【例文付き】採用通知・面接結果の電話連絡のコツ・注意点と会話例を紹介

採用通知の方法には電話、メールや郵送などの方法があります。特に電話連絡は直接やりとりできるという特徴があり、「相手の反応を確認できる」「相手に疑問・不安がある場合にすぐに解消しやすい」といったメリットがあります。
一方で、電話連絡は、担当者の伝え方によって印象が大きく異なるため、効果的に行うには準備や意識が必要です。
本記事では、採用通知を電話で行うメリットやメール・郵送との違い、すぐに役立つ会話例を紹介。意識するべきポイントや注意点も解説します。
人事ZINEでは「【サンプル】不採用・採用通知文 まとめ」をご用意しております。選考結果を通知する際の例文を、メールや電話といった場面別で紹介しており、採用通知にすぐにご活用いただけます。伝え方のヒントをお探しの方はぜひご活用ください。

目次 [表示]
電話による採用通知の3つの基礎知識

ここでは、採用通知を電話で行うメリットや、メール・郵送との違い、そして電話連絡が適している場面について解説します。
最終面接後の合格通知を電話でするメリット
最終面接後の合格通知を電話で直接伝えることにはいくつかのメリットがあります。
電話連絡では、相手の反応を即座に確認できるため、採用担当者が応募者のリアクションを把握しやすい点が大きな利点です。メールや書面の通知だけでは、「相手が実際に喜んでいるのか」「入社意欲が高いかどうか」「内定辞退の可能性はどの程度か」といった細かい点までは確認できませんが、電話であればこういったニュアンスも把握できます。
また、応募者が現時点で抱えている疑問や不安があれば、その場で回答できるのも電話連絡のメリットです。質問にその場で答えることで疑問・不安の解消につなげられ、内定辞退を防ぐフォローを後に行ううえでも有効でしょう。
電話連絡とメール・郵送連絡との違い
採用結果を伝える一般的な方法は3つあり、電話・メール・郵送です。
電話 | ・応募者とすぐに連絡が取れる |
---|---|
メール | ・応募者の都合の良いタイミングで内容を確認してもらえる |
郵送 | ・早く結果を伝えたい時には向かない |
電話のメリットは、応募者と直接会話ができることです。面接を受けた応募者全員が次の選考に進みたいと考えていたり入社したいと希望していたりするわけではありません。電話で連絡することによって、いち早く応募者の意思が確認できます。
メール連絡は応募者の都合の良いタイミングで内容をチェックしてもらえることがメリットです。ただ、「応募者がメールを見落としてしまう」というデメリットも考えられます。
郵送はタイムラグがあるため早く結果を伝えたい時には向いていません。ただ企業によっては、合格通知とともに次回の選考内容を案内するケースもあります。
電話連絡が適している場面
電話での採用通知は以下のような場面で特に適しています。
- 早めに意思確認したい場合
- 早期に対応が必要な事項がある場合
- 関係性を強化したい場合
- その他に連絡事項がある場合
先述の通り、電話連絡は相手の反応を直接確認できるという特徴があり、入社意思を早めに確認したい場合に適しています。また、近日中に内定式や入社準備、書類提出などが必要な場合にも、電話で連絡するのが適しているでしょう。
さらに、競争が激しく何としても獲得したい応募者の場合には、入社承諾に向けた関係構築という意図で電話連絡を行うケースもあります。
一方で、不採用の通知については、電話ではなくメールのみで行うケースが一般的です。
応募者に電話で採用通知する際の会話例

応募者に電話で採用通知の連絡をする際は、あらかじめ「どのような伝え方をするか」を検討しておくとスムーズです。ここでは、シーン別に、電話で採用の連絡をする際の会話例を紹介します。
新卒採用の内定者への電話のかけ方
新卒採用の場合、学生は同時に複数の企業の選考を受けていることが普通です。そのようななか入社意欲を高めるには、相手を歓迎しているという思いを伝えることに加えて、面談などのフォローを早期に行うのが効果的な可能性があります。
電話する際は、合格を伝えるまでの前置きが長いと相手がじれったく感じてしまうので、面接で受けた好印象などの話は後回しにするか控えます。
電話での会話例はこちらです。
採用担当:
お忙しいところおそれいります。○○株式会社の採用担当△△です。採用面接の件で連絡いたしました。今、電話していて大丈夫でしょうか?
応募者:
はい、大丈夫です。
採用担当:
先日は当社の採用面接を受けていただきありがとうございました。社内で検討した結果、〇〇様の採用が決定いたしました。
応募者:
ありがとうございます!
採用担当:
つきましては、入社に関して面談を実施したいのですが、来週で都合がいい日時はございますか。
応募者:
◯日の◯時~◯時以外でしたら大丈夫です。
採用担当:
ありがとうございます。では、◯日の◯時からはいかがでしょうか?
応募者:
大丈夫です。
採用担当:
では、◯日の◯時にお願いします。弊社〇階の受付までお越しください。
応募者:
承知しました。◯日の◯時に御社〇階の受付にうかがいます。
採用担当:
詳細は追ってメールで連絡いたします。◯日に〇〇様と会えることを楽しみにしています。
【オススメ資料】内定者フォローの基礎知識まとめ

人事ZINEでは、内定者フォローの基本的な全体像が理解できるダウンロード資料を準備しております。本記事と併せて内定者の不安を理解して適切なフォロー内容を実践しましょう。
資料ダウンロード中途採用の内定者への電話のかけ方
中途採用者も新卒者のように、面接を受けてくれたことへのお礼と面談の日程確認を行いましょう。中途採用者の場合、退職にともなう引継ぎなどで忙しく面談の時間が取れないようであればメールや電話でコミュニケーションを図ります。
採用通知電話の冒頭部分は新卒者と同じです。途中からの会話例を紹介します。
採用担当:
先日は当社の採用面接を受けていただきありがとうございました。社内で検討した結果、〇〇様を正社員として採用することが決定いたしました。
応募者:
ありがとうございます!
採用担当:
早速ですが、◯月◯日までに入社していただけるかどうかのお返事を兼ねてお会いしてお話しできたらと存じます。ご都合のいいお日にちを私まで電話かメールで連絡いただけますでしょうか。
応募者:
承知いたしました。
採用担当:
ありがとうございます。ご不明点などございましたら、お気軽に連絡くださいませ。〇〇様と働くことを楽しみにしております。どうぞよろしくお願いいたします。
パート・アルバイト採用の内定者への電話のかけ方
パート・アルバイト採用の場合は、面接合格後はそのまま研修日や勤務開始日の相談を行うというケースが多いです。電話連絡の際は内定の通知と合わせて今後の日程調整を行います。
採用担当:
先日は弊社の面接を受けていただきありがとうございました。選考の結果、〇〇様をアルバイト採用することが決まりました。勤務開始日は、面接の時にうかがっていた◯月◯日で問題ありませんか?
応募者:
ありがとうございます!はい、◯月◯日で大丈夫です。
採用担当:
それでは◯月◯日◯時に弊社事務所でお待ちしております。詳細はメールで連絡いたします。
応募者:
承知いたしました。
採用担当:
不明点などございましたら連絡いただけたらと思います。これから一緒に働けることを楽しみにしております。
途中面接に通過した応募者への電話のかけ方
最終面接でなく一次・二次面接といった途中の面接に通過した時の連絡の仕方を紹介します。通過の旨とともに次回の面接の担当者と想定時間も伝えましょう。
採用担当:
先日は当社の一次面接を受けていただきありがとうございました。社内で検討した結果、〇〇さんに二次面接に進んでいただきたいと考えております。
応募者:
ありがとうございます。
採用担当:
二次面接の日程ですが、◯日の◯時からご都合いかがでしょうか?
応募者:
申し訳ございません、その日は予定があり、うかがえません。大変おそれいりますが、ほかの日時にしていただけますでしょうか。
採用担当:
承知しました。では、◯日の◯時からはいかがでしょうか?
応募者:
大丈夫です。
採用担当:
では、◯日の◯時にお願いします。弊社〇階の受付までお越しください。
応募者:
承知しました。◯日の◯時に御社〇階の受付にうかがいます。
採用担当:
当日は弊社取締役と面接していだく予定です。面接時間は30分ほどみていただけたらと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
応募者に電話で採用通知する際に意識したいポイント

応募者に電話で採用通知を行う際は、スピーディかつ丁寧な姿勢が大切です。応募者に配慮しつつ、入社意欲を引き出すために意識したいポイントを紹介します。
合格連絡は最終面接後1週間以内の午前中にする
面接の合格連絡は、面接から遅くとも1週間以内の午前中に行うのがベストです。できるだけ面接後1~3日以内に電話しましょう。
おすすめの連絡手段 | 電話 |
---|---|
連絡までの日数 | 面接後1~3日以内(遅くとも1週間以内) |
理想の時間帯 | 午前中 |
午前中に電話すれば、相手が電話に出られなくても後から折り返し連絡をもらうことが可能です。
どうしても早めに伝えたい場合は選考結果が出た日の夕方に連絡することも考えられますが、19時以降に電話すると相手の負担になる可能性があるのに加え、「残業の多い企業なのだろうか?」という心配を与えてしまいます。そのため、できるだけ営業時間内に電話することが大切です。
他社の選考状況を聞き出す
他社の選考が進んでいて、そちらの入社意欲が高い場合は内定を辞退される可能性があります。そこで、他社の選考状況を把握することも、電話連絡する際の大切なポイントです。
応募者が率先して他社の選考状況や自社への志望度を伝えてくれることは多くありません。そのため、採用担当者が応募者の状況を確認する必要があります。
質問例:「A社さんへの選考状況はどのようになっていますか?」
選考状況についてストレートに尋ねる採用担当者もいます。直球で聞くことによって、その時の反応で自社への入社意欲が把握できるからです。入社意欲の高さによって対策を考えることができます。
自社への入社意欲 | 対策 |
---|---|
高い |
面談日をできるだけ早く設定しフォローする |
A社と迷っている |
A社の給与相場・待遇・想定ポジションなどを調査し調整の余地があるか検討する |
複数社と迷っている |
志望動機を踏まえて自社独自の魅力を再度訴求。内定辞退の可能性を推測する |
低い |
自社の魅力を伝える。ただ無理強いしても早期離職の可能性有り |
入社へのイメージを持ってもらう
採用通知の電話をする際、応募者に入社への具体的なイメージを持ってもらうことは、入社意欲を高めるうえで重要です。電話で入社に向けた流れを簡単に説明しましょう。例えば、「事前に提出する書類」「入社までの準備」を案内し、不安がない状態にします。
また、入社前に面談やオリエンテーションの予定があれば、その旨も伝え、「質問や不安があればいつでも対応する」姿勢を示しましょう。認識のズレや情報不足を防ぐ配慮として、電話の後にフォローメールで今後の流れを記載した案内を送るのも効果的です。
応募者の意思・事情に配慮する
応募者の入社意思や事情に配慮することも大切です。
採用担当者が採用通知を連絡する際は「自社に入社してほしい」「早く結論が欲しい」という心理になることが普通で、応募者側もそのような認識を持っています。これは歓迎の現れとして受け取られることもありますが、一方で応募者にとっては「承諾の返事をしなければならない」「早く決断しなければならない」といった心理的負担につながりかねないのも事実です。
そこで電話連絡する際は過度なプレッシャーにならないように、あくまでも相手の判断や事情を尊重するような言葉を添えることも有効でしょう。社内事情で承諾の返事に期限を設けることもあり得ますが、その場合でも「強引なクロージングにならない」「応募者の味方という態度を示す」という意識が大切です。
応募者に電話で採用通知する際の注意点

応募者に電話で採用通知する際はいくつか注意すべき点があります。ここでは主な3つを紹介します。
事前準備を済ます
電話での採用通知は、第一印象を左右する重要な連絡です。応募者にスムーズで正確な情報を伝えられるよう、事前準備を万全に整えましょう。まず、応募者の名前や応募職種、応募書類(エントリーシート)を確認し、間違いがないようにします。特に応募者の名前・連絡先のミスは信頼性にも関わるため、念入りなチェックが必要です。
また、電話で伝えるべき入社手続きや、入社までのスケジュールも整理しておきましょう。
丁寧で謙虚な話し方を徹底する
電話連絡は、応募者にとって企業の印象を左右します。特に「選考に参加してくれたことへの感謝」を確実に伝えることが重要です。
また、電話では「合格を出す」というような上から目線の表現を避け、「自社で働いてほしい」「一緒に働けることが楽しみ」という伝え方を意識しましょう。対応の印象が悪いと、内定辞退につながるだけでなく、ネガティブな口コミがSNSや就職情報サイトでも広がる可能性があります。話し方やトーン、言葉選びには、細心の注意を払いましょう。
留守電時の対応も整理しておく
応募者が不在の場合も考慮し、留守番電話にメッセージを残す場合の内容を事前に準備しておきましょう。留守電では、社名、担当者名、要件を簡潔に伝え、折り返しの連絡をお願いするようにします。留守電では、選考結果を直接伝えるのではなく「選考についてお話したいことがあります」などとするのがよいでしょう。
また、応募者からの折り返しの電話についても対応方法を整理しておきます。例えば、電話を受けた時に「一度電話を切って折り返しいたします」といった配慮が考えられます。
まとめ

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本記事では、応募者への採用通知を電話で行うメリットや他の方法との違い、また会話例や注意点まで紹介しました。電話連絡は応募者と直接やりとりできるため、応募者の反応を確認しやすく、また応募者の疑問・不安をすぐに解消しやすいというメリットもあります。
一方で電話でのやりとりは伝え方で相手の印象が大きく変わるものであり、スムーズなやりとりをするにはあらかじめ伝える内容を整理しておく必要があります。また、失礼を避けるにはいくつかのポイントに注意が必要です。採用通知を行う際は、こういったポイントにも意識しつつ、応募者との関係構築や入社意欲のアップにつなげるのがおすすめです。
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