに…」とどこか惜しい気持ちがしてしまう人もいるのではないでしょうか。

考え方にもよりますが、研究をしてきたことはある意味ではもう過去のことです。これから先の将来の時間のほうが長いことを考えたときに、理系の学部というだけで文系就職の可能性を捨ててしまうことこそ、逆にもったいないと考える人もいます。

自分の専攻を一度脇に置いて考えた時、本当はどのような仕事に就きたいのか、一度フラットに考えてみることをおすすめします。もちろんその上でやっぱり理系就職がしたいという場合は、自信を持って理系の就職活動を進められるでしょう。

理系と文系どっちが就職後稼げる?

仕事内容だけでなく、「稼げるかどうか」も気になるところでしょう。

しかし、理系と文系での生涯年収は、現状正しく比較できるデータがありません。実際には理系と文系による差よりも、企業や職種ごとの違いの方が大きいです。

年収が気になる場合は、稼ぎやすい業界や評価制度が適切な企業の情報収集を行ってみると良いでしょう。

理系の文系就職は難しい?

理系が文系就職すること自体で不利になることは基本的にありません。

デメリットである情報力をカバーすることができれば、自分に合った仕事を見つけられるチャンスはたくさんあります。「文系就職は難しいのではないか」との不安から諦めてしまうのは非常にもったいないです。

文系就職は理系就職と並行して進めることも可能なので、気になる企業や業界がある場合はまず挑戦してみることをおすすめします。

まとめ

今回は、理系学生が文系就職を選択する際の就活の進め方や理系就職との違い、メリット・デメリットについて解説しました。

一般的に理系学生が文系就職する場合、採用目線からみて不利に働くケースはほとんどなく、むしろ有利に就職活動をすすめられることが多いです。

文系就職する理由をしっかり伝えることができれば高評価にもつながるので、自分の決断に自信を持って堂々と就職活動を行ってくださいね。

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はじめまして!月間10万人が読む就活ブログ「就活攻略論」を運営している就活マン(@shukatu_man)と申します。

僕は愛知にある中堅大学に通っていました。
大学の先輩からは「うちの学校から大手は無理だよ」と散々言われたんですよね。

僕は案外負けず嫌いなので、「じゃあ大手からの内定を獲得してやる」と、かなり大手企業も多く受けていました。

ですが、やっぱり大手企業からの内定を獲得するのは簡単じゃない。
大手ばかりを狙うのは、非常にリスクだと身を持って体験しましたね。

そこで今回は「就活で大手ばかりを受ける“大手病”の危険性」について解説します。
大手ばかりエントリーしてしまっているという方は、特に参考にしてください。

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就活における大手病とは?

そもそも「大手病」とは何か?自分はなっていないかを理解しましょう。

大手病とは、大企業ばかり受けること

大手病とは就活において、「大企業ばかりにエントリーを絞ってしまうこと」を指します。

たしかに大学では企業の選び方を教えてもらうことはありません。親に聞いても「安定しているところが良いんじゃない?」と言われるばかり。

そんな状況では、「やっぱり知名度があって安定してそうな大手企業を受けよう」となって当然でしょう。

僕の同級生も3月の就活解禁のタイミングで、「とりあえずテレビCMで見たことある企業に全部エントリーした!!」と言ってましたね。
そして彼には見事、12月まで内定が出ることはありませんでした…。

このように大手企業だけに絞った就活には大きなリスクがあります。

大手病の基準は?チェックリストで確認

以下に一つでも当てはまる人は、大手病になってしまっている可能性があります。

【大手病チェックリスト】

  • 応募している企業は、元々名前を知っていた企業ばかり
  • 業界は絞らず、有名企業であることを優先して受けている
  • 応募企業の名前は知っているが、具体的な事業内容をよく知らない
  • 応募企業が、自分の就活の軸に合っているか知らない
  • 「知らない企業だから」という理由で、応募しないことがある

就職活動は、人生の大切な岐路。
にもかかわらず、「知っている企業だから」という理由だけで応募したり、深く一つ一つの企業について調べていなかったりしている人は、大手病になっているかもしれません。

まずは次の章でその危険性を考えていきましょう。

就活生が大手病になる危険性について

就活生が大手企業ばかり受ける、つまり大手病になることで考えられるリスクは以下です。

【大手病のリスク】

  • 内定が全然出ずに余裕がなくなり、更に内定が出ない負のスパイラルに陥る。
  • 大手企業以外に目を向けられなくなり中小企業への方向転換ができず内定0となる。
  • 志望動機が「大手だから」となり浅くなる。

内定が出ない負のスパイラルに陥る

最も怖いのが、大手企業ばかりを受けることで内定が全然出ないこと。
そして余裕がどんどんなくなっていき、更に内定が出ないという負のスパイラルに陥ることです。

就活生は大手企業の内定倍率を甘く見ている人が多いんですよ。

例えば「雪印メグミルク」の総合職の倍率は、約482倍*です。
(*参考:就職四季報2023年版)

482倍って要するに、482人に1人しか内定が出ないってことですよ。他の481人よりも評価される自信はあるでしょうか?
特に就活に対して深堀りをしていないにも関わらず、明治を受けるのは時間の無駄にさえなりえますよね。

このようにとにかく大手企業は内定を獲得する難易度が高いです。
もちろん大手企業の中でも知名度が低いがゆえに倍率が低いところもあるので、そういった企業の探求に時間を使うべきだと僕は思います。

大手企業以外に目を向けられなくなり中小企業への方向転換ができなくなる

続いて、大手病になると「大手企業しか受けない」という固定概念が生まれます。
大事なことは「なぜ大手企業じゃないといけないのか?」という理由を考えることなのに。

人間には『一貫性の法則』という心理があって、これは1度そうと決めるとそれを貫こうとする心理のことです。

例えば、1度車を買うと決意したとしましょう。
そこで営業マンが「プラス10万円で最新のカーナビを搭載できますよ!」と言う。

するとあなたの頭の中では「買う」という決定がされているので、そのカーナビも簡単に追加してしまうんですよね。

これと同じように1度大手しか受けないと決めてしまうと、なかなかそれを変えることができなくなります。
ダイエットや勉強はすぐに諦めてしまうのに、人間の心理って面倒なものですよね笑

志望動機が「大手だから」となり浅くなる

そして最後、3つ目の大手病のリスクが志望動機が浅くなることです。
大手病の人の志望理由はだいたいが「大手で安定しているから」なんですよ。

よって企業から志望動機を聞かれた時に戸惑ってしまう。
「大手で安定しているから」という本音があるけど、それを正直に言えないからですね。

このように大手病になると志望動機が非常に浅くなりがちです。
そして志望動機の重要度は非常に高いので、余計に内定がでなくなる。

なぜ志望動機がそんなに重要なのか?
あなたが経営者の立場になって考えてください。

即戦力になりにくい新卒を雇う理由は何でしょうか?
即戦力を重視するなら、中途採用をした方が効率的ですよね。

その理由は、中途採用と比べて低い賃金で人材を確保し、長期間に渡って育成しようと考えているからです。

ここで重要なのが「育てよう」という部分。
新卒は、“育てることが前提で採用している”んですよね。

じゃあ育てるためには何が必要か?
そうです。「時間」ですね。

新卒を採用し、育てるためには時間が必要になります。
よって早期に退職されたら、新卒を採用する意味はない。むしろデメリットでしかないんですよ。

この理由から企業は新卒を採用する上で、「退職しにくさ」を重視します。
東大出身だろうが、TOEIC900点だろうが、辞めそうなら採用しないんですよ。

そしてこの「退職しにくさ」を測る手段の1つとして、「志望度の高さ」を選考で見る。
志望度の高さが最もよく分かるのが志望動機であり、これが志望動機の重要性です。

就活生が大手病のリスクを回避する方法

就活生が大手病のリスクを回避する方法

ここまでで大手病のリスクを理解できたと思います。
ここからは大手病にならない方法、大手病のリスクを回避する方法を紹介します。

以下の3つの方法が個人的にはおすすめですね!

【大手病のリスクを回避する方法】

  • 中小、中堅企業にも目を向ける
  • 大手企業の子会社、関連会社にも目を向けてみる
  • 大手企業の中でも知名度が低く倍率が低い企業も視野に入れる

中小・中堅企業にも目を向ける

第一におすすめなのは、大手だけじゃなく中小や中堅企業にも目を向けることです。

別に「最終的に入社するのは大手企業」で構わない。
大事なことは中小・中堅企業にも目を向けて、エントリーし、内定を獲得すること。

内定を獲得することで余裕も自信も生まれます。
更には、内定を獲得する道筋の中で「あれ?この企業の事業めちゃくちゃ素敵じゃん」と思うことも多々あるんですよ。

大手企業の多くは、社員が歯車のように決められた仕事を日々こなします。
一方で中小やベンチャー企業となれば、1人1人の仕事は多岐に渡り、それが「面白い」「自分に合っている」と思う人も多いはずです。

こうした気づきを得られるのも、まず中小・中堅企業にも目を向けるからこそですよね。

最初から大手だけと決めつけるのではなく、中小・中堅企業にも目を向けましょう。
この日本には約400万社の企業が存在します。
その中で大企業は0.3%に満たないのですから。

大手企業の子会社、関連会社にも目を向けてみる

続いて、大手企業ばかりに目がいってしまう人はぜひ「その大手企業の関連会社や子会社」に目を向けてみてください。

大手企業の関連会社は、その大手企業が取引先となっているので売上が安定していたり、待遇が良かったりと調べるとホワイト企業がたくさんあるものです。

更に、関連企業・子会社の良いところは一気に内定倍率が低くなること。
大手企業の倍率と比べて、10分の1、100分の1の倍率であるところも多いです。

大手企業の中でも知名度が低く倍率が低い企業も視野に入れる

「どうしても大企業が良いんだ」という就活生もいることでしょう。
「大企業が良い理由」が明確なら、僕は全然否定しません。

ですが、内定倍率が高い企業ばかりでは先に述べたリスクがあります。
そこでやって欲しいことが、「大手企業の中でも知名度が低く倍率が低い企業も視野に入れる」ということです。

特に、日本企業が世界に誇るBtoB企業の中には、世界でトップシェアの製品を持っているにもかかわらず、一般的に知られていない企業がたくさんあります。

よって自分がエントリーしている企業の倍率をザックリ把握しておくことが重要です。
「就職四季報」という書籍に大企業の内定倍率は書かれています。

もしエントリーしている企業のほとんどが高倍率ならば、内定が0になるリスクは高いと言えるでしょう。

「大手企業の中でも倍率が低い企業を探してみる」ということをぜひ実行してください。

大手病の就活生は「就活の軸」を持とう

大手病の就活生は「就活の軸」を持とう

ここまで「大手病のリスク」と「大手病のリスク回避法」を紹介しました。

この章では大手志向の人に注意して欲しいと僕は考えることをお話したいと思います。

僕が伝えたいこと。
それはとにかく「あなたは企業選びの軸をしっかり作成できているか」ということです。

社会人になって会社に何を求めるのか?
10年後どんな人生を歩んでいれば幸せだと思えるのか?

就活を通してそういった本質を考えることはできているでしょうか?
僕は就活の成功を「10年後幸せでいること」と定義しています。

つまり就活の成功は「大企業に入社すること」じゃないんですよね。

誰からもすごいと言われる総合商社に入社した友人がいます。
彼は就活が終わった時に周りからチヤホヤされ、親からも大絶賛。
新入社員になりたての時は、女性からのアプローチが増えたと言います。
それから4年後、彼の口癖は何だと思いますか?
「明日を迎えるのが辛い、会社を辞めたい」です。

大企業のブランドを持ち、高い給料を得ているはずの彼の口癖がこれです。

理由はとにかく残業時間の長さと付き合いの多さ。
土日だろうが呼び出されれば飲み会に出ないといけないとのこと。

さて、彼の就活は成功だったと言えるのでしょうか。

何度も言います。
就活の成功は「大企業に入社すること」ではありません。
「10年後の自分が幸せでいること」です。

それを考え抜いた結果として、「大企業を志向している」なら僕は大賛成。
しかし、それを考え抜かずに「とりあえず大企業」はこれまで話したとおりリスクが大きいのです。

「そもそも就活の軸って何?」という方は、こちらのコラムも参考にしてみてください。
【就活の軸の例一覧36選】自己分析との関連性や業界・職種別に紹介

大企業ばかり受けている人は深く考えてみよう

最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。

僕が大学生の時を振り返ると、とにかく就活に関する情報が少なかった。
就活本を買っても表面的な内容ばかり。
ネットを調べても表面的な内容ばかりだったんですよね。

そんな状況じゃ「とりあえず大手企業」という大手病になるのは仕方ないとも言えます。

しかし説明したとおり、とりあえず大手企業という志向の人は志望動機が甘く、内定がなかなか出ないものです。

この記事を通して、「もう1歩踏み込んで考えてみるか」という考えを持って頂けることが僕のなによりの願いですね。

こちらのOfferBoxさんのコラムにも、僕が運営する就活攻略論にも、そのための情報はたくさん書かれています。

就活を通して、考える癖が付き、10年後あなたが幸せな人生を歩んでいることを心から願っています。

就活生が1人でも多く、深い考えによって自分の人生を好転させることを願う就活マンでした。

AnalyzeU

(書いた人)
就活マン/藤井智也
・就活攻略論:https://shukatu-man.hatenablog.com/
累計300万PVの就活ブログ「就活攻略論」を運営。

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OfferBoxには、プロフィール画像や自分を象徴する画像といった写真を載せる項目があります。プロフィールを作成するにあたって、こんな悩みを度々聞きます。

・プロフィール写真や自分を象徴する画像でそんなに変わるの?
・どんな写真を選んだらいいかわからない
・証明写真じゃだめなの?

OfferBoxのプロフィール画像は、企業が自社にマッチした学生を見つけるために学生の情報を検索した時にまず初めに表示される項目の一つ。企業担当者にプロフィールを開いてもらうための、いわば第一印象となります。

本記事では、OfferBoxに登録する写真選びの際の悩みを解消し、第一印象をよくするための画像を選ぶポイントをお伝えします!プロフィール写真や、自分を象徴する画像の実例もご紹介しますので、参考にしてみてください。

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OfferBoxで写真の登録が必要な項目

OfferBoxで、写真が登録できる項目は以下の2つです。

  • プロフィール写真
  • 自分を象徴する画像(2枚まで)

プロフィール写真は、履歴書の証明写真のような位置付けで、まず企業の目に入る写真です。企業が学生を検索する際の、一覧画面にも表示されます。
入力は必須ではありませんが、この画像がある学生とない学生では、OfferBoxの利用意欲に差があるように見えるため、プロフィール表示数、ひいてはオファー受信数に大きく差が出ます。

自分を象徴する画像は2枚まで登録が可能で、各画像の下にコメントを載せることができます。
視覚的にインパクトが大きく、また、プロフィール写真とは異なるアピールもできるため、こちらも入力することでオファー受信の可能性を上げることができます。

尚、いずれの画像も登録すると、正方形の形に編集されて、表示されます。
見せたい部分が画像の端にある場合などは、事前に画像を加工してからアップロードしてください。

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評価されるプロフィール写真のポイント

せっかく写真を載せるのであれば、企業に高く評価され、オファーをたくさんもらえるような写真を登録したいですよね。
ここでは、企業に評価されやすいプロフィール写真のポイントを紹介します。

顔がはっきり見える写真

まず次の画像を、自分が人事になったつもりで見比べてみてください。

どの写真であれば記憶に残ると思いますか?

OfferBox事務局がオススメする画像は③の画像です。
「ミッキーマウスの帽子をかぶっていた、笑顔が素敵な学生」
と記憶に残ることができるでしょう。

同じようなシチュエーションで同じ色味の服を着た写真がその他学生のプロフィールに登録されている可能性は限りなく低いことを考えると、十分に人事担当者の記憶に残ることができますよね。

では、その他写真がなぜダメなのでしょうか?

①はそもそも顔が分かりません。また、なんでもいいからとりあえず登録したという印象を与えかねないでしょう。

②は友人と共に楽しそうに写っている写真ではありますが、「あなた」がどれなのか分かりません。
とは言え、あなたがどのように集団とかかわりあってきたのかは人事担当者が興味を持つ項目の1つ。

このような写真は、プロフィール画像ではなく 自分を象徴する画像に登録して、コメントや過去のエピソードと紐付けてみましょう。
そうすることで、コミュニケーション能力や人との関わり方を効果的にアピールする素材にもなります。

このように、 プロフィール画像では、あなたの顔や表情がきちんと見える写真を選ぶことがポイントです。
 

あなたの人柄が伝わる写真の例

次は、これらの画像を見てみてください。

今回はどれが正解ということはありません。
3枚の写真はどれも好印象な写真の例として挙げています。

それぞれ、以下のような印象を人事担当者に与えることができるかもしれません。

①ー仙台までヒッチハイクで旅行したのだろう。きっと積極的な学生なんだろうな。

②-アウトドアが好きな学生なのだろう。いろんなことに挑戦することが好きそうだな。

③-清潔感のある学生だな。きっと何事にも真摯に取り組んでくれそう。

例えば、上記のような印象を与えることが出来たとして、その印象を更に下支えする過去のエピソードを記載していれば、人事担当者を納得させることが出来ると思いませんか?
もちろん、まだ自己分析が進んでおらず、伝えたい自分の人柄がはっきりしていない場合は、

・写真館などで撮った証明写真(スーツ。成人式の写真を使っている先輩ユーザーもいます)
・サークルやバイトなど、自分が時間をかけてきたものに関する写真
・小さい頃から好きなもの
などを使うのも一つです。

まずは「これ」と思う写真を登録してみましょう。
そして、自己分析の結果や企業の反応などを省みながら、戦略的にプロフィール写真を活用してみてくださいね。

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評価される「自分を象徴する画像」のポイント

続いて、企業に評価されやすい「自分を象徴する画像」のポイントを紹介します。
こちらは画像の下に書き込めるエピソードの書き方も含め、ご紹介します。

「自分らしい」写真を選ぶ

1つ目のポイントは、「自分らしさ」が現れている写真を選ぶことです。言い換えれば、写真で伝えたいことを決めてから、写真を選ぶのがポイントです。

具体的な画像の例を見ていきましょう。

プロフィール写真と異なり、自分を象徴する画像は、自分が写っているものでなくでも構いません。

それぞれ、以下のような印象を人事担当者に与えることができるかもしれません。

①ーテニスが好きで、アクティブな性格なのかな。真剣に取り組んでいそう。

②-歴史が好きで、色々なお寺を巡っていて、行動力があるのかな。

 
①のように、自分が写っている写真は表情も重要です。笑顔なのか、真面目な表情なのかで、受け取る印象も変わってくるでしょう。

②のような、自分が好きなものを見せる場合は、コレクションであれば「量」、作品であれば大きさや、緻密さがわかるもの…など、どれだけ熱意を持って取り組んでいたかがわかるような写真を選びましょう。

画像に関するエピソードと紐づける

「自分を象徴する画像」に関しては、画像と共に記載するエピソードの内容が非常に重要です。これによって、採用担当に伝えたいアピールポイントを、より印象深くすることができます。

例えば、先ほどの①の写真も、以下のようにエピソードによって大きく印象が変わります。

中学から大学まで、テニスを続けています。大学でも週に3日以上は必ず練習するようにし、家では毎日筋トレをしています。継続力には自信があります。

大学からテニスを始めました。それまで勝負事を経験したことがあまりなかったのですが、試合に負けて非常に悔しく、それから練習量を大きく増やしました。負けず嫌いな自分に気付きました。

意図したアピールするためには、エピソードによる補足が欠かせません。自分を象徴する画像を登録したら、エピソードも必ず記載するようにしましょう。

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OfferBoxの写真に関するよくある質問

さて、ここから少し番外編ですが、場合によっては加工することもオススメです。

  • 暗かったら明るくする
  • 多くの人と写っている場合はどれが自分なのか分かりやすいように印をつける
  • 不特定多数の他人が写っている場合はモザイクをかける

自分一人で写っている写真がない場合はどうしたらいい?

プロフィール写真は、顔がはっきり写っていることが大切ですので、一人で写っているものをおすすめしています。
もし自分一人の写真がない場合は、友人にもらうか、もしくは新しく写真を撮りましょう。「OfferBox用に大学で写真を撮った」というお話は先輩ユーザーからもよく聞かれます。

自分を象徴する画像は、複数人で写っている写真でも問題ありません。
ただ、どれがあなたかわかるように、コメント欄に「右から何番目」などの注釈を入れましょう。不特定多数の他人が写っている場合は、モザイクやスタンプで隠すといった配慮をいただくことをおすすめします。

マスクの写真しかない場合は?

新型コロナウイルスの影響で、ここ数年の外出している時の写真のほとんどがマスクを着用しているという方も多いのではないでしょうか。
プロフィール写真は、マスクをしていない写真をおすすめします。あなたの顔がわかることが大切だからです。

自分を象徴する画像は、マスクをしていても問題ありません。ただ、どれがあなたかわかりづらいですから、上記同様にコメントに注釈を入れましょう。

写真は加工しても良い?

「画像が暗すぎて明るくしたい」「必要な箇所だけ切り取りたい」といった加工は全く問題ありません。
ただ、プリクラのように目の大きさや輪郭を変えるような加工は、控えることをおすすめします。
プロフィール閲覧され、オファー承認後は企業との面談・面接に進みます。その際の本人確認にもプロフィール写真は使われますので、顔形の加工は控えましょう。

Instagramでプロフィール写真を加工

誰もが気軽に編集ができるオススメのアプリはInstagramです。
フィルターを選ぶだけでも、簡単に写真を見やすくきれいに加工してくれます。
この写真の例では、顔がよく見えなかったので写真を拡大し、明るさとコントラストを調整してみました。

過度に加工しすぎるのはNGですが、効果的にあなたらしさをアピールするためにアプリ等も活用してみましょう。

まとめ

OfferBoxに登録する写真はまず最初に人事の目につく重要な部分です。
「企業の人事担当者にどんな印象を与えたいか」
をまずは考えることが、企業の人事担当者の記憶に残るためには必要不可欠!
ご紹介したポイントを押さえて、オファー受信率の上がりやすい、好印象を与えられるような写真を選んでみてくださいね。

AnalyzeU

「ホテル業界の将来性を考えると就職しても大丈夫か不安」
「自分はホテル業界に向いているだろうか?」

ホテル業界への就職を考えた時、上記のような不安や疑問を感じる人も多いのではないでしょうか。

新型コロナウイルスの影響で需要が大きく減った時期もありましたが、徐々に回復しつつある状況です。同時に、新たな課題やニーズも生まれてきているため、最近の動向だけでなく中長期的な将来性も踏まえて、正しく業界を理解することが重要です。

この記事では、ホテル業界の市場規模や仕組み、最近の動向や将来性を紹介します。ホテル業界の種類・職種、向いている人なども解説するので、業界研究の参考にしてみてください。

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ホテル業界とは?

ホテル業界とは、利用者に対して宿泊用の客室を提供する業界の総称です。また、ホテル内のレストランや結婚式場などの運営もホテル業界の事業の1つです。

ホテル・旅館業界と区分されることもありますが、この記事では、総称してホテル業界として解説します。

ホテル業界の市場規模

株式会社東京商工リサーチの調査によると、2021年のホテル業界の国内事業者の売上高の合計は、約2兆1814億円となっています。この数値は、2020年と比較して34.9%減少しています。新型コロナウイルスの感染拡大前の2019年と比較すると、45.5%の減少となっています。

ただ、2022年は全国旅行支援などのプロモーション施策が功を奏した結果、売上規模・市場規模にも回復の兆しが見られたという情報もあります。

今後は、プロモーション施策終了後の需要の落ち着きや回復しきっていないインバウンドなど課題が残っており、今後の推移には注視が必要です。

ホテル業界の仕組み・ビジネスモデル

ホテル業界の主な収益源は、客室への宿泊です。客室を販売する仕組みとしては、「直接販売」と「委託販売」の大きく2つに分けられます。

直接販売とは自社から直接顧客に客室を販売することを指します。委託販売とは、旅行会社や旅行代理店、旅行予約サイト運営会社など第三者に委託して客室を販売することを指します。

委託販売の場合、ホテル宿泊と鉄道や飛行機のチケットを合わせて販売する、セット販売も多くなっています。

客室への宿泊以外にも、ホテル内のレストランや結婚式場などの利用でも収益を上げています。また、新型コロナウイルスの感染拡大後は、レストランで提供している人気メニューをレトルト加工・販売することなど、収益の多角化が進められています。

ホテルの4つの種類

ホテルには、ビジネスホテル、リゾートホテル、シティホテル、アーバンリゾートの4種類があります。それぞれで顧客層やコンセプト、サービスなどが異なるため、各種類の特徴を押さえていきましょう。

①ビジネスホテル

ビジネスホテルはもともと出張に来たビジネスマン向けに作られたホテルです。そのため1名で泊まることを想定した小さめの部屋が多く、交通の便が良い立地が特徴です。

温泉や豪華な食事プランなど非日常を感じる設備・サービスは少ないものの、無線LANやパソコン、プリンターなど、仕事の準備で使うような設備は多く揃っています。

しかし、最近ではビジネス以外を目的とする宿泊客や複数人での宿泊客も増えているため、ツインルームや独自のサービスを提供するホテルも増えています。

②リゾートホテル

リゾートホテルは、海やスキー場、テーマパークなどリゾート地近くに建設されているホテルのことです。

宿泊客が非日常感や特別感を味わえるよう、海や雪山が見える立地にしたり、バーベキュー場を併設したり、部屋やアメニティのデザインにテーマパークのキャラクターを採用したりといった工夫がされています。

高級料理の提供や露天風呂、スパなどリラックスできるサービスも豊富で、結婚式場を併設しているケースも多いです。

③シティホテル

シティホテルは、市街地にある大型ホテルです。レストランや結婚式場、レジャー施設を併設していることも多く、宿泊にとどまらない幅広い用途で多様な人々に利用されています。

そのため、宿泊以外の事業による収益も多いことが特徴です。客室への宿泊と併設施設の利用をセットにしたプランを売り出していることもあります。客室は1,2人用が基本ですが、大人数用の部屋が用意されているホテルもあります。

④アーバンリゾート

アーバンリゾートは、大都市圏やその周辺地域に立地する、滞在型レジャー空間です。ラグジュアリー感のあるプールやマッサージ施設などリラックスできる環境が整っている他、ヴィラや貸別荘の形をとっていることもあります。

複数のスイートルームを備えていることも多く、都会から離れたリゾート地に行かなくても、非日常的な贅沢を味わえる点がポイントです。大都市圏へのアクセスの良さから、出張のビジネスマンからも需要があります。

ホテル業界の動向・トレンド

次に、ホテル業界の動向・トレンドを見ていきましょう。ホテル業界は新型コロナウイルス感染拡大の影響を非常に大きく受けた業界の1つなので、コロナ禍からの回復が注目されがちです。今後の回復の見通しやアフターコロナの課題について見ていきましょう。

国のプロモーション施策が追い風になっている

新型コロナウイルス流行で深刻な影響を受けた旅行・ホテル業界ですが、国や各自治体によるプロモーションによって回復傾向にあります。具体的にはGoToトラベル、県民割、全国旅行支援などのプロモーション施策が挙げられます。

こうしたプロモーション施策により、ホテル側で宿泊費を割引せずとも多くの観光客が安くホテルに宿泊できるようになり、利用者が増加しました。

人手不足が顕著な業界

ホテル業界では人手不足が大きな問題となっています。

宿泊・飲食関連業界は離職率が非常に高く、厚生労働省が発表した「令和2年雇用動向調査結果の概況」のデータによると、令和2年の宿泊業・飲食サービス業の離職率は約27%でした。

他のサービス業と比較すると、生活関連サービス業・娯楽業は約18%、複合サービス事業が約8%となっており、宿泊業・飲食サービス業の離職率が高いことが分かります。

さらに、厚生労働省が発表した「新規学卒就職者の離職状況を公表します」のデータによると、宿泊業・飲食サービス業では、高卒が約6割、大卒が約5割、それぞれ入社後3年以内に離職しています。

離職率が高いと言われる飲食業界との合算ではありますが、宿泊業界も離職率が高いと考えられます。

また、ホテル業界は以前から慢性的に人手不足でしたが、コロナ禍で人員が減った状態のまま、全国旅行支援などで需要が高まったことも、人手不足に拍車をかけています。

DX(デジタルトランスフォーメーション)が進む

慢性的な人手不足を解決すべく、ホテル業界ではDX(デジタルトランスフォーメーション)が進められています。

具体的には、バーチャルコンシェルジュやオンラインチェックインなどにより、一部業務を無人化しています。

また、新型コロナウイルスの感染拡大以降は「なるべく人が少ない時にロビーや大浴場を使いたい」という宿泊客のニーズが高まっています。こうしたニーズに対しても、各施設の混雑状況をリアルタイム配信するなどのDXが役立っています。

ホテル業界の将来性

新型コロナウイルスの感染拡大により一時は深刻な影響を受けたものの、ホテル業界回復に向けて明るい兆しも徐々に見えてきています。ここでは、ホテル業界の将来性について確認していきましょう。

今後需要回復していく見込み

2020年からの新型コロナウイルスの感染拡大後は緊急事態宣言や外出自粛などでホテル利用客が激減しましたが、その後、旅行・宿泊需要は回復してきています。

テレワークの普及で一時は需要回復の目処が立っていなかったビジネスでの往来も再開しており、ビジネス客の利用も今後増加していくでしょう。

こうした需要回復の流れは今後も続いていく見込みです。

宿泊の売上減少対策として講じていた、団体客向けサービスから個人客向けサービスへのシフトや飲食サービスによる付加価値の向上なども実を結び、今後成長が見込めます。

訪日外国人観光客の獲得が回復の鍵に

今後、回復していく見込みとはいえ、国内のホテル宿泊需要は限られています。そのため、訪日外国人観光客をいかに獲得していくかも業界にとって重要です。

新型コロナウイルスで大きく減少した訪日外国人観光客も、海外から日本への入国規制の緩和により、回復しています。

新型コロナウイルス感染拡大前までは、外国人旅行客の数は増加傾向にあり、2019年には約3188万人にものぼっていました。

2021年には約25万人にまで落ち込みましたが、以前の水準まで回復すればホテル業界の業績も大きく改善するでしょう。

ワーケーションや近距離旅行などの新たな需要も

近年、働く場所としてホテルの部屋を利用するワーケーションや近距離旅行など、新たなホテルの利用方法が広まりました。

これを受けて、ホテル業界もワーケーションプランや近隣地域からの宿泊客限定のプランなどを売り出しています。

具体的には、テレワーク利用を考慮したカフェの開放やテーブル配置、交流会の開催による地域の人や企業との交流の場の創出、近隣地域からの宿泊客限定の特別割引などが行われています。こうした新たに生まれた需要に応えていくことも、今後の売上を向上させる重要な要素となっていくでしょう。

ホテル業界の主な職種

ホテル業界には、多くの職種が存在します。実際に宿泊客に接する職種もあれば、直接的な接客は行わない職種もあるのです。主な職種を8つ解説するので、自分の強みを活かせる職種ややりたいことができる職種を探してみましょう。

営業・企画マーケティング

ホテル業界の営業は、主に法人向けに活動します。宿泊プランを作って旅行代理店に提案したり、旅行代理店がツアーを組む際に自社ホテルを宿泊先にしてもらえるようアプローチしたりします。

学会や企業の忘年会などの場として自社ホテルを利用してもらえるよう営業することも仕事です。

企画・マーケティングは、自社ホテルでのイベントの企画や新たな宿泊プランの企画をする職種です。例えば季節の果物を味わえる期間限定ビュッフェや記念日用の宿泊プランのような企画を立てています。

フロント

フロントは、ホテルを訪れた宿泊客のチェックイン・チェックアウトの対応、案内などを行う職種です。予約の管理や客室の割り振り、荷物の預かり、会計なども担当しており、ここ数年では新型コロナウイルス流行により、宿泊客の体温チェックや体調確認なども業務に加わっています。

加えて、宿泊客から観光地や近くの飲食店などについて尋ねられることもあるため、観光インフォメーションセンターのような役割も担っています。

ベル係

ベル係は、ホテルで宿泊客の荷物を受け取ったり、部屋まで運んだりする職種です。また、宿泊客と一緒に部屋まで荷物を運ぶ中で、鍵や電話、エレベーターの使い方、大浴場の利用時間など宿泊に関する基本情報を伝えます。

宿泊客とコミュニケーションをとりながらも、大切な荷物を落としたりぶつけたりしないよう気を配らなければなりません。

ツアー客が来た時には一度に多くの宿泊客の荷物を運ぶため、体力が必要な職種です。

ドアマン

ドアマンは、ホテルの正面玄関でドアを開けたり、宿泊客から車の鍵を受け取って代わりに駐車したりする職種です。他にも、雨が降っている時に傘を差し出したり、雪が積もった時には雪かきをしたりもします。

混雑時にはホテルの敷地に入ってくる車の誘導・交通整理をすることもありますし、不審者がホテルに入るのを防ぐ警備員のような役割を担うこともあります。防犯上の観点から、体力のある男性が就くことが多い職種です。

客室係

客室係はハウスキーピングとも呼ばれる職種で、客室のベッドメイキングや水回りを含む室内の清掃、備品の補充を行います。宿泊客の満足度を大きく左右する重要な業務を担っている職種と言えるでしょう。

丁寧に清掃することはもちろん重要ですが、前の宿泊客のチェックアウトから次の宿泊客のチェックインまで、限られた時間の中で素早く清掃することも求められます。

客室係はパートやアルバイトが担当することも多く、正社員の客室係はスイートルームなど重要な部屋のみを担当する場合もあります。

コンシェルジュ

コンシェルジュは、ロビー近くで宿泊客からのあらゆる要望に応える職種です。近くの観光地を紹介したり、宅配便やレンタカーを手配したり、レストランや観劇の予約をしたりと幅広いリクエストに対応します。

場合によっては「一緒に宿泊している妻へサプライズをしたい」というような要望を受けることもあります。

海外からの宿泊客の要望に応える際には宗教やその国の文化にも配慮しなければならないため、臨機応変な対応力だけでなくさまざまな知識も必要です。

コック

コックは、ホテルのレストランで調理人として働く職種です。担当する作業・料理などによって主に以下の部門に分けられています。

  • 総料理長:メニューの考案や調理場の体制を管理する
  • シェフ:調理の他、調理場の責任者として厨房を取り仕切る
  • ソーシエ:ソースを作る
  • ブッチャー:肉類の下処理・保存をする
  • ベーカリー:パンを作る
  • パティシエ:デザートを作る
  • 洗い場:洗い物を担当する

ウェイター

ウェイターは、ホテルのレストランでオーダーをとり、できあがった料理を提供する職種です。他にも食器の片づけや宴会場のセッティングなども行います。

ただ配膳・セッティングの仕事をするだけでなく、オーダーをとる際には顧客の好みや食べられないものを確認したり、食材や調理法について宿泊客から聞かれた時にはスムーズに答えたりしなければなりません。

また、食器を片付ける際にも音を立てないようにするなど、細かな心配りが重要な職種です。

ホテル業界に向いている人

次に、ホテル業界に向いている人の特徴を紹介します。

  • 接客が得意な人
  • チームプレイができる人
  • 観察力が高い人

接客が得意な人

ホテル業界では宿泊客と接する職種が多いため、接客が得意な人は向いています。質の高い接客やサービスを売りにしているホテルでは特に重要視されます。

普段の身だしなみや言葉遣い、所作などすべて含めて、ホテルのイメージやコンセプトに合った接客をすることが重要です。

接客の仕事をする際は、立った状態が続くことも多く、体力的にハードなときもあります。そうした状況でも、利用者のために質の良い接客ができることも大切です。

チームプレイができる人

ホテル業界にはさまざまな職種がありますが、お互いに連携して接客が成り立っています。例えばフロントとベル係が連携できていなかった場合、チェックインした宿泊客をスムーズに客室まで案内できません。

また、職種間で良好な関係を築けていなかった場合、宿泊客にそれを悟られてしまいぎこちなさが伝わる恐れもあります。

職種を超えて良好な関係を築き、連携して仕事ができる人はホテル業界に向いています。

観察力が高い人

観察力が高い人も、ホテル業界に向いています。ホテルでは、いかに宿泊客のニーズを把握して質の高いサービスを提供するかが重要です。

宿泊客の会話や服装、持ち物から宿泊の目的や好み、体調などを察して的確にニーズを読み取ることができれば、宿泊客が期待する以上のサービスを提供できるでしょう。そして、そうした質の高いサービスを提供することで、リピートにつながる可能性もあるのです。

そのため、観察力の高い人はホテル業界に向いていると言えます。

ホテル業界の売上ランキング

最後に、ホテル業界の売上上位3位の企業を紹介します。ランキングは2021年度の有価証券報告書の内容をもとにしています。

1位:リゾートトラスト株式会社

ホテル業界の売上1位は、リゾートトラスト株式会社です。2021年度の売上高は約1,577億円です。

会員権事業、ホテルレストラン事業、ゴルフ事業、メディカル事業などを行っており、ホテルとしてはエクシブ、リゾートピアなどのリゾートホテル・シティホテルが国内に40ヶ所、ハワイに1ヶ所あります。

企業理念のなかで、「信頼と挑戦」「ハイセンス・ハイクオリティ」「エクセレントホスピタリティ」を追求することを表明しているとおり、高品質なサービスで人気を博しています。

2位:株式会社 西武ホールディングス

ホテル業界の売上2位は、株式会社西武ホールディングスです。2021年度のホテル関連事業の売上高は約1,295億円です。

主な事業内容は都市交通・沿線事業、ホテル・レジャー事業、不動産事業です。ホテル業としては、国内ではプリンスホテルなどを50ヶ所、海外ではハワイ、中国、台湾、オーストラリア、イギリスなど11の国と地域に33のホテルを展開しています。

「でかける人を、ほほえむ人へ。」をグループビジョンとし、「お客さま目線」「コンプライアンス」を大切にしている企業です。

3位:ルートインジャパン株式会社

ホテル業界の売上3位は、ルートインジャパン株式会社です。2021年度の売上高は約970億円です。

主な事業内容は、ルートインホテルズの運営や管理・企画、旅行企画などです。ルートインホテルズには、ビジネスホテルであるホテルルートイン、観光ホテルであるルートイングランディアがあります。

地方創生を重視し全国にホテルを展開していることや、「独自の道を開拓し、社会に貢献し、必要とされる企業を目指す」という企業方針のもと福祉事業も展開している点が特徴です。

まとめ

以上、ホテル業界の市場規模や仕組み、最近の動向や将来性などを紹介しました。

ホテル業界は新型コロナウイルスによって、大きな影響を受けた業界のひとつです。そのなかでも、創意工夫を凝らして業界を盛り上げようとしている企業がたくさんあります。

どのようなホテルでも宿泊客が快適に過ごせるようサービスを提供するという点は同じです。しかし、ビジネスホテル、リゾートホテル、シティホテル、アーバンリゾートなどの種類によって、顧客層や求められるサービスは異なり、各社の独自性があります。

ホテル業界への就職を目指して就職活動を進めていく際は、こうした企業ごとの特徴・独自性を理解し、自分の価値観と合う企業を見つけることが大切です。興味を持った方はぜひホテル業界の企業研究に進んでみてください。

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